2024.2.10 Sat

ボーダーコリーの値段相場や維持費は？また買う場合の注意点もご紹介

2024.2.10 Sat

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はじめに

イギリス生まれの牧羊犬で頭が賢く、室内犬や室外犬として人気の高いボーダーコリー。一度は飼ってみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。今回の記事では、ボーダーコリーの価格や購入時の注意点、飼う楽しみやしつけの方法について書いています。購入をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ボーダーコリーの価格相場とは

まず初めに、ボーダーコリーの価格相場についてです。幅広い層に人気のあるボーダーコリーですが、買い先によって価格が少し変動します。どのルートでボーダーコリーを購入するのがいいのか、ここで確認しておきましょう。

保護団体・愛護センターからの保護

保護団体からの保護の場合、３万円からが相場です。保護団体は非営利団体のため利益を出すことはできません。しかし、医療履歴や避妊去勢手術の費用として譲渡費用が掛かってくる場合があります。愛護センターからの保護の場合、無料から10,000円程度が相場です。

保護団体・愛護センターでは常にボーダーコリーの募集があるわけではありません。また子犬を引き取ることは難しい場合もあります。しかし、あなたの選択で不幸な運命にある犬が幸せな一生を送れる可能性があります。まずは保護団体などからの犬の引き取りを検討してみるのはいかがでしょうか・

ペットショップでの価格

ペットショップでボーダーコリーを購入する場合は、10～30万円が相場です。価格に幅があるのは、ボーダーコリーの血統の違いが理由です。優良な血統を取り扱っているブリーダーから仕入れているペットショップは価格も高く設定されています。

ブリーダーでの価格

次に、ブリーダーから直接購入する場合についてです。ブリーダーから直接ボーダーコリーを購入するときの価格は、およそ30～40万円でペットショップよりも割高な値段です。これは、ブリーダーから良い血統のボーダーコリーを購入できる可能性が高いからです。

そのため、血統書付きの犬を飼いたい人や、ブリーダーと相談しながら自分に合う犬を考えたい人にとっては、ブリーダーからの直接購入がおすすめです。

犬舎からの直接購入の価格

犬舎から購入する場合の価格相場は、30～50万円です。ペットショップやブリーダーからの購入と比べると高価格ですが、犬舎でのびのびとした環境で大切に育てられているため、飼育にコストがかかります。そのため、値段もおのずと高くなります。

犬舎に見学に行って、自分のお気に入りの犬を見つけるのもいいでしょう。ただし、犬舎はペットショップではないので、事前に予約をしてマナーを守って見学しましょう。

安い値段のボーダーコリーに注意

たいへん人気のあるボーダーコリーですが、価格が安い場合には注意が必要です。購入した後で、問題が発生してトラブルにならないように、健康リスクや血統書など、気をつけるポイントについて解説します。

健康リスクについて

ボーダーコリーの値段が安い場合、まずは健康リスクを確認しましょう。

毛色もきれいで、まだ子犬であるにも関わらず値段が安価な場合は、健康面で問題がある場合が多いです。生まれつき持病を抱えていたり、体が弱く病気を患いやすかったりする可能性があります。

悪徳な繁殖業者は犬を無理やり繁殖させ、劣悪な環境で生まれ育った犬たちを出荷しています。このような犬たちは母犬の母乳を十分に摂取できないなどの理由から免疫機能が不十分だったりすることがあります。また、近親交配による遺伝性疾患の可能性などが懸念されます。

もしペットショップなどで相場より安いボーダーコリーを見つけた場合は、安いからといってすぐに購入するのではなく、値段の理由を店員に聞いてから検討するとよいでしょう。

血統書や証明書の有無

血統書があるかどうかも重要なチェックポイントです。

血統書は、正式には血統証明書と呼ばれ、当該の犬が純血種であることを証明するものです。血統書があれば絶対に安心というわけではありませんが、血統書がないということは、人間でいうところの戸籍謄本がない状態です。

よく調べると純血のボーダーコリーではないという事態になる可能性もありますので、販売価格が安い場合は、ボーダーコリーとしての血統書があるかどうか確認してから購入するのがおすすめです。

血統書には、犬舎が記入されている箇所があります。犬舎に属している犬は血統書付きのものが多いので、不安な方は、犬舎見学に行くなどしてブリーダーから購入するほうがよいでしょう。

犬の両親の健康状態

また、購入を検討している犬の両親の健康状態もチェックしましょう。

もし親犬が健康面で問題を抱えている場合、子犬は遺伝病をもつリスクが高まります。遺伝病は先天性疾患のなかでも遺伝子の異常により起こる病気のことです。親が遺伝子に異常を持っていた場合、一定の確率で子犬に遺伝するため、発症のリスクが高くなります。

コリーで有名な遺伝子疾患は「コリー眼異常」です。網膜や脈絡膜、強膜に異常が起こることで、視覚障害や失明を引き起こす病気で、一般的にコリーアイと呼ばれています。

遺伝病を持っているかどうかは、遺伝子検査を行うことで明らかにできますが、個人での提出はなかなか困難です。ブリーダーなどから購入する場合、同腹兄弟・親の兄弟などにそのような異常がないかまず確認することをお勧めします。

安心してボーダーコリーを迎えるためのポイント

よいボーダーコリーを購入するためには、それなりの費用がかかることがわかりました。では次に、実際に購入を決めたあとに安心してボーダーコリーを家に迎え入れるために大切なポイントについて解説します。

信頼できるブリーダーを選ぶ

まず大切なのは、信頼できるブリーダーを選ぶことです。よいブリーダーを探す方法は以下のような見つけ方があります。

ボーダーコリーを飼っている友人や、知人に聞いてみる
SNSやインターネットで検索する
犬の専門雑誌
犬舎見学に行く
犬専門イベントへの参加

特に、人からブリーダーを紹介してもらうのはおすすめです。知人に聞くのは恥ずかしいという人は、SNSでボーダーコリーを飼っている人を見つけてメッセージを送ってみるのもいいでしょう。その際は、フォロワーであることを伝えたうえで、マナーを守ってやりとりすると教えてくれる可能性があがります。

また、少数の犬種に絞って飼育しているブリーダーは、その犬種のプロフェッショナルであることが多く、専門性が高くよいブリーダーである可能性が高いです。

犬の健康状態の確認方法

続いては、犬の健康状態の確認です。犬を紹介してもらったときには、次の点に注目してみてください。

目に輝きがあり、目やにがついていないか、視覚に異常はなさそうか
歩き方に異常はないか
鼻がしっとりと湿っているか
耳が清潔であり、汚れていたり、ニオイがしたりしないか
口臭が臭かったり、噛み合わせが悪かったりしないか
上あごは割れていないか（口蓋裂）
でべそでないか（臍ヘルニア）
フケが少なく、毛に艶があるか

犬の健康状態をみるには、各パーツごとに確認していくとよいでしょう。ただし、上記のような項目に当てはまったからといって必ずしも健康状態が悪いとは言いきれません。そのため、購入前に販売スタッフとよく相談するのがおすすめです。

健康状態の良し悪しを把握しておくと、病気の予防や対策を練ることができるので、気になるボーダーコリーに出会えたときは忘れずにチェックしましょう。

適切な環境づくり

ボーダーコリーに限らず、犬を購入したら、迎え入れる準備を整えましょう。犬が心地よくくつろげる環境を用意してあげることが、犬の精神状態にとっても大切です。

ボーダーコリーは室内飼いと外飼いのどちらでも飼うことができます。高い身体能力をもち、遊びまわるのが大好きなので、屋内で飼育する場合は、置いているものにぶつからないように十分なスペースを確保しましょう。また、一般的なフローリングは、足の関節を痛める原因にもなるので、カーペットをひくなどの対策も必要です。

現代日本では温度管理をきちんとできない限り屋外飼育は困難です。ボーダーコリーは比較的寒い地域の出身の犬で、日本の高温多湿の環境には順応できない可能性が高いです。温度調節のできる小屋を近くに作ってあげる、時間帯を絞って出してあげるなど工夫が必要です。

ボーダーコリーの維持費について

ボーダーコリーを選ぶときのポイントをおさえたところで、やはり気になるのは維持費ではないでしょうか。ここからは、ボーダーコリーを飼うときに必要となる餌代や治療費、諸経費などを項目ごとに紹介します。

餌代やトリミングの費用

まずは、餌代です。仮にドッグフードの値段を1.8kgで税込4,700円だとすると、1か月でおよそ1,5000円、1年だと約18万円かかる計算になります。ボーダーコリーの寿命は13年程度なので、生涯にかかる食費は約234万円となります。

また、トリミングの料金はお店によって様々で、7,000～9,000円が相場となっています。月に1回トリミングをすると仮定すると、1年で約10万円かかり、生涯で130万円程度かかる計算です。

ボーダーコリーは、中型犬のなかでも毛が長い犬種なので、他の中型犬に比べると価格は高く設定されていることが多いです。

これだけでも飼育費を多く要しますが、健康で元気に過ごすために餌もトリミングも大切なので、価格と相談しながらケアしてあげましょう。

獣医の診察や予防接種費用

ボーダーコリーの診察料は1,000円弱、初診料は1,200円程度です。定期的に検診を受けさせることで病気の早期発見・早期治療につながるので、かかりつけの獣医さんを見つけておくことも大切です。

また、ボーダーコリーを飼っていくなかで様々な予防接種が必要になる場合があります。例えば、狂犬病のワクチンは1年に1回打つことが義務付けられているワクチンですが、その接種費用は約3,000円です。伝染病を防ぐための混合ワクチンもあります。これは3,000～5,000円が相場です。もし、1年に1回打つとすると生涯で約7万円の接種費用を要することになります。

そのほかにも外を走り回るボーダーコリーにはフィラリア・ノミダニ予防も必須です。フィラリアのみなら一回￥1000程度の錠剤の薬で予防が可能です。4月～11月くらいまでの予防が推奨されるため８か月とみて￥8000程度かかります。その他寄生虫も予防できるチュアブルタイプのフィラリア予防薬は一回3000円程度かかります。

さらに、去勢手術・避妊手術をする場合は3万～5万円が必要です。このように、ボーダーコリーの健康を守るためには多くの費用がかかります。ボーダーコリーは10キロ以上になることが多いので病気になった時の薬価も高額になります。

その他の必要な費用の考慮

その他、飼育に必要となるものをいくつか挙げてみましょう。

まずはクレートです。ボーダーコリーは動き回るのが好きな犬種なので、ゆったりとした広さのあるクレートを用意しましょう。中にベッドやトイレを置けるくらいの広さが理想で、3万円程度で購入することができます。

また、固いフローリングの上では関節を痛めてしまうため、カーペットや床材を準備してあげましょう。カーペットはおよそ20畳で4万円ほどです。

さらにボーダーコリーの飼育には首輪や食器、ブラシ、トイレシート、歯のケア用品など様々です。全て揃えるためには、おおよそ1万円程度かかります。買い替えも必要となりますので、値段と質を見比べながら最適なものを見つけていきましょう。

ボーダーコリーの飼育の楽しみと責任

では実際に、ボーダーコリーと暮らすなかで体験できる楽しさはどういうものなのでしょうか。最後に、ボーダーコリーとの遊び方やしつけ方、トレーニングの方法などについて紹介します。

ボーダーコリーとの遊び方

ボーダーコリーは、もともと牧羊犬なので、本来は広い野原を駆け回りながら暮らす犬種です。そのため、町の中をただゆっくり散歩するだけでは、ボーダーコリーの運動意欲は満たされません。少なくとも毎日朝晩しっかりお散歩してあげる必要があります。そのため、ドッグランなどに連れて行き、思いっきり走らせてあげたり、ほかの犬とじゃれあったりさせると喜ぶでしょう。

また、室内で遊ばせる場合は頭を使うようなトレーニングをすると満たされます。例えば、コマンドの練習もボーダーコリーにとっては頭を使う遊びです。ほかにも知育玩具を使うのもおすすめです。

毎日同じ遊びをしているとボーダーコリーも飽きてしまうので、違う遊びを織り交ぜながらコミュニケーションをとるとよいでしょう。

犬のしつけやトレーニング

ボーダーコリーは賢い犬種なので、しつけをするにはコツが必要となります。賢いから飼いやすいというわけではないのです。犬のしつけというと、主従関係を持つことが重要だと考える人も多いですが、もっと大切なのは飼い犬との信頼関係です。コマンドを出したり、思いっきり遊ばせたりして信頼関係を築いていきましょう。

ボーダーコリーの問題行動として現れやすいのは、飛びつきや噛み癖、破壊行動です。運動欲をしっかり満たしてあげないとこういった問題行動を起こします。そんなときは、甘やかすのではなく叱ってあげましょう。叱るタイミングを逃してしまうと、その賢さゆえに問題行動がエスカレートしていくこともあり得ます。子犬のうちからトレーニングするのがおすすめです。