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- はじめに
- そもそも柴犬の平均体重や体高・性格は?
- 柴犬の平均寿命は何歳?
- 柴犬の最高寿命は?
- 何歳から老犬になるの?
- 人間の年齢でイメージ
- 柴犬を長生きさせるにはどうすれば良いの?
- 柴犬がかかりやすい病気は何?
- 高齢期の柴犬の飼い方について
- まとめ
はじめに
日本犬と聞いて、まず思い浮かべる犬種はなんでしょう。
多くの人が柴犬を思い浮かべるのはないでしょうか。
柴犬は日本犬の中でも特に人気があり、海を越えてたくさんの人に親しまれています。
柴犬はどんな病気にかかりやすいのでしょうか?
寿命はどのくらいで、長生きの秘訣はなんでしょう?
柴犬を飼われている愛犬家の方はもちろん、これから柴犬を迎えたい方が知りたいことをまとめました。
そもそも柴犬の平均体重や体高・性格は?
平均体重
オス:9~11kg
メス:7~9kg
体重から見ると小型犬に分類されます。
平均体高
オス:38~41cm
メス:35~38cm
体高から見るとかなり中型犬寄りの小型犬に分類されます。
世間一般では、柴犬は中型犬として区別されがちですが、実は日本犬で唯一の小型犬です。
柴犬の体高と体長の比率は100対110で、やや胴長になります。
性格や特徴
日本犬は飼い主に忠実で、飼い主以外にはあまり懐かないといわれています。
その中で、柴犬は飼いやすい犬種になります。
柴犬の基本的な性格は、賢く勇敢で、愛嬌があり好奇心旺盛です。
その反面、生まれながらに警戒心が強いため、幼少期にしっかり躾をしておく必要があります。
昔から猟犬として育てられた歴史が長く、目についたものをつい追いかけてしまう活発な子も多いです。
もちろん攻撃性もないフレンドリーな子や大人しい子もたくさんいますが、犬種としてどういう性格であるか、知ったうえで飼う方がよいでしょう。
柴犬の特徴にまずあげられるのは、三角耳と巻尾ではないでしょうか。
どっしりと構えた立ち方は本当にかっこいいですよね。
実は柴犬の顔つきには2パターンあります。
よく例えられるのは「タヌキ顔」「キツネ顔」です。
タヌキ顔は丸みのある顔周りと少し短めのマズルで、全体的にふっくらしています。
人でいうとゴリマッチョです。
キツネ顔はすっきりとした顔周りに長めのマズルで、全体的に細く見えます。
人でいうとホソマッチョです。
子犬の頃はどちらの顔つきになるかまだわかりませんが、親犬を見ると将来どのような顔つきになるか判断しやすいです。
毛並みはダブルコートで、換毛期は大量に毛が抜けます。
夏は毛が硬く、皮膚にまとうように生えます。
冬の毛は柔らかく、空気を含むように立ち上がって生えます。
日頃ブラッシングを行う必要があり、古い被毛を残しておくことは肌トラブルの元です。
毛色は4種類あり、色により赤柴、黒柴、白柴、胡麻柴と呼ばれます。
この呼び方は柴犬独特で、他の日本犬にはない呼び方です。
赤柴の子犬の頃はマズルに差し毛という黒い毛が生えることがあり、その愛嬌のある姿から「泥棒顔」という愛称がつけられています。
差し毛は成長とともに抜け落ちますが、稀に残ることもあります。
柴犬の平均寿命は何歳?
平均寿命
12~15歳
柴犬の最高寿命は?
最高寿命
26歳8ヶ月(柴系雑種)
何歳から老犬になるの?
一般的な老犬の年
大型犬・中型犬・小型犬別に紹介
- 大型犬:6歳
- 中型犬:8歳
- 小型犬:11歳
何歳から老犬扱いになる?
柴犬のライフステージ分け目安
- 「成長期」→〜10ヶ月頃
- 「成犬期」→1歳頃〜7歳
- 「老犬期」→8歳頃~
- 「高齢期」→11歳頃〜
柴犬は小型犬に入りますが、犬年齢は中型犬に近いです。
高齢期に入ると、突然目に見えて老いてきますので、介護用意は早めがいいでしょう。
人間の年齢でイメージ
犬が10歳なら人間でいう〇〇歳になる??
大型犬・中型犬・小型犬別に紹介
- 大型犬:75歳 ※計算式→12 +(年齢-1)×7
- 中型犬:63歳
- 小型犬:56歳 ※計算式→24+(年齢-2)×4
小・中型犬は同じ犬年齢とされる場合もありますが、体の大きさで寿命が変わるため上記では分けてあります。
柴犬を長生きさせるにはどうすれば良いの?
長生きする方法
柴犬が長生きするための飼い方
昔は屋外飼育が主だった柴犬ですが、現在は室内飼育を推奨されています。
屋外から室内に生活環境が変わるだけで、長生きの第一歩です。
ふわふわの被毛に覆われているため、隠れ肥満も多いです。
筋肉質のわりに足が細いので、肥満になると足腰に負担がかかりやすくなります。
まるまるとした柴犬はとても可愛いですが、長生きの秘訣は適度な運動と適度な食事。
犬も人も同じなのです。
柴犬が長生きするための食事法
ドライフード中心の食事を心がけてください。
柴犬専用フードは、被毛や骨など気を付けたいところをサポートしてくれるのでオススメです。
原材料やカロリーにも目を配りましょう。
原材料は、中身の多い順に記載されています。
最初に肉類から始まるものが望ましいです。
歯が丈夫なうちは、できるだけウェットフードは避けてください。
歯垢・歯石の原因となり、歯周病の恐れがあるためです。
ウェットフードは味が濃くにおいも強いため、食べ慣れてしまうとドライフードを食べなくなる傾向があります。
おやつもあげすぎると肥満のもとですので、気を付けましょう。
健康チェックのため、年1回は動物病院で健診してもらうことも重要です。
柴犬がかかりやすい病気は何?
膝蓋骨脱臼
別名パテラと呼ばれるこの症状は、簡単にいうと膝関節の異常です。
膝蓋骨が滑車溝という正常な位置からずれてしまい、膝関節をうまく曲げ伸ばしできなくなります。
散歩するとやたら膝がカクカクしていたり、急に片足を上げて歩くようになったり、痛みがひどい場合は歩けなくなります。
膝蓋骨脱臼には先天性と後天性があり、状態によってグレードで分けられます。
外れても勝手に戻るグレード1から、常に外れて戻らないグレード4まであり、病院で診断してもらえます。
先天性は遺伝的要因により、膝関節まわりの筋肉や骨、靭帯に異常をきたしていることで起こります。
後天性の原因はフローリングで滑る行為、過度なジャンプ、飛び降りなどです。
今までは大丈夫だったことでも、急に起こってしまうのが膝蓋骨脱臼です。
症状がひどいと外科手術になる可能性があります。
そして一度脱臼を経験してしまうと癖になるので、まずは起こらないように生活することが大切です。
犬アトピー性皮膚炎
花粉やダニなどの環境アレルゲンで起こる皮膚炎を犬アトピー性皮膚炎といいます。
脇・内腿などの皮膚被毛の接触部分や関節部分に起こりやすく、赤くなったり湿疹が出たり、かゆみを伴う炎症が起こります。
食べ物で出る皮膚炎とは違い、発症に季節性があるのがポイントです。
柴犬は犬アトピー性皮膚炎の好発種で、遺伝的な影響が考えられています。
かゆい部分を足で掻いたりかじったりする行為が目立つので、気付いたらまず病院へ行きましょう。
食事療法やシャンプー療法、投薬により症状を緩和させコントロールしますが、完治は難しいとされています。
外耳炎
立ち耳の犬は、外耳炎にはなりにくいと言われています。
ですが柴犬の外耳炎率は高く、その原因は犬アトピー性皮膚炎や食物アレルギーからくることが多いです。
耳を気にしているように首を振る行動をしたり、頻繁に耳を掻いたりする場合は外耳炎の可能性があります。
においのあるベトベトした耳垢が出ているのも外耳炎の特徴です。
耳垢が溜まるスピードも早くなりますし、腫れて痛む場合は耳掃除を嫌がることもありますので、病院で診察してもらいましょう。
股関節形成不全
股関節形成不全は、太ももの骨と骨盤の関節部分がうまくかみ合わない病気です。
かみ合わないことで関節部分に炎症が起き、様々な症状が出ます。
例えば、運動を嫌がる、階段昇降ができない、うまく座れない、おしりを振って歩くなどです。
遺伝によるものが多く、後天性は稀です。
先天性の場合は1歳以下で発症し、内服薬や制限をかけて生活をすることで機能改善をしていきます。
重度の場合、手術することもあります。
柴犬の病気ランキング
1位 皮膚病
皮膚病の種類は、犬アトピー性皮膚炎以外にも食物アレルギーや寄生虫など様々です。
外へ散歩に出かける場合は必ずノミダニ予防を施し、新しい食物を与えた際にはかゆみ・赤み・腫れが出ていないか様子をみましょう。
早期発見は早期治療に繋がります。
2位 外耳炎
外耳炎は皮膚病と併発しやすいため、皮膚が弱い子は特に注意が必要です。
また散歩中やドッグランなどで、他犬と接触してミミヒゼンダニが感染し、外耳炎を発症することもあります。
外耳炎を放置していると、中耳炎や内耳炎を引き起こします。
慢性化すると完治に時間がかかります。
3位 胃腸炎
好奇心旺盛で貪欲な柴犬は、誤飲で胃腸炎を起こすことがあります。
急性胃腸炎の原因は、誤食のほか感染性や食事性、ストレス性などさまざま。
原因が特定できないことも珍しくありません。
嘔吐下痢・食欲不振などの症状が現れ、急性胃腸炎により脱水症状が起こる場合もあります。
何度も繰り返す場合は、別の病気を視野に入れる必要があります。
4位 ケガ
運動量も多く活発な柴犬は、実はとてもケガをしやすいです。
ひとりで遊んでいて捻挫することもあります。
犬同士でケンカすると、かなりの確率でケガをします。
咬傷は小さなケガでも注意が必要です。
細菌が入り大事に至る場合もあります。
5位 眼疾患
柴犬の瞳は大きいわけではありませんが、小さい異物が入ることはよくあります。
結膜炎はシャンプーの洗浄不足でも起きます。
その他、老犬期を過ぎると白内障の発症確率が上がります。
柴犬は白内障にかかりやすいといわれています。
また遺伝的に緑内障になりやすい傾向がみられます。
高齢期の柴犬の飼い方について
餌を変える
餌を変えることはとても重要です。
メーカーによっても違いますが、シニアという商品名のついたものはまず内容をよく見てください。
名前の通り、老犬期の犬に特化して作られていますが、シニア向けの餌に変えたことによって老化が進むことがあるので気を付けてください。
特別疾患のある場合は低タンパクのシニア向けが良い場合もありますが、基本的には高タンパク・低脂質・低カロリーを選ぶ方がよいです。
老犬期は運動量減少や代謝機能低下により肥満になりやすいため、栄養は摂りつつカロリーは控えめのものを選びます。
しかしながら、高齢期になると食欲減退に加えて消化吸収機能も低下するため、体重がだんだんと減少します。
高齢期には高タンパク・低脂質は、老犬期よりも重要になります。
少量でも栄養と適度なカロリーの摂れるものを選びましょう。
高齢期は気分で食欲や食べたいものが変わりやすいので、いろいろなものを試してみてください。
高タンパク・低脂質なものに変更
犬も人間と同じように、年を取るごとに筋肉が徐々に失われていきます。
筋肉を作るために、より高品質のタンパク質を摂る必要があります。
肉・魚などの動物性タンパク質を摂りましょう。
運動量や基礎代謝が低下するため、肥満予防のために低脂質のものがおすすめですが、脂質を減らしすぎると皮膚が乾燥し毛艶が悪くなることもあります。
同じ柴犬でも、健康状態は様々です。
体型・体質に合ったものを探しましょう。
ただし愛犬に持病がある場合、タンパク質の量や素材に制限がある可能性があります。
フードを変更する前に、動物病院で相談しておくとよいでしょう。
健康状態を確認する回数を増やす
運動量が減り、筋肉が急激に衰えてくると、今までできていた行動ができなくなります。
排泄機能も低下するため、毎日の糞尿の回数をチェックしましょう。
目の輝きは元気の印、健康状態を確認する手段のひとつです。
正面から目を見たとき、元気がないと目に輝きがなくなります。
動物病院での健診は年2回以上に増やし、定期的に診てもらいましょう。
室内環境をより良くする
もし現在屋外飼育だとしても、高齢期には室内飼育に切り替えましょう。
すでに室内飼育の方も、老犬期に入った時点でできるだけ早く高齢期向けの環境に変えてあげましょう。
室内環境は安全性、快適性、娯楽性の3つがポイントです。
- 安全性
階段やドアの開閉、家具の隙間、コードなど、室内は危険がいっぱいです。
柵やカバーをつけたり、隙間を埋めたり工夫しましょう。
角の尖ったテーブルや壁にはクッション材を付けて保護しましょう。
人のソファやベッドに上がる場合は、スロープを付けることで足腰の負担を減らせます。
安全性を高めることで、もしもの事故を予防でき、飼い主も安心です。
- 快適性
温度湿度の管理、光の明暗、寝床の清潔さなども注意が必要です。
温度の変化に順応できなくなるので、寒暖をうまく判断できずにそのまま寝てしまうこともあります。
冷暖房の風も直接当たらないようにしましょう。
朝方に日光浴をする時間をとるのはおすすめで、体内時計の調節に役立ちます。
粗相の可能性がある寝床はこまめにチェックし、常に清潔に保ちましょう。
寝床に使う毛布などは、洗い替えがいくつかあるといいでしょう。
室内トイレも大きめにすると失敗が減ります。
数を増やして何箇所かに分けて置くのもおすすめです。
おむつをつけるようになったとしても、トイレがないことがストレスに繋がることもありますので、急にトイレを撤去することは避けましょう。
- 娯楽性
高齢期でも心は子供のままです。
好きなことや新しいことにはワクワクして目を輝かせてくれます。
運動ができる子はストレス緩和になりますので、ケガに気を付けて遊んでください。
以前と同じ遊びが室内でできるのであれば行ってもらって結構です。
疲れやすいので早めに休憩しましょう。
体を動かせない子も、マッサージや音楽で五感を使って刺激しましょう。
ブラッシングにもマッサージ効果があります。
顔のマッサージで口元の筋肉をほぐしてあげることで噛む力を維持でき、自分で食事を摂りやすくなります。
心地よい音楽やアロマテラピーは、脳にも良い刺激になります。
精油によっては害になることもありますので注意が必要です。
まとめ
柴犬は世界で老若男女問わず大人気です。
飼い主に従順なだけでなく、かわいらしい顔つきややんちゃで元気な性格がみんなを虜にします。
できるだけ長く一緒にいたい気持ち、よくわかります。
私たち人間よりも早くお別れがくるからこそしっかり対策し、悔いのない毎日にしてあげたいですね。