柴犬の価格相場はいくら?飼い主に向いている人の特徴は....?

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はじめに

飼い主に忠実で、にっこりとした顔が愛らしい柴犬は、昔から現在に至るまでペットとしての人気が高い犬種です。柴犬を飼うにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?また、特別注意すべき点は何があるのか?柴犬を飼おうと考えている方に向けて、情報をまとめてみました。

柴犬の値段の相場はいくらなの?

ペットショップやブリーダーのHPを見ていると、同じ柴犬でも値段に差がつけられているのに気付くことでしょう。柴犬に限らないことですが、犬はその毛色やサイズ、性別、血統などで値段が変わります。

色や性格によって値段はさまざま

柴犬は、主に4種類の毛色に分けられており、その割合によって、価格に多少の違いが発生します。

赤色:明るい茶色の毛色で、約80%がこれに当てはまります。一番多いので、柴犬の中では一番安い値段で購入することができるでしょう。

黒色:全体の10%程度で、目の上の眉毛がとても愛らしい印象を与えます。

白色:赤色の柴犬同士の交配から生まれる犬で、全体の5〜10%程度の割合です。希少な品種で、高い傾向にあります。

胡麻色:胡麻毛は、先にあげた3種類の毛色が混ざり合った毛色です。珍しい毛色で全体の数%しか存在しないと言われているので、4種の中では1番高い値段で販売されています。

また、サイズによって、多少値段に差が出ることもあります。基本的に、子犬の時点で小さいサイズの柴犬は高い値段がつけられることがあるようです。通常の柴犬は、成犬で9kg前後まで大きくなりますが、豆柴と呼ばれる通常に比べやや小さい柴犬は、4〜6kg程度にしか成長しません。しかし、豆柴というのは犬種として認められているものではなく、成犬になったら普通の柴犬と同じサイズになるということもありますので注意が必要です。

このように毛色やサイズで分けられる柴犬ですが、他の犬種と違い、特にこの毛色だからこの性格、と言った、見た目による性格の違いはないようです。

どれくらいの価格帯が一般的?

柴犬の平均価格は、5〜20万円ですが、黒、白、胡麻色の柴犬は、この相場よりも10万円程度高くなると予想されます。また、柴犬は冬にかけて受胎率が低くなるため、春生まれは高値になる傾向です。さらに、ゴールデンウイークにセールやイベントが行われることが多く、高値を後押しする理由となっています。

柴犬の相性の良い飼い主はどんな人?

柴犬と言えば従順、と思いつく人が多いのではないでしょうか。忠誠心が強いので、飼い主に甘えているイメージがあるかもしれませんが、実は繊細でべたべたと触られるのが苦手です。では、柴犬を飼うにあたって、どのような飼い主が相性の良い飼い主と言えるのでしょうか?

柴犬と相性の良い特徴は?

デリケートな性質を理解し、必要以上にスキンシップをとらないほうがいいでしょう。もちろん、小さいころから慣らしていけば、触れ合いを受け入れてくれる場合もありますが、嫌がる前にやめることが大事です。また、上下関係をしっかりと教えないと、こちらの言う事を聞かなくなることがあります。甘やかさずにきちんとしつけが出来る飼い主でないと、柴犬を飼うのは難しいでしょう。

柴犬を飼うために必要な条件は?

昔から馴染みのある柴犬は、外で飼われているイメージもあると思いますが、基本的には室内で飼ってあげましょう。外飼いは、脱走や熱中症の危険性があるので注意が必要です。ただ、柴犬は縄張り意識が強いので、飼い主と別の場所にいることを好む犬もいます。その場合は、危険性を十分に理解して、柴犬が快適に過ごせるように環境を工夫しましょう。

また、マンションやアパートなど集合住宅で柴犬を飼う場合には、その物件が「ペット可」であるかどうか必ず確認しましょう。「ペット可」であっても、小型犬のみ等条件が付いている場合もあるので、細かいところまで調べておかないと、後々トラブルを生む可能性があります。床が滑ると、柴犬の足腰にダメージがかかるので、マットを敷く、コーティングをするなどの対策も必要です。

柴犬を飼うと生涯にかかる値段は?

柴犬と一緒に暮らすにあたって、一体どのくらいお金がかかるのでしょうか?必ず必要になってくる餌代をはじめ、もし病気にかかってしまった場合の医療費などについてまとめました。

餌やトリミングなどの定期的な費用は?

柴犬は必要な運動量が多い犬種なので、餌はたんぱく質を豊富に含んでいることが大切です。たんぱく質は筋肉の発達に欠かせない栄養素で、肥満予防にもつながります。また、運動量が多いからこそ、関節サポート成分を含んでいるとなお良いでしょう。餌代は月に4,000円ほどとして、年間で48,000円くらいかかります。平均寿命が14歳なので、単純に計算すると48,000×14=672,000円が必要になってくるでしょう。高めの餌を選択していれば、もっとかかる可能性があります。また、しつけ用におやつをあげることがありますので、おやつ代としてもう少しプラスされることも考えましょう。

柴犬の毛はある程度の長さになるとそれ以上伸びないので、頻繁にトリミングへ行く必要はありませんが、ブラッシングは日々のケアで必要です。基本的にはブラッシングのみで大丈夫ですが、おしりや肉球の毛は定期的にカットする必要があるので、1〜2か月に1回を目安にチェックしてあげましょう。自分でカットすることも出来ますが、判断が難しい場合は、無理をせずにトリマーやトリミングサロンに相談して切ってもらうことをおすすめします。トリミングは、お店によって異なりますが、シャンプーコースで4,000〜8,000円が目安です。カットが少ないので、他の犬種と比べ安く済むこともあるようです。

獣医の費用や予防接種の費用は?

柴犬は比較的丈夫で病気にかかりにくいイメージがありますが、病気にならないわけではありません。以下に、柴犬がかかりやすい病気についてまとめます。

柴犬がかかりやすい病気

アトピー性皮膚炎

かかりやすい代表的な病気です。人間と同じく、ハウスダストや花粉などでアレルギーを起こします。体を清潔に保ち、生活している環境にも気を配ることが大事です。フードが影響している場合もあるようなので、治らない場合は見直してみましょう。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨という、膝にあるお皿のような形の骨が、正常な位置からずれてしまう病気です。一度なってしまうと癖になってしまう犬が多く、肥満状態にしない、段差から飛び降りさせないなど、日常生活の中でも注意を払いましょう。

股関節形成不全

遺伝性の病気で、先天的に股関節を形成する骨が十分に育たない病気です。小さい頃は症状がなくても、大きくなるにつれて歩行に異常がみられるようになります。ほとんどが遺伝によるものなので、予防は難しいです。症状が重くなってくると、手術が必要になる場合があります。

認知症

日本犬は認知症になりやすいと言われています。老化に伴う現象ですので、人間と同じく、完全に予防するのは難しいです。トイレを失敗してしまったり、昼夜が逆転したりなどの症状がみられます。いつもと違うような行動が多い時には、認知症が疑われるでしょう。

白内障

目の中の水晶体が白く濁る病気で、視力が低下してしまいます。これも老化に伴う現象なので、予防が難しいですが、目薬などで進行を遅らせることはできますので、医者に相談するのが良いでしょう。また、周りがよく見えなくなるので、環境を整えたり見守ったりして、物にぶつかったりして怪我をしないように注意してあげてください。

角膜炎

角膜炎になる原因は、ドライアイや、外部からの刺激などさまざま挙げられます。放置すると失明の恐れもあるので、軽い病気と思わず対処しましょう。目を良く確認してきれいにしてあげること、ベッドや犬小屋を清潔に保つことが重要です。

外耳炎

たれ耳の犬がなりやすい病気と言われていますが、柴犬もかかりやすいです。きついにおいがしてきたり、耳垢が増えたりします。こまめな耳掃除が大事ですが、やりすぎはかえって耳を傷つけてしまう恐れがあるので、注意が必要です。

僧帽弁閉鎖不全症

心臓の弁がうまく閉じないことにより、血液が逆流してしまう病気です。症状としては、咳込み、呼吸困難などがあります。年齢と共に進行する病気なので、早期に発見してあげることが大切です。

軽い診療なら数千円程度、血液検査やエコー検査まで行うと1万円程度かかります。柴犬は丈夫で病気にはかかりづらい一方で、病気になっても隠してしまう犬が多いです。定期的に健康診断を行うことで、さまざまな病気を早期に発見してもらうことが重要と言えるでしょう。

柴犬が受けるべき予防接種

どの犬も、狂犬病の予防接種は飼い主の義務として打つことが決められています。年一回は必ず打たなければならず、費用は地域によって差はありますが、約3,500円です。その他の感染症の予防接種は飼い主の任意で、混合ワクチン、フィラリア予防、ノミダニ予防などがあげられますが、かかりつけの獣医と相談して決めるのが良いでしょう。

このように、柴犬を迎えると、餌代や消耗品などの毎月まとまった出費と共に、医療費等の突発的な出費がかかってきます。特に医療費は人間と違い、動物病院は自由診療であるので、思ったより高額の医療費が請求された、ということもあるでしょう。

これらをふまえて、柴犬の生涯にかかる金額を計算してみます。餌やおやつ、おもちゃなどの毎月の消耗品にどれだけ費用をかけるかで必要となる金額は変わってきますが、柴犬の平均寿命を14歳として考え計算すると、生涯で約300〜500万はかかると考えられます。ペットショップやブリーダーにお金を払ったら終わりではありません。生涯にかかるその費用を算出できるのか、よく考えてから柴犬を迎えてください。

柴犬の飼い方と注意点

柴犬を飼うにあたって、特に注意するべき点はあるのでしょうか?柴犬の特性と共に、詳しく見ていきましょう。

しつけや運動についてのポイント

柴犬はとてもデリケートなので、環境の変化に弱いです。しつけをする際も、急にはじめると警戒してしまい受け入れてくれません。他の犬種と比べ、じっくりと時間をかけて進めていくことが重要ですので、ルーティーン化して取り入れることをおすすめします。こちらが犬のために良いと思ってとった行動が、柴犬にとってはかえって混乱してしまったり、警戒してしまったりという事態になりかねません。

運動について、柴犬は朝晩まとまった散歩をすることが求められます。散歩をしないと肥満になって健康への影響があるほか、ストレスが溜まって吠えたり噛み癖がついたりと、攻撃性が増してくる恐れがあります。まとまった散歩の時間が確保できない状況であれば、柴犬を飼うことは諦めたほうが良いかもしれません。

家族全員で協力して飼うことの大切さ

柴犬は忠誠心が強い反面、甘やかしてしつけを怠ると、攻撃的な態度をとったりします。上下関係をしっかり築かないと、自分が上になろうとし、飼い主に噛みつくなどのトラブルに発展するので注意しましょう。特に、家族の中でしつけの仕方に違いがあると、人によって態度を変えたりします。ご飯を用意する人の言う事しか聞かない、という風にならないように、家族で考えを共有しておくことが大切です。また、朝晩にまとまった散歩が出来ること、決まった時間帯に食事を与えることも求められます。食事の時間帯が決められていないと、お腹の調子が悪くなってしまったり、肥満になってしまったりと、トラブルのもとになるでしょう。どうしても難しい場合は、自動給餌器の導入をおすすめします。

柴犬を迎える前に知っておくべきこと

柴犬の価格の相場や注意点などについてある程度把握したところで、今一度、迎える前に知っておくべきことを確認しておきましょう。ただ可愛いと思うから飼おうとするのではなく、動物を飼うということについて、しっかりと理解をしておく必要があります。

柴犬の特徴や飼育環境についての情報収集

古来より番犬や狩猟犬として飼われてきた犬種なので、警戒心や攻撃性が強く、人間やほかの犬とスキンシップを取るのが苦手です。そのため、小さいうちからたくさんの人やほかの犬と触れ合う機会をもうけ、社会性を学ばせることが必要とされています。従順な性格なので、上下関係さえしっかりすれば、言われたことをちゃんと聞いてくれるでしょう。しつけは家族全員で協力して、全員が関係を築くように心がけることが大切です。

自分の住んでいる住居や、住もうとしている住居が、「ペット可」であるかはしっかりと確認してから柴犬を迎え入れましょう。くれぐれも内緒で飼う事の無いようにしてください。最悪の場合、退去しなければならない場合もありますが、環境の変化は、柴犬にとってマイナスでしかありません。また、「ペット可」であっても、近隣の住民に迷惑がかからないように、しっかりとしつけておきましょう。ケージやトイレなどをちゃんと用意しておくことで、柴犬にとって良い環境をつくり、住みやすくしてあげることが大切です。

飼い主としての責任と覚悟の必要性

犬に限らず、動物と触れ合うことで、ストレスが緩和されたり落ち込んだ気持ちが元気になったりします。しかし、軽い気持ちでペットを飼ってはいけません。ペットを飼うということは、ペットの命を預かることです。ペットの命が尽きるまで、責任をもって育てなければなりません。病気にかからないように予防接種を打つ必要がありますし、周りに迷惑をかけないようにしつけや訓練を行う必要もあります。また、ペットを飼うにあたって、自分のお金と時間をペットに捧げる覚悟も求められるでしょう。餌代に始まり、ペットシーツなどの消耗品、医療費、トリミング代など、毎月それなりに費用が掛かります。散歩やトイレの処理、病気の看病や老犬になった際の介護まで考えると、相当時間も取られます。さらに、仕事や旅行などで一日以上家を留守にしなければならない場合、ペットはどうしますか?親戚や知人に預けたり、ペットホテルに預けたりと、選択肢は色々ありますが、ここで「面倒だなあ…」とか、「ペットがいなければ、自分の行動を制限されず、自由にできたのに…」と考える人は、ペットを飼うのに向いていないでしょう。

一時の感情だけでペットを飼うのではなく、生涯責任が伴うということを重く受け止めて、よく考えてください。そして、ペットは多くの場合、自分よりも先に死を迎えてしまいます。お金も時間もかけて、可愛がってきたペットの死を、受け入れる覚悟はあるでしょうか。近年では、ペットが亡くなった後にペットロスで悩む方も増えてきています。

まとめ

柴犬を飼うにあたって知っておくべきことをまとめてみました。柴犬を飼うイメージはできたでしょうか?くれぐれも一時の感情で飼うことを決めるのではなく、住居の環境や費用面、家族の同意など、さまざまなことを検討し、責任を負う覚悟が出来てから柴犬を迎えてください。良い出会いがあることを祈っています。

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