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【獣医師監修】生後6ヶ月の猫の体重と必要なフードの量とは?体重の測り方や適正体重の目安を紹介

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はじめに 

猫の健康管理をするなら、体重をしっかり管理しておくことがおすすめです。

体重を測って健康状態を把握しておけば、見た目ではわからない病気の早期発見や体調の変化に気付きやすくなります。

特に生後6ヶ月の猫は成長期の大事な時期なので、必要な栄養が足りているのかを確認し、健康にも配慮しなければいけません。

今回は、生後6ヶ月の猫の適正体重や体重管理について解説します。

愛猫と見比べて見直すことはないかを確認して、健康な生活を送れる環境を作ってあげましょう。

猫の体重の測り方

まずは、自宅で愛猫の体重を測るために必要なものと方法を紹介します。

猫の体重を測るには体重計の上でじっとさせておく必要がありますが、言うことを聞いてくれる子は少ないです。

無理やりじっとさせることを強要するのは猫にとってストレスになりますし、怒って飼い主に噛みついてしまう可能性もあります。

どうしても難しい場合は、無理に自宅で測る必要はないので動物病院で測ってもらいましょう。

動物病院では、診察台で体重が測れるようになっていることが多いので、比較的簡単に体重を測ることができます。

自宅でうまく体重を測れない場合は、動物病院に相談してみましょう。

100g単位まで測れる体重計を準備

自宅で猫の体重を測る場合は、100g単位まで表示できる体重計を準備しましょう。

猫は成猫になっても3〜5kg程度の体重しかないので、1kg単位での増減はほとんどありません。猫の体重管理をするには100g単位で把握する必要があるので、正確に測れる体重計があると便利です。

猫を抱っこして体重測定し、飼い主さんの体重を差し引いて測定

自宅で猫の体重を測る時に1番安全で正確に測れる方法が、猫を抱っこして体重を測る方法です。

方法はとても簡単で飼い主さんが猫を抱っこしたまま体重を測り、計測後に飼い主さんの体重を差し引きます。

少し手間に感じる方もいると思いますが、お互いにストレスが少なく測れるので試してみてください。

もしも猫が抱っこを嫌がる場合は、カゴや猫用のキャリーバックに入れて測る方法もあります。

計測後はカゴや猫用のキャリーバックの重さを差し引く必要がありますが、暴れてしまう猫の場合には有効な方法です。

成猫では月1回以上、子猫や高齢猫、持病のある猫は、週1回以上測定を目安に

体重を測る対象の猫が成猫の場合は、月に1回程度の体重チェック感覚で十分です。

子猫や高齢の猫・持病のある猫の場合は、2〜3日に1回から週に1回の計測をおすすめします。

猫は成猫になると体重の変化がほとんどないため、見るからに痩せたり太ったりしていなければ月に一度体重の確認する程度で問題ありません。

しかし、成長期の子猫の場合は栄養が足りているか又は与えすぎていないかの確認も含め、しっかり成長しているのか判断するためにも2、3日に1回〜週に1回程度の計測をする必要があります。

高齢の猫や持病のある猫も同様、体重を把握することは体調の変化を知る一つの基準にもなるのでなるべく定期的な計測を心がけましょう。

生後6ヶ月の体重の目安は

生後6ヶ月の猫は、まだまだ成長中ではありますが永久歯も生えそろい体の成長は緩やかになる時期です。

ちょうど避妊・去勢手術をする時期でもあり、食事の量や回数にも変化があるため体重の把握が大事になります。

オスとメスでは身体の大きさに差が出るので、愛猫の性別によって目安になる体重を確認しておきましょう。

もしも体重の増減が落ち着く頃にも関わらず、目安の体重からかけ離れている場合は動物病院へ連れて行き相談してください。

オス:2.6kg~3.5kg

オスは元々筋肉質で骨格も大きいためメスよりも体重が重い傾向にあります。

個体差もありますが、縄張り争いや他の猫を威嚇するためにも体格が大きいのが特徴です。

メス:2.0kg~2.6kg

メスはオスと比べて身体の脂肪量が多いため、体重も軽い傾向にあります。

筋肉よりも脂肪がつきやすいため、柔らかく女の子らしい身体つきなのが特徴です。

生後6ヶ月頃からオスとメスでは見た目や身体つきのの大きさの違いが目立ち始めます。

必要なフードの量は

生後6ヶ月の猫はちょうどフードを切り替える時期です。

必要な摂取カロリーを参考に愛猫にあった適切なフードの量を与えましょう。

1日に必要な摂取カロリーは400キロカロリー

生後6ヶ月の猫の必要な摂取カロリーは135キロカロリー×体重で計算できます。

性別や個体差はありますが、400キロカロリーを目安にすると良いでしょう。

正確なフードの量は、パッケージに記載されている適正量を参考にすることがおすすめです。

まだまだ成長中な生後6ヶ月の猫は、必要な栄養もカロリーも成猫と比べると多いので、栄養・カロリー不足にならないように気を付けましょう。

1日3回、あるいは4回くらいに分けて与えるのが理想

生後6ヶ月の猫は、まだ一度の食事で多くの量を食べることはできません。

身体は成猫に近づきますがまだまだ子猫の時期なので食事の回数を3〜4回に分けて与えましょう。

無理に多くの量を与えたり、空腹時間が長くなると嘔吐や下痢などの症状が出る可能性があります。

1日の必要な食事量を与えることも大事ですが、猫にとって負担のないように回数を分けてあげることも大事です。

1日に何度もグラム数を測るのは手間ですが、愛猫のために月齢にあった適切なフードの与え方をしてあげましょう。

成猫用のフードに切り替える

生後6ヶ月になると永久歯が生えそろい、硬い成猫用のフードも上手に食べられるようになります。

子猫用から成猫用のフードに切り替える時期なので、ゆっくり猫の負担にならないように切り替えていきましょう。

すぐに切り替えてしまうと消化不良で嘔吐や便秘・下痢などの症状が出る可能性があります。

初めは子猫用に成猫用のフードを混ぜて、徐々に成猫用のフードに切り替えていくのがおすすめです。

1回に100~130キロカロリー、すなわち大さじ3~4杯のドライフードを与える

生後6ヶ月の猫に一度に与える食事量は、1日に必要なカロリーの目安である400キロカロリーをもとに計算すると、3回に分ける場合は約130キロカロリー、4回に分ける場合は100キロカロリーです。

大さじ3〜4杯の量になるので、参考にしてください。

初めの頃は、10グラム単位で測れるはかりを用意しておくと安心です。

猫の体重が増えていない時は

生後6ヶ月の猫は、まだ成長過程なので体重の増加が見られます。

しかし、明らかに体重が増えていない時はなんらかの原因がある可能性が高いです。

それぞれ紹介するので、愛猫に当てはまることがないか確認してください。

体重の増減の把握は、猫の体調管理にも繋がるので定期的に計測してあげましょう。

食べているキャットフードが合わない

生後6ヶ月の猫の体重が増えていない場合は、食べているキャットフードが合っていない可能性があります。

ちょうど成猫用のフードに切り替える時期なので好き嫌いで食べなくなった場合は、愛猫に合うフードを見つけてあげることが大事です。

もしも硬くて嫌がる場合は、一度子猫用に戻して時間をかけて切り替えてあげたり、ウエットフードを試してみる方法もあります。

また、一度に食べきれない子は回数をもう1回増やしてあげたり、逆に足りていない子には一度のフードの量を増やしてあげるのも良いです。

中には同じフードを食べることに飽きてしまう子もいるので、ごはんに見向きをしなくなった時はキャットフードを変更することも考えてみてください。

病気の可能性も

生後6ヶ月の猫の体重が増えていない時は、病気にかかっている可能性があります。

食欲不振が見られる病気の例
  • 消化器系の病気
  • 泌尿器系の病気
  • 感染症
  • 口腔内のトラブル

食欲不振は、様々な病気で見られる症状の1つです。

なかなか素人では判断がつきづらいので、愛猫に食欲不振が見られる場合はすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

また、ちゃんと規定量のご飯を与えているのに、体重が減っている時は危険な状態に陥っている可能性が高いです。

判断がしづらい時は専門の獣医に相談し、指示に従いましょう。

運動量に対して食事の量が少ない

生後6ヶ月の猫は、人間で言うと8〜10歳程度の年齢の子供と同じくらいです。

ヤンチャ盛りで運動量も増えるので、必要な摂取カロリー以上に消費してしまいカロリー不足になっている可能性があります。

猫には個体差があり、運動が好きな子も嫌いな子もいるため、目安の食事量にとらわれすぎると必要なカロリーが足りなくなってしまうことが考えられます。

よく運動する猫で体重が増えていない場合は、適正の食事量より少し増やしてあげると良いです。

目安を参考にすることは大事ですが、猫種や性別・性格など個体差があるので、その子にあった食事量やキャットフードを見つけてあげてください。

猫の体重管理は食事を見直すことから

体重管理をすることは、健康管理にも繋がる重要な役目があります。

中でも食事の管理は体重管理と直結しているので、増減がある場合は食事を見直すことが大事です。

愛猫のために良かれと思っていたことが、愛猫を苦しめてしまう可能性もあるので食事の基本をしっかり確認しましょう。

キャットフードの量を確認

愛猫の体重が適正体重と合わない場合は、与えているキャットフードの量を間違えている可能性があります。

与えるキャットフードの量は、それぞれのキャットフードのパッケージに記載されていますので与える前に確認してください。

キャットフードの種類によって含まれている栄養素やカロリーの量が違うので、メーカーやブランドごとに掲示されているものを参考にするのが正確です。

目安を計算したい場合は、下記の計算式を参考にしてみてください。

給与量の計算式
1日の必要カロリー÷キャットフードの代謝エネルギー(100グラムあたりのカロリー)×100

1日の必要カロリーは、(30×体重+70)×係数で計算できます。

猫の年齢係数
成猫(去勢・避妊なし)1.4
成猫(去勢・避妊あり)1.2
子猫(4ヶ月未満)3.0
子猫(4〜6ヶ月頃)2.5
子猫(7〜12ヶ月頃)2.0
高齢の猫1.1
授乳中の猫2.0〜6.0
妊娠中の猫2.0
肥満気味の猫1.0

使っているキャットフードの100グラムあたりのカロリーは、パッケージを確認してください。

食事の種類を変える

愛猫の体重が適正体重と合わない場合は、食事の種類が合っていない可能性があるため見直す必要があります。

子猫には子猫用のフード、高齢の猫にはシニア用のフード、肥満の猫には低カロリーのフードなど猫の身体の状態や月齢に合わせたフードが販売されています。

今与えているフードが愛猫の状況に合っているのか確認しましょう。

また、猫のごはんには柔らかい食感のウェットフードとカリカリの食感のドライフードがあります。

食感を好まずにご飯を食べなくなる子もいるので、食いつきが良くない場合はフードの種類を変えて様子を見てみましょう。

様々な種類のごはんが食べれる方が災害などの緊急時を考えると良いですが、無理に食べさせてごはんが嫌いになってしまうと健康にも影響します。

無理やり食べさせるのではなく、愛猫に合わせた食事方法を見つけてあげることが大事です。

食事の与え方

愛猫の体重が適正体重と合っていない場合は、食事の与え方が良くない可能性があります。

猫は一度に多くの量を食べるのではなく、ちょこちょこ食べてお腹を満たす動物です。

必要量のごはんを1日2回などの少ない回数で与えると空腹時間が長くなり、足りないと要求してくる可能性があります。

1日4〜6回程度に分けると常に小腹が満たされるので、食べ過ぎることもありません。

少ない回数で必要カロリー分のごはんを与えている方は、猫の身体のつくりを理解してその子にあった食事の与え方を見つけてあげましょう。

多頭飼いの場合は、他の猫の食事を横取りされていないか確認する

多頭飼いをしているご家庭で猫の体重が増えていない場合は、他の猫に食事を横取りされている可能性があります。

飼い主の方は、食事が終わるまでちゃんと適正量のごはんを食べているか確認してください。

また、他の猫の分まで食べてしまっている子も肥満になり、様々な病気を引き起こす可能性があります。

横取りが見られる場合はどちらの猫にとっても身体に良くないので、食事をする場所を離したり食事の間はゲージに入れるなどの方法で対応しましょう。

適度な運動

猫によっては運動が嫌いな子や高齢になって身体を動かす頻度が減った子もいますが、適度な運動は健康を維持するために必要です。

室内飼いの猫は運動する機会が少なくなりがちなので、部屋の中にキャットタワーを置いたり上下運動ができるような遊ぶスペースを確保してあげましょう。

おもちゃ遊びを積極的にしたり、餌を置く場所やお気に入りの場所に行くまでに上下運動をしなければいけない道を作るなど、自然に身体を動かす環境を作ってあげるのもおすすめです。

猫とのスキンシップも体重管理に影響あり

猫の体重管理をするなら、体重を測るだけではなくスキンシップを取ることも大事です。

子猫や高齢の猫・持病を持っている猫を飼っている場合は、比較的短い期間の間に体重を計測しますが、成猫になると1ヶ月に一度程度しか体重を計測しない家庭も多くなります。

1ヶ月の間体重の変化に気付かないと、分かった時には危険な状態になってしまっている可能性もあります。

日頃から愛猫とスキンシップを取っていれば身体の変化にも気づきやすくなるので、積極的にスキンシップを取りましょう。

まとめ

今回は生後6ヶ月の子猫の体重管理についてや、食事を与える際の注意点を紹介しました。

生後6ヶ月の猫は成長が緩やかになるとはいえ、まだまだ成長期なので食事の与え方が問題ないか健康状態に問題がないかを常に確認する必要があります。

食事管理ができていないと、体重管理ができずに健康を損ねる危険があるので、間違った食事をしている方は早急に見直してください。

愛猫の体重を把握していれば体調の変化に気付きやすく、病気の早期発見にも繋がるので体重は定期的に測るようにしましょう。

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