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チワワの平均寿命・最高寿命はどのくらい?長生きのコツを解説

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はじめに

チワワは、小柄な体に潤んだ大きな瞳が可愛らしく、ペットとしても人気の犬種です。日本でも多くの家庭で飼われていますが、チワワを飼っている方、飼おうと検討している方は、チワワの平均寿命や病気、健康管理などが気になる方もいるでしょう。

また、チワワを健康で長生きさせるためにはどのような点に注意すべきなのでしょうか。

そこで、チワワの平均寿命や最高寿命、長生きさせるコツと気をつけたい病気について解説します。

そもそもチワワの平均体重や体高・性格は?

身体の大きさは、寿命に関連しています。最初に、体格の特徴、性格も合わせて確認しておきましょう。

平均体重

チワワは世界最小の小型犬であり、標準体重は1.5~3kgです。

ただし、チワワは個体差が大きな犬種で、3kg以上でも標準体重の場合もあります。

特にオスのチワワは骨格が大きく、男性ホルモンの影響で筋肉質で、メスより大きくなりやすいです。

なお、早期に去勢手術を行えば、男性ホルモンの影響が少なくなるため、適正体重が重くならないこともあります。

平均体高

チワワは、成犬時の体高は12~20cmであり、小型犬のなかでも小さい部類に入るため超小型犬とも呼ばれています。

また、チワワの体高は両親からの遺伝や骨格の大きさによって異なり、個体差があります。

性格や特徴

チワワは全犬種のなかで最も小さい犬ですが、勇敢な性格で、飼い主への愛着が強い傾向があります。他の犬には友好的ですが、見知らぬ人に対する警戒心が強く、吠えやすいでしょう。

また、活発ではないものの興奮しやすいため、飼い主さんのコントロールが不可欠です。

チワワの平均寿命は何歳?

2019年の調査によると、チワワの平均寿命は13.8歳でした。人間に換算すると、約70歳です。

チワワの最高寿命は?

現在のチワワの長寿ギネス記録は、アメリカ・フロリダ州に住むチワワで、2022年3月16日の段階で21歳と66日です。

チワワの寿命のギネス記録はないものの、日本の最高寿命は25歳とされています。

人間の年齢に換算すると約114歳であり、長寿命だったことがわかります。

飼い主さんのチワワに対する愛情が深く、チワワにとって良い飼育環境と食事が長寿の秘訣だったのだといえるでしょう。

何歳から老犬になるの?

チワワは何歳から老犬、シニアステージと捉えられるのでしょうか。ここでは、一般的な老犬の年齢と、チワワのライフステージについて紹介します。

一般的な老犬の年

└大型犬・中型犬・小型犬別に紹介

身体の大きさにもよりますが、大型犬の8歳は人間の61歳に相当し、小型犬や中型犬の8歳は人間の48歳に相当します。人間の場合、60歳がシニアステージとされると、小型犬11歳、中型犬で10歳、大型犬で8歳です。

しかし、平均7歳前後で代謝機能や免疫力は徐々に低下していくことから、犬の場合は7歳前後でシニア期に入ります。

何歳から老犬扱いになる?

チワワは、1歳で成犬になり、7歳~8歳で老犬と判断されることが一般的です。7歳を迎える頃には、老犬としてのケアを始めると良いでしょう。

人間の年齢でイメージ

人間と犬では、年齢の重ねかたが異なります。

犬が10歳なら人間でいう〇〇歳になる??

犬が10歳になったとき、人間でいうと何歳になるのでしょうか。

└大型犬・中型犬・小型犬別に紹介

  • 大型犬10歳:人間75歳
  • 小型犬10歳:人間56歳
  • 中型犬10歳:人間63歳

小型犬と大型犬では、年齢に大きな差があります。

犬種や身体の大きさ、健康状態の個体差などを総合的に判断し、長生きさせるための生活環境を整えなければなりません。人間の年齢でのイメージはあくまでも参考にして、愛犬に適したケアをしましょう。

チワワを長生きさせるにはどうすれば良いの?

チワワを長生きさせるためには、飼い方と食事を工夫する必要があります。それぞれの重要なポイントを見ていきましょう。

長生きする方法

└チワワが長生きするための飼い方

小型犬であるチワワにも、散歩や運動は必須です。

年齢や体力に応じた運動や散歩は、愛犬の身体と精神面の健康維持に役立ちます。

また、デンタルケアをすることも重要です。

歯周病は、歯が汚れている、口腔内に問題があるなど見た目の問題だけではなく、心臓病や内臓疾患との関連もあります。歯周病を予防するためには、家庭でのデンタルケアが欠かせません。しかし、成犬になってから急に始めようとしても、嫌がってしまい手を出せないケースが多いです。そのため、子犬の頃からデンタルケアをしましょう。

└チワワが長生きするための食事法

チワワを長生きさせるためには、餌の栄養素と食事量を考えることが大切です。

チワワの寿命を延ばすために重要な栄養素として、次の5種類が挙げられます。

  • タンパク質:筋肉増強に必要で、肉、魚、卵、大豆製品などから摂取できる
  • 脂質:エネルギー源として大切で、鶏肉、牛肉、鮭、アマニ油などから摂取できる
  • 炭水化物:エネルギー源として機能し、米、野菜、果物などから摂取できる
  • ビタミンとミネラル:健康維持や免疫機能向上のための栄養素で、肉、野菜、果物、穀物などから摂取できる

チワワは口が小さく、胃や消化器官も小さいため、与えすぎは肥満につながります。特に、主食以外のおやつを過剰に与えると、健康障害を引き起こす可能性が高いため注意しなければなりません。

食事の量は、年齢、活動量、健康状態、適正体重に応じて調節しましょう。

体のサイズが小さいほど長生きする?

犬の体の大きさは、「IGF-1遺伝子」による成長ホルモンの一種、IGF-1因子で決まることが特徴です。IGF-1因子が多ければ多いほど、体は大きく、寿命は短くなります。

つまり、チワワを含め、犬は体格が小さいほうが寿命が長い傾向があります。

また、大型犬は大きな体を維持しなければならず、小型犬よりも細胞分裂の回数が多い仕組みです。細胞分裂の回数が多いため、小型犬よりもガン細胞の発生率が高くなり、病気になるリスクが高まります。さらに、大型犬は小型犬に比べ、臓器と体の比率が小さいため、負担がかかりやすいでしょう。

チワワがかかりやすい病気は何?

チワワがかかりやすい病気は、主に4つ挙げられます。

  • 膝蓋骨脱臼
  • 水頭症
  • 角膜炎や結膜炎
  • 低血糖症

それぞれの症状、原因を紹介します。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼は、パテラとも呼ばれています。特に小型犬が子犬の頃から発症しやすく、徐々に進行して歩き方に支障をきたすこともある点に注意が必要です。チワワは先天性で、成長期の骨、靭帯、筋肉の形成異常により発症するパターンが多い傾向があります。

また、交通事故や高いところからの転落などで膝に強い力が加わり、後天的に発症する場合もあるため注意しなければなりません。

水頭症

水頭症になると、脳室で作られる脳脊髄液という液体が脳内に溜まり、脳を圧迫します。脳が圧迫されるため、脳が損傷したり、脳の機能が損なわれて異常行動を起こしたりする病気です。先天性のものと後天性のものがあり、多いのは先天性です。

また、水頭症から脳の病気が発見されることもあります。なお、先天性の水頭症は、チワワ、マルチーズ、ポメラニアン、トイ・プードル、パグ、ペキニーズ、ボストン・テリア、ブルドッグ、ケアン・テリアなどに多いです。

後天性の水頭症はチワワを含め、全犬種で注意したい病気だといえるでしょう。

角膜炎や結膜炎

角膜は、黒目を覆っている透明な膜です。

角膜炎や結膜炎を発症すると、角膜に炎症が起こるため、目やに・涙が出る、目をこする、まぶしそうにするなどの症状が見られます。

進行すると、角膜潰瘍、眼瞼痙攣、眼球腫瘍などを起こすこともあります。

角膜炎や結膜炎の原因は外傷性と非外傷性があり、外傷性は、ほこりやシャンプー、まつ毛などの異物が目に入ることや、かゆみや不快感から目を掻いてしまうことなどです。

また、非外傷性の角膜炎は、感染症、アレルギー性疾患、白内障や緑内障など角膜以外の眼疾患が原因として挙げられます。

大型犬、中型犬、小型犬すべてに発症しますが、目が大きいチワワは外傷性の角膜炎に注意が必要です。

低血糖症

低血糖症は、何らかの理由で血糖値が低下し、さまざまな特徴的な症状が現れる病気です。

脳は、血液中の糖分をエネルギー源として働きます。そのため、血液中の糖分が不足すると、衰弱、痙攣、運動機能低下を引き起こすことがあり、早急な治療が必要です。

子犬は生後3ヶ月未満に最も多く見られ、主な原因は、空腹、身体の冷え、内臓障害などで、栄養を吸収する機能が不十分なことが原因です。

生後3ヶ月未満の子犬は肝機能が弱いため、肝臓が糖分を貯蔵する能力が不十分であり、低血糖を起こすことがあります。

また、重度の感染症や先天性肝疾患も低血糖症の原因です。

なお、成犬における低血糖症は、5歳以上の大型犬に多くみられます。

ほかにも、重症感染症、副腎皮質機能低下症、肝腫瘍、膵臓の腫瘍なども低血糖症につながるため注意が必要です。特に、糖尿病の場合は、血糖値をコントロールするためのインスリンの過剰投与で低血糖状態に陥ることがあります。

体が小さいほど表面からの放熱が大きくなり、体温を維持するために必要なエネルギーも多いことが特徴です。必要な栄養素を複数回に分けて摂取する必要があり、血糖値が下がりやすくなるリスクがあるでしょう。

チワワの死因ランキング

チワワの死因として多い疾患を5つ紹介します。病気の予防が寿命を延ばすことにつながるため、適切な治療法や症状、原因を把握しておきましょう。

1位 循環器疾患

僧帽弁閉鎖不全症は、犬の後天性循環器疾患のなかで最も多く、心臓の左心房と左心室を隔てる僧帽弁に変性を生じ、血液がうまく流れなくなる病気です。初期は症状が現れず気付きにくいですが、動物病院で聴診をしたときに、特徴的な心雑音が聴かれることで発見されることがあります。進行すると咳や運動不耐性(動きたがらない)といった症状が認められ、最終的に肺に水が溜まったり、腎不全を併発して死亡することがあります。なるべく早期発見し、治療を始めるためにも定期的に動物病院で診察を受けるのがお勧めです。

2位 消化器疾患

消化器疾患とは、胃や腸に障害があり、痛みや他の問題を引き起こす病気のことです。食物の消化・吸収を妨げたり、消化管を通過する食物によって影響を受ける病気は、胃腸病と診断されることもあります。

3位 泌尿器疾患

頻尿、血尿、排尿時の痛みなど、さまざまな症状を指します。泌尿器科の病気によっては、尿道閉塞という命に関わる状態になることがあり、尿が出ない状態が24時間以上続くと危険なため、早急な治療が必要です。

4位 腫瘍疾患

腫瘍疾患とは、できもの、しこりなどのことです。良性と悪性のものがあり、悪性のものを癌といいます。炎症や痛み、違和感がある場合、犬は患部を舐めたり噛んだりすることがあります。

犬の腫瘍疾患で最も多いのは、皮膚と乳腺のがんです。そのほか、体腔内の肺がん、腹腔内の消化器がん、肝臓がん、腎臓がん、膀胱がん、骨肉腫などが挙げられます。

5位 肝臓・胆のう・膵臓疾患

肝臓と胆嚢は胸部と腹部の境界に存在する臓器です。肝臓は横隔膜によって肺と隔てられており、胆嚢は肝臓に囲まれています。肝臓は胃と十二指腸を取り囲む最大の内臓であり、生命を維持するために様々な働きをする重要な臓器のひとつです。肝臓・胆のう・膵臓疾患になると、熱が出る、元気がない、腰痛の症状が表れます。主な原因は代謝異常、肥満、高脂肪食が原因であり、食事も重要ですが、体質、遺伝的要素によることも大きいです。ホルモン異常などの基礎疾患が原因となることもあります。

胆嚢破裂など緊急性の高い場合や、症状が認められ重症の場合は、胆嚢切除、総胆管洗浄、腫瘍切除が行われます。

ほかにも、抗生物質、肝臓を強くする薬、胆汁の排泄を促進する薬の服用や、食習慣の改善を指導することもあるでしょう。

高齢期のチワワの飼い方について

高齢期を迎えたチワワを長生きさせるためには、餌を変更する、室内環境を見直すなどの工夫が必要です。最後に、高齢期のチワワの飼い方、子犬や成犬期から見直したいポイントを紹介します。

餌を変える

チワワがシニア期になると、徐々に活動性が低下してきます。

何歳になっても活動的なシニア犬もいますが、多くの場合、睡眠時間が増え、運動量も成犬期に比べて格段に減るため、筋力が低下しやすいことが特徴です。

シニア犬が高カロリーの食事を続けていると、すぐに肥満になってしまうため要注意です。シニア犬は内臓が少しずつ老化しており、肥満になると内臓への負担が大きくなり、老化を早めて寿命を縮めてしまいます。

シニア期に入ったら、高タンパク、低脂肪、低カロリーの食事に変更することが重要です。 1日に必要なエネルギー量は、成犬期よりも10〜15%少なくしましょう。

健康状態を確認する回数を増やす

チワワは、自分の健康上の問題を言葉で表現することができないため、元気、食欲、排泄などを飼い主が毎日チェックしてあげましょう。また、健康診断は病気の早期発見につながり、異常が見つからなくても健康であれば安心です。

血液検査の数値には個体差があります。正常値を知っておくためにも、年に2回は健康診断を受けましょう。

室内環境をより良くする

日中元気に動けるように、夜の睡眠の質を高めることが大切です。

まず、チワワが快適に休めるベッドを用意しましょう。犬が快適に眠れるベッドのタイプは個体差がありますが、一般的には静かな囲いのある場所や、床が柔らかい場所を好みます。

また、用意したベッドは常に清潔にしておきましょう。

子犬や老犬は体温調節がうまくできないため、寒さ・暑さに注意が必要です。

冬場、寒さ対策として床暖房やホットカーペットなどを使用することがありますが、犬は体温調節が苦手です。例えば、ベッド全体が暖かいと、体温を下げられません。

床暖房とカーペットが干渉しない場所を確保し、体温が上がりすぎたら自分で冷ましに行けるようにしてあげましょう。

まとめ

チワワを含めた小型犬は、比較的寿命が長い犬種です。しかし、寿命は世話の仕方、病気への理解、食事、運動、睡眠の質、ストレスなどの要因によって異なります。健康に少しでも長生きしてもらうために、チワワの正しい飼育方法を身につけ、健康管理をしましょう。

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