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ミニチュアダックスフンドの平均寿命・最高寿命はどのくらい?長生きのコツを解説


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はじめに

短い足でぱたぱたと歩く姿が愛らしい犬といえば、ミニチュアダックスフンドを思い浮かべる方が多いと思います。

大人気の犬種ですので、既に家族として迎えている方も、これから迎えたい方も多くなっています。

家族として迎えるに当たって、ミニチュアダックスフンドがどのくらいの寿命なのか、どんな病気にかかりやすいのか…など、健康面をチェックしておきたいところです。

今回の記事では、飼い主として知っておきたい、ミニチュアダックスフンドの寿命や、かかりやすい病気、長生きする方法などを解説します。

そもそもミニチュアダックスフンドの平均体重や体高・性格は?

平均体重

成犬で4.5kg〜5kg程度です。

オスの方が体重が重くなる傾向があります。

平均体高

体高とは、四足がついた状態で立った時の、地面から背中までの高さの事です。

ミニチュアダックスフンドは21cm〜25cm程度です。

性格や特徴

ミニチュアダックスフンドは、体長が体高の2倍もあるといわれている胴長短足の小型犬です。

毛質は、密に生えた短い毛が特徴のスムース、光沢のあるウェーブがかった柔らかな毛が特徴のロング、毛質は硬めでカールのかかった長毛が特徴のワイヤーの3種です。

そもそも、ダックスフンドという名前の由来は、ドイツ語で『アナグマ犬』という意味を持ちます。

巣穴にいるアナグマを狩るために、狩猟犬として改良された犬なので、好奇心旺盛で勇敢な性格です。

ミニチュアダックスフンドは、毛質によって性格が違うのも特徴的です。

スムースは勇敢で活発、それでいて頑固で負けず嫌い、ロングは人懐っこく明るくて友好的、ワイヤーは警戒心が強いものの、協調性に長けています。

ミニチュアダックスフンドの平均寿命は何歳?

平均寿命は、12〜16歳程度です。

ミニチュアダックスフンドは、犬の中でも長生きの特徴があり、18歳、19歳と高齢なミニチュアダックスフンドを見かける事も少なくありません。

そして、オスよりメスの方が長生きの傾向があります。

理由としては、メスの方が身体が小さいので、全身に対して内臓機能がより十分に働くためです。

ミニチュアダックスフンドの最高寿命は?

最高寿命のギネス記録があります。

21歳114日まで生きた、アメリカ生まれのchanelちゃんがその記録を持っています。

1988年5月6日に生まれ、2009年8月28日に亡くなりました。

21歳という事は、ミニチュアダックスフンドの平均寿命より、5年以上も長生きした事になります。

何歳から老犬になるの?

一般的に、大きさによって老犬と呼ばれる歳は異なります。

大型犬で7歳程度から、中型犬・小型犬で10歳程度から老犬と呼ばれます。

何歳から老犬扱いになる?

ミニチュアダックスフンドは、一般的に、7歳頃からシニア期、10歳前後から高齢期に入ります。

そして、ミニチュアダックスフンドは小型犬ですので、10歳程度から老犬と呼ばれます。

人間の年齢でイメージ

犬が10歳なら人間でいう〇〇歳になる??

犬の年齢を人間の年齢でいうとなると、大きさが重要です。

小型犬・中型犬ですと、生まれてから1年が20歳程度、その後1年ごとに4歳年をとります。

大型犬では、生まれてから2年で20歳程度、その後1年ごとに7歳年をとります。

小型犬・中型犬が10歳なら、人間でいう56歳です。

大型犬が10歳なら、人間でいう76歳ということになります。

ミニチュアダックスフンドの平均寿命は12〜16歳ですので、人間でいうと64〜80歳に当たります。

ミニチュアダックスフンドを長生きさせるにはどうすれば良いの?

長生きする方法

ミニチュアダックスフンドは、胴長短足という体型から、足腰への負担に気をつけたいです。

例えば、抱っこをする時にもポイントがあります。縦抱きはせず、横抱きにし、体をしっかり支えてあげましょう。後述しますが、椎間板ヘルニアにかかりやすいので、その予防にもなります。

あとは、段差にも気をつけたいところです。

家の中の階段や、ソファ、ベッドなど、高いところから飛び降りる場面は少なくしてあげたいです。

スロープや踏み台などを用意してあげると良いでしょう。

そして、散歩の時には、地面からの反射熱に気をつけましょう。

短足のため、地面からの反射熱で夏は熱く、冬は寒く感じます。

夏は涼しい時間帯に散歩をしたり、冬は服を着せてあげるなど、工夫が必要です。

そして、長生きするには、毎日の食事にも気をつけたいところです。

よく食べる犬種なので、食べすぎると、肥満に繋がってしまいます。

肥満は万病のもとなので、どんな犬種でも気をつけたいポイントです。

ミニチュアダックスフンドの1日にあげる食事量の目安は、体重の2.5%程度です。

それを1日2回に分けてあげる事が適切でしょう。

また、成分にも気を配りたいです。

肥満に気をつけたいので、高タンパク・低脂質なものが良いでしょう。

高タンパクなものにすると、毛艶もよくなります。

椎間板ヘルニアにかかりやすいので、関節へのサポートとして、軟骨成分を多く含むドッグフードもオススメです。

そして、体内で作る事が出来ないオメガ3・6脂肪酸を含むドッグフードもいいです。

皮膚病の予防にもなります。

ミニチュアダックスフンドがかかりやすい病気は何?

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、神経の病気で、椎間板が神経の束・脊髄を押しつぶしてしまう病気です。

痛みだけではなく、足の麻痺なども起こります。

また、合併症の進行性脊髄軟化症を引き起こしてしまうと、命を落とす事もあるので、注意が必要です。

ミニチュアダックスフンドはなぜ椎間板ヘルニアになりやすいのでしょうか。

大きく二つの理由があります。

理由の一つめは、『軟骨異栄養性犬種』という、若い頃から軟骨の変形を起こしやすい犬種だからです。

他にも、ビーグルやシーズーなどが『軟骨異栄養性犬種』です。

理由の二つめとしては、胴長短足で、腰に負担のかかりやすい体型をしているからです。

発生部位は、頸部で約27%、胸腰部で約73%と、腰に起こりやすい事が数字でも見て取れます。

予防として、背骨・腰に負担をかけないようにしましょう。

具体的には、激しい運動を避ける、肥満に注意する、段差の上り降りを控えめにする、前述した抱っこの方法に気をつけるといった事を心がけると良いです。

白内障

白内障は、目の中でレンズの役割を果たしている水晶体が、加齢や遺伝などで混濁してしまう病気です。

症状が進むと、最悪失明してしまう事もあります。

白内障は、糖尿病などの疾患によって起こるものや、目の外傷によって起こるもの、遺伝性のものとに分かれていますが、ミニチュアダックスフンドは遺伝性の白内障を起こしやすい犬種です。

予防法は、残念ながらありません。

若いうちから健康診断を1年に1回は受け、早期発見する事が大切です。

外耳炎

外耳炎は、鼓膜より外側の外耳に炎症が起こる事を指します。

外耳炎自体は、犬が良くかかる病気ではありますが、特にミニチュアダックスフンドは垂れ耳のため、耳の通気性が悪く、よりかかりやすい病気です。

外耳炎を起こすと、耳をかゆがる・痛がる、耳から悪臭がする、茶色〜黒褐色の耳垢や膿が出るといった症状が出ます。

予防法としては、耳掃除を定期的に行い、耳をこまめに観察するようにしましょう。

耳掃除は、誤った方法で行うと傷がつき、逆に外耳炎を起こしてしまう場合がありますので、獣医に相談しながら行うと良いです。

耳を観察する時は、見える範囲が赤くなっていないか、悪臭はしないか、耳垢の色はどうか、膿は出ていないかをチェックしましょう。

副腎皮質機能亢進症

副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)は、クッシング症候群とも呼ばれる、犬に起きやすい病気です。

副腎という内分泌器官から、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌される事で、様々な症状が引き起こされる状態をいいます。

糖尿病や高血圧、血栓症などの合併症を起こす事もあります。

症状は目で見てわかりやすいものが多いです。

特徴的なものを挙げると、多飲多尿になる、食欲が増える、お腹だけが膨らむなどです。

脱毛や、皮膚の色素沈着を起こす事もあります。

注意して観察するようにしましょう。

一度発症すると完治が難しいため、注意が必要です。

ただ、早期発見で合併症のリスクを減らせます。

発症原因は、脳下垂体や副腎の腫瘍によるもの、ステロイド剤の投与に関連するもの(医原性のもの)とあります。

予防法は、残念ながら医原性のものを除くと効果的な方法がありません。

先程も記述した通り、早期発見で合併症のリスクを減らす事が最善です。

愛犬の死因ランキング

犬の死因ランキングは?

1位 悪性腫瘍(がん)

悪性腫瘍(がん)は、犬や猫の死因第1位にあげられる病気です。

犬では、死因の47%ががんで亡くなっているというデータもあります。

犬のがんで多いものは、リンパ腫、肥満細胞腫、乳腺腫瘍などです。

犬も人間と同様に、がんに対する医療が日々進化しています。

がんにかかっても、少しでも苦しまず長生き出来るよう、獣医と相談しましょう。

2位 事故

事故では、交通事故や、他の犬に噛まれてしまう、誤飲、落下事故、転倒事故などが挙げられます。

どれも、防ごうと思えば防げるものです。

散歩中は周りに気を配り、誤飲するものは近づけないようにし、家の中で落下・転倒しそうな恐れのある場所は対策をとるようにすると良いでしょう。

3位 感染症

感染症で主なものは、狂犬病、犬ジステンパー、犬パルポウイルス感染症、犬コロナウイルス感染症などです。

犬の感染症は、死亡率が高いです。

ですが、ワクチンで防げます。

日頃からワクチンをきちんと接種しましょう。

4位 呼吸器疾患

呼吸器とは、その名の通り呼吸を営む器官の事です。

代表的なものは、肺や気管支などです。

犬が呼吸する時には、短頭種と呼ばれるパグやブルドッグではない限り、特に音は出ません。

もし喉や鼻のあたりから異音が聞こえるようであれば、呼吸器に異常を起こしている場合があります。

早めに獣医に相談しましょう。

5位 消化器疾患

消化器とは、口から肛門まで続く臓器で、食べ物を摂取、消化、栄養素の吸収などを担う臓器の事です。

消化器疾患にかかると、食欲が無くなったり、嘔吐、下痢、血便などの症状が出ます。

早めに獣医に相談しましょう。

上記ランキングは、とあるペット保険会社が発表したランキングです。犬も人間と同様、悪性腫瘍(がん)で亡くなる事が多いです。事故で亡くなる事も多いとわかるので、事故を防げるよう気をつけたいです。病気も、早期発見出来れば長生き出来るコツになりますので、健康診断をきちんと受けさせるようにしましょう。

ミニチュアダックスフンドの死因の主なものは?

悪性腫瘍(がん)

犬の死因ランキングと同様、がんはミニチュアダックスフンドの死因でも目立ちます。

がんは全身で起こるものなので、多いところもあるのでしょうか。

がんを100%予防する方法は、残念ながらありません。

でも、しつこいようですが、早期発見は出来ます。

しこりや、出来物として、触れるがんは、がん全体の半分以上を占めています。

毎日のスキンシップで気付ける事が理想です。

触って気付けるがんは、初期に気付ければ、手術で完治する可能性もあります。

循環器疾患

循環器とは、血液を全身に送り出し、循環させる仕組みを維持している臓器の事です。

循環器疾患の主なものは、不整脈、フィラリア症、僧帽弁閉鎖不全症などです。

心臓病は、生まれ持った奇形が原因の先天性心疾患や、高齢になってから発症する後天性心疾患など、様々な種類があります。

残念ですが、ほとんどの心疾患は治る病気ではありません。

肥満にならないようにしたり、ストレスを与えないようにする事が予防に繋がります。

日々のケアが大切です。

泌尿器疾患

泌尿器とは、尿や排尿に関わる器官の事です。

泌尿器疾患の主なものは、腎不全、尿石症、膀胱炎などが挙げられます。

症状としては、頻尿、血尿、トイレ以外での排泄、排尿痛などがあります。

泌尿器疾患は、早期発見・早期治療が大事です。

軽度だからといって放置し、きちんと治療しないと、命に関わる疾患を起こす事もあります。

高齢期のミニチュアダックスフンドの飼い方について

餌を変える

先述の長生きする方法でも挙げましたが、餌は高タンパク・低脂質なものに変える事をオススメします。

特に、タンパク質は動物性タンパク質が良いです。

体格や、筋肉の維持に必要になります。

そして、低脂質な餌に変える事で、肥満を予防できます。

ただし愛犬に持病がある場合、タンパク質の量や素材に制限がある可能性があります。

フードを変更する前に、動物病院で相談しておくとよいでしょう。

健康状態を確認する回数を増やす

高齢になる事で、運動量が減ってくるため、健康状態が悪くなる可能性があります。

健康状態を確認する回数を増やしましょう。

健康診断の回数は、7〜10歳なら年に2回、11歳以降は年に2〜3回は受けると良いです。

室内環境をより良くする

高齢になると、睡眠時間が長くなります。

良い睡眠をとれるよう、室内環境をより良くしましょう。

ストレスをためにくくする事も大切ですし、ケガや事故の予防にもなります。

良い睡眠をとれるようにするには、温度・湿度を適切にすると良いです。

温度は25度前後、湿度は50%前後が目安です。あとは、光の調節も大切です。

自然の中では、夜は暗くなりますが、人間だと明かりをつけます。

犬の身体にとっては、不自然な事です。

夜は21時〜22時には犬が眠れるようにする家もあるようです。

夜は、犬がいるケージにタオルや毛布を掛けて暗くしてあげたりなど、眠りやすいようにする事も大切です。

まとめ

ミニチュアダックスフンドについて、知識が深まりましたでしょうか。

この記事を参考に、1匹でも多くのミニチュアダックスフンドが長生きできると嬉しいです。

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