犬にみかんを与えても大丈夫?与え方の注意点や量を解説


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はじめに

「犬にみかんを与えても大丈夫なの?」、「犬にみかんを与える際の注意点は何なの?」と悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

みかんは、人だけでなく犬にとっても、ビタミンCなどの栄養が豊富な果物の1つです。しかし、本当にみかんを与えても大丈夫なのか不安に思っている人は多いでしょう。大切な犬だからこそ、慎重になってみかんを与えられないものです。

本記事では、犬にみかんを与えても大丈夫な理由と与え方、注意点を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

犬にみかんを与えても大丈夫?

犬の健康を考えるとみかんを与えることに疑問に思うことがあったり、注意点があったりするなど、本当に大丈夫なのか心配な人も多いでしょう。ここでは、犬にみかんを与えても大丈夫なのかを解説します。

犬にみかんを与えることの疑問

「犬に新しいおやつとしてみかんを与えてみたいけど健康に害はない食べ物なの?」「どのくらいの量を目安に与えればいいの?」といった疑問を持つ人もいるでしょう。

結論からいうと、適量ならば犬にみかんを与えても問題ありません。

みかんには、犬の栄養補給に必要な成分であるビタミンCや水分が多く含まれています。しかし、みかんは犬にとって安全な果物の一つですが、何も知らないまま与えてしまうと健康を害する危険性がある点は覚えておきましょう。

犬が美味しそうに食べるという声

YouTubeやX(旧Twitter)などで、犬が美味しそうにみかんを食べている光景を見て、真似してみようと考える人もいるでしょう。しかし、みかんを美味しそうに食べる声があるとはいえ、自分の犬にとって安全かつ健康に害がないとは限りません。みかんがアレルギー物質であったり、過度な栄養となって適さなかったりする可能性があります。

犬が美味しそうに食べる様子は、飼い主からして愛らしい光景かもしれませんが、それ以上に犬の健康が大切です。犬に新しい食べ物を検討していて悩んでいるならば、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

犬にみかんを与えることの注意点

犬にみかんを与えることに問題はありませんが、いくつか注意点があります。みかんには犬が消化を得意していない食物繊維が多く含まれているため、食べ過ぎると消化不良を起こす危険性があります。さらに、犬にみかんを与えても良い量は体格によって異なるため、食べさせ過ぎないように調整しなければいけません。

また、犬がみかんを食べすぎて、主食を食べられないことにならないようにしましょう。栄養が豊富といっても、みかんはおやつです。主食との栄養バランスを考えて、適量を犬に与えましょう。

みかんの栄養と犬の健康への影響

犬にみかんを与える際は、みかんの栄養が犬の健康に与える影響を正確に把握しておきましょう。みかんは、犬にとって安全な果物ですが、与え方を間違えると健康を損なう危険性があります。ここでは、みかんの栄養と犬の健康への影響について解説します。

みかんの栄養素

みかんには、以下のような栄養素が含まれている果物です。

栄養成分効果
ビタミンC皮膚や毛並みを維持する
クエン酸疲労を回復させる
食物繊維腸内の動きを促進する
カリウム神経伝達や筋肉の収縮などの生理機能に関与している
カルシウム骨や歯の健康を維持や骨粗しょう症を予防する
βカロテン皮膚や粘膜を保護にする
βクリプトキサンチン強い抗酸化作用や肝臓機能を向上させる

また、みかんは美味しい上に、ほとんどが水分で構成されているため、犬の食いつきがよく、夏場の水分補給に適しています。

犬の健康への影響

みかんには、犬に健康をもたらすビタミンCなどの栄養素が含まれているため、おやつ程度であれば良い影響をもたらしてくれます。水分も豊富なため、犬が水を飲みたがらない場合の水分補給にも役に立つ果物です。さらに、犬の免疫力の向上や風の予防、目や皮膚の健康にも関係しています。

しかし、みかんには犬の消化器官では消化しきれない食物繊維も豊富に含まれている果物であるため、食べさせ過ぎると消化不良などの健康への害が生じます。また、みかんを与えすぎると犬が糖尿病を引き起こすリスクもあるため、分量の調整には注意しましょう。

ビタミンCの効果

ビタミンCは人間にとって重要な栄養素として知られていますが、犬にとっても同様です。ビタミンCには、免疫力を向上させたり、コラーゲンの生成を促進したりするなどの効果があります。

また、ビタミンCは、強力な抗酸化物質であり、細胞を傷つける活性酸素を無害化する働きもあるのです。ビタミンCを補給すれば、活性酸素を中和して、細胞が傷つくことを防ぐ効果が期待できます。

犬に与える適量と頻度

犬にみかんを与えることは問題ありませんが、量と頻度に注意する必要があります。みかんは、犬にとって栄養が豊富な果物である一方で、過剰摂取は消化不良や下痢などの健康に影響を与える可能性があります。ここでは、みかんを犬に与える適量と頻度について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

犬に与える適量の目安

みかんにはビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれているため、与えすぎると栄養過多になってしまい、健康に悪影響を及ぼします。以下の表は、犬のサイズ別の1日あたりのみかん摂取目安です。

超小型犬1~2房
小型犬3~5房
中型犬7~10房
大型犬10~15房

ただし、犬の体重や体調、その日の食事内容によって変動するため、少量から様子を見て、徐々に与える量を増やすようにしましょう。

みかんの与える頻度

犬にみかんを与える頻度は、特に定まっていません。しかし、犬にとってみかんはおやつですので、食事と一緒に与えるべきではない食べ物です。みかんを与える頻度で考えるのではなく、1日に必要な犬の総摂取カロリーの20%を超えないように気をつけましょう。

食べ過ぎのリスク

水分や食物繊維が多く含まれているみかんを犬に食べさせ過ぎると、消化不良や下痢などを引き起こすリスクがあります。みかんの水分や食物繊維は、適量であれば腸の動きを促進し、健康に良い影響を与えますが、過剰摂取は逆効果です。

さらに、犬がみかんの甘さに慣れて求めるようになってしまうと、主食のドッグフードを食べる量が減る可能性もあるのです。ドッグフードは犬の栄養バランスを維持するために設計されています。みかんが主食の領域を侵してしまうと、せっかくの栄養バランスが崩れてしまいます。

犬にみかんを与える際は、主食の妨げにならないようにしつつ、健康に影響がない範囲で楽しみましょう。

みかんを与える際の注意点

犬にみかんを与える際の注意点は、以下のとおりです。

  • みかんの皮や種の取り扱い
  • アレルギー反応の可能性
  • 他の食材との併用注意

事前に注意点を把握しておけば、犬の健康を守ることにつながります。みかんは犬の食事を豊かにしますが、健康に影響を与えないようにしましょう。

みかんの皮や種の取り扱い

みかんの皮や種の部分は、犬にとって消化しづらい部分です。特にみかんの皮は繊維質であるため、犬の胃や腸などの消化器官では十分に消化しきれないケースがあります。皮や種は、犬の健康を損なう危険性があるため、与える前に取り除くことがおすすめです。また、犬が慣れていない食材を摂取した際も、消化器官が過敏に反応する可能性がありますので、食後の経過観察を忘れずに行いましょう。

なお、完熟していない青いみかんの皮には植物毒の「アルカロイド」が含まれています。これを摂取すると中毒を起こす可能性があるためご注意ください。

アレルギー反応の可能性

みかんに含まれている少量のタンパク質が犬の免疫機能に過剰反応すると、アレルギーを引き起こす可能性があります。犬のアレルギー症状として、皮膚への異常が見られます。犬が顔や体を痒がったり、皮膚に赤みや腫れが生じたりするため注意が必要です。

犬に初めてみかんを与える際は、少量から様子を見ましょう。食べた後に体調の変化がなければ問題ありません。しかし、犬の体調に変化があった場合は、アレルギー反応を疑ってかかりつけの獣医師に診察してもらいましょう。

他の食材との併用注意

犬にみかんを与えることに問題はありませんが、食材によっては中毒症状を引き起こす可能性があるため注意が必要です。たとえば、チョコレートは犬に有毒なテオブロミンという成分が含まれているため与えてはいけません。

他にも、未だに原因は不明ですが、グレープやレーズンにも犬にとって有毒な成分が含まれるとされているため、食べさせるのは非推奨となっています。犬に今まで与えたことのない食べ物を食べさせる際は、事前に獣医師に相談しましょう。

犬にみかんを与える場合の具体的な方法

みかんは、犬の健康に役立つ果物ですが、与え方を間違えたり、食べさせすぎたりすると逆効果になる危険性があります。ここでは、犬にみかんを与える具体的な方法を解説しますので、適切な方法で食べさせましょう。

みかんの下処理方法

犬にみかんを与える際は、事前に下処理して健康を損なうリスクを減らしましょう。

まずは、可能な限り新鮮なみかんを選びましょう。新鮮なみかんは栄養価が高いことに加えて、傷んだ部分を犬が食べて健康に悪影響を及ぼす事態を未然に防ぎます。

次に、犬の消化が不得意なみかんの薄皮や白い筋、種を取り除きます。事前に取り除いておかないと、消化不良や窒息の原因となることがあるからです。

そして、犬が食べやすいよう小房に分けてから与えます。みかんは柔らかいため、まるごと与えても問題ないと考える人もいるかもしれません。しかし、みかんをまるごと与えると窒息するおそれがあるため、まとめて与えないようにしましょう。

また、みかんの果肉を潰すかミキサーにかけてから与えると、消化しやすくなってより良いです。犬の健康を守るためにも、事前の下処理は丁寧に行いましょう。

与えるタイミングと方法

犬にみかんを与えるタイミングは、特に決まってはいません。しかし、犬にとってみかんは主食ではなくおやつです。主食と一緒に与えてカロリーオーバーにならないように調整しましょう。

また、犬にみかんを与える際は、消化に悪い皮や種を取り除く必要があります。さらに、みかんには犬が消化しにくい食物繊維が多く含まれているため、みかんを少量から与えたり、果肉をミキサーにかけて消化しやすくしたりと与える際は工夫しましょう。

犬の反応の観察

みかんを初めて与える際は、食べたあとの犬の体調に変化がないか観察しましょう。新しい食材を食べさせると、犬によって反応が異なることがあります。嘔吐や下痢といった健康上の問題が確認できた場合、みかん摂取との関連性を疑う必要があります。

また、みかんに含まれているタンパク質からアレルギーを発症させることがあるため、特に体力のない子犬や老犬に与える際は、少量で様子を見ましょう。もし犬に異常が見られた際は、すぐに獣医師に相談してください。

犬にみかんを与えるメリットとデメリット

犬にみかんを与えるメリットとデメリットは、以下のとおりです。

  • メリット:栄養補給や歯の健康促進
  • デメリット:アレルギー反応や消化不良の可能性

それぞれ解説していきます。

メリット:栄養補給や歯の健康促進

みかんにはビタミンCや食物繊維などの栄養素が豊富に含まれているため、犬に与えると栄養補給できるメリットがあります。また、みかんは水分を多く含んでいるため、犬が思うように水を飲んでくれないときの代替手段にもなるでしょう。

ビタミンCには歯肉の健康をサポートして、歯茎の炎症を抑制する役割があります。また、みかんにはカルシウムも含まれており、歯の成長と維持には欠かせない栄養素です。

ただし、みかんを与えすぎると栄養過多になってしまうので、与える分量には注意しましょう。特に過剰にビタミンCを摂取すると尿路結石の可能性も高まりますし、1日の摂取カロリーをオーバーしてしまいます。

デメリット:アレルギー反応や消化不良の可能性

みかんは犬にメリットだけでなく、デメリットも与えるため注意しましょう。みかんに含まれている少量のタンパク質に犬の免疫機能が過剰反応すると、アレルギー反応を引き起こすケースがあります。

また、みかんに含まれている果糖や食物繊維は、犬の消化器官に負担が大きいため、多量に摂取すると消化不良を起こして、下痢や嘔吐などの症状を引き起こす可能性があります。犬にみかんを初めて与える際は、犬の体調に注意しながら与えましょう。おやつとして少量に抑えることで、犬の健康を守れます。

まとめ

みかんは、犬の健康に役立つ成分が含まれている食べ物です。おやつ程度に与える分には良いのですが、食べさせ過ぎには注意しなければいけません。みかんに含まれている食物繊維は、犬の消化器官では十分に消化できない場合もあるため、下痢などの消化不良を引き起こす可能性があります。

また、消化器系に影響を与えるみかんの種や皮を事前に取り除いたり、果糖を摂取しすぎたりしないように調整が必要です。犬にみかんを与えようと検討している人は、おやつ程度の感覚でカロリーオーバーにならないようにしましょう。

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