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- はじめに
- スコティッシュフォールドの値段の相場はいくらなの?
- スコティッシュフォールドの値段が異なる理由とは?
- スコティッシュフォールドを購入するのに安い時期はある?
- ネコを選ぶ際に注意したいポイント
- スコティッシュフォールドを飼うにはどんな人が向いている?
- スコティッシュフォールドを飼うのにかかる生涯費用まとめ
- まとめ
はじめに
丸みのある小さな頭とペタンと垂れた耳がチャームポイントのスコティッシュフォールドは、飼いネコとして日本で人気のある猫種のひとつです。
その可愛さから購入を考えている方は、最初に以下のようなことが気になるのではないでしょうか。
「スコティッシュフォールドの価格はどのくらい?」
「どこで購入するのがよいの?」
「スコティッシュフォールドを選ぶ時のポイントは?」
「飼育にはどのくらいの費用が必要なの?」
など、スコティッシュフォールドの購入方法や飼育費用は、購入前に知っておきたいことだと思います。
この記事では、スコティッシュフォールドの購入から飼育にかかる費用を中心にご紹介します。スコティッシュフォールドの購入を検討している方の参考になればうれしいです。
スコティッシュフォールドの値段の相場はいくらなの?
スコティッシュフォールドの値段は購入先によって価格相場が違います。
ここでは、シェルターや里親からの譲渡を含めた3つの購入先の価格相場についてご紹介します。
シェルターや里親からの購入価格相場
シェルターや里親募集サイトなどの保護団体から保護されたネコを迎える場合は、一般的に譲渡費用が必要になります。
譲渡費用は、譲渡されるネコの保護にかかった費用の一部や、保護団体の活動の支援として支払うものです。病気の治療や予防接種、マイクロチップ装着の費用などに使われます。
保護団体により譲渡費用の規定はまちまちであり、3万円から6万円ほどが相場になると思います。
保護ネコを迎えることは、ネコの命を救うということであり大変素晴らしいことです。ただし、譲渡の条件もあり、しっかりとネコのケアができる方でないと譲渡を受けることが難しくもあります。
ペットショップでの購入価格相場
ペットショップでの購入の場合、スコティッシュフォールドの価格相場は10万円から30万円くらいの幅があります。
お気に入りの毛色や特徴のネコについての具体的な購入価格は、店頭以外にもペットショップのインターネットサイトで調べることができます。
アフターサービスが充実しているペットショップも多いので、購入後のことも考慮して自宅からアクセスしやすいペットショップでの購入価格から調べるのがよいでしょう。
ブリーダーからの購入価格相場
ブリーダーからの購入の場合、スコティッシュフォールドの価格相場は6万円から40万円くらいであり、平均価格は14万円くらいとなっています。
ブリーダーは購入者に直接販売できるので、ペットショップのような仲介コストがかかりません。このため、同様の個体であればブリーダーからの購入の方が安く購入できます。
ただし、ペットショップのようにアクセスのよい場所にブリーダーがいるとは限らないので、遠方のブリーダーの場合は見学やお迎えのために交通費が必要になる場合もあります。
優秀なブリーダーの見分け方
できれば優秀なブリーダーからスコティッシュフォールドを購入したいものですが、その見分け方は難しいと感じる方も多いと思います。
優秀なブリーダーとは、正しい知識と経験により健康なスコティッシュフォールドを繁殖し、愛情を持って育てているブリーダーではないでしょうか。
また、動物取扱責任者を置く動物取扱業の資格を持っていることが前提となるので、一応確認しましょう。
そんな優秀なブリーダーを見分けるには、お目当てのブリーダーが見つかったら猫舎見学を行うことです。事前に予約を入れることで見学させてもらえます。
実際にブリーダーの飼育場所を見学することで、その清潔さや管理方法の適切さがある程度わかると思います。また、お目当ての子ネコを見せてもらい話を聞くことで、ブリーダーのネコへの愛情の深さも感じることができるのではないでしょうか。
スコティッシュフォールドの値段が異なる理由とは?
スコティッシュフォールドの価格相場を見ると、値段に広い幅があることがわかると思います。このように値段が異なる理由は、以下のような要因によるものです。
購入先による違い
ペットショップで購入するか、ブリーダーで購入するかで値段が異なります。
同様の個体であれば、仲介コストがかからないブリーダーの方が安く購入できます。
耳のかたちによる違い
スコティッシュフォールドは垂れた耳をしているイメージが強いと思いますが、実は立ち耳の個体の方が多い猫種です。このため、希少価値により垂れた耳をしている個体の方が高い値段になっています。
毛色による違い
スコティッシュフォールドには多くの毛色と模様がありますが、人気の毛色でも大きな値段の違いにはなっていないようです。ただし、キャリコと呼ばれる黒と赤と白の3色がミックスされた個体が高額になることがあります。
被毛による違い
スコティッシュフォールドは短毛種を多く見かけますが、実は長毛種の個体もいます。
長毛種は数が少ないため、希少価値により値段が高く設定されることが多いようです。
血統による違い
血統書が付いている個体の方が血統書のない個体よりも値段が高くなります。
さらに、キャットショーのチャンピオンを親に持つ子ネコはとても高額です。
スコティッシュフォールドを購入するのに安い時期はある?
ペットショップでは、一般的に夏はネコの販売価格が安くなると言われています。
これは、繁殖時期の影響により夏に多くの子ネコが生まれるためです。逆に冬は子ネコの出産が少なくなるために販売価格が高くなる傾向があります。
ただし、ブリーダーにおいてはペットショップのように時期によって販売価格が変わることは、ほぼないようです。
ネコを選ぶ際に注意したいポイント
スコティッシュフォールドの購入を決めて、実際にネコを選ぶ際に注意したいポイントがあります。
ここでは、ネコの健康状態と特性や性格についてのチェックポイントをご紹介します。
ネコの健康状態
以下の状態を確認することで、ネコの健康状態がわかります。
- 目ヤニがなく、目のまわりが涙で濡れていない
- 鼻が適度に湿っていて、鼻水が出ていない
- 被毛につやがありフケなどがなく、お尻まわりも汚れていない
- 強い体臭がない
- ふらつかずに歩ける
- 抱いて体を触った時に痛がる様子がない
また、スコティッシュフォールドは「骨軟骨異形成症」や「心筋症」など、遺伝的疾患に注意が必要な猫種です。遺伝子検査を行っているネコの場合は発症リスクを確認することができます。一般的に、垂れ耳の個体では立ち耳の個体よりもより遺伝的疾患のリスクが高くなります。見た目の愛らしさだけで選ぶのではなく、病気のリスクも知っておくことが重要です。
ネコの特性や性格
スコティッシュフォールドの特性として、生まれたときは耳が立っています。垂れ耳となる個体の場合、その兆候が現れるのは生後3週間くらいです。
垂れ耳となる確率は30%から50%と言われていて、立ち耳となる確率の方が高い傾向にあります。このため、垂れ耳のスコティッシュフォールドを購入したい場合は、ペットショップやブリーダーに確認した方がよいでしょう。
一般的に人懐っこく穏やかなスコティッシュフォールドですが、性格には個体差があります。
実際に子ネコに触れてみて、嫌がることなく体を触らせてくれたり、目を合わせてくれたりする個体は人懐っこく、飼い主との相性が良い可能性が高いです。
また、購入後はネコとの接し方で性格も変化しますので、ネコに愛情が伝わるように飼育することで、より人懐っこく甘えん坊な性格になると思います。
スコティッシュフォールドを飼うにはどんな人が向いている?
スコティッシュフォールドは、人懐っこく穏やかな性格の猫種です。飼い主と一緒に遊んだり甘えたりするのが好きなため、ネコとのスキンシップを楽しみたい方に向いていると思います。また、賢くて物覚えが良くしつけがしやすいため、はじめてネコを飼う方にも適した猫種です。
飼い主の家族や犬などとも良い関係を築きやすいため、子供やほかのペットがいてもトラブルが起こりにくく、飼育しやすいと言われています。
また、比較的運動量が少なめで大きな声で鳴くこともない個体が多いため、集合住宅にお住まいの方でも飼いやすいと思います。
スコティッシュフォールドを飼うのにかかる生涯費用まとめ
スコティッシュフォールドを飼う前に、飼うためにかかる生涯費用を把握して経済的に飼育可能であるかを判断することは、飼いネコと飼い主の幸せのためにも大切なことだと思います。
アニコム損害保険株式会社が発表した2022年のネコの年間支出費用は16万円です。
スコティッシュフォールドの平均寿命は10歳から13歳と言われているので、13歳の場合は生涯費用が単純計算で208万円になります。
ここでは、日常品である「もの」とトリミングや予防接種の「ケア」にかかる費用についてご紹介します。
なお、どちらも費用に幅があるため、目安として参考にしていただければ幸いです。
餌などの日常品にかかる費用は?
日常品には、毎月購入が必要なものと、生涯に数回の購入で済むものがあります。
以下に「1ヶ月の場合」と「生涯の費用」についてご紹介します。
1ヶ月間の場合
毎月購入が必要な日常品と、その費用は一般的に以下の通りです。
- 餌(主食) :約3,000円
- 餌(おやつ) :約1,400円
- トイレ用品(猫砂):約1,500円
以上から、1ヶ月間の日常品にかかる費用は約5,900円となります。
餌の費用は、一般社団法人ペットフード協会の2022年発表データを参考にしました。
また、猫砂については多くのタイプが販売されているため、一例として固まるタイプの猫砂を10L使用すると仮定した金額になっています。
餌も猫砂も選び方によって1ヶ月間の費用は前後しますので、お好みのものを選んで費用を調整するのがよいと思います。
生涯の費用
スコティッシュフォールドの生涯で必要な日常品と、その費用は一般的に以下の通りです。
餌
費用の目安:約686,400円
主食とおやつを合わせた1ヶ月あたりの費用は約4,400円のため、13歳までに必要な費用は単純計算で上記のようになります。
猫砂
費用の目安:約234,000円
1ヶ月あたりの費用は約1,500円のため、13歳までに必要な費用は単純計算で上記のようになります。
食器
費用の目安:約3,000円(スタンド付きのフード用、水飲み用セットタイプ)
食器はフード用と水飲み用が必要になりますが、ネコ用の食器としてセットでデザインされたものも多く販売されています。また、素材や形状により値段もさまざまです。
劣化や目的によって、生涯に数回買い替えることがあると思います。
トイレ用品(本体)
費用の目安:約3,000円(本体セット)
トイレの形状やサイズ、使用する猫砂に応じて防臭シートを使うものまで、さまざまなタイプのものがあります。劣化やサイズの変化に応じて買い替えが必要になります。
爪とぎ
費用の目安:約2,000円(段ボール製)
爪とぎは消耗品であり、その寿命は素材によって違ってきます。
手頃な段ボールは安価ですが寿命は短く、麻縄は寿命が長めです。さらに寿命が長いカーペット素材の爪とぎもあります。また、爪とぎの仕方により寿命も変わります。
ネコによって爪とぎの素材や形状の好みもあるので、お気に入りを見つけて購入するのがよいと思います。
ブラシ
費用の目安:約1,000円
スコティッシュフォールドの被毛が短毛種か長毛種かの違いにより、使用するブラシが違ってきます。ただし、種類が異なっても同じくらいの値段のものが購入できるようです。
劣化したら買い替えが必要になります。
おもちゃ
費用の目安:約500円(ネコじゃらしタイプ)
おもちゃは安価なネコじゃらしタイプから、電池を必要とする高価なものまで豊富にあります。耐久性も製品の遊び方によって変わるので、壊れたりネコが飽きたりするたびに買い替えや買い足しが必要になります。
ケージ
費用の目安:約10,000円(2段タイプ)
スコティッシュフォールドを迎えた時に必要な日常品ですが、成長を考えて購入することで買い替えなくてもよい場合が多いです。
キャリーバッグ
費用の目安:約3,000円
動物病院などへの外出時に必要となります。素材やデザインもさまざまなので、予算や使用目的に応じて使いやすいものを選ぶのがよいと思います。
トリミングや予防接種にかかる費用は?
トリミングや予防接種など「ケア」にかかる費用は、必ずしも毎月発生するものではありません。ですが、1ヶ月あたりの費用を理解しておくと飼育費用の目安になります。
以下に「1ヶ月の場合」と「生涯の費用」についてご紹介します。
1ヶ月間の場合
トリミング
費用の目安:5,000円から10,000円(トリミング1回の費用)
ペット美容室などでのトリミングでは、被毛のカットやシャンプーのほかに、爪切りや耳掃除、肛門腺絞りなども行ってくれます。項目によって値段もさまざまで、短毛種か長毛種かでも値段が変わります。
トリミングの頻度は数ヶ月に1度くらいが多いようで、多くても1ヶ月に1度です。
予防接種
費用の目安:3,000円から5,000円(1回の接種費用)
室内飼育の場合、ネコの予防接種として一般的なものは3種混合ワクチンです。
子ネコのうちに2回接種し、成猫になってからは1年に1回の接種となります。
生涯の費用
トリミング
費用の目安:520,000円(10,000円のトリミングを3ヶ月に1回受けた場合)
1年間に4回の頻度でトリミングを受けた場合、13歳までに必要な費用は単純計算で上記のようになります。
短毛種のスコティッシュフォールドの場合は、長毛種の場合にくらべてカットの必要性は低いです。このため、トリミングの費用も短毛種の方が安くなります。
予防接種
費用の目安:42,000円から70,000円
予防接種1回の費用は3種混合ワクチンで3,000円から5,000円であり、子ネコ期に2回、その後1年に1回の追加接種を受けると、13歳までに必要な費用は単純計算で上記のようになります。
スコティッシュフォールドはほとんどが室内飼育のため、3種混合ワクチンの接種となりますが、外出をするネコの場合は5種混合ワクチンが適切であり費用も高くなります。
まとめ
この記事では、スコティッシュフォールドの購入から飼育費用を中心に、以下についてご紹介しました。
- 購入価格相場
- スコティッシュフォールドの値段が異なる理由
- 購入時期について
- ネコを選ぶ際の注意点
- スコティッシュフォールドを飼うのに向いている人
- スコティッシュフォールドを飼うためにかかる費用
飼うために必要な費用の目安について、お伝えできたと思います。
お気に入りのネコと素敵な生活を送られることを切に願います。