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【獣医師監修】犬はスイカを食べても大丈夫?与える時の注意点や適量を解説!

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はじめに

犬にスイカを与えても問題ないか気になる方は多いと思います。

スイカは栄養素を豊富に含んでいるので与えても大丈夫ですが、与え方や量に注意が必要です。

今回は、犬へのスイカの与え方を詳しく紹介します。与える時の注意点や適量を解説するので、犬にスイカを与えたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

犬がスイカを食べても大丈夫!適量は?

犬はスイカを食べても大丈夫です。適量は犬の体重によって変わるので、愛犬にどのくらい与えて良いのかチェックしましょう。

2.5kg前後の超小型犬で2cm程度にサイコロカットしたものを1個

超小型犬である2.5kg前後の犬にスイカを与える際は、2cm程度にサイコロ状にカットしたものを1個だけに留めましょう。

超小型犬は胃腸が小さく、体重に対して摂取できる食物の量が非常に限られています。

スイカは90%が水分でカロリーが低いため、少量であれば健康に問題を与えませんが、食べすぎると下痢や消化不良を起こす可能性があるのです。

また、超小型犬は特に体の代謝が早く、塩分や糖分の過剰摂取が健康に与える影響が大きいので、市販の加工スイカや塩を振ったものは避けてください。

5kg前後の小型犬で2cm程度にサイコロカットしたものを2~3個

小型犬である5kg前後の犬には、2cm程度にサイコロ状にカットしたスイカを2〜3個まで与えるのが適量です。

2〜3個程度あれば水分補給や栄養補給を行いつつ、消化不良や過剰摂取のリスクを回避できます。

スイカにはリコピンやビタミンCなどの抗酸化成分が豊富に含まれており、小型犬の健康維持にも有益ですが、過剰摂取は逆効果となる場合があるので注意が必要です。

また、小型犬でもスイカを初めて与える場合は、1個からスタートし、体調に変化がないことを確認してから量を増やすようにしましょう。

10kg前後の中型犬で2cm程度にサイコロカットしたものを4~5個

中型犬で10kg前後の犬には、2cm程度にカットしたスイカを4〜5個程度与えるのが適量とされています。

中型犬は消化能力が小型犬よりも高いため、少し多めの量を与えても問題ありません。ただし、スイカはあくまでおやつや水分補給として与え、主食にすることは避けましょう。

特に夏場の暑い時期には、スイカの高い水分含有量が脱水症状の予防に役立つため、運動後や暑さが厳しい日のおやつとして最適です。

注意点として、必ず種と皮を取り除き、果肉を小さくカットしてから与えましょう。種や皮は中型犬でも消化不良や腸閉塞を引き起こす恐れがあります。

10kg以上で2cm程度にサイコロカットしたものを6~7個

10kg以上の大型犬には、2cm程度にサイコロ状にカットしたスイカを6〜7個まで与えるのが適量です。6〜7個までであれば、大型犬の体格に合った水分補給や栄養補給が可能です。

スイカは約90%が水分で、夏場の暑さによる脱水症状を防ぐ効果があります。

また、スイカに含まれるリコピンやビタミンCといった抗酸化物質は、老化防止や病気予防に寄与するため、大型犬の健康維持にも便利です。

与える際には、果肉部分のみを使用し、必ず種と皮を取り除いてください。種や皮は、大型犬でも消化が難しく、場合によっては腸閉塞を引き起こす可能性があります。

犬がスイカを食べるメリットは?

次に、犬がスイカを食べるメリットを紹介します。スイカは水分補給や老化防止などさまざまな効果があるので、ぜひチェックしてください。

約90%が水分!水分補給で熱中症予防

まず、犬がスイカを食べるメリットは水分補給で熱中症予防ができる点です。スイカは全体の約90%が水分で構成されているため、犬の水分補給に適しています。

特に夏場の暑い時期には、犬も人間と同様に熱中症のリスクが高いです。犬は汗をかかないため、体温調節は主に舌を出して呼吸しますが、水分不足を補いきれない場合があります。

スイカをおやつとして与えると、楽しく水分を補給でき、熱中症の予防に効果的です。さらに、スイカには自然の甘みがあるため、犬も喜んで食べてくれます。

また、水を飲みたがらない犬や水分補給が不足しがちな犬にとっても最適な選択肢です。ただし、水分補給のために与える場合も量を守りましょう。

スイカの過剰摂取は消化不良や下痢を引き起こす可能性があるため、適量を心がけてください。

リコピンが豊富!抗酸化作用で病気予防と老化防止

次に、犬がスイカを食べるメリットは抗酸化作用で病気予防と老化防止ができる点です。スイカにはリコピンと呼ばれる強力な抗酸化成分が豊富に含まれています。

リコピンは、犬の体内で発生する活性酸素を中和し、細胞のダメージを軽減することが可能です。

そのため、犬の老化を遅らせるだけでなく、ガンや心臓病、糖尿病といった病気の予防にも効果が期待できます。

特にシニア犬や健康維持が気になる犬にとって、リコピンを含むスイカは健康サポートに役立つ食品です。

スイカの赤い果肉部分に含まれるリコピンは加熱せずに摂取すると、効果を最大限に発揮できるので、生のスイカを適量与えましょう。

さらに、リコピンは皮膚の健康を維持する作用もあります。紫外線によるダメージを軽減し、被毛や皮膚のコンディションを整えるのに効果的です。

ただし、スイカを与える際は必ず果肉部分のみを使い、種や皮を取り除いて安全性を確保してください。

高血圧の予防

3つ目に、犬がスイカを食べるメリットは高血圧を予防できる点です。スイカに含まれるカリウムは、犬の体内でナトリウムのバランスを調整し、血圧を安定させる働きをします。

その結果、高血圧の予防や改善に役立つ可能性があるのです。高血圧は犬の健康に悪影響を与え、腎臓病や心臓病のリスクを高める要因となるため、日頃から予防に努めましょう。

特に、塩分過多の食事を摂りがちな犬やシニア犬では高血圧のリスクが高まるため、適度にカリウムを摂取することが重要です。

スイカは自然な形でカリウムを摂取できる優れた食材で、薬に頼らずに血圧ケアをサポートできます。ただし、スイカの過剰摂取は逆効果になるので注意が必要です。

過剰なカリウム摂取は腎臓病を持つ犬にとって有害である可能性があるため、健康状態を考慮しながら適量を与えるようにしてください。

ビタミンCが豊富!強い抗酸化作用でアンチエイジング、関節炎などの予防も

4つ目に、犬がスイカを食べるメリットはビタミンCによる抗酸化作用です。スイカにはビタミンCが豊富に含まれており、強力な抗酸化作用で犬の健康をサポートできます。

ビタミンCは、体内の活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぐ効果が期待できるため、アンチエイジングに効果的です。

特にシニア犬にとっては、関節炎や皮膚疾患の予防、免疫力の向上といった効果が期待できるため、スイカを適量与えることは健康維持に役立ちます。

また、ビタミンCは体内でのコラーゲン生成を助ける働きがあり、関節や骨の健康維持にも重要です。

犬種によっては関節に負担がかかりやすい場合もあるため、日頃のケアとしてビタミンCを含む食品を取り入れましょう。

血流の促進とむくみ予防

5つ目に、犬がスイカを食べるメリットは血流の促進とむくみ予防です。スイカには、アルギニンやシトルリンといったアミノ酸が含まれており、血流を促進する効果があります。

その結果、犬の体内での血液循環が改善され、新陳代謝の向上や疲労回復に役立つのです。

血流が良くなると酸素や栄養が体の隅々に届きやすくなり、健康的な体調を維持するサポートが可能です。

さらに、スイカのカリウムには利尿作用があるため、体内の余分な水分を排出し、むくみを予防する効果もあります。

特に運動量が少ない犬や肥満気味の犬では、血流の改善やむくみの軽減が健康維持に重要なポイントです。

スイカを与える際は必ず果肉部分を使い、種や皮を取り除くことを徹底してください。また、加工食品や冷たい状態のスイカは避け、適量を守ることが大切です。

健康な皮膚や被毛、粘膜、歯を維持

最後に、犬がスイカを食べるメリットは健康な皮膚や被毛、粘膜、歯を維持できる点です。

スイカにはビタミンCやビタミンAが豊富に含まれており、犬の皮膚や被毛、粘膜、歯の健康をサポートできます。

ビタミンCは抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防ぐほか、コラーゲンの生成を助けて皮膚や被毛の弾力や輝きを保つことが可能です。

一方、ビタミンAは粘膜の健康維持や免疫力向上に寄与し、感染症の予防にも役立ちます。

また、スイカには水分が多く含まれているため、体内の老廃物を排出しやすくし、内側から健康を整えるのに効果的です。

その結果、皮膚トラブルや被毛のパサつきが軽減され、健康的な見た目を保つことができます。スイカを与える際は、果肉部分を小さくカットし、冷たすぎない状態で与えましょう。

特に夏場の暑い時期には、水分補給も兼ねてスイカを活用すると、健康的な皮膚や被毛の維持をサポートできます。

犬にスイカを与える際の注意点は?

最後に、犬にスイカを与える際の注意点を紹介します。健康に良いスイカですが、与え方や量によっては悪影響を及ぼすリスクがあるので、ぜひ参考にしてください。

初めてスイカを与える時は少量ずつ与え、体調に変化がないか様子を見る

まず、犬に初めてスイカを与える際は、慎重に進めましょう。新しい食材に対して犬の体がどのように反応するかは予測できないため、まずはごく少量を与えてみてください。

例えば、2cm程度にカットしたスイカの果肉を1〜2個与える程度から始め、食後の様子を観察します。

嘔吐や下痢、痒みなどの異常が見られた場合は、すぐにスイカの摂取を中止し、必要に応じて獣医師に相談してください。

また、特に注意すべきは、アレルギー反応や消化不良のリスクです。スイカは水分が多く、犬にとって安全な食材ですが、一部の犬にとっては体質的に合わない場合もあります。

普段から胃腸が弱い犬やアレルギーを持つ犬には、さらに注意深く少量ずつ与えましょう。

また、スイカを与えるタイミングも大切です。食事の直後や運動前後は避け、落ち着いている時間帯に与えてください。

スイカの安全性を確保するために、少量から徐々に量を増やしながら、犬の反応を見て調整しましょう。

赤い果肉部分のみを与える

次に、犬にスイカを与える際は、赤い果肉部分だけを与えるようにしましょう。特に、スイカの種や皮には注意が必要です。

種は小さくても犬の腸内で詰まる可能性があり、腸閉塞などの危険な症状を引き起こすリスクがあります。スイカの皮は消化が難しく、胃腸の負担を増大させやすいです。

また、農薬が残留している可能性もあるため、安全面からも皮は避けましょう。果肉部分は犬にとって消化しやすく、水分や栄養が豊富です。

与える際には種を完全に取り除き、果肉のみを小さくカットしてあげましょう。特に小型犬や子犬の場合、大きな塊をそのまま与えると、喉に詰まる危険性があります。

赤い果肉部分にはリコピンやビタミンCなどの健康に良い成分が含まれており、安全に摂取させるためにも、果肉のみを丁寧に取り分けてください。

小さくカットするか、すりつぶして与える

3つ目に、犬にスイカを与える際は、小さくカットするかすりつぶして与えましょう。スイカは柔らかい果物ですが、犬のサイズや口に合わせて適切な形状にすることが重要です。

例えば、2cm程度のサイコロ状にカットすると、犬が食べやすく喉に詰まるリスクを減らせます。

さらに、小型犬や消化があまり得意でない犬には、すりおろしたりペースト状にする方法もおすすめです。

すりおろした状態にすると、スプーンやトレーを使って与えやすくなり、犬も食べる際にストレスを感じにくくなります。また、食べこぼしが少なくなり、後片付けも簡単です。

与える際は量にも注意が必要です。どんなに安全に加工しても、与えすぎると下痢や消化不良の原因になります。

スイカは水分が多いため、適量を守って、犬が快適に食べられる環境を整えましょう。

アレルギー反応を起こす場合がある

4つ目に、犬にスイカを与える際は、アレルギー反応に注意しましょう。スイカは多くの犬にとって安全な果物ですが、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。

アレルギー症状は、嘔吐や下痢、皮膚の赤みや痒み、顔の腫れなどです。アレルギー症状が見られた場合、直ちにスイカの摂取を中止し、獣医師に相談しましょう。

特に初めてスイカを与える場合、少量ずつ慎重に進めてください。1〜2cm程度の果肉を1つ与えて、24時間以内に体調の変化がないか観察しましょう。

他の新しい食材と同時に与えないようにすると、どの食材が原因となるか特定しやすくなります。

また、アレルギーを持つ犬や食事制限が必要な犬にスイカを与える際は、事前に獣医師に相談しましょう。

アレルギー反応は個体差が大きいため、犬の体質や健康状態に合わせた対応が必要です。

食べ過ぎに注意!おやつとして少量に

5つ目に、犬にスイカを与える際は、おやつとして少量を与えましょう。スイカは健康に良い成分が多く含まれた果物ですが、食べ過ぎには注意が必要です。

スイカには自然な糖分が多く含まれており、摂取量が多すぎると肥満や糖尿病のリスクが高まります。

また、一度に大量のスイカを食べると消化不良や下痢の原因になりやすいです。特に胃腸が弱い犬の場合、食べ過ぎによる体調不良は顕著にみられます。

スイカはおやつとして与えるのが基本で、主食として与えるのは避けましょう。目安として、1日のカロリー摂取量の10%以内に抑えることが重要です。

例えば、小型犬ならサイコロ状のスイカを2〜3個、中型犬なら4〜5個程度にとどめてください。また、スイカを与える頻度にも注意しましょう。

たまのおやつとして与えると、犬の健康を維持しながら食事のバリエーションを楽しませることができます。

腎臓病を持っている犬などには控える

6つ目に、犬にスイカを与える際は、腎臓病を持っている犬には与えるのを控えましょう。

スイカは水分が豊富で、腎臓に負担をかけにくいと考えられる一方、特定の状況下では逆効果になる可能性があります。

腎臓病の犬はカリウムの摂取量を制限される場合が多いですが、スイカにはカリウムが含まれているため、獣医師と相談した上で適切な量を決めることが重要です。

また、スイカの自然な糖分は、糖尿病や体重管理が必要な犬にも悪影響を及ぼす可能性があります。

腎臓病の治療中や特別な食事管理をしている場合、スイカの摂取が健康を損なうリスクを避けるために十分な配慮が必要です。

さらに、スイカを与える場合は種や皮を完全に取り除き、小さくカットした赤い果肉のみを少量与えるようにしましょう。

健康状態が安定していない犬には、獣医師の指示を優先し、スイカを避ける選択肢も検討してください。

犬に与えるスイカには塩を加えない

7つ目に、犬にスイカを与える際は、スイカに塩を加えないようにしましょう。スイカに塩を加える習慣がある場合でも、犬に与えるスイカには絶対に塩を加えてはいけません。

塩分の摂りすぎは、犬の健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。特に腎臓や心臓に負担をかけ、高血圧や脱水症状のリスクを高める原因です。

犬は人間ほど塩分を必要としないため、スイカの自然な甘さだけで十分に楽しむことができます。

塩分を過剰に摂取すると、口の渇きや水分摂取量が増え、体内のバランスが崩れやすいです。

また、長期間にわたる塩分過多は、腎臓病や心臓病の発症リスクを高める可能性があります。スイカを与える際は、何も加えずそのまま与えることが基本です。

犬の健康を守るために、人間用に味付けされたスイカや加工品を避け、シンプルな状態で与えましょう。

常温のものを与える

8つ目に、スイカを犬に与える際は、常温のものを与えましょう。冷蔵庫で冷やしたスイカや冷凍したスイカは、犬の胃腸に負担をかける場合があります。

特に胃腸が敏感な犬や小型犬は、急激な温度変化に対応しづらく、消化不良や下痢を引き起こす可能性が高いです。

常温のスイカであれば、犬の体に優しく、安全に食べさせることができます。夏場に冷えたスイカを与えたくなるかもしれませんが、必ず室温に戻してから与えましょう。

他にも、スイカを食べる時間帯も配慮すると良いです。運動後や暑い時間帯に常温のスイカを与えると、犬の水分補給を助ける効果が期待できます。

冷えたものを避けて温度に注意し、犬がスイカを安全に楽しむことができる環境を整えましょう。

スイカの加工食品は与えない

最後に、犬にスイカを与える際は、スイカの加工食品は与えないようにしましょう。

例えば、スイカ味のアイスクリームやジュース、キャンディーなどには、砂糖や人工甘味料、保存料などの添加物が含まれていることが一般的です。

これらの成分は犬の健康に悪影響を及ぼし、肥満や糖尿病、アレルギー反応の原因となる可能性があります。

さらに、スイカ味の食品には実際にスイカが含まれていない場合も多く、犬にとって健康上のメリットがほとんどありません。

また、加工食品はカロリーが高い場合が多いため、体重管理が必要な犬にとっては特に避けるべきです。

犬にスイカを与える場合は、加工食品ではなく新鮮な果肉を選びましょう。加工食品を避けて犬の健康を守り、スイカ本来の自然な栄養とおいしさを楽しませてあげてください。

まとめ

今回は、犬にスイカを与える方法を紹介しました。犬にスイカは与えて大丈夫であり、2cmほどにカットしたスイカを犬の体重に応じて量を調節して与えることが重要です。

スイカは水分補給や抗酸化作用、血流促進、むくみ改善、健康な皮膚や被毛の維持などの効果が期待できます。

犬にスイカを与える際はアレルギー反応に注意して少量ずつ与えましょう。また、赤い果肉部分を小さくカットするかすりつぶして常温で与えることが大切です。

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