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愛犬がご飯を食べない...。おやつは食べるのになぜ?

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はじめに

「昨日まであんなにモリモリ食べていたのに…。」

「おやつは食べるけど、ご飯が全然進まないのはなぜ?」

愛犬がおやつ以外食べてくれず、栄養不足になってしまうのではないかと不安に感じていませんか?

総合栄養食であるドライフードは、わんちゃんにとって必要不可欠です。

まずは、ご飯を食べない原因を探りましょう。

早い段階で原因を突き止めることで、愛犬の元気があるうちに問題が改善できるかもしれません。

本記事を読めば、ご自宅ですぐにできる対処法から長生きするための健康的な食事についてまとめて知ることができます。

愛犬がご飯を食べない理由

愛犬がご飯を食べてくれないと、不安で仕方ないかと思います。

大きく分けるとドッグフードを食べてくれない理由は3つです。

  • 食欲不振
  • 体調不良
  • 環境変化

最近、3つの中で心当たりのある出来事はありましたか?

まずは、ひとつずつ解説していきます。

食欲不振の可能性

単純に食欲が湧かない状態になっていることがあります。

以下の項目をチェックしてみましょう。

  • 運動はしっかりしているか
  • 食べ飽きてしまっていないか
  • おやつをあげすぎていないか
  • 最近ご飯を変えたりしなかったか

犬は非常に賢いので、好みの味はすぐに覚えます。

嗜好性の高いおやつが大好きなわんちゃんは多く、たくさんおやつをあげてしまうと、ご飯を食べるころにはお腹いっぱいになっているかもしれません。

基本的におやつは栄養補給にならないので、なるべくしつけやご褒美以外で与えないようにしましょう。

体調不良

体調が悪いと、食欲にも影響がでてきます。

急にご飯の食べが悪くなったような場合は、身体の不調を訴えているのかもしれません。

子犬や小型犬の場合は、体調面の急激な悪化が心配です。

以下の症状がみられたら、注意してください。

  • ぐったりしている
  • おやつも食べない
  • 呼吸がいつもより荒くなっている
  • 下痢や嘔吐といった症状がみられる

特に、下痢や嘔吐が続く場合は、脱水症状に陥る可能性があり危険です。

いつもと違う様子がみられたら、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

環境の変化によるストレス

人間でも、環境の変化でストレスを感じることがあると思いますが、犬も同様です。

  • 引っ越しをした
  • 子どもが生まれた
  • 新しいペットを迎え入れた

各家庭の状況によって、様々な環境の変化が考えられます。

今まで自分が一番可愛がられていたのに、急に「赤ん坊」などに注目が集まってしまうと、愛犬はヤキモチを焼いてしまいます。

犬は飼い主の気を引くために、粗相をしたり、具合が悪い素振りをみせたり、問題行動が増えることで知られています。

食欲不振以外にも普段と違う行動がみられたら、環境変化によるストレスを疑ってみてください。

愛犬にご飯を食べてもらうための対処法

愛犬の体調が問題なさそうであれば、まずはご自身で工夫をしてみましょう。

わんちゃんの食事に関する対処法をいくつかご紹介します。

食事環境の改善

まずは、いま愛犬が食事をしている環境に問題がないか疑ってみることが大事です。

犬は、縄張り意識があるので、自分のテリトリーが必要な生き物。

愛犬にとって安心できる場所でなければ、ゆっくりご飯を食べることができません。

いくつかのチェック項目で現状を確認しましょう。

  • 清潔さはあるか
  • 騒がしくないか
  • 直射日光があたってないか
  • 子どもや他のペットが邪魔してないか
  • ドア付近などの人が往来する場所に近くないか

落ち着いて食事ができる場所を確保することによって、食欲が戻ってくることがあるので、試してみてください。

また、もし可能であれば、ハウスで食事をとらせるといいでしょう。

わがままな犬にならないためのしつけに有効なので、覚えておいて貰えればと思います。

食事の時間と量の調整

人間と同じで食事の間隔がずれてしまうと愛犬も食欲がわきません。

できる限り、毎日同じ時間にご飯を与えるようにしてください。

食事の量については、犬の大きさ、避妊去勢手術の有無、運動量などによって、同じ犬種でも異なりますので、注意が必要です。

「体重がどんどん増えている」「毎回食べ残しが多い」などの兆候が現れている場合は、ご飯をあげすぎている可能性があるので、少し減らしましょう。

ご飯に美味しいトッピングを加える

みなさんご存じのとおり、犬は鼻がよく利く動物です。

お肉の香りや、出汁のにおいがすると、わんちゃん達も興奮するはずです。

普段食べているフードに飽きてしまっても、香り高いトッピングを与えることで、食事の楽しさを思い出してくれるかもしれません。

特に「ウェットフード」は香りがよく、素材本来の美味しさを保っている商品が多いので、食いつきの良さは抜群です。

手作りするのも可能ですが、栄養バランスなどが不安な人は、市販されているものを利用しましょう。

適切な食事の選択とバランス

愛犬が好みやすい、「おやつ」「嗜好性の高いフード」「手作りご飯」は、食べてくれやすいのですが、残念ながら栄養バランスが良くありません。

食事の基本は、主食に「ドライフード」を与えることを前提としてください。

総合栄養食であるドライフードは、我が子が健康でいつづけるために必要不可欠です。

また、栄養バランスのほかにも、カロリーバランスを気にかけましょう。

近年、室内飼いの犬が増え、仕事で忙しい家庭も多いため、運動量も少ない傾向にあります。

まずは、太らせない食事を目指す事で、肥満リスクを軽減することができます。

簡単にカロリー計算ができるツールがあるので、ぜひ試してみてください。

獣医師のアドバイスを受ける

近所の動物病院で、栄養相談を受け付けてくれる所があれば、ぜひ活用しましょう。

できれば、栄養に関する資格保持者がいるかどうか確認すると確実です。

獣医師と直接話すことで、個別の栄養指導や、体調の相談、困ったときの対処法なども詳しく教えてもらえます。

費用に関しては、地域によって異なりますので、近所の動物病院に直接問い合わせしてみてください。

愛犬の食欲を引き出す方法

愛犬を毎日散歩させている人がほとんどだと思いますが、一日の運動量まで考えている飼い主さんは少ないかもしれません。

犬種によって運動量は異なりますが、一日約30分間の散歩を2回に分けて運動させるのが理想とされています。

運動不足の状態では、愛犬もおなかが空きません。

外出が難しく、頻繁に散歩ができない場合は、室内で遊ばせるなどの工夫が必要不可欠です。

適度な運動と遊び

運動をすると自然とお腹が減りますので、食欲増進に効果的です。

頻繁に散歩に行けなくても、室内で遊ばせる事はできます。

室内でもできる遊びをいくつか見ていきましょう。

遊びの種類説明
ボール遊びボールを投げて、愛犬にとってきてもらう。
隠れんぼうソファや、扉の後ろに隠れて探してもらう。
水あそびお風呂の浴槽で水あそびしてもらう。
ご飯探し複数用意した入れ物の一つにご飯を隠し、ニオイで当ててもらう。
おもちゃ隠し愛犬のお気に入りのおもちゃを隠して、ニオイで探してもらう。
ジャンプ遊び飼い主の手や足を使って、愛犬に飛び越えてもらう。
ひもで引っ張りあいひもを愛犬にくわえさせ、左右で引っ張りあいをしてもらう。

「隠れんぼう」や、「ジャンプ遊び」は、今すぐにでもできる遊びなので、ぜひやってみてください。

食欲を刺激するおもちゃ

犬用のおもちゃは、ロープトイ、ぬいぐるみトイ、ゴム製トイなど豊富に用意されています。

愛犬の食欲があまりわかない時には、フードをいれて遊ぶタイプのおもちゃが効果的です。

有名なのは「コング」というおもちゃで、すでにお持ちの人もいるかもしれません。

コングは丈夫なゴム製で穴が開いており、中におやつを詰める事が可能です。

素材天然ゴム100%
サイズ展開XS~XL
対象年齢生後2か月~7歳以上
種類16種類(カラーバリエーション含む)
価格660円~2,150円程度

遊びながら食べることができるので、いつもと違った刺激が加わり、愛犬の食欲をかきたてる優秀なおもちゃです。

食事の前後に愛犬とのコミュニケーション

わんちゃんも、ご飯を食べるときはリラックスした状態で食べたいものです。

愛犬の食事時間が近づいてきたら、たっぷりスキンシップをしてあげてください。

また、食事をきちんと食べ終えたら、たくさんほめてあげましょう。

ご主人に褒めてもらうことで、「ご飯を食べることで飼い主に喜んで貰える」と、愛犬が認識します。

犬は、甘えん坊でさみしがり屋なので、たっぷり撫でてあげるなど、愛情をもって毎日接する事はとても重要です。

コミュニケーションひとつで、ご飯への反応が変わる可能性があるので、ぜひ試してみてください。

愛犬に合ったご飯の選び方

「色んな方法を試してみたけれどあまり改善されなかった」という人は、そもそもドッグフードが愛犬に合わないのかもしれません。

ライフステージの変化や、食物アレルギーの有無、好みの変化といった、いくつかの要因が考えられます。

いずれの場合も、フードの切り替えの際は、少しずつ新しいご飯を混ぜながら徐々にならしていくことを忘れないようにしましょう。

年齢や体調に合わせた食事

年齢に応じて、わんちゃんにあげるべきご飯は変わっていきます。

ライフステージにあわないドッグフードをあげ続けると、体調を崩したり、肥満になったりといった健康被害が懸念されますので、愛犬にとっても良くありません。

また、人間と同様に犬にも食物アレルギーをもっている子がいます。

特定の素材を含むご飯を食べた際に、かゆみがでたり、お腹を壊したり、嘔吐したりといった症状がでていたら、早めに動物病院で検査をしてあげてください。

嗜好性の高いフードを選ぶ

単純に言い換えれば、「犬にとって美味しそうで魅力的なドックフードを選ぶ」のが重要ということです。

嗜好性の高いフードの具体例は以下のとおりです。

  • 素材本来の食感が楽しめる
  • 無添加で自然な風味がある
  • 美味しそうないい香りがする
  • 肉や魚などの動物性たんぱく質が含まれている

犬の「嗅覚・味覚・食感」によい刺激を与えるようなドッグフードは、愛犬に喜ばれるでしょう。

嗜好性の高さから、「食べすぎ」「あげすぎ」には注意が必要ですが、我が子がご飯を楽しんでいる様子は、飼い主にとっても幸せなことなので、おすすめです。

主食としているドッグフードも、なるべく愛犬の好みにあわせた、香りのよい美味しそうなご飯を選んであげましょう。

栄養バランスの考慮

愛犬に必要な栄養素は、人に必須の栄養と近いものがあります。

タンパク質身体の構成、エネルギー源など
糖質(炭水化物)エネルギー源など
脂質エネルギー源など
ビタミン体の働きを調整する
ミネラル様々な働きをする
食物繊維整腸作用

犬に必要な栄養素の比率は、

  • たんぱく質、脂質:50%
  • 糖質(炭水化物):25%
  • 食物繊維、ビタミン、ミネラル:25%

となっています。

1~2週間前後で、おおよそ栄養バランスが整っていれば問題はないでしょう。

基本的には、総合栄養食と書かれたフードであれば、栄養不足になることはほとんどないと思います。

今後、愛犬がシニア期に差し掛かってきたときや、先天的に不調を抱えやすい犬種の場合は、特定の成分が含まれた食事を与える必要があるので、ぜひ頭の片隅に留めておいてください。

愛犬の健康管理と食事の関係

愛犬を定期的に獣医師に診てもらうのはもちろん重要ですが、自宅でもできることがあります。

毎日、仕事や家事で忙しくされている人が多いと思いますが、大好きなわんちゃんに長生きしてもらうために、セルフチェックのポイントも押さえておきましょう。

定期的な健康チェック

あまり難しく考える必要はありません。

毎日コミュニケーションを取っていれば、異変には気づきやすくなるものです。

基本的には以下の項目をチェックしてみて下さい。

  • 食欲旺盛か
  • 標準的な体形か
  • 歩き方は正常か
  • 体重の急激な増減はないか
  • 水を飲む量に異常はないか
  • 皮膚炎や、目やになどが発生してないか

また、排泄物から健康状態を判断することもできるので、健康な時の形や色は良く覚えておくと役に立つでしょう。

愛犬の毛並みを手入れしながら全身を観察したり、撫でてあげたりしつつ、皮膚に異常がある箇所はないか確認することを、ぜひ日常に取り入れてみてください。

必要な栄養素の摂取

犬種やライフステージ、健康状態など、個体の状況によって必要な栄養素が異なります。

例えば、心臓病にかかりやすい大型犬ならば、心臓の働きを助ける「タウリン、アルギニン」。肥満気味の犬ならば、脂肪燃焼効果のある「L-カルニチン」といった栄養を与えるのが望ましいでしょう。

前提条件として、愛犬の以下の情報を控えておくことをおすすめします。

  • 犬種と特徴
  • ライフステージによる変化
  • 去勢の有無
  • 妊娠・授乳の有無
  • 運動量
  • 個体の特徴
  • 健康状態

積極的に摂取したほうが良い栄養素がある一方で、健康状態によっては、避けるべき成分もあります。

まずは、愛犬についてよく知り、健康面に不安がある場合には、獣医師や栄養士などのプロを頼りましょう。

愛犬の様子を観察しておく

日頃から、愛犬の様子を観察しておくことで、変化にすぐに対応しやすくなります。

以下に、わかりやすい一例を列挙してみました。

  • おやつだけ食べる。元気いっぱい。食欲に問題なし。
    ⇨飼い主であるあなたに甘えている可能性が高いので、様子を見よう。
  • うずくまっている。おやつもご飯も食べない。
    ⇨病気の可能性が高いので。早く受診させよう。
  • 食べた直後に目や口の周囲が腫れたり、身体が痒がっている。
    ⇨アレルギーの可能性が高いので、獣医師に相談しよう。

特にアレルギーはすぐに気づかない可能性があるので、食事前後の様子をよく観察しておいてください。

まとめ

様々な角度から対処法を伝えてきましたが、嗜好の問題が原因だった場合は、すこし根気がいりますので、長期戦も覚悟しましょう。

「愛犬が喜ぶから」「ほしがるから」という理由だけで、なんでも与えてしまうのは良くないということは、ご理解いただけると思います。

まずは、愛犬に必要な栄養素やバランスをよく知ること、愛犬の様子を日頃から観察することを心がけてください。

健康に直結する「食事」に気を遣う事で、愛犬が長生きしやすくなるのは間違いないので、できることから少しずつ実践していきましょう。

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