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はじめに
シーズーの歴史は、チベットのラサ・アプソと中国のペキニーズを交配させたことが始まりです。シーズーは守り神として王侯貴族に飼育され、19世紀後半に犬好きのイギリス人が持ち帰ったことで世界中に広まったとされています。
シーズーの価格の相場とは?
他の犬種と比べて高額な価格がイメージできますが、ペットショップやブリーダーなど購入方法によって金額も大きく変動するようです。シーズーの値段とはどのようなものか調べてみました。
シーズーの価格の範囲はどのくらいなのか?
シーズーの平均的な価格は、約15万円〜30万円が相場となっています。シーズーの価格はさまざまな要因で決められております。近年は小型犬の人気があり、他の小型犬と比べると比較的価格は落ち着いている方です。見た目の特徴は気品漂うロングコートで、お手入れをすればするほど綺麗に伸びていきます。
価格の決め手は何か?
シーズーの価格を決める決め手となる要因をいくつか紹介します。まずは、「血統」「身体のサイズ」「毛色」「月齢」「ワクチン接種の有無」などで価格は大きく変動します。
シーズの毛質は光沢があり、昔から貴族の間でも愛されていました。いくつか毛質にも種類があります。
毛色
ゴールド&ホワイト 値段相場16万〜20万円前後
日本では一番人気があるカラーです。柔らかく優しい印象が特徴です。ゴールドの濃さや模様の入り方で、同じゴールド・ホワイトでも見た目は変わってきます。最近では、「ハニーゴールド」と呼ばれる淡いゴールドとホワイトが人気がでてきています。
グレー&ホワイト 値段相場22万〜26万前後
シーズーといえばグレー&ホワイトというイメージが多いです。しかし最近では頭数が少なくなってきており、扱っているブリーダーさんやペットショップも減ってきているため他のカラーより希少性が高いカラーです。
ソリッドカラー 値段相場30万前後
2色で構成されているのが「パーティーカラー」、1色で構成されているのが「ソリッドカラー」といわれています。日本ではほとんどがパーティーカラーで、ソリッドカラーが珍しいため、こちらも希少性が高く値段も高めに設定されています。
ブリンドル 値段相場28万前後
ブラックにゴールドや褐色が混ざっているカラーです。こちらも希少性が高くお値段も高めになっています。珍しいカラーのため、一見シーズーと分からないこともあります。更に珍しいカラーとしては、ブラウンカラーやボディは2色で顔のみブラックで構成されている子もいますが、やはり希少性が高くお値段は高くなります。
体格
毛色の以外では、体格別で分類されています。シーズーの平均的な体長は20〜30cmの小型犬です。シーズーは「アメリカ系」と「ヨーロッパ系」の2種類に分かれています。
日本でよく見かける小柄なシーズーは「アメリカ系」です。
「ヨーロッパ系」の方が体格がよく体が少し大きいのが特徴です。
体格だけで値段が大きく変動することはありませんが、小さい体格やオスよりメスの方が値段は高くなります。
シーズーを飼うのに向いている人は?
シーズーは小型犬の特徴である興奮性や活発性が少なく、落ち着いているので初心者でも飼いやすいです。また、皮膚病や耳や目の病気にかかりやすい犬種です。
長い毛のお手入れや、ダニ・ノミ対策が必要で室内飼育が推奨されているため、シーズーを飼うのに向いている人は、愛犬の健康維持のために時間をたくさん使える人です。
これからシーズーを飼おうと思っている人は、シーズーに適した環境を準備できる時間がたっぷりある人が向いています。
シーズーと相性の良い飼い主の特徴は?
シーズーは性格が穏やかで親しみやすい性格です。飼い主さんと遊ぶことも大好きです。しかし頑固な一面もあるので、しつけは小さい頃からしっかりと行う必要があります。
賢く理解力もあるので、きつく叱らずたくさん褒めてあげられる穏やかな性格の飼い主さんと相性が良いでしょう。
シーズーの性格に合っている人はどんな人か?
シーズーは無駄吠えや警戒心も低いので、マンションなどの集合住宅でも飼うことが可能です。運動欲求も低い方なので、愛犬とゆっくりと過ごしたい人に合っています。寂しがり屋な部分もあるので、仕事などで長い時間家をあけることが少ない飼い主さんがおすすめです。
シーズーの飼育にかかる生涯費用は?
シーズーの飼育にかかる生涯費用は、約250万円〜300万円です。シーズーと暮らしていくには、かなりお金がかかります。ヨークシャテリアの平均寿命が15歳とすると、おおよそ月に17,000〜27,000円の費用が掛かると考えるとわかりやすいのではないでしょうか。初期費用、去勢手術、避妊手術、ワクチン接種、消耗品など、必要な経費がかかります。迎え入れてから老犬の介護までかなりの費用がかかることを理解したうえで迎えてあげましょう。
シーズーの飼育に必要な費用は?
シーズーの飼育に必要な費用について説明します。初期費用の平均はおよそ20万円ほどです。
ケージ 約1万円
シーズーは小型犬なので、ケージは必要ないと思うかもしれませんが、犬にとって自分の居場所を作ってあげることは大切なことです。何度も買い替えるものではないので、成長しても使えるよう十分な広さがあることが望ましいです。
カーペット 約1万円
シーズーがフローリングなどで滑らないよう犬が歩きやすいカーペットを準備してあげる必要があります。コルクマットや滑り止めのワックスを塗ってあげると関節疾患のリスクを下げてくれます。
食器類 約3000円
食器類は比較的費用はかかりませんが、傷つきにくい素材である程度重みのあるものが理想的です。犬は人間と比べて、食器と顔との接触が多いので、自分の体に合っていない高さの食器だと食べつきの良さに関係するので、愛犬の体に合ったものを選んであげましょう。
首輪・ハーネス・リード 約1500円〜3000円
小型犬のシーズーにとって首輪は、首に負担がかかりやすいので、ハーネスを選ぶ飼い主も増えてきています。最近では、いろいろな素材のものが売られています。愛犬にとって心地の良いものを選んであげましょう。ハーネスは首輪に比べて、負担がかかりにくいですが、サイズが合っていないと抜けてしまう恐れがあります。くれぐれも体に合ったサイズで抜けにくいものを選びましょう。
トイレシート・トイレトレー それぞれ約2000円
トイレシートを選ぶポイントは吸収力です。犬はきれい好きなので、できるだけ汚れた時点で変えてあげられることが望ましいです。トイレシートの他にも洗って繰り返し使えるおしっこパッドもあります。おしっこパットは年間5000円程度なので経済的です。
トイレトレーもそこまで高価なものではなく、ほとんどが2000円程度で購入できます。
シャンプー・リンス 年間(自宅)約1万円
犬も汗をかきますので定期的にシャンプー・リンスをして体を清潔に保ってあげなければなりません。専門のお店では1回で5000円程度かかりますが、自宅で洗ってあげる場合は年間で約1万円ほどになります。皮膚の病気を防ぐためにも、愛犬の体をキレイに保ってあげましょう。
医療費 年間約5万円
シーズーの平均寿命は約15年ほどになります。生涯では約65万円〜70万円の医療費を見積もっておくと良いでしょう。年齢が高くなるにつれて病気のリスクも高くなるので、医療費も高くなっていきます。愛犬が元気に過ごすためには、健康診断だけでなく、狂犬病、予防接種などの医療費もかかってきますので、予防費だけで年間約5万円というように考えた方が良いでしょう。病気の種類によっては年間の医療費はさらにかかります。
シーズーの医療費と予防接種費用は?
シーズーの医療費は、混合ワクチン・狂犬病・健康診断など必要なものが多くあります。
愛犬の健康維持のためにもしっかりと把握した上で、迎え入れるか検討しましょう。
医療費
犬の去勢手術や、避妊手術にも費用がかかります。犬の去勢手術は15000円〜20000円。
避妊手術は20000円〜25000円ほどかかります。手術費以外に術前の検査費用や必要な薬代金がおおよそ15000〜20000円ほどプラスされます。骨折の費用は骨折部位によりますが、検査費用や入院費などを含めると250000円〜500000円以上と高額になります。犬で最も多い事故は誤飲です。誤飲の通院費は1日〜2日で、20000円〜30000円です。誤飲の手術となると20万円ほどかかる場合もあります。
混合ワクチン
日本では混合ワクチン接種が推奨されています。毎日のお散歩や、ドッグランなどで他の犬と触れ合う機会が多いと感染症のリスクが高まります。ワクチン接種をすることにより犬から犬への感染症、犬から人に感染する「人獣共通感染症」を防止する役割もあります。またドッグランやペットホテルなどは、予防接種を受けていないと利用できない場合もあります。
狂犬病
年に1回狂犬病の予防接種を受けさせることは、狂犬病予防法によって義務付けられています。狂犬病を発症すると治療法はなく、100%死に至る恐ろしい病気です。日本国内での狂犬病発症例は1957年以降なく、海外で感染し日本国内で発症した事例も1970年と2006年に各1例あるのみです。日本国内で発症していなくても、海外旅行中や、海外から輸入された動物などが感染原因になる可能性があります。犬だけでもなく人間、その他哺乳類を守るためにも必ず接種しましょう。
シーズーの飼育費用を計算してみよう
シーズーの飼育費用については以下が目安となります。
- ドッグフード 年間96000円
- トイレシート 年間5000円
- シャンプー&リンス 年間10000円
- 医療費 年間50000円
必要最低限の分でおよそ160000円前後必要となります。平均寿命は15年なので、およそ240万円の費用がかかる計算になります。シーズー犬に限ったことではないですが、犬を飼うにはかなりのお金がかかります。迎え入れるために、しっかりと家族で検討して迎え入れるようにしましょう。
おもちゃやグルーミング用品の費用は?
おもちゃ 500円〜2000円
飼い主が外出している間、愛犬はほとんど寝ているかひとりで遊んでいます。寂しがりやのシーズーは一人でいると寂しくてストレスが溜まってしまいます。一人の時間を退屈させないためにも、退屈させないおもちゃ選びが大切です。破損して誤飲してしまわないように、安全性の高い素材のものが必要です。最近では種類もたくさんあり、噛むだけでデンタルケアができて一石二鳥のおもちゃもあります。
グルーミング
自宅でできるケアのことをグルーミングといいます。主なものをそれぞれ説明していきます。
ブラッシング 平均費用 約1000円
専用のブラシやコームを使って全身の毛のお手入れをします。目的はノミダニから守る体を清潔に保つための予防です。毛がもつれたり、皮膚が荒れてしまわないために行います。
シャンプー・リンス 平均費用 1000円〜2000円
犬の匂いを防ぎ清潔に保つために行います。自宅でもシャンプーが必要です。しかし、清潔を保とうとして洗いすぎると乾燥やフケの原因にもなりますので、月1〜2回が目安です。
バリカン 約2000円〜5000円
足の裏の毛や肛門まわりの毛が伸びると、自宅で短くカットしてあげましょう。
肛門周りは便がついてしまうことがあり不衛生になります。足の裏の毛は、歩きにくくなってしまうので伸びすぎていないかこまめに見てあげましょう。
爪切り 約1000円以内
シーズーは室内犬なので、自然に触れる機会が少なく爪はどんどん伸びていきます。長すぎる爪は引っ掛かりやケガの原因になります。長すぎず、短すぎず適切な長さに整えてあげましょう。
耳掃除 約1000円以内
耳が垂れているシーズー犬は耳の汚れが溜まりやすいです。汚れを放っておくと悪臭や病気の原因となります。専用のクリーナーを使ってキレイに保ってあげましょう。
歯磨き 約1000円以内
犬は人間よりも歯垢が溜まりやすく、歯石化することもはやいです。食事のあと毎日歯磨きをする習慣をつけて、愛犬の歯の健康を守りましょう。
シーズーのためのエサやベッドの準備は?
シーズーは皮膚病や目のトラブルが多い傾向があります。シーズーの体質に合ったドッグフードを選んであげましょう。
また飼い主が外出中などは、ほとんどの時間を寝て過ごします。長時間寝るベッドも居心地の良いものを選んであげましょう。
ベッド
愛犬が安心して体を休められる、愛犬の体に合ったベッドが必要です。犬は一日の半分以上寝て過ごします。長時間の睡眠を自分の匂いがついたベッドで過ごすと安心して心身の健康につながります。
ドッグフード
皮膚トラブルの多いシーズーは、主原料に良質な肉や魚の入った動物性のタンパク質の多いドッグフードを選びましょう。飼い主が意識的に良質な肉や魚が使用されているものを選んであげて、免疫力を高めて病気にかかりにくい体づくりが必要です。
こちらでは、シーズーの特徴や抱えやすいトラブルを考えたうえで、おすすめのドッグフードを紹介します。
シーズーのしつけグッズや保険の準備は?
しつけ
シーズーは陽気で温和な性格の子が多いですが、怖がりで自分を守ろうとして噛んでしまうこともあります。しつけのタイミングは、お迎えをしてできるだけ早い方がいいでしょう。子犬の学習能力はとても早く「目にしたもの」「経験したもの」をすぐに覚えてくれます。子犬のシーズーは早くても生後8週齢です。犬の成長は早いので、迎え入れる前からしつけの準備をしておきましょう。
保険
犬の医療費は100%飼い主の負担になります。そのため、1度の診察で1万円を超えることはよくあります。病気やケガが長引くと飼い主の負担も増えてしまうため、誕生したのがペット保険です。シーズーは皮膚の病気や目の病気にかかりやすく、医療費が高額になることに備えてペット保険に入っておくことをおすすめします。シーズーは長生きする犬種なので、通院保証がついた終身保険がおすすめです。
シーズーの値段についての注意点
シーズーは繁殖が比較的容易なことから安価な犬種ではありますが、血統が優れていれば高くはなります。また、健康状態が悪く障害があれば、安価に売られている場合があるのでよく注意しておきましょう。
安価なシーズーは質に問題がある可能性がある
子犬より成犬の方が価格は安くなり、毛質やあまり人気のないカラーも価格は安くなります。皮膚が弱いことや、体がもともと弱いことがあるのでブリーダーさんやペットショップでもよく話しを聞きましょう。
ブリーダーの信頼性とシーズーの健康状態を確認しよう
ブリーダーさんから購入する場合、最近では口コミでランク付けされているサイトなどもあります。実際に購入した飼い主さんからの口コミがよいのか、信頼できるブリーダーさんであるかよく見極めてみましょう。ブリーダーさんから購入する場合は、実際に会って話す機会もあります。犬舎の清潔さ、親犬を見せてくれるかどうか、アフターフォローはどこまでサポートがあるのかよく調べておきましょう。
まとめ
今回はシーズーを迎えるにあたり、値段の相場、生涯必要なおよその金額、必要な準備グッズなどを紹介しました。シーズーの特徴である長い被毛を美しく保つためにも、こまめなケアが必要となる分費用もかかります。見た目も可愛らしく、性格も穏やかなシーズーと一緒に暮らしていくためにも、初期費用・生涯費用のこともしっかり検討したうえで、お迎えをしてあげましょう。