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- はじめに
- そもそもペルシャの平均体重や体高・性格は?
- ペルシャの平均寿命は何歳?
- ペルシャの最高寿命は?
- 何歳からシニア猫(老猫)になるの?
- 人間の年齢でイメージ
- ペルシャを長生きさせるにはどうすれば良いの?
- 高齢期のペルシャの飼い方について
- まとめ
はじめに
この記事では、ペルシャに関する寿命に焦点を当て、さまざまな視点から情報を分析し詳細をまとめました。
まずはペルシャの平均体重と平均体高、性格や特徴、毛色のバリエーションなど基本的なことを紹介しています。
つぎにペルシャの平均寿命と最高寿命を解説し、シニア期、ライフステージ、年齢の換算法などについて詳しく取り上げました。
さらに、長生きするための飼い方や食事法、室内環境や睡眠時間などにも着目し、詳しく解説しています。
そもそもペルシャの平均体重や体高・性格は?
ペルシャのことをよく知るために、基本的な情報をまとめています。
まずは平均体重と平均体高に着目し、それぞれ詳しく解説しました。
さらにペルシャの性格や特徴、毛色のバリエーションについて紹介しています。
平均体重
ペルシャの平均体重として広く知れ渡っている数値は、以下のとおりです。
- ペルシャのオス:おおむね3.5~6.0kg程度
- ペルシャのメス:おおむね2.5~5.0kg程度
一般的な成猫については、以下の値が標準体重とされています。
- 一般的な成猫のオス:おおむね4.0~5.0kg程度
- 一般的な成猫のメス:おおむね3.0~4.0kg程度
猫の体重は、食事管理や生活環境などの個体差によって、日々変動するのが当然です。
あくまでも平均値や標準値は目安に過ぎません。
そのため肥満傾向にあるかどうかについては、体重だけで判断することは難しいです。
肥満を見分けるポイントについては、以下を参考にしてください。
- 胸部を撫でたとき、脂肪の厚みで肋骨に触れることができない
- 腹部に厚みがあり、皮膚が緩んで垂れ下がっている
- 歩いているとき、脇腹の垂れた皮膚が左右に揺れる
- ウエストの部位にくびれがない
- 臀部(でんぶ/お尻)の肉付きがよすぎて、大きく見える
これらの外観と一致するときには、肥満の可能性が考えられます。
なおペルシャは長毛種のため、ふんわりと毛で覆われていることで体格が分かりづらく、外観による見極めが難しいです。
そこで、ペルシャの肥満の見分け方としては、肋骨を基準に見分けるとよいでしょう。
- 脂肪による厚みがなく、肋骨をはっきり確認できる → 標準体型です
- 脂肪に厚みはあるが、肋骨を感じることができる → 肥満気味と考えられます
- 脂肪の厚みに阻まれ、肋骨に触れることができない → 肥満の可能性が高いです
肥満は、高血圧・糖尿病・関節炎などの病気を発症するケースが多く見られ、健康を害する要因になりかねません。
病気の早期発見・早期治療のためにも、肥満の傾向があると感じたら、すみやかに動物病院を受診してください。
なお、食事による急激な減量を行うと、猫の命を脅かす脂肪肝という病気を引き起こすことがあります。
そのため飼い主さんの思い込みや判断だけで、カロリー制限などの急激な減量を行うことは非常に危険です。
猫に対してダイエットのための食事管理を行う場合は、獣医師の判断を仰ぎ、療法食や運動対処法などの助言や補助を受け、その指示に必ず従ってください。
平均体高
ペルシャの平均体高として広く知れ渡っている数値は、以下のとおりです。
- おおむね23~25cm程度
ちなみに平均体長は以下のとおりです。
- おおむね50cm程度
体高や体長には、以下のような違いにより個体差があります。
- オスとメスによる違い
- 成長過程における違い
- 生活環境における違い
- 生来の性質による違い
- 生来の体質による違い
- その他さまざまな要因
このように個体差があるため、体高や体長の平均値については、あくまでも参考にする程度にしてください。
性格
ペルシャは物腰が柔らかく、つねに落ち着いていて、とても優しい性格をしています。
具体的には、性格における特徴として、以下のような傾向があるでしょう。
- 柔和
- 温厚
- 大人しい
- 穏やか
- 優しい
- 落ち着いている
- のんびりしている
- マイペース
- 人懐っこい
- 甘えん坊
- 我侭を言わない
- 無駄に鳴かない
- 飼い主さんに対して従順
ペルシャは運動が得意ではなく、ゆったり過ごすことを好むため、過度な運動は避けてください。
またペルシャは神経質になることは滅多にありませんが、マイペースな一面があるため、必要以上に構われることを嫌います。
過剰なスキンシップはストレスになるので、嫌がる素振りを見せたときには自由にさせてあげて、猫の健康を害さないよう注意しましょう。
特徴
ペルシャの特徴について、以下の3つに焦点をしぼり、詳しく紹介しています。
- ペルシャの起源
- 被毛の特徴
- 身体的な特徴
次の項目で詳しく見ていきましょう。
ペルシャの起源
ペルシャは世界最古の猫種と言われており、かなり古くから存在している猫種の1つです。
ペルシャの起源には諸説あります。
有力な説とされているものはいくつかあり、その真偽は不明です。
以下、代表的な説を紹介します。
- イランからアフガニスタン辺りに生息していた猫と、ターキッシュアンゴラを交配させることで品種改良したという説
- ペルシャに生息していた長毛の野良猫を、遊牧民族が飼い始めたことが始まりであると提唱している説
- アフガニスタンに生息していた長毛の土着猫を、ペルシャの先祖として見立てる説
- 1620年に、イラン東部のホラーサーン地方から、イタリアへ持ち込まれた猫を先祖として見立てている説
- 17世紀(西暦1601年~1700年)くらいに、トルコのアンカラを経てフランスへ持ち込まれた長毛種の猫が祖先となったという説
被毛の特徴
ペルシャの被毛には、以下のような特徴があります。
- 被毛が長く、ゴージャスな印象である
- 被毛が分厚く密集しており、ボリューム感がある
- 絹のような手触りで、柔らかくて滑らかな感触をしている
- 首周り、耳周り、しっぽ周りの被毛が特に長い
身体的な特徴
ペルシャの身体的な特徴には、以下のようなものがあります。
- 鼻が潰れていないタイプがいる
- 鼻が潰れているタイプもいる
- 圧し潰したような顔立ち
- 顔が全体的に平たい
- 顔が丸い
- 額が丸みを帯びている
- 顎も丸みを帯びている
- 目が丸くて大きい
- 目と目の間が離れている
- 目と目の間が深く窪んでいる
- 耳が小さい
- 耳の先が、やや丸みを帯びている
- 左右の耳は、やや離れ気味である
- 胴が短く、肩幅が広い
- がっしりした体格で筋肉質
- 足は太くて短い
- 足先も丸くて大きめ
- ふさふさした尻尾は太く、やや短め
ペルシャは、鼻の潰れかたの具合によって顔つきが異なり、トラディショナルとエクストリームという2つのタイプに分かれます。
トラディショナルとエクストリームの違いは、以下のとおりです。
トラディショナルタイプ | エクストリームタイプ |
鼻が潰れていない | 鼻が極端に潰れている |
鼻筋が通っている | 鼻が低い |
顔つきは、やや丸みを帯びている | 顔つきは、ぐしゃっと潰れた印象が強い |
目が大きく見える特徴がある | 目が小さく見える特徴がある |
毛色
ペルシャの毛色には、以下7種類のバリエーションがあります。
- ソリッド
- バイカラー&キャリコ
- タビー
- パーティーカラー
- シェーデッド
- チンチラ
- ヒマラヤン
ソリッド
ソリッドは、1つの色のみで構成されている毛色のことです。
ソリッドの毛色には、以下のような種類があります。
- ホワイト
- クリーム
- レッド
- ブルー
- チョコレート
- ブラック
バイカラー&キャリコ
バイカラーは2色の毛色、キャリコは3色の毛色のことです。
バイカラーの毛色には、以下のような種類があります。
- ホワイト&クリーム
- ホワイト&レッド
- ホワイト&ブルー
- ホワイト&ブラック
キャリコの毛色には、以下のような種類があります。
- ホワイト&レッド&ブラック(濃い色のキャリコ)
- ホワイト&クリーム&ブルー(薄い色のキャリコ)
タビー
タビーは、毛色に縞模様が入っているタイプです。
タビーの毛色には、以下のような種類があります。
- シルバータビー
- クリームタビー
- ブラウンタビー
- ブルータビー
- レッドタビー
パーティーカラー
パーティーカラーは、複合色で織りなした模様を持つ毛色です。
パーティーカラーの毛色には、以下の2つの種類があります。
- トーティシェル(ブラックとレッドのモザイク模様)
- ブルークリーム(ブルーとクリームのモザイク模様)
シェーデッド
シェーデッドは、毛の根元は白く、毛先側に向かってグラデーションのように色が入っている毛色です。
色が入る割合によって、以下のとおり、さらに3パターンの名前に分類されています。
- シェーデッド(毛先から1/2程度まで色が入っているタイプです)
- ティップド(毛の先端近辺にだけ色が入っているタイプです)
- スモーク(根元の近くまで色が入っているタイプです)
チンチラ
チンチラは独立した品種のように思われていますが、ペルシャの毛色のカラーバリエーションの1つです。
チンチラの毛色には、以下のような種類があります。
- チンチラシルバー
- チンチラゴールデン
- シェーデッドシルバー
- シェーデッドゴールデン
ヒマラヤン
ヒマラヤンも独立した品種のように思われていますが、ペルシャの毛色のカラーバリエーションの1つです。
ヒマラヤンの毛色には、以下のような種類があります。
- シールポイント
- クリームポイント
- ライラックポイント
- ブルーポイント
- チョコレートポイント
- ブラックポイント
- リンクスポイント
ペルシャの平均寿命は何歳?
ペルシャは古くから存在する猫種であるため、情報量は比較的多いです。
しかし平均寿命については、確定的な情報がありません。
いくつかの文献により、平均寿命としての数値が情報として開示されていますが、いずれも真偽は不明です。
平均寿命
ペルシャの平均寿命については、そのとき参考にした文献などによって異なり、同一性のある情報を得ることは難しいでしょう。
たとえば、現在ネットなどで開示されている平均寿命の数値には、以下のようなものがあります。
- ペルシャの平均寿命は16歳~18歳くらい
- ペルシャの平均寿命は15歳〜20歳
- ペルシャの平均寿命は15歳〜17歳
- ペルシャの平均寿命は12歳~15歳
- ペルシャの平均寿命は10歳~17歳
- ペルシャの平均寿命は13.9歳
これらの情報については、はっきりとした確証を得ることができず、正しいとも間違っているとも言えません。
上記に記載した平均寿命のデータについては、情報源の真偽を抜きにして、あくまでも目安として参考にする程度にとどめてください。
ペルシャの最高寿命は?
ペルシャに関する文献は比較的多いものの、最高寿命に関する情報については、なにも見つかりませんでした。
最高寿命
ペルシャの最高寿命については情報がないため、参考データを指し示すことができません。
そこで次の項目では、猫種はペルシャではありませんが、長生きをした猫の情報を2つ紹介します。
クリーム・パフ
クリーム・パフは、すでに存命していませんが、38歳まで生きました。
記録された年齢は38歳プラス3日、生没年は1967年8月3日〜2005年8月6日、猫種はタビー・ミックス、性別はメス、居住地はアメリカのテキサス州です。
猫の38歳は、人間の年齢に置き換えると、おおよそ168歳くらいになります。
ギネス世界記録によって、史上最高齢の猫として認定されています。
よも子
よも子は、すでに存命していませんが、36歳まで生きたとされています。
記録された年齢は36歳、生没年は1935年〜1971年、猫種はトラ柄の短毛、性別はメス、居住地は日本の青森県です。
猫の36歳は、人間の年齢に置き換えると、おおよそ160歳くらいになります。
1971年、当時の地方新聞とテレビで長寿猫として紹介され、日本中で話題になりました。
しかし出生年の確証が得られず、残念ながら正式には認定されていません。
何歳からシニア猫(老猫)になるの?
猫のシニア期は、11歳からとされています。
一般的には7歳〜8歳になると老化のサインが現れるため、7歳を過ぎたらシニア期に向けてのケアを始めるとよいでしょう。
シニア期に入ると、猫の体調や外観などに、以下のような変化が現れることがあります。
- 食欲が減退する
- 運動量が減る
- 睡眠時間が増える
- 毛艶が悪くなる
- 抜け毛が増える
- 目の機能が低下する
- 耳の機能が低下する
- 歯の状態が悪化する
これらの変化は、老化のサインであることが考えられるでしょう。
このような症状が見られるときは、獣医師と相談して適切な食事に切り替え、定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
ライフステージ
猫の生涯は、おおむね以下のようなライフステージで分類されます。
授乳期 | 誕生〜4週齢 |
離乳期 | 4週齢〜8週齢 |
子猫期 | 8週齢〜6ヶ月齢 |
年少期(ジュニア期) | 6カ月齢~2歳頃 |
壮年期(プライム期) | 3歳頃〜6歳頃 |
中高年期(アダルト期) | 7歳頃〜10歳頃 |
高齢期(シニア期) | 11歳頃~14歳頃 |
老齢期(シニア期) | 15歳頃~17歳頃 |
超老齢期(シニア期) | 18歳以降 |
人間の年齢でイメージ
猫は、人間の約5〜6倍の早さで成長しているとされています。
生後1週間の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね生後1か月程度 |
生後1ヶ月の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね1歳程度 |
生後3か月の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね5歳程度 |
生後6か月の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね9歳程度 |
生後9か月の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね13歳程度 |
推定1歳の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね17歳程度 |
推定1歳半の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね20歳程度 |
推定2歳の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね24歳程度 |
推定3歳の猫 | 人間の年齢に換算すると、おおむね28歳程度 |
猫の推定年齢2歳からは、人間の約4倍のスピードで成長するとされています。
猫の2歳以降については、年齢を1つ重ねるごとに4歳を加算して推計してください。
猫種や性別、食事管理や生活環境、それぞれの個体差などによっても、成長するスピードには若干の違いが生じる可能性があります。
猫の年齢を人間の年齢でイメージするときは、あくまでも目安として参考にする程度にとどめてください。
猫が5歳なら人間で言う何歳になる??
推定年齢5歳の猫を人間の年齢に置き換えると、おおむね36歳程度になります。
猫の5歳は、人間で言うところの壮年期に当たり、健康状態が比較的良好であることが多いです。
完全室内飼いの場合であれば、まだまだこれからという段階であり、健康的な生活を送ることができるでしょう。
猫の老化は、一般的に7歳頃から始まるとされています。
猫の7歳は中高年期に当たり、人間の年齢に置き換えると、おおむね44歳程度です。
猫の老化には個体差があります。
体質、遺伝、生活環境などが関連して、さまざまな老化の兆候が表れるでしょう。
老化のサインには、以下のようなものがあります。
- 食欲が減退する
- 運動量が減る
- 睡眠時間が増える
- 毛艶が悪くなる
- 抜け毛が増える
- 目の機能が低下する
- 耳の機能が低下する
- 歯の状態が悪化する
猫の健康状態を維持するためには、以下のような適切なケアが必要です。
- 年齢に合った食事を与え、栄養バランスに配慮した食事管理を行う
- 猫種に合った適切な運動管理を行い、運動不足を解消する
- ストレスを与えないよう、猫種に合わせた生活環境を整える
- 定期的に健康診断を受ける
老化のサインが気になるときは、すみやかに動物病院を受診してください。
問診や健康診断を受けた上で、獣医師と治療方針を決めて、療法食や運動対処法などの助言や指示に従いましょう。
ペルシャを長生きさせるにはどうすれば良いの?
ペルシャに長生きしてもらうためには、以下のポイントが重要になります。
- 健康に配慮した食事管理や栄養管理
- 快適に過ごせるように配慮した生活環境の整備
- 病気の予防や早期治療を考慮した定期的な健康診断
老化のサインを見逃さず、年齢に合った食事や環境に配慮し、病気の予防や治療に関する認識を高めることが、猫の長生きにつながるでしょう。
長生きさせる方法
ペルシャを長生きさせる方法としては、以下のようなポイントに留意することが大切です。
- 室内飼いをする
- 適切な食事を与える
- 適度な運動をさせる
- ストレスを与えない
- 定期的な健康診断を受ける
ペルシャが長生きするための飼い方
ペルシャを長生きさせる飼い方として、具体的には以下のようなポイントに配慮するとよいでしょう。
食事 | 適切な食事管理や栄養管理を行うことで、長生きにも良い影響を与える可能性が高いでしょう。 適切な量と頻度に配慮し、必要な栄養素をバランスよく与えることで、健康維持につながります。 猫の年齢や体調に合わせた、食事管理と栄養管理を心がけてください。 またペルシャは肥満になりやすい傾向があるため、カロリー計算を徹底することが推奨されます。 |
環境 | ストレスは猫の健康を害するため、快適な環境を確保することは長生きに大きな影響を与えるでしょう。 ストレスの原因には、環境的要因・身体的要因・社会的要因などがあり、過ごしやすい環境を維持することはストレス解消に有効な手段の1つになります。 猫の健康を脅かす可能性がある状態や状況などを改善し、ストレスを軽減することが重要です。 猫が快適に過ごせるよう、なるべく静かな環境を提供し、清潔かつ安心安全に生活できる室内環境を整えましょう。 ストレスの少ない環境が長生きにつながります。 |
運動 | 運動不足は、猫にとって肥満やストレスの原因となります。 運動不足を解消することで、猫の健康維持につながり、長生きにも影響する可能性があるでしょう。 猫種に適した運動や遊びを提供し、運動不足を解消することを心がけてください。 |
健康 | 定期的な健康診断は、猫の長生きに大きな影響を与えます。 健康診断を受けることで、病気の予防や早期治療が可能になるため、猫の健康状態を維持することができるでしょう。 健康診断には、血液検査・尿検査・レントゲン検査などがあり、猫との長い共同生活を送るためにも欠かせない重要ポイントです。 |
ペルシャが長生きするための食事法
ペルシャは肥満になりやすいため、適切な食事を与えることが大切です。
総合栄養食のドライフードが主食に適しています。
水分補給のためにも、定期的にウェットフードも与えたほうがよいでしょう。
おやつとしての猫用チュールは控えめにして、肥満にならないようバランスよく与えてください。
猫の年齢に合わせて、栄養バランスを考えた食事を心がけ、適量を守って与えるようにしましょう。
室内飼いほど長生きする?
室内飼いにしている猫は、外飼いにしている猫と比べて、比較的長生きする傾向があります。
一般社団法人ペットフード協会によると、以下のデータが指標として開示されています。
- 外に出ない猫の平均寿命は16.02歳
- 外に出る猫の平均寿命は14.24歳
また室内飼いが長生きする理由の1つとして、以下のようなポイントも挙げられます。
安全面 | 外で飼われる猫に比べて、室内飼いの猫は交通事故などによる死亡リスクが下がります。 完全室内飼いであれば、他の動物との接触も減るため、怪我や感染症などのリスクも下がるでしょう。 外部の危険から保護される環境で過ごすことで、長生きする傾向が高くなります。 |
栄養面 | 室内飼いの猫は、栄養バランスのとれた食事を定期的に得ることができます。 飼い主さんによる飼育下のもとで、適切な栄養管理をすることにより、猫の健康維持につながるでしょう。 |
環境面 | 室内飼いの猫は、ストレスが少ない穏やかな環境で過ごせるため、安定した日常を過ごせます。 ストレスが少ない生活をすることで、猫の免疫力アップにつながり、長生きする傾向が高くなるでしょう。 |
健康面 | 室内飼いの猫は、目の届きやすい飼育下で過ごせます。 愛猫と接する時間が長いことで病気の予防対策がしやすくなり、早期発見・早期治療も可能になります。 健康管理が行き届いていることは、猫の健康維持につながり、長生きする傾向が高くなるでしょう。 |
猫の寿命には個体差があるため、たとえ完全な室内飼いにしていても、必ずしも長生きできることが約束されているわけではありません。
つねに食事や環境、病気などに注意を払い、1日でも長く元気に生きてもらえるように心がけることが大切です。
高齢期のペルシャの飼い方について
高齢期に入ったペルシャの飼い方については、以下のポイントに注意することが大切です。
- 食事を変える
- 高タンパク・低脂質なものに変更
- 室内環境をより良くする
- 睡眠時間を確保する
次の項目で、それぞれ詳しく見ていきましょう。
食事を変える
高齢期に入ったペルシャの食事については、以下のポイントに注意することが大切です。
消化の良い食事 | 高齢期に入ったペルシャは、消化器官の機能が低下するため、消化の良い食事を与えるようにしましょう。 1回で与える食事量を減らし、その代わりに1日の食事回数を増やすなどの調整にも配慮してください。 |
高タンパク質 | 高齢期に入ったペルシャは、筋肉や臓器の健康維持に必要なタンパク質が不足しがちです。 高タンパク質のキャットフードを選び、健康維持に役立つ食事を与えるよう注意しましょう。 |
低脂肪 | 高齢期に入ったペルシャは、運動量が減少する傾向が高いため、肥満になりやすくなります。 低脂肪のキャットフードを選び、肥満を予防するように心がけましょう。 |
水分補給 | 高齢期に入ったペルシャは、尿路結石や膀胱炎にかかりやすいため、水分補給が重要になります。 ウェットフードや猫用チュールを与えることは、水分補給を促す手段として有効な方法です。 ただし、ペルシャは肥満になりやすい体質なので、猫用チュールは控えめにして、バランスよく与えるようにしましょう。 また、ウェットフードや猫用チュールを与えるだけでは、完全な水分補給にはなりません。 つねに清潔な水を用意し、いつでも水分補給ができるようにサポートしてあげてください。 |
食事を変えるときは、独自の判断のみで切り替えることは、あまりおすすめできません。
ペルシャの健康や安全のためにも、なるべく動物病院を受診してください。
獣医師の指示に従い、適切な健康管理を行うことが重要です。
高タンパク・低脂質なものに変更
高齢のペルシャには、高タンパク・低脂質の食事が適しています。
猫は肉食動物であるため、タンパク質は必要な栄養素です。
高タンパクのキャットフードを選ぶことで、筋肉や臓器の健康維持に役立ちます。
過剰な脂質は、肥満や健康リスクを引き起こします。
猫の健康を害することがないよう、低脂質のキャットフードを選ぶようにしましょう。
高齢のペルシャに与える高タンパク・低脂質の食事としては、以下のような市販のドライフードをおすすめします。
ロイヤルカナン エイジング 12+ | 12歳以上の高齢猫用のキャットフードです |
ロイヤルカナン インドア 7+ | 7歳以上の中高齢猫用のキャットフードです |
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 11歳以上 高齢猫用 | 11歳以上の高齢猫に適しているキャットフードです |
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 高齢猫用 | 7歳以上の中高齢猫に適しているキャットフードです |
市販のフードに変更するときは、なるべく動物病院を受診して獣医師の判断を仰ぎ、指示に従って適切な食事を与えてください。
室内環境をより良くする
高齢期に入ったペルシャは、室内環境をより良くすることでストレスを解消させて、落ち着いて過ごせるように配慮してあげることが大切です。
快適な環境 | 個体差はありますが、高齢期に入るとストレスを感じやすくなるため、快適な環境を整える必要があります。 落ち着いて過ごせるよう静かな環境を整え、猫が安心して休息を得られるように、飼い主さんがサポートしてあげましょう。 |
安全な環境 | 個体差はありますが、高齢期に入ると筋力が低下し、関節の痛みを発症することがあります。 寝る場所は低いところに用意し、フローリングには滑り止め加工を施したマットなどを敷きましょう。 危険な場所へはアクセス制限を設けるなど、安全面に配慮してください。 |
運動不足を解消する
高齢期に入ったペルシャは、運動量が減少する傾向が高いです。
適度に体を動かすようサポートし、運動不足の解消に努め、猫の健康維持を促しましょう。
ただし猫種によって運動能力や好みが異なるため、ペルシャに合った運動を提供することが大切です。
無理な運動は避け、獣医師の指示に従い、適切な運動を行うようにしましょう。
ペルシャの運動不足を解消するためには、以下のようなアイテムがおすすめです。
猫じゃらし | 猫じゃらしを追いかけたり、じゃれたりすることで、運動不足の解消に効果を発揮します。猫が好む形状や素材を選ぶと、より効果的です。 |
ぬいぐるみ | ぬいぐるみは、獲物に噛みつき地面に倒し捕獲するという動きができるため、猫の狩猟本能を刺激することができます。縦長の形状で、猫が抱えやすい「けりぐるみ」は、じゃれつき遊びに最適なぬいぐるみです。 |
キャットタワー | 高さのあるキャットタワーを設置することで、猫が上下運動をすることができます。運動不足を解消できるだけでなく、ストレス解消にもつながるでしょう。 |
猫の性格や好み、その日の気分などによって、喜んで遊んでくれるアイテムが異なる可能性があります。
猫じゃらしやぬいぐるみなどのおもちゃは種類が豊富なので、いくつか取り揃えておくとバリエーションに困らないでしょう。
布製品を食べてしまうウールサッキング症がある場合は、猫がかじっても安全な天然素材のおもちゃなど、素材に配慮して選ぶことをおすすめします。
高さのあるキャットタワーは、足を滑らせて落下してしまうリスクが捨てきれません。
キャットタワーの安定性、猫が落下した場合のクッション性などを確認し、安全面に配慮してください。
また高齢のペルシャは筋力が低下しているため、低めのキャットタワーがおすすめです。
猫が無理な運動をすることがないよう、適度な運動管理を心がけてください。
睡眠時間を確保する
高齢のペルシャは、十分な睡眠時間を確保することが重要になります。
猫の平均睡眠時間や年齢による睡眠時間の変化を理解し、猫が快適に眠れる環境を整えるようにしましょう。
平均睡眠時間
猫は、1日のうち平均17時間程度の睡眠時間を必要とします。
年齢による睡眠時間の変化
猫の睡眠時間は年齢によって異なります。
成猫の睡眠時間は、おおむね14時間程度です。
子猫の睡眠時間は、おおむね20時間程度です。
老齢猫は、1日のうち20時間以上を睡眠時間に割り当てる傾向があります。
シニア期に入ると、起きている時間よりも寝ている時間のほうが長くなる可能性が高いでしょう。
睡眠環境
猫が快適に眠れるように、落ち着いて休息を取れる静かな環境を整えましょう。
人の往来が多い場所や騒がしい場所は、睡眠の妨げになるため避けてください。
寝床
日頃から好んで眠る場所があれば、優先して場所を提供してあげましょう。
ただし足腰が弱っている場合には、落下して怪我をする恐れがあり危険なため、なるべく低い位置に寝床を設置してください。
猫用のベッド
猫は気分屋なところがあるため、コンディションやフィーリングにより、その日によってベッドの好みが変わります。
種類の違う寝床を、いくつか用意しておくとよいでしょう。
猫用のベッドには、以下のような種類があります。
オープン型 | 上部が開いているオープン型のベッドです。猫が出入りしやすく、広々とした空間で眠ることができます。 |
ドーム型 | 猫の体がすっぽりと隠れるドーム型のベッドです。猫が安心して眠れるだけでなく、猫のプライバシーを守ることができます。 |
ソファー型 | ソファーのような形状をしたベッドです。猫が好む場所に置くことができ、お洒落なインテリアとしても使えます。 |
ハンモック型 | ハンモックのような形状のベッドです。壁や窓に取り付けるタイプや、脚付きの自立するタイプなどがあります。高齢猫には、脚の高さが短くて比較的安定感のある自立タイプがおすすめです。 |
爪とぎ兼用型 | 爪とぎとしても、ゆったりくつろげるスペースとしても使える、ツーウェイタイプのベッドです。縦置きタイプ、横置きタイプ、ソファタイプ、ハウスタイプなどがあります。高齢猫には、幅広の横置きタイプがおすすめです。ただし猫によっては、形状や素材により好みが分かれることもあるでしょう。 |
睡眠障害
高齢の猫は、睡眠障害を抱える場合があります。
その原因としては、以下のようなことが挙げられるでしょう。
認知症 | 高齢による認知症を発症することがあります。急に大声で鳴く、意味もなくウロウロする、夜も寝ないで徘徊するなどの症状があり、健康を害する可能性があるでしょう。 |
脳の病気 | 脳腫瘍、脳血管障害、感覚器機能の低下などの病気が原因で、認知機能が低下することがあります。目や耳の機能が低下したことにより、夜間になると不安を感じて夜鳴きすることがあるでしょう。 |
腎臓病 | 15歳以上の猫の約80%が慢性腎臓病に罹患していたとの報告があります。腎臓病を患っている場合、夜間にも多飲多尿を起こすことがあるでしょう。 |
皮膚炎 | かゆみによる睡眠障害もあります。夜間になると、皮膚を強く掻きむしる、やたらと舐めるなどの症状があるでしょう。かゆみが原因で夜に眠れず、昼間は疲れて眠ってしまうことで、昼夜逆転を引き起こすことがあります。 かゆみによる不安やストレスにより、夜間に鳴いたり、落ち着かなかったりすることもあるでしょう。 |
活動量の低下 | 高齢になると、基本的に活動量が減ります。活動量が低下することで、昼も夜も長時間にわたって眠る傾向が高くなりますが、過度な睡眠時間の増加は睡眠障害の1つです。また、昼に寝ている時間が増え、夜は活動的になるというケースもあり、このような昼夜逆転も睡眠障害の1つです。 |
高齢の猫が睡眠障害を抱えている場合には、その原因によって対応が異なります。
獣医師に相談し、適切な治療を受けてください。
まとめ
この記事では、ペルシャの平均寿命と最高寿命、性格や特徴、毛色のバリエーションなどについて情報をまとめました。
さらに、ペルシャが長生きするための飼い方や食事法、室内環境や睡眠時間などに関しても詳しく解説しています。
ペルシャの生涯を大切にし、生きる喜びや幸せを見守るためにも、飼い主さんによる手厚いサポートが重要です。
この記事の情報を参考にして、少しでも長く一緒に過ごすための予備知識を吸収し、ペルシャの命と健康を支えてあげてください。