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【獣医師監修】犬のうんちがゆるいけど大丈夫?理想的なうんちの状態やゆるくなる原因を開設

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はじめに

犬のうんちがゆるい状態が続いて心配になる方は多いと思います。

犬のうんちはすぐに硬さが元に戻る場合は心配ありませんが、3日以上続く場合や他の症状が現れた場合には注意が必要です。

今回は、犬のうんちについて詳しく紹介します。理想的なうんちの状態や緩くなる原因を紹介するので、愛犬のうんちが問題ないか判断できるようになりましょう。

犬の理想的なうんちは?

まず、犬の理想的なうんちを紹介します。硬さや色、頻度について詳しくまとめているので、愛犬のうんちが理想的かチェックしましょう。

つかんだときに形がくずれない硬さ

はじめに、犬の理想的なうんちは形がしっかりとしており、崩れない硬さが目安です。

適度な硬さがあるのは犬の消化機能が正常に働いているサインであり、食べ物から適切に栄養を吸収し、不要なものが排泄されていることを示しています。

柔らかすぎたり逆に固すぎたりする場合には、消化に何かしらの問題がある可能性が考えられるのです。

たとえば、うんちが柔らかいときには、消化不良や一時的なストレスが原因となっている場合がよくあります。

また、固くなりすぎている場合は、水分不足や食物繊維が不足している可能性が高いです。

さらに、食事内容によってうんちの硬さは変わりやすく、特にドライフードを多く食べている犬は少し固めの排便をしやすい傾向にあります。

一方で、ウェットフードや消化が良いフードを与えている場合には、柔らかめになる場合も多いです。

茶色をベースにした色

次に、犬の理想的なうんちは、茶色を基調とした色が一般的です。茶色は、正常な消化過程が順調に進んでいることを示しています。

茶色の中でも、濃い茶色からやや黄みがかった茶色まで個体差がありますが、いずれも健康なうんちです。

しかし、明らかに色が違う場合や、血液が混じっているような黒っぽい色、または灰白色や緑色の場合は、何らかの異常が疑われるため注意しましょう。

うんちの色が変わる原因はさまざまですが、食事の内容や消化のスピードによっても色が異なる場合があります。

特に食べ物に含まれる色素が影響する場合もありますが、長期間異常な色が続くようであれば、肝臓や胆嚢、腸の異常が考えられるため、獣医師に相談するのが安全です。

1日のうんちの回数は1回~4回程度

3つ目に、犬の理想的なうんちの頻度は1日に1〜4回程度です。

排便回数には個体差があり、食事内容や年齢、生活環境などによっても異なるため、犬ごとに通常の回数を把握しておきましょう。

一般的に、子犬は消化速度が速いため回数が多くなる傾向があり、シニア犬や成犬になるにつれて回数が安定する場合が多いです。

また、食事の量や内容によっても回数が変わりやすいため、食事を調整しながら理想的な排便頻度を維持できるようにしてください。

排便が極端に少なかったり逆に多すぎたりする場合には、何らかの消化器系の異常がある可能性があります。

たとえば、便秘気味で数日間排便がない場合や、頻繁に少量のうんちをする場合には、消化不良やストレスが影響している可能性が高いです。

ゆるいうんちとはどんな状態?

次に、ゆるいうんちの特徴について紹介します。

  • 軟らかい
  • 泥状
  • 水っぽい

それぞれ詳しく紹介するので、日頃から犬のうんちがゆるいかどうか判断できるようになりましょう。

軟らかい

まず、犬のうんちがゆるいのは、軟らかい状態です。通常のうんちはしっかりした硬さが保たれておらず、手でつかむと形が崩れてしまうような柔らかさを指します。

犬のうんちが柔らかすぎる場合、消化器官に一時的な負担がかかっている可能性があります。たとえば、食べ物の変化や食べすぎ、軽度の消化不良が原因であることが多いです。

特に、新しいドッグフードに切り替えたばかりだったり、食事に含まれる脂肪や繊維が多いと、犬の腸が消化しきれずに軟らかいうんちが出やすくなります。

また、急な温度変化や環境の変化が犬のストレスになり、一時的に消化機能が乱れやすいです。

軟らかいうんちが出ても、他に食欲不振や嘔吐などの症状がなければ、一般的には心配する必要はありません。

泥状

次に、犬のうんちがゆるいと、泥状になる場合が多いです。形がほとんどなく、ぐちゃっと崩れる粘土のような見た目になります。

泥状の便は、一般的に腸がうまく栄養を吸収しきれていないことや、食べ物が腸をスムーズに通過しすぎていることが原因です。

このような状態は食べ物が原因である場合も多く、脂肪分が多いフードを与えすぎたり、人間の食べ物を与えたりした場合に起こりやすいです。

また、食物アレルギーや腸内のバクテリアのバランスが乱れた場合にも、泥状の便が出る場合があります。

泥状のうんちが数日続くと、犬の体内で脱水が進むリスクがあるため、特に注意が必要です。

また、泥状の便が頻発する場合、ストレスや腸内の異常だけでなく、感染症や寄生虫感染などの原因も考えられるため、様子を見つつ適切な対処をとりましょう。

水っぽい

最後に、犬のうんちがゆるい状態だと水っぽくなる場合が多いです。ほとんど水分でできており、形状も保てず水のように広がってしまいます。

水状の便は、消化器官が正常に機能しておらず、腸での水分吸収が上手く行われていない状態です。

水っぽいうんちは、急なストレスや急激な食事の変化が原因で起こる場合も多いですが、さらに深刻な原因が隠れている可能性もあります。

たとえば、感染症や細菌性の腸炎、ウイルス感染、寄生虫などの疾患が原因として考えられるのです。

犬が水状の便を出す場合、短時間で脱水症状に陥る危険性が高まります。

犬は体内の水分を排出しすぎると血液の循環や代謝に影響が出やすく、子犬やシニア犬の場合、命に関わる恐れもあるので注意が必要です。

そのため、水っぽいうんちが見られた場合は、早めに水分補給を行い、症状が続く場合は速やかに獣医師に相談しましょう。

うんちがゆるくても心配がいらない場合は?

実は、うんちがゆるくても心配がいらない場合もあります。継続期間や症状で判断ができるので、詳しく見ていきましょう。

2~3日以内にうんちの硬さがもとに戻る場合

まず、犬のうんちが2〜3日以内にうんちの硬さが戻る場合は心配はありません。犬は食事の変更やちょっとしたストレスが原因で、一時的にうんちが柔らかくなる場合があります。

2〜3日以内に元の硬さに戻る場合は、深刻な問題ではなく、健康上のリスクも少ないと考えられるのです。

一時的な軟便は、犬の消化器系が刺激に適応している途中であり、体が自然に調整しています。

例えば、新しいドッグフードに切り替えた際や普段とは違うおやつを与えたときに、消化が追いつかず、ゆるい便が出る場合が多いです。

また、散歩中やドッグランなどで新しい匂いを嗅いだり他の犬と接触したりして、興奮や緊張が軽いストレスとなり、腸が刺激されて軟便が生じるケースもあります。

特に他に体調不良の兆候がなければ、食事を通常のものに戻し、水分補給に気をつけましょう。

うんちがゆるい以外の症状がない場合

次に、犬のうんちのゆるみ以外の症状がない場合、特に心配はありません。

例えば、元気で食欲があり、散歩や遊びの際も普段と変わらない行動をしている場合、消化器の一時的な乱れである可能性が高いです。

こうした場合、軽い消化不良や食事の一部が合わなかったなど、原因が限定的で一過性のものであると考えられます。

また、犬は敏感な動物であり、些細な変化やストレスにも反応しやすいため、環境の変化や少しの緊張が一時的に消化に影響を与えやすいです。

このような場合、ストレス要因が解消されれば自然と回復し、便の硬さも元に戻ります。

例えば、飼い主が忙しかったり環境に新しい要素が加わったりする場合など、一時的にゆるいうんちが出ますが、犬が普段どおりの生活を送っている場合は心配はいりません。

ただし、ゆるいうんちが数日続く場合には、食事や環境を見直し、原因となる可能性があるものを確認しましょう。

うんちがゆるい場合によくある原因

次に、うんちがゆるい場合によくある原因を紹介します。

  • 消化不良
  • ストレス
  • 誤飲や誤食

それぞれ詳しく紹介するので、愛犬の状況に応じて原因を特定しましょう。

消化不良

まず、犬のうんちがゆるい場合によくある原因は消化不良です。

消化不良は、犬が急に新しい食べ物に切り替えたときや人間の食べ物を与えたときに起こりやすく、脂肪分が多い食事や犬にとって消化しにくい食材が原因となります。

また、急に食事内容を変えると、消化器官が驚いて消化不良を引き起こし、軟便や下痢につながる場合が多いです。

さらに、消化に関与する腸内細菌が、食事の急な変化に順応するのに時間がかかるためと考えられています。

他にも、一部の犬は特定の成分に対して敏感で、小麦や乳製品、または一部のタンパク質に対して過敏に反応し、消化不良を引き起こす場合もあるのです。

消化不良を避けるためには、犬専用のバランスの取れた食事を与え、過度に人間の食べ物を与えないようにしまよう。

また、新しいフードに切り替える場合は、少しずつ混ぜながら徐々に変更してください。

ストレス

次に、犬のうんちがゆるい場合によくある原因はストレスです。

特に、生活環境の変化や飼い主の不在、長時間の一人留守番などが続くと、犬は不安や緊張を感じやすくなり、消化不良を引き起こしやすくなります。

例えば、新しい場所に行ったり引っ越しをしたりする場合、普段は健康な犬でもストレスによって軟便になる場合があるのです。

ストレスが原因での軟便は、ストレス要因が取り除かれると、通常は自然に治まります。

そのため、犬がリラックスできる環境を整え、飼い主が穏やかでリラックスした態度で接することが大切です。

また、適度な運動や遊びの時間を設けると、犬がストレスを解消しやすくなり、心身の健康を保ちやすくなります。

新しい経験や環境に慣れるための時間を与え、少しずつ環境に順応させることで、ストレスによる消化器系への影響も軽減できるでしょう。

誤飲や誤食

最後に、犬のうんちがゆるい場合によくある原因は誤飲や誤食です。誤飲や誤食は、犬が消化できない物質を飲み込んだり有害な食べ物を食べたりした場合に起こります。

例えば、小さなおもちゃやプラスチック製品、紐など異物を誤って飲み込むと、消化器官が過剰に反応し、下痢や軟便として排出しようとするのです。

また、人間の食べ物の中には、犬にとって有害な成分を含むものもあり、特に玉ねぎやチョコレート、ブドウなどは、摂取すると消化不良や中毒症状を引き起こす可能性があります。

誤飲や誤食による軟便が続く場合、犬の体内で消化されない異物が腸に詰まり、重大な健康問題につながるリスクもあるため、早めの対処が重要です。

ゆるいままの状態が続いたり、吐き気や食欲不振など他の症状が見られたりする場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

犬のうんちがゆるくなる病気

次に、犬のうんちがゆるくなる病気を紹介します。

  • 炎症性腸疾患
  • 消化管の腫瘍
  • 寄生虫
  • 感染症
  • アレルギー

それぞれ詳しく紹介するので、うんちがゆるくなるのと同時に症状が現れた場合は病気を疑いましょう。

炎症性腸疾患

まず、犬のうんちがゆるくなる病気は炎症性腸疾患です。犬の炎症性腸疾患では、小腸や大腸、さらには胃にまで炎症が広がり、消化不良や栄養吸収の低下を引き起こします。

症状は軽度の軟便から頻繁な下痢、体重減少、食欲不振までさまざまで、長期にわたり症状が続く場合も多いです。

炎症性腸疾患は原因が明確ではありませんが、遺伝的要因や免疫系の異常、環境要因、ストレスなどが関与していると考えられています。

治療には、消化器を保護する薬や抗炎症薬が処方されるほか、食事療法も重要です。

犬に合った消化に優しい食事を与えると、消化管への負担を減らし、症状の緩和を図ることができます。

また、免疫抑制薬を使用するケースもあり、専門医の指導のもとで長期的な管理が必要です。

炎症性腸疾患の早期発見は治療の成功率に影響するため、異変が見られたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。

消化管の腫瘍

次に、犬のうんちがゆるくなる病気は消化管の腫瘍です。腫瘍が消化管にできると、消化の妨げになり、栄養の吸収が正常に行えなくなるため、軟便や下痢が発生しやすくなります。

また、腫瘍によって腸内が狭くなると、便の形状が不規則になったり、血液が混じったりする場合も多いです。

腫瘍の種類は良性と悪性があり、悪性の場合は他の臓器へ転移するリスクもあります。消化管の腫瘍の診断は、X線検査や内視鏡検査、超音波検査などです。

また、腫瘍が確認された場合には組織検査で腫瘍の性質を確認し、治療方法が検討されます。

治療方法は腫瘍の種類や進行度により異なり、手術や化学療法が用いられることが一般的です。

早期発見が治療の成功率に大きく影響するため、便に異変があれば早急に診察を受けましょう。

寄生虫

3つ目に、犬のうんちがゆるくなる病気は寄生虫です。

回虫や鉤虫、鞭虫といった原虫が、腸内に侵入して消化器系に異常をきたし、軟便や下痢が発生する場合があります。

特に子犬や免疫が弱っている犬では、寄生虫による影響が強く、体重減少や貧血などの症状も現れやすいです。

寄生虫の感染は、汚れた水や食べ物を摂取したり、感染した動物の糞便に触れたりすることが原因で広がります。

そのため、定期的な駆虫薬の投与が、予防や早期治療に効果的です。もし寄生虫感染が疑われる場合、便の検査を行い、適切な駆虫薬を投与する必要があります。

寄生虫は他の動物や人間にも感染するリスクがあるため、感染予防のために清潔な環境を保ち、動物病院での定期的な健康チェックを受けましょう。

感染症

4つ目に、犬のうんちがゆるくなる病気は感染症です。代表的な感染症として、細菌性腸炎やパルボウイルス感染症などがあります。

感染症になると、重篤な下痢や嘔吐、食欲不振などが見られる場合が多いです。特にパルボウイルスは子犬に対して致死的な影響を及ぼすことがあり、急速に進行します。

感染症が原因の場合、早急な治療が必要です。診断には血液検査や便の検査などが行われ、原因となる病原菌やウイルスが特定されます。

治療として行われるのは、抗生物質や抗ウイルス薬の投与、必要に応じて点滴や食事療法もなどです。

感染症は予防が非常に重要で、ワクチン接種によって多くの感染症リスクを軽減できるため、予防接種のスケジュールを守りましょう。

アレルギー

最後に、犬のうんちがゆるくなる病気はアレルギーです。特定の食材に対するアレルギー反応が起こると、犬の免疫系が異物として認識し、消化器系に影響を及ぼす場合があります。

特に、牛肉や鶏肉、小麦、トウモロコシ、乳製品などがアレルギーの主な原因でrす。

アレルギー反応には下痢や軟便のほか、皮膚のかゆみ、赤み、嘔吐などが伴う場合があり、犬が頻繁に体をかくなどの行動も見られる場合があります。

アレルギーを特定するためには、原因となる食材を少しずつ除去し、症状の改善を観察する除去食試験が効果的です。

また、アレルギー対応の療法食も多く市販されており、症状が軽減する場合があります。

アレルギーは完全に治ることが難しいため、原因となる食材を排除し、犬が快適な生活を送れるような食事を提供しましょう。

うんちがゆるい!こんな症状があれば病院へ

最後に、うんちがゆるいときに病院に連れていく症状を紹介します。うんちがゆるい状態が続く期間や他の症状で判別できるので詳しく見ていきましょう。

3日以上うんちがゆるい状態が続く

犬のうんちがゆるい状態が3日以上続く場合は、病院での診察が必要です。

健康な犬の便は通常、時間の経過と共に形状や硬さが改善しますが、長期間にわたり軟便や下痢が続く場合、消化器系に何らかの問題が発生している可能性が高くなります。

消化不良や一時的なストレスによる便の乱れは短期間で解消されますが、慢性的に続く場合には炎症性腸疾患や腫瘍、寄生虫感染などが疑われるため、獣医師の診察が推奨されます。

慢性化した軟便は犬の体に大きな負担をかけ、脱水や栄養不足を引き起こすリスクが高いです。

特に子犬や高齢犬の場合、体力が低下しているため、下痢による脱水症状が重篤化しやすく、放置すると命に関わる恐れもあります。

診察時には、便の状態や色、出血の有無、食欲や活力などの変化を詳しく伝えましょう。

元気や食欲がなくぐったりしている

次に、犬の元気や食欲がなく、ぐったりとした様子が見られる場合も、すぐに病院で診察を受けるべきサインです。

普段の活発さがなくなったり食事をほとんどとらない状態が続いたりすると、体調不良や消化器系の異常が疑われます。

特に、軟便や下痢に加えてぐったりしている場合、消化器官の問題に加えて脱水症状や急性の感染症、寄生虫感染などの可能性も考えられ、迅速な対処が必要です。

犬はもともと体調が悪くても症状を隠そうとする傾向があるため、ぐったりとしている場合には、かなり体調が悪化していることが考えられます。

水分補給が十分でないと、下痢の際に脱水症状が進みやすく、体がさらに衰弱しやすいです。

診察を受ける際には、食欲の低下がいつから始まったか、元気がない様子や便の状態、体温などを詳しく伝えるとスムーズに診察を受けられます。

まとめ

今回は、犬のうんちがゆるい原因について紹介しました。犬のうんちは消化不良やストレス、誤飲や誤食によって引き起こされます。

2〜3日で改善する場合は心配しなくて大丈夫ですが、慢性的に続いたり活力や食欲の低下が見られたりする場合は、病気のリスクを疑い動物病院に連れていくことが重要です。

食事や生活環境を見直してうんちがゆるい原因を特定し、犬の健康をサポートしましょう。

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