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- はじめに
- まずアメリカンカールの性格や特徴は?
- アメリカンカールは一人暮らしでも飼える?飼えない?
- アメリカンカールの”飼い方”
- アメリカンカールのしつけ方は?
- アメリカンカールを飼う前に準備するもの
- アメリカンカールの価格相場
- アメリカンカールを飼う際の注意点
- まとめ
はじめに
この記事では、アメリカンカールの飼い方に関する情報を精査し、その知識について細部にわたってまとめています。
まずはアメリカンカールの性格と特徴を解説し、一人暮らしでの飼い方に関する注意すべき情報も取り上げました。
さらに、しつけるときの注意点、飼い方に関する注意点、事前に用意しておきたい備品や消耗品などについても、それぞれ詳しく紹介しています。
まずアメリカンカールの性格や特徴は?
アメリカンカールは、特有のユニークな身体的特徴を持っています。
性格は明るくて社交的であり、飼い主さんと親密な関係を築くことができる猫種です。
次の項目で、アメリカンカールの性格や特徴について詳しく見ていきましょう。
性格
アメリカンカールは甘えん坊です。
成猫になっても、いつまでも子猫のような一面を見せることがあるでしょう。
家族のことが大好きで、愛情表現が犬のようだと評価されることもあります。
天真爛漫な性格をしている傾向が強いため、小さな子どもや他の同居猫ともフレンドリーに接してくれるでしょう。
具体的には、以下のような傾向があります。
- 温厚
- 甘えん坊
- 寂しがりや
- 人懐っこい
- 優しい
- 明るい
- 活発
- 機敏
- 行動的
- 社交的
- 遊び好き
- 好奇心が強い
- 賢い
- 知性がある
- 知能が高い
- 物覚えがよい
- 聞き分けがよい
- 学習能力に長けている
- 新しい環境への適応能力に高い
- 人間に対して警戒心を持たない
- 飼い主さんへの愛情が深い
- 他の家族にも懐きやすい
- 子供に対しても寛大で寛容である
- 見知らぬ相手にも人見知りしない
- 縄張り意識がさほど強くない
- 多頭飼いに向いている
- 先住猫や新入りの猫に対して対して友好的
- 種族の違うペット(例えば犬など)に対しても好意的
基本的な気質は同じですが、オスとメスの違いにより、やや性格が異なることがあります。
大きな相違点として、以下のような傾向を示す場合があるでしょう。
- メスよりもオスのほうが甘えん坊
- メスよりもオスのほうが好奇心旺盛で遊び好き
- オスよりもメスのほうが気まぐれ
- オスよりもメスのほうが温和かつ冷静で落ち着きがある
ただし性格は異なっているのが当然であり、一律一様で言い表せるものではありません。
それぞれの個体差や飼育環境などによっても異なります。
目安に過ぎませんので、あくまでも参考にする程度にとどめてください。
特徴
アメリカンカールの起源、体型、特徴について、簡潔に分かりやすくまとめました。
次の項目で、それぞれ見ていきましょう。
起源
アメリカンカールは、1981年にカリフォルニア州のレイクウッドで偶然に保護された子猫が原型とされています。
この子猫はメスで、耳が後方外向きに反り返るようにカーブしていました。
突然変異による個性的な特徴です。
1983年に選択交配が始まり、うち2匹の子猫も同じ特徴を持っており、優性遺伝であることが確認されました。
この特徴を持つ猫を基礎として改良を行い、「アメリカンカール」と名付けられ、新品種として認定されています。
体型
アメリカンカールはセミフォーリンタイプです。
セミフォーリンタイプは、やや小型のスリムな体型をしています。
フォーリンタイプよりも胴体と手足が短く、筋肉質で、ずっしりとした重量感があります。
体重
アメリカンカールの体重は以下のとおりです。
- オス:約3.0〜5.5kg前後
- メス:約2.2〜4.5kg前後
ちなみに、体高と体長は以下のとおりです。
- 体高:約24~26cm程度
- 体長:約40〜50cm程度
個性的な耳
アメリカンカールの最大の特徴は、後方外向きに大きくカールした耳です。
その形状は印象的で、愛嬌のある外観は人を惹きつけてやまない魅力があり、とてもチャーミングです。
耳の反り返る角度は、一般的に90度〜180度の間とされています。
一部では180度を超えている場合もあるでしょう。
また約50%の確率で、耳がカールしていない場合もあるとされています。
優性遺伝による特徴であるため、それぞれに個体差があり、耳の形はバラエティに富んでおり多種多様です。
品種基準において、耳がカールしていない場合もアメリカンカールとして認められています。
被毛
アメリカンカールの被毛タイプは、長毛種と短毛種のどちらも認定されています。
ベルベットのような光沢があり、その触り心地は滑らかで柔らかく、まるでシルクのような手触りです。
- 長毛種:シングルコート(ごく稀に短いアンダーコートを持つタイプもいます)
- 短毛種:オーバーコートとアンダーコートを持つダブルコート
毛色
アメリカンカールの毛色はバリエーションが豊富で、さまざまな毛色が存在します。
人気のある代表的な毛色は、以下の7つです。
- ブラウン
- レッド
- ホワイト
- クリーム
- ブルー
- シルバー
- ブラック
それぞれを細かく見ていくと、以下のような種類があります。
- ブラウン
- ブラウンタビー
- ブラウンタビー&ホワイト
- ブラウンマッカレルタビー
- ブラウンマッカレルタビー&ホワイト
- ブラウンクラシックタビー
- ブラウンクラシックタビー&ホワイト
- レッド
- レッドタビー
- レッドタビー&ホワイト
- レッドマッカレルタビー
- レッドマッカレルタビー&ホワイト
- レッドクラシックタビー
- レッドクラシックタビー&ホワイト
- レッドスポテッドタビー
- レッドスポテッドタビー&ホワイト
- ホワイト
- クリーム
- クリーム&ホワイト
- クリームタビー
- クリームタビー&ホワイト
- クリームマッカレルタビー
- クリームマッカレルタビー&ホワイト
- クリームクラシックタビー
- クリームクラシックタビー&ホワイト
- クリームスポテッドタビー
- クリームスポテッドタビー&ホワイト
- ブルー
- ブルー&ホワイト
- ブルータビー
- ブルータビー&ホワイト
- ブルークリーム
- ブルークリーム&ホワイト
- シルバータビー
- シルバータビー&ホワイト
- シルバークラシックタビー
- シルバークラシックタビー&ホワイト
- シルバーマッカレルタビー
- シルバーマッカレルタビー&ホワイト
- シルバーパッチドタビー
- シルバーパッチドタビー&ホワイト
- ブラック
- ブラック&ホワイト
※ほかにも、ありとあらゆる毛色が認められています。
アメリカンカールは一人暮らしでも飼える?飼えない?
一人暮らしの飼い主さんでも、とくに問題なく飼うことが可能です。
アメリカンカールは賢いので、しつけがしやすく、留守番にも向いています。
知能が高く、物覚えもよいため、非常に飼いやすい猫として人気があります。
悪戯も少ないため、お仕事などで留守番が多くなってしまう家庭でも暮らしていくことができるでしょう。
アメリカンカールは人懐っこく、甘えん坊で愛嬌があるため、初めて猫を飼う人にもおすすめです。
注意点
飼育環境によっては、過度のストレスを感じて、怒りやすくなったり攻撃的になったりすることがあります。
臆病になって狭いところに隠れてばかりで、飼い主さんとコミュニケーションを取らなくなることもあるでしょう。
飼い主さんのライフスタイルに合わせつつも、アメリカンカールが快適に過ごせるような環境づくりをしてください。
一人暮らしでも飼うことはできますが、不在時間が多い場合には適切な対策をしましょう。
一人暮らしの飼い主さんの場合は、なるべく留守番をさせる時間を最小限にする配慮が必要です。
アメリカンカールは人間に対してフレンドリーで、甘えん坊かつ遊び好きな一面があります。
飼い主さんとのスキンシップが不足すると、寂しさから体調を崩しかねません。
長時間の留守や長期間にわたる外泊は避けてください。
やむを得ず留守番をさせるときは、親しい家族または友人に声をかけて、お世話を依頼することを視野に入れましょう。
信頼できるペットシッターサービスやペットホテルの利用も検討してください。
きちんと愛情をそそいであげる時間を確保できるのか、十分に考慮してから飼うことを決めましょう。
ほかにも定期的なケアを提供し、猫の健康と安全を確保することも重要です。
水と食事を切らさないよう確保し、トイレ清掃などの管理にも配慮してください。
留守番中のトラブルを避けるため、安全確保にも注意しましょう。
割れ物などを放置しない、家具の転倒防止をしておくなど、家の中のリスクを取り除く必要があります。
危険な場所への立ち入りや、脱出経路となりそうな場所へのアクセスを制限しましょう。
防犯のためにも、玄関や窓を確実に閉めて、必ず施錠しておくことも忘れないようにしてください。
アメリカンカールにストレスを与えることなく安心して過ごせるよう、適切な環境とケアを提供することが大切です。
多頭飼いがおすすめ
アメリカンカールは、多頭飼いに向いています。
穏和な性格をしており、社交的かつ友好的であり、適応能力にも優れているため、多頭飼いの環境に適応してくれるでしょう。
同種族の猫はもちろん、犬など異種族のペットとも同居が可能です。
多頭飼いにすることで、飼い主さんが不在のときにも寂しさが紛れるでしょう。
一緒に遊ぶことで運動不足の解消にもなり、ストレスを軽減できるメリットもあります。
ただし個体差によっては、相性が合わない場合もあるので注意が必要です。
それぞれの相性を考慮し、初顔合わせなどのセッティングは段階を踏んで、ゆっくりと慎重に行いましょう。
それぞれの性格と習性を理解した上で、安全に共存できる適切な環境を提供してください。
アメリカンカールの”飼い方”
アメリカンカールを飼うときは、以下のポイントを念頭に置いておく必要があります。
- できるだけストレスの無い環境にしてあげる
- 適度に運動できる環境にする
- 1日に1回は遊びに付き合ってあげる
次の項目で、それぞれ詳しく見ていきましょう。
できるだけストレスの無い環境にしてあげる
アメリカンカールが安心して快適に過ごせるよう配慮し、ストレスの無い環境を提供してあげることが大切です。
具体的には、以下を参考にしてください。
室温
猫が快適に過ごせる室温は、一般的には26℃から28℃とされています。
ただし個体差による違いもありますし、猫の種類によっても適温が異なることを考慮する必要があるでしょう。
アメリカンカールには長毛種と短毛種がおり、それぞれ適温が異なります。
それぞれの違いは以下のとおりです。
- 長毛種は、比較的寒さに強い
- 短毛種は、寒さに弱い
したがって、毛の長さによる適温の違いを考慮することが重要です。
外の温度が低いとき、猫が寒そうにしているときなどに応じて、頻繁に室温を調整してください。
基本的に、エアコンを設置しておくことをおすすめします。
こたつや湯たんぽなどの暖房器具も併せて利用することを検討しましょう。
暑さについては、とくに明確にはなっていません。
しかし一般的に、長毛種の猫は暑さに弱い傾向があります。
温度と湿度を調整して、快適に過ごせるよう配慮してください。
エアコンの風向きにも気を配り、猫の体に直接当たらないように調節しましょう。
窓のカーテンを閉めて、直射日光が入らないような工夫もおすすめします。
熱中症にならないよう、水の入ったウォーターボウルを複数置いて、水分補給を欠かさないようにしてください。
適切な室温を管理し、快適に過ごせる環境を整えることが重要です。
安全面
アメリカンカールが怪我をしてしまわないよう、安全面にも配慮しましょう。
とくに電気コードは危険です。
猫は、ひも状のものを好む性質があるので、コードにじゃれてしまうことがよくあります。
しかし噛んだり引き千切ったりすることで感電するおそれがあり、 厳重な注意が必要です。
感電すると、意識消失、心臓発作、心停止、不整脈、肺水腫など、猫の命に重大なリスクが生じます。
以下を参考にして、安全対策をしましょう。
- コードチューブを巻き付ける
- ケーブルボックスに収納する
- 古い電気コードを取り替える
- コンセントカバー取り付ける
- 使用していないときはコンセントから電気コードを抜いておく
万一に備えて、出入り口や通路を塞がないよう配慮することも大切です。
具体的な工夫については、以下を参考にしてください。
- 荷物を放置しない
- 段ボールを高く積み上げない
- 簡易的収納棚(ビニールクローゼット)などを配置しない
家具が倒れてこないよう、事前にリスクを予防することも大切です。
転倒防止用品については、以下を参考にしてください。
- L型金具
- 突っ張り棒
- 粘着シート
- ストッパー
- 滑り止めマット
- 着脱式移動防止ベルト
生活環境
アメリカンカールの健康のためにも、以下のポイントに着目し、快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
食事 | 栄養バランスに配慮した適切な食事、定期的な獣医の診察などを通じて、猫の健康をサポートしてあげましょう。 |
運動 | 適切な運動と遊びを提供することで、適正な体重を維持し、健康促進のサポートをしてあげましょう。 |
健康 | 適切な社会化とストレス管理を通じて、心身の健康をサポートしてあげましょう。 |
病気 | 定期的に健康チェックや適切なケアを行いましょう。 |
アメリカンカールがなりやすい病気には、以下の2つが挙げられます。
外耳炎 | 特徴的な耳の形状は、病気にかかりやすい傾向があります。 とくに注意したいのが外耳炎です。 耳の健康状態に異常がないか、日ごろから観察することを習慣づけましょう。 |
骨軟骨 異形成症 | 遺伝性疾患の1つである骨軟骨異形成症になりやすい傾向があります。 手首やかかとに固い骨の塊(骨瘤)ができるのが特徴です。 重症化すると歩行に問題が生じ、高いところに登るのを嫌がるようになります。 関節に負担を与えないように、生活環境を提供することが重要です。 室内の段差を減らし、滑り止めマットを使用することで、 |
適度に運動できる環境にする
アメリカンカールは活発で遊び好きであり、運動量が比較的多い猫です。
適切な運動スペースを提供し、キャットタワーや遊び道具を用意することが重要になります。
部屋数については、猫が自由に行き来できるよう、2〜3部屋以上を確保しましょう。
上下運動ができるように、以下のような工夫をして、高い場所を提供することが重要です。
- キャットタワーを設置する
- キャットウォークを設置する
- 高低差のある家具(箪笥、本棚、収納棚など)を並べて配置する
キャットタワーの利点と欠点、キャットウォークの利点と欠点については、以下を参考にしてください。
キャットタワーの利点 | ・上下運動を行うことで、運動不足の解消が可能です ・上下運動および爪とぎをすることで、ストレス解消につながります ・ストレスを発散できるため、悪戯防止にも役立つでしょう ・高い場所を提供することで、安心感を与えることができます ・猫専用の居場所を提供することで、リラックスさせることが可能です |
キャットタワーの欠点 | ・高さがあり、幅もあるため、設置場所が必要です ・猫が飛びついた衝撃などで、キャットタワーが倒れてくるリスクがあります |
キャットウォークの利点 | ・猫の好む上下運動を可能にします ・ステップボードなどを壁に取り付けるため、安定感があります ・アイテムの種類も豊富で、ボードタイプ、吊り橋タイプ、 ハンモックタイプ、カプセルタイプ、ハウスタイプ、 爪とぎタイプなどがあります |
キャットウォークの欠点 | ・設置するためには、部屋の間取りや広さに制限があります ・取り付けを施工者に依頼する場合は、 5〜10万円程度の費用がかかります |
飼い主さんの家計の負担にならない程度で、キャットタワーやキャットウォークを導入し、快適な遊び場を提供してあげましょう。
1日に1回は遊びに付き合ってあげる
アメリカンカールを飼う場合、1日に1回は遊びに付き合う必要があるかどうかは、猫によって異なります。
一般的には、短時間を数回に分けて、1日に数回ほど一緒に遊ぶ時間を確保することが推奨されています。
アメリカンカールは遊ぶことを好むため、少なくとも1日に1回はスキンシップをとり、適度な運動と遊びを提供しましょう。
アメリカンカールは活発で、おもちゃで遊ぶことを好み、飼い主さんや他の家族と一緒に楽しむ傾向があります。
お気に入りのおもちゃを使って、1日に最低でも5〜10分以上は集中して遊んであげるとよいでしょう。
おもちゃの種類としては、以下のようなものが適しています。
- キャットニップ入りのおもちゃ
- フェザーやひも付きのおもちゃ
- アクティブな動きをする電動のおもちゃ
猫の個体差によっても好みが分かれるので、以下のようなおもちゃをいくつか買い置きしておくとよいでしょう。
- 猫じゃらし
- ぬいぐるみ
- キック専用のぬいぐるみ
- ボール
- お手玉
- レーザーポインター
- 猫用の知育玩具
- トンネルタイプのおもちゃ
- その他
これらのおもちゃを使って一緒に遊び、飼い主さんとのスキンシップを楽しめるように配慮することが重要です。
アメリカンカールのしつけ方は?
アメリカンカールは知能が高いため、しつけやすいことで知られています。
理解が早く、物事を覚えることも得意です。
とはいえ個体差があるため一様ではなく、子猫やオスの場合には多少やんちゃなことをすることもあります。
しかし問題行動があるからといって、体罰や暴力は許されません。
適切なしつけを行い、飼い主さんとの良好な関係を築くことが最も重要です。
次の項目で、「したほうがよいこと」と「してはいけないこと」について、注意すべきポイントを簡潔に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
したほうがよいこと
アメリカンカールは愛情深い性格なため、しつけをするときも愛情を持って接することが大切です。
遊ぶことが大好きなので、適度な遊びを提供することでストレスを軽減し、しつけを円滑に進めましょう。
家族と一緒に住んでいるとき、または来訪者がいるときなどは、しつけの方針を伝えて、一貫したしつけを行いましょう。
悪戯している瞬間を見かけたときは、その場で制止して、なぜ叱られたのかを理解させるようにしてください。
短い単語(「こら」や「だめ」など)で制止する方法が有効です。
よいことをしたときには、褒めるなどのポジティブな強化を行うことで、望ましい行動を促進することができます。
してはいけないこと
無理なしつけや強制は逆効果となります。
アメリカンカールは賢いため、優しく指導する方法が一番効果的です。
過度な制裁は猫にストレスを与え、信頼関係を損なう可能性があるため、叩くなどの暴力行為は厳禁です。
頭や体を揺さぶる行為は、脳や内臓を損傷してしまう危険性があるため、けっして行ってはいけません。
悪戯をしているときは、手で遮って軽く制止する程度にとどめて、怒鳴ったり、押さえつけたり、殴ったりしないでください。
アメリカンカールを飼う前に準備するもの
おうちに迎えるアメリカンカールに快適に過ごしてもらうためにも、飼う前に必要となる準備品についての知識を吸収し、入念に準備するようにしましょう。
- 日常用品
- 食事
- 体のケア
- その他
次の項目で、それぞれ簡潔に紹介しています。
日常用品
これからの生活に必須となるアイテムを取り揃えましょう。
食器
食器は陶器製がおすすめです。
ステンレス製やプラスチック製もあります。
- フードボウル
- ウォーターボウル
食器の高さを調節できる食器台の導入も視野に入れてください。
猫が食べやすい高さにすることで、フードを喉に詰まらせる危険性や吐き戻しのリスクが軽減できるでしょう。
- 食器台
- テーブル
- スタンド
留守にすることが多い飼い主さんには、自動給餌器と自動給水器がおすすめです。
あまり水を飲まない猫は、流水だと飲む傾向があるため、自動給水器が推奨されています。
- 自動給餌器
- 自動給水器
トイレ
子猫の導入用としても、使いやすいという点からも、スタンダード・トイレがおすすめです。
トイレの形状は、オープンタイプ、ハーフドームタイプ、ドームタイプの3種類があります。
- スタンダード・トイレ
- システム・トイレ
- 全自動タイプの猫トイレ
トイレ本体だけでなく、猫用のトイレ砂も必要です。
さまざまな種類があるため、猫が好む砂や飼い主さんの使いやすい砂を見つけてください。
- 紙製の猫砂
- 木製の猫砂
- 茶の猫砂
- 炭の猫砂
- おからの猫砂
- シリカゲルの猫砂
- 鉱物系の猫砂
トイレ回りのための各種アイテムも取り揃えましょう。
- トイレ用のスコップ
- お片付け用の箒
- お片付け用の塵取り
- 排泄物処理用の消臭袋
- 消臭スプレー
- 猫用トイレのための防水マット
お掃除用品
フローリングやカーペットに猫の抜け毛が落ちていることがあるため、以下のようなお掃除用品も揃えておくと便利です。
- 箒(ハンディタイプの手箒、短柄の箒、長柄の箒、天井用の箒など)
- 塵取り(ダストパンと呼ばれる小型の塵取りがおすすめです)
- はたき
- モップ
- 掃除機
- ロボット掃除機
- コードレス式ハンディクリーナー
- 粘着カーペットクリーナー
おもちゃ
猫用のおもちゃはいくつあっても足りません。
壊れやすいものもあるため、好んで遊んでくれるお気に入りのおもちゃを、いくつか買い置きしておくとよいでしょう。
- 猫じゃらし
- ぬいぐるみ
- キック専用のぬいぐるみ
- ボール
- お手玉
- レーザーポインター
- 電動のおもちゃ
- 猫用の知育玩具
- トンネルの形状をしたおもちゃ
- その他、猫用のおもちゃ
- キャットタワー
- キャットウォーク
爪とぎ
爪とぎは猫の本能的なものであり、自分の縄張りを主張する意味合いも含んでいるため、猫にとって重要な行動です。
爪とぎをすることで古い爪が剥がれ、新しい爪が成長しやすくなり、爪を健康な状態に保つことができます。
一家に少なくとも1つは、必ず爪とぎを用意してください。
爪とぎには、以下のような素材のものがあります。
- 段ボール素材
- 麻素材
- カーペット素材
- デニム素材
- 木製
猫用ベッド
安心してくつろぐことができるように、快適な寝床を提供してあげましょう。
猫用ベッドには、以下のようなものがあります。
- オープン型
- ドーム型
- ソファー型
- ハンモック型
- 爪とぎ兼用型
専用のベッド以外にも、以下のような用品があると便利です。
- タオル
- クッション
- タオルケット
- ブランケット
- 毛布
食事
アメリカンカールは太りやすい体質です。
自由に食べさせてしまうと肥満になる傾向があるため、適切な食事管理を行い、飼い主さんが健康維持のサポートをしてあげましょう。
食事の種類
まずはドライフードを用意してください。
ドライフードは総合栄養食であり、栄養バランスを考えて配合されているため、主食として与える食事に最適です。
- ドライフード
食欲不振時のトッピング用として、あるいはご褒美用のおやつとして、以下の食事も取り揃えておきましょう。
- ウェットフード
- 猫用のチュール
- ドライタイプのおやつ
- ガムタイプ
- ジャーキータイプ
- 鶏肉のフリーズドライ
- 魚肉のフリーズドライ
- 毛玉ケアのスナック
- 歯みがき効果のあるスナック
おやつは、1日に必要なカロリーの10%以内にとどめることが推奨されています。
おやつのカロリーをチェックして、与えたおやつのカロリー分のフードを減らしましょう。
おやつばかりを与えていると、メインの総合栄養食を食べなくなることもあるため、適切な量を守ることが重要です。
毛玉ケアのスナックと歯みがき効果のあるスナックは、過剰な摂取により消化器系のトラブルや健康被害のリスクがあるため、与えすぎないように注意してください。
食事管理
総合栄養食のドライフードを主食にして、栄養バランスを整えるようにしましょう。
適切な食事量となるよう管理することも大切です。
量や頻度は、市販品の外装パッケージに記載されている給餌量を参照して、年齢や体重に合わせて調整しましょう。
おやつを与えるときはカロリーを管理し、過剰摂取にならないよう調整してください。
運動管理
肥満予防のために適切な運動量を確保することも重要です。
行動範囲が狭まらないよう、十分に遊ぶことができる場所を確保し、飼い主さんと一緒に遊ぶことで運動を促してください。
不満を感じていないか、運動不足になっていないか、猫の様子を注意深く観察し、ストレスのない生活環境を整えてあげることが長寿の秘訣になります。
体調の変化など気になることがあるときは、早めに獣医師へ相談することも大切です。
定期健康診断なども積極的に受診し、緊急事態が起きたときのために、かかりつけの動物病院を決めておきましょう。
体のケア
アメリカンカールの長毛種は、毛がもつれたり絡まったりしないように、定期的なブラッシングが必要です。
長毛種のブラッシングの頻度は、毎日1回のブラッシングが推奨されています。
アメリカンカールの短毛種も、換毛期には毛が抜けやすいため、抜け毛が増える時期にはこまめなブラッシングが必要です。
短毛種のブラッシングの頻度は、週に2〜3回のブラッシングが推奨されています。
アメリカンカールの被毛のタイプに合わせて、ブラシを選びましょう。
ブラシには以下のようなタイプがあります。
- ピンブラシ:長毛種の猫におすすめです
- ラバーブラシ:短毛種の猫におすすめです
- スリッカーブラシ:毛玉ができやすい猫におすすめします
- アンダーコートブラシ:毛玉の予防とマッサージに効果があります
- 獣毛ブラシ:被毛に艶を出す美容効果があり、マッサージとしても有効です
- コームタイプ:毛並みを整え、毛玉ほぐしや無駄毛を取るときにも最適です
定期的に爪切りもしてください。
自主的に猫が爪とぎを行うだけでは長く伸びてしまうため、肉球に爪が食い込んで怪我をする恐れがあります。
爪切りは、以下の5種類のタイプから使いやすいものを選びましょう。
- ハサミタイプ
- ニッパータイプ
- ギロチンタイプ
- ピコックタイプ
- 電動ヤスリタイプ
乾燥が気になる季節には、ひび割れや炎症など肉球にトラブルが生じることがあります。
肉球ケアには、専用のクリームがおすすめです。
肉球クリームには以下のような種類がありますが、なるべく無香料タイプを選び、安全面に配慮してください。
- 蜜蝋を配合したタイプ
- 植物由来の成分を配合したタイプ
- 無添加のオーガニック成分を配合したタイプ
- 抗菌成分を配合したタイプ
その他
お迎えの初日から必要になるため、猫用のキャリーバッグと猫用のペットケージを用意しましょう。
体重が軽い猫は、布製やポリエステル製など、軽くて持ち運びやすいソフトタイプのキャリーバッグがおすすめです。
体重が重い猫の場合は、プラスチック製など耐久性に優れたハードタイプのキャリーバッグをおすすめします。
キャリーバッグの形状には、以下の3種類があります。
- ショルダー型
- カート型
- リュック型
ペットケージも初日から必要です。
お迎えしてから一定期間だけ利用するイメージもありますが、じつは一過性のものではなく、以下のような使い方もできます。
- 来客時における避難場所
- 地震など災害時における避難場所
- 目が行き届かないときの誤飲などを防止するための隔離場所
- 先住猫と初顔合わせをする前に、新入り猫に過ごしてもらう居場所
- 怪我や病気のときなど、安静にする必要があるときの療養スペース
ペットケージは、猫に安心して過ごしてもらうための、快適な居場所として提供しましょう。
ペットケージは、一時的な避難場所や隔離場所として使うことを目的としています。
必要に応じて、正しく利用してください。
めったに使わず放置していることが気になるようであれば、大型ケージ(2段タイプや3段タイプ)の購入をおすすめします。
普段から扉を解放して、猫の遊び場所の1つとして提供すれば、けっして無駄にはなりません。
アメリカンカールの価格相場
アメリカンカールの価格相場は以下の通りです。
- 子猫の場合:約10万円〜30万円程度
- 成猫の場合:約5万円〜10万円程度
ただし、人気のある毛色、性別の違い、猫の健康状態、血統の有無などによって価格が変動する場合があるでしょう。
アメリカンカールの場合は、その最大の特徴である耳の形の違いも、価格に大きく影響します。
耳が強く反り返り、見栄え良くカールしている猫は、相場よりも高いです。
約50%の確率で耳はカールしていないのですが、特徴を持たない猫は安価で販売されます。
以下は、ペットショップとブリーダーそれぞれの利点と注意点です。
ペットショップ | |
利点 | 品種や子猫の性格などの選択肢があり、直接購入できる |
注意点 | 血統の情報が明らかでなく、飼育環境が悪い場合もある |
ブリーダー | |
利点 | 適切な飼育環境のため健康状態がよく、血統の情報が明確である |
注意点 | 高値が付くケースがあり、子猫の譲渡に時間がかかる場合もある |
慎重に検討し、信頼できる販売先を選ぶことが重要です。
アメリカンカールを飼う際の注意点
おうちにアメリカンカールを迎えるときは、以下の3つのポイントを目安にして、快適に過ごせるよう配慮してください。
- 食べ物を与えすぎないこと
- 定期的にブラッシングなどのケアをしてあげる
- 家を空けるときに配慮する
次の項目で、それぞれ詳しく見ていきましょう。
食べ物を与えすぎないこと
アメリカンカールは太りやすい体質です。
肥満になると、アメリカンカールの関節に影響が生じる可能性があるとされているため、適切な食事管理を行いましょう。
以下、食事管理について考慮してほしいポイントを簡潔にまとめました。
- 適切な栄養バランスを考えましょう
- ドライフードとウェットフードは異なる栄養素を含んでいます
- ドライフードとウェットフードを組み合わせて与えることを推奨します
- 食事量については、記載されている給餌量を目安に調整してください
- 1日の食事量を年齢や体重に応じて計算し、複数回に分けて与えましょう
- おやつを与えるときは、カロリーの過剰摂取にならないよう注意してください
- いつでも新鮮な水を用意し、複数個所に設置して水分補給を促しましょう
健康状態に合わせた食事管理を徹底するためにも、かかりつけの動物病院を定期的に受診し、獣医師の指示に従ってください。
定期的にブラッシングなどのケアをしてあげる
アメリカンカールには、長毛種と短毛種がいます。
それぞれに応じたケアが必要です。
長毛種
- ブラッシングの頻度は、1日1回を目安にしてください
- 毎日ブラッシングすることで、毛球症も予防できます
- 長毛種には、ピンブラシが適しています
- 毛並みを整えるときは、コームがおすすめです
- 毛玉が気になるときは、スリッカーブラシで絡まりを解きほぐしてください
短毛種
- ブラッシングの頻度は、週に2~3回を目安にしてください
- 短毛種には、ラバーブラシがおすすめです
- 換毛期には抜け毛が増えるため、毎日1回のブラッシングを推奨します
家を空けるときに配慮する
留守番をさせる時間は、なるべく最小限にしましょう。
やむを得ず不在にする必要があるときは、以下のポイントに配慮してください。
不在の時間
成猫であれば、約12時間程度のお留守番については問題ないというのが一般的な見解です。
しかしアメリカンカールは甘えん坊な一面があり、放っておくと寂しがる様子を見せる傾向があります。
遊び好きでもあるため、飼い主さんとコミュニケーションをとることができないと、ストレスを感じる可能性が高いでしょう。
過度のストレスに圧迫されてしまうことで、飼い主さんに対して威嚇したり攻撃したりするなど、問題行動が生じることもあります。
満足なスキンシップを得られない状態が続くと、愛情不足になってしまうため、長時間あるいは長期間の不在はおすすめできません。
やむを得ず留守番をさせる必要があるときは、親しい家族または友人に声をかけて、アメリカンカールを一人にしないよう配慮してください。
飼い主さんにとっても猫にとっても安心できる人に留守番を依頼し、アメリカンカールのストレスを最小限にしましょう。
もしくは、信頼できるペットシッターサービスやペットホテルを利用することも検討してください。
食事
留守番をしている間に十分な食事を得られるよう、多めに用意してから出かけることをおすすめします。
いつも常用しているドライフードを用意してください。
留守番のお礼のつもりで新しい食事を用意したくなる気持ちもあるでしょうが、食べ慣れていない食事は留守番用には不向きです。
ご褒美用にするのであれば、常用しているドライタイプのスナックをトッピングしてあげることをおすすめします。
なお、ウェットフードは避けてください。
傷みが早いため、留守番をさせているときの食事には適していません。
飼い主さんが帰宅してから、留守番のご褒美として、猫用チュールなどをトッピングしたウェットフードを与えてあげましょう。
また、出かける前と帰ってきたときに、一緒に遊んであげるなどのスキンシップも忘れないでください。
水分不足にならないよう、清潔な水を用意しておくことも重要です。
部屋の数か所にウォーターボウルを配置して、いつでも飲めるようにしてあげましょう。
可能であれば自動給餌器や自動給水器を導入すると、不在時の食管管理も安心できるため、おすすめします。
やむを得ず留守番をさせる必要があるときは、親しい家族または友人に声をかけて、アメリカンカールを一人にしないよう配慮してください。
飼い主さんにとっても猫にとっても安心できる人に留守番を依頼し、食事の管理も任せるとよいでしょう。
もしくは、信頼できるペットシッターサービスやペットホテルを利用することも検討してください。
トイレ
トイレは、猫の数1匹に対して、最低でも2つ以上のトイレを設置することが推奨されています。
一般的な見解として、飼っている猫の数+1個が理想的です。
トイレ掃除も定期的に行ってください。
なるべく1日に数回、少なくとも1日に1回は片付けて、清潔な状態を保つことを心掛けましょう。
やむを得ず留守番をさせる必要があるときは、親しい家族または友人に声をかけて、アメリカンカールを一人にしないよう配慮してください。
飼い主さんにとっても猫にとっても安心できる人に留守番を依頼し、同時にトイレ管理も任せるとよいでしょう。
もしくは、信頼できるペットシッターサービスやペットホテルを利用することも検討してください。
安全対策
玄関や窓を開けたままにして留守にしないよう、厳重に気を配ってください。
万一の対策として、猫が飛び出してしまわないように、脱出経路となりえる場所にペットゲートを配置して、アクセス制限するなどの工夫をしましょう。
防犯のためにも、施錠忘れのないよう心がけてください。
転倒防止グッズなどで確実に固定して、家具が倒れてこないように配慮することも重要です。
割れ物なども片付けて、安全確保に努めましょう。
やむを得ず留守番をさせる必要があるときは、親しい家族または友人に声をかけて、アメリカンカールを一人にしないよう配慮してください。
飼い主さんにとっても猫にとっても安心できる人に留守番を依頼し、同時に安全管理も任せるとよいでしょう。
もしくは、信頼できるペットシッターサービスやペットホテルを利用することも検討してください。
退屈させない
アメリカンカールは活発で、比較的運動量が多い猫です。
室内で退屈せず過ごせるように、上下運動を楽しめてストレス発散もできる用具の設置を検討してください。
キャットタワーやキャットウォークを提供することで、好奇心を満たすおもちゃとしても機能します。
体を動かして遊ぶことができる環境を整えて、適度な運動を促進させ、健康的な生活となるよう配慮することが重要です。
ぬいぐるみやボールなど猫が喜んで遊んでくれるおもちゃを、手が届く範囲に数個ほど置いておき、自由に遊べるようにしておきましょう。
ただしウールサッキングの症状があるときは、おもちゃの放置には注意してください。
布類を食べてしまうことにより、腸閉塞を引き起こすことがある、重大な症状です。
誤飲に気づいたときは、すぐに動物病院での処置が必要になるでしょう。
不在時に誤飲してしまい、そのまま対処せず時間が過ぎれば敗血症になる可能性もあり、猫の命が危険にさらされてしまいかねません。
ウールサッキング症がある場合には、おもちゃを放置しないようにしてください。
いつでも飼い主さんが管理できるよう、なるべく長時間および長期間の不在を避けることが望ましいです。
やむを得ず留守番をさせる必要があるときは、親しい家族または友人に声をかけて、アメリカンカールを一人にしないよう配慮してください。
飼い主さんにとっても猫にとっても安心できる人に留守番を依頼し、おもちゃの管理や誤飲の監視なども任せるとよいでしょう。
もしくは、信頼できるペットシッターサービスやペットホテルを利用することも検討してください。
まとめ
この記事では、アメリカンカールの飼い方について、さまざまな視点から情報を取り上げています。
まずはアメリカンカールの性格と特徴について、詳しくまとめました。
つぎに一人暮らしでも飼えるのかという疑問について言及し、注意点も解説しています。
さらに、しつけの注意点、飼い方の注意点、飼う前に準備する用品類についても、それぞれ詳しく紹介しました。
おうちにアメリカンカールを迎えるときの基礎知識として、ぜひ当記事の情報を参考にしてください。