ジャックラッセルテリアの平均寿命・最高寿命はどのくらい?長生きのコツを解説

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はじめに

ジャックラッセルテリアは19世紀にイギリスで生まれた小型犬です。犬種名は、誕生に尽力したジョン・ラッセル牧師の名からきています。その原型はキツネ狩りのために生まれたという背景もあり、非常にエネルギッシュで頭脳明晰、人間にとても従順です。一方、平均体高25〜30cm程度、平均体重5〜6㎏という小柄な体格に反したやんちゃさも持ち合わせており、服従訓練を徹底する必要があるなどの特徴を持つ犬種でもあります。この記事では、ジャックラッセルテリアと健康に暮らすために押さえておくべきポイントを解説します。

ジャックラッセルテリアの平均寿命と最高寿命について知ろう

平均寿命は何歳?

ジャックラッセルテリアは13〜16歳が平均寿命で、平均的な小型犬の寿命と同程度です。大きな病気などがなければ長い時間を共に過ごすことができます。英国発祥の犬種の中では、ヨークシャー・テリアに並び出生時の平均余命が最も長い犬種であるとする論文も発表されています。

最高寿命はどのくらいか?

最高寿命は20歳前後と言われます。犬全体の中でもかなり高齢な部類に入りますが、ここまで一緒にいるために飼い主様はかなり努力をしたことがうかがえます。

長生きさせるための秘訣を解説します

お迎えしたジャックラッセルテリアと少しでも長く過ごすには、犬種に合った快適な環境を用意すること、飼い主と犬とで信頼・主従関係をしっかり結ぶことです。ジャックラッセルテリアがどのような病気にかかりやすいか、適切な環境を用意するためのワンポイントなどを解説します。

ジャックラッセルテリアのかかりやすい病気とは?

犬種ごとにかかりやすい病気や配慮すべきことは様々ですが、ジャックラッセルテリアは運動量の多さなどに起因した病気やトラブルが発生することがあります。あらかじめ対策をしておくことで、犬の健康を守ることに繋がります。

病気のリスクを知ろう

犬が病気にかかった場合、自由診療のため急に高額な出費が発生する場合があります。重症時は病状により自宅での介護が必要になるなど負担が大きくなります。予防できる病気を対策することで、犬と楽しい時間を長く過ごすことができます。

ジャックラッセルテリアは発祥が19世紀ごろと比較的新しい犬種のため、遺伝性疾患を患うことがあります。犬の中では珍しい消化管上皮性腫瘍は若齢からの発症例もあるため注意深く観察し、必要に応じて受診しましょう。

運動量が多いという特性上、膝や足の病気やケガにも注意する必要があります。具体的には、股関節等の異形成、膝蓋骨脱臼などです。また、白内障等の眼疾患や内分泌系の病気である糖尿病、尿の異常などの症状が出るクッシング症候群も発症リスクがあります。

また、好奇心旺盛な性格のため、異物誤飲のリスクもあります。異物誤飲は中毒や腸閉塞などの健康被害が発生する原因となるため、床に物を置かない、服従訓練を徹底するなど事故防止に努めましょう。

予防法や注意点は?

運動量を多く必要とするジャックラッセルテリアは、運動時のケガの防止が必要になります。床を滑りにくくする、高いところへは登らないようしつけをするなどです。フローリングの貼り替え等になると大がかりですが、市販の犬用マットを活用する方法もあります。

ドッグフードの中には、ジャックラッセルテリアが発症しやすい関節炎対策をうたうフードもありますが、独断で購入せずあらかじめ獣医師に相談した上で導入すると安全です。

また、普段から飲水量の確認を習慣づけておくと、調子の良し悪しがわかりやすくなります。特にジャックラッセルテリアのかかりやすい糖尿病は飲水量の増加が症状として現れる場合がありますので、ボトル状の給水器やペットボトルが繋げられる食器を使うと、愛犬が普段どのぐらい水を飲んでいるか把握しやすいです。

ジャックラッセルテリアの死因ランキングをチェック

最も多い死因は何か?

犬全体の死因としては腫瘍がトップになっています。ジャックラッセルテリアは腫瘍や遺伝性疾患にり患するリスクのある犬種のため、定期的な健康診断をすることで病気の早期発見や予防に努める必要があります。また、発症しやすいと言われる糖尿病も死亡リスクのある病気です。

感染症はワクチン接種で予防できるため、毎年1回の予防接種はしっかり受けるようにしましょう。

予防策やケア方法を知ろう

糖尿病は遺伝が原因となる場合と肥満による発症があります。運動量が多い分食欲旺盛のため、1週間に1回など定期的に体重を計る、見た目を確認するなどで肥満になっていないかしっかり確認します。糖尿病を発症している場合は、食事をとっているのに体重が減っていく症状も見られます。ジャックラッセルテリアは6㎏程度が理想体重ですが、個体の大きさにより変わるため不安な場合は獣医師に確認しましょう。また、肥満に関して去勢・避妊手術を済ませた犬は太りやすくなる傾向があります。服従訓練を行なう際、おやつの代わりに普段食べているフードを使う、おもちゃを使って訓練するなど、おやつのあげすぎに気を付けましょう。

新規の疾患については研究段階であり、定期的な健康診断での早期発見以外に有効なケア方法はありません。万一にそなえ、近隣の大学病院などの研究施設の情報を集めておくと安心です。インターネット検索のほか、かかりつけの獣医師に確認してみましょう。

ジャックラッセルテリアの健康維持に気をつけよう

ジャックラッセルテリアはよく食べ、よく遊ぶ犬種です。食べている姿がかわいくてついあげてしまうということがないよう、しっかりとコントロールすることで健康を維持できます。

適切な食事と栄養摂取法

ジャックラッセルテリア用フードを販売しているメーカーが複数あります。それ以外のフードであれば、年齢や身体の状態に合わせてフードを選びます。小型犬のため、小粒のものが食べやすいです。

食事の中心は総合栄養食と水です。おやつなどはしつけの際に使われることも多いですが、偏食の傾向がある犬に対してはおやつを与えると「総合栄養食を食べなくてもより美味しいものが与えられる」と覚えてしまうことも。偏食な犬の訓練をする際は、ご褒美を普段食べているフードに切り替える工夫が必要です。また、おやつは総じて高カロリーなため、特に老犬や去勢・避妊手術が終わった犬については与えすぎに注意しましょう。

犬は比較的何でも食べるため、手作り食を用意することも可能です。栄養バランスを考えながら取り入れてみても良いですが、ベースは総合栄養食という点は崩さないようにしましょう。

運動や遊びの重要性

ジャックラッセルテリアはエネルギッシュな犬種のため、日常的にかなりの運動量を必要とします。散歩は1日2回、1回あたりの時間は1時間以上が望ましいです。元々、自分の身体より大きな動物を狩るために生まれた犬で力も強いので、人や犬の多い場所へ行く際は目を離さないよう注意が必要です。

また、非常に高い知能を持っているため、服従訓練をしていたずらを防止する必要があります。頭を使うトレーニングは犬にとって良い刺激になるため、普段の遊びの中に組み込むと楽しみが増えます。体躯は小さめですが筋肉量は多く力が強い犬種なので、お互いが怪我をしないためにも服従訓練は日常的に行なうようにしましょう。

定期的な健康チェックの大切さ

ジャックラッセルテリアは運動時のケガのほか、遺伝性疾患を発症するリスクのある犬種のため日常的な健康チェックのほか、定期的に獣医師の診察を受けると安心です。かかりつけの動物病院のほかにも2件程度、近隣の病院や研究施設の有無を調べておくと万一の際の対応がしやすいです。

日常的なケアとしては、ブラッシングなどでしっかりスキンシップをとりながら身体に異常がないか確認するほか、飲水量を把握することで病気の早期発見に繋がることがあります。少しでもおかしい点がある場合は、自己判断せずすぐに動物病院を受診しましょう。

ジャックラッセルテリアの幸せな老後をサポートしよう

元気さが特徴のジャックラッセルテリアも、いつかは歳を取ります。毎日の運動や食事など年齢に合わせたケアをすることで、犬と飼い主が快適に過ごすことができます。

快適な生活環境の提供

ジャックラッセルテリアは好奇心旺盛で刺激への反応が強い犬種のため、猫や鳥など他動物との同居は難しい場合があります。高齢になってからは環境の変化による影響を受けやすいため、新しい動物のお迎えは慎重に考えるべきです。

また、その特性上異物誤飲も多いため、犬の手の届く範囲に物を置かない、電源ケーブルを隠しておくなど愛犬に「噛んではいけないものを噛ませない」環境を整えることが重要になります。

そのほか、滑りやすいフローリングはケガや歩行異常の原因になるため、犬用マットを敷いて床を滑りにくくするなどの工夫が必要です。歳を重ねると病気やケガの改善スピードも遅くなるため、防げる部分についてはきちんと対策しましょう。

心身の健康を支えるケア方法

フードは老犬用のものに切り替えを検討するのも良いでしょう。高カロリーにならないように注意します。食欲が落ち上手く口を使わない場合は、おやつをかけるのではなくお湯でふやかすなどで対応するとカロリーコントロールがしやすいです。どうしても食べない場合は、動物病院を受診して隠れた病気がないか確認してもらいましょう。また、ジャックラッセルテリアに限らず、ほとんどの犬は何かしら歯周病の兆候が見られると言われています。歯周病はお口の健康だけでなく全身への悪影響を及ぼしますので、動物病院での歯科検査や歯周病の治療を受けるのもおすすめです。

散歩などは犬の様子を見て調整します。ジャックラッセルテリアは小型犬で道路の照り返しの影響を受けやすいため、特に夏場は無理をさせない方が良いです。運動する元気がある場合は、屋内ドッグランを活用する方法もあります。

愛情と時間の大切さ

ジャックラッセルテリアは飼い主に従順な犬種です。愛犬の様子を見ながら一緒に遊ぶ、ブラッシングなどのスキンシップの時間をしっかり確保してあげることで落ち着いて暮らすことができます。ただし、かまいすぎを好む犬種ではない点、ずっと一緒にいすぎると分離不安を起こす場合もあるためほど良い距離感を保ちながら過ごしましょう。

ジャックラッセルテリアの飼い主に知ってほしいポイント

一般的には飼育難易度が高いとされるジャックラッセルテリアですが、しっかり服従訓練を行なうと扱いやすい犬種でもあります。飼育の際におさえたいポイントやペット保険について確認しましょう。

愛犬との信頼関係を築くために

ジャックラッセルテリアは服従訓練をしっかり行い、主従関係を作ると非常に扱いやすくなります。小さめの体躯を見ると愛玩動物として可愛がりたくなる気持ちもありますが、かまいすぎは嫌われる原因になるほか非常に力が強いため飼い主である人間がしっかりコントロールする必要があります。お子様がいるご家庭では、お子様が犬と遊ぶ際目を離さないようにしましょう。

また、犬と対等な関係を結ぼうとするより、飼い主がしっかりとリーダーシップをとった方が落ち着く場合もありますので遊びの中で人間への服従を学習させていきましょう。

服従訓練の際は、一貫性のある態度を取ることが重要です。飼育の際、家族でしつけのコマンドの言葉などをきちんと話し合って共有しておくことで、犬の混乱を防ぐことができます。また、ダメなものはダメと絶対に例外を作らないことが大切です。ダメなことについて譲歩してしまうと、その次に同じことを犬がしたときに指示が変わるため混乱してしまいます。主従関係をしっかり作るためにも、飼い主側がきちんと人間と暮らす際のルールを教えましょう。

ペット保険の活用方法

犬は自由診療のため、医療費が多くかかりがちです。ケガや大きな病気などの急な出費にそなえ、ペット保険を契約しておくのもひとつの選択肢となります。ペット保険を利用することで、1回あたりの医療費を節約することができるほか、大病を患った際に費用をおさえることができます。ただし、去勢・避妊はペット保険の控除対象外になる場合が多いこと、保険金は基本掛け捨てになるので注意してください。

飼い主の役割と責任の意識

ジャックラッセルテリアは非常に元気で賢いところが魅力ですが、愛玩動物として可愛がるだけでなく服従訓練が必須になります。飼育難易度としては高い部類に入るため、飼育の悩みなどをひとりで抱え込まず必要に応じてトレーナーなどのプロに頼ることも責任の果たし方のうちになります。知らない人や犬に乱暴することはあまりないですが、散歩中のトラブルや事故を防ぐためにも適切に外部の力を借りながら過ごしましょう。

また、繁殖の予定がない場合は去勢・避妊をして予定外の繁殖を防ぐ必要があります。こちらは各自治体で補助が出る場合もありますので、お住まいの地域のホームページを確認してみてください。

まとめ

ジャックラッセルテリアは英国発祥、小型の狩猟犬ですが運動量の多さや好奇心旺盛な性格などから、飼育難易度がやや高い犬種になります。一方で、人間には従順なため飼い主がしっかりとコントロールをすることで良い関係性が作れる犬種でもあり、抜群のかわいさにメロメロになってしまう飼い主さんも。

服従訓練など根気のいる時間も発生しますが、自身のライフスタイルや経済状況を考慮しながらお迎えを検討してみてください。

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