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はじめに
愛嬌たっぷりの表情で、愛犬家だけでなく多くの人々を魅了するパグ。
飼い主がパグに対して理解を深めることで、さらに強い信頼関係を築くことができます。
ここでは、パグの性格や特徴、飼い方のポイントについて詳しくご紹介します。
パグを飼おうと考えている人や飼い始めたばかりの人は、ぜひ参考にしてみてください。
パグの性格や特徴は?
パグは、その豊かで愛らしい表情からペットとして大変人気があります。
ですが、まだパグを飼ったことがない、これから飼いたいと考えている人にとってパグの性格や特徴は気になるところ。
まずは、パグの性格・特徴・飼い方などをご紹介します。
性格
パグは明るく陽気で活動的な性格をしていて、なによりも遊ぶことが大好きです。
また、愛嬌たっぷりの表情やしぐさで周囲を和ませ、いつも私たちを笑顔にしてくれます。
飼い主に献身的な一面もあり、愛情深い表情で接してくるので、一度パグを飼うとその虜となる人も多いのではないでしょうか。
ただし、頑固でマイペースな性格も持ち合わせているので、嫉妬深くワガママになることがあります。
また、愛嬌たっぷりの反面、警戒心があまりなく無駄吠えも少ないので、番犬には向いていないでしょう。
特徴
パグは、短毛で滑らかな毛並み、鼻ぺちゃでしわくちゃの顔が特徴です。
パグはラテン語で「握りこぶし」という意味。丸くて小さな頭は確かに握りこぶしみたいですね。
小型犬ながらもがっちりしていて筋肉質なのが特徴的で、体重はおよそ6〜8kgとされています。
巻いたしっぽに、大きな瞳で愛嬌たっぷりに歩く姿がとても魅力的です。鼻が短かくいびきをかいて寝るパグも少なくないようで、その姿が愛らしさに拍車をかけています。
室内飼い?外飼い?
パグのような短頭種は、暑さが苦手な犬種とされています。
さらにパグは寒さにも弱いので、外飼いではなく室内飼いで温度・湿度調整が充分にできる環境を用意しましょう。
また、暑さに弱いパグにとって夏場の散歩はとても大きな負担です。できるだけ涼しい時間を選んだり、暑さ対策を充分に行ってください。
パグのしつけ方は?
パグは、人懐こい性格で比較的飼いやすい犬種ですが、厳しくしつけを行うと頑固さを発揮して余計に覚えようとしなくなります。
指示通りにできたらしっかり褒めてあげて、根気よくしつけを行うようにしてください。
した方が良いこと
パグのしつけでは、飼い主が主導権を握っていることをパグに理解させる必要があります。
パグは頑固でプライドが高い一面があるので、自分が主導権を握っていると認識すると言うことを聞かなくなってしまうのです。
また、失敗した時には叱ったりせずに、積極的に褒めながらしつけを行いましょう。
してはいけないこと
パグのような短頭種は、あまり興奮させると呼吸器のトラブルを起こしてしまうことがあるので注意が必要です。
子犬の頃から、飼い主の指示で落ち着いて待つトレーニングや、お座りや伏せの体勢を維持できるようにしつけておくと良いでしょう。
また、パグに噛み癖がある場合、噛んだ時の相手の反応を面白がっている可能性があります。噛まれても反応しない、無視するなどの対応で「噛んではいけない」と理解させるようにしてください。
必要なケア
しわくちゃな顔がチャームポイントのパグですが、このしわは意外と深く定期的なケアが必要です。
ケアを怠ってしまうと、皮膚病や悪臭の原因になってしまうので注意しましょう。
ここでパグに必要なケアをいくつかご紹介します。
ブラッシング
パグの毛はダブルコートといわれる二重構造になっていて、短毛でも意外に抜け毛が多く、春と秋の換毛期には特に多くの毛が抜けます。暑さ対策や皮膚病予防のためにも週に2回程度ラバーブラシでブラッシングをして、抜け毛や皮脂、汚れを取り除いてください。
定期的なブラッシングで皮膚を清潔に保ちましょう。
シャンプー
パグには「パグ臭」という特有の臭いがあります。
パグ臭の原因は、しわの間に汚れが溜まり細菌が繁殖してしまったためです。ブラッシングやシャンプーでシワの間に汚れが溜まらないように心がけると、臭いを防ぐことができます。
シャンプーは1カ月に1度くらいで大丈夫ですが、その他に顔や体のしわの間をこまめに拭き取ってあげましょう。
爪切り
頻繁に外で散歩する犬の場合は、日頃から土や石を踏みしめて歩くので爪が自然と削れていて、1カ月に1回の爪切りで充分です。
パグは室内で過ごすことが多いので、床に凹凸がなく爪が削れにくく、1カ月に2回を目安に爪切りをしてあげるといいでしょう。
犬が歩くと床に爪が当たってカチカチ鳴る、爪が絨毯に引っかかる、折れた爪が床に落ちていた…こんな時はすぐに爪を切ってあげましょう。
毎日のボディーチェックの一貫として、爪の伸び具合を確認するのも良いですね。
耳掃除
犬の耳は大きく分けて「立ち耳」と「垂れ耳」の2種類があります。
パグは垂れ耳の犬種なので、立ち耳に比べて耳の通気性が悪く湿気が溜まりやすくなっています。
なので、耳掃除を怠ると耳ダニや外耳炎などの原因になってしまうかもしれません。イヤーローションなどで耳の中をふき取って、定期的にお手入れをしてあげましょう。
肛門腺しぼり
犬の肛門の左右にある袋を「肛門嚢(腺)」といいますが、この中に悪臭がする分泌物が溜まっています。
通常は、排便の際に肛門腺が圧迫されてこの分泌物が外に排泄されます。
しかし、生まれつき肛門腺が出にくい犬や、炎症が原因で排出する穴が塞がってしまった場合は、肛門腺液が溜まり続けている状態なので飼い主が定期的に絞ってあげることが必要になります。
シャンプーの時に絞ると、お尻の汚れや臭いをそのまま洗い流せるのでおすすめです。少なくとも1カ月に1回は肛門腺を絞り出してあげましょう。
パグの餌はどうすれば良い?
パグにおすすめなのは、必要な栄養素が全て含まれている総合栄養食のドッグフードです。
パグは特に皮膚や関節の病気になりやすいので、アレルギーの原因となる添加物が含まれていないドッグフードや、関節をサポートする栄養素が含まれたものを与えると良いでしょう。
パグは食欲旺盛で太りやすいため、食事管理がとても大切です。肥満が気になる場合は、炭水化物、脂質が少なくタンパク質が豊富なドッグフードを与えましょう。
適正量はドッグフードのパッケージに記載されているので、必ず適正量を与えるようにしてください。
また、パグのような短頭種は食器の縁に目が当たってしまい食べにくいことがあります。食器選びも重要なので、短頭種向けの食器を試してみるのも良いかもしれません。
年齢別のおすすめのドッグフードの種類
子犬期から成犬期そして高齢期と、犬の年齢に応じてドッグフードの種類を変えていく必要があります。
子犬の体は消化不良を起こしやすく、また高い栄養価を必要としています。生後数か月は子犬用のドッグフードをお湯でふやかして与え、歯の生え代わりに合わせて徐々に固いドッグフードにしていくと良いでしょう。
1歳から6歳くらいまでの成犬は体も成長しているため、子犬の頃ほどの栄養は必要ありません。肥満や痩せすぎに注意しながら、成犬用のドッグフードを与えましょう。
7歳を超えた高齢犬は、消化吸収能力が落ちて必要なエネルギー量も徐々に減っていきます。また、この時期は歯周病による口腔内のトラブルが出てきます。歯が抜けてしまうと柔らかいフードしか食べられなくなるので、食事内容を見直す必要があります。
1日の食事頻度
パグは食欲旺盛ですが、食事の間隔が長くても大丈夫なので食事の回数は1日2回で問題ありません。
また、ドッグフードによって特徴が異なるため、商品に記載されている適正量を参考にするのも良いでしょう。
ただし、個体差や運動量によっても大幅に変わってくるので、あくまでも目安として様子を見ながら食事内容をコントロールするようにしましょう。
パグは肥満になりやすく、また皮膚病になりやすい犬種でもあります。
そんなパグの健康を守るために、ドッグフード選びに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
下記のサイトでは、犬種別に確認できるドッグフードの2024年最新ランキングをご紹介しています。
ピッタリの商品と出合うために、ぜひ参考にしてみてください。
パグを飼うといくらぐらいかかるの?
パグの価格相場
一般的に子犬の価格は、犬種スタンダードに近いかどうか、血統、顔、毛色、月齢などで変動します。
2023年現在のパグ子犬の平均価格は約31万円、最高価格は58万円、最低価格は15万円です。
またその他にも、犬を飼う際には自治体に届け出をする必要があり、登録料として3,000円程度かかります。
飼う際に打っておいた方が良いワクチン
犬を飼う際には、まず「混合ワクチン」の接種が必要となります。
犬がかかりやすい様々な病気を防ぐためのワクチンで、人と動物に共通する感染症の予防にも繋がります。一般的な8種混合ワクチンの費用は8,000円程度です。
トリミングサロンやドッグランによっては、ワクチン接種証明書の提出を求められることがあるので、必ず接種証明書を保管しておきましょう。
その他にも、「狂犬病ワクチン」は毎年必ず接種しましょう。狂犬病ワクチンの費用は注射済票の交付料とあわせて3,500円程度です。
また、ペットとの暮らしではノミやダニの駆除や予防は必要不可欠です。経口薬やスポットオンタイプ、フィラリア予防薬と一体となっている薬もあり、種類がとても豊富になりました。
パグの月間費用
実際にパグを飼う場合、どのくらい費用がかかるのでしょうか。
1か月の平均的な費用は、ドッグフード・おやつ代が4,800円、トイレ用品・日用品が1,000〜6,000円で合計5,800〜10,800円程度かかります。
その他にも、病気やケガをした場合には高額な治療費がかかる可能性があります。
ペットには人間のように公的な健康保険制度がないため、治療費は全額自己負担です。
保険の月間費用
ペットの保険料は、ペットの年齢と体重、もしくは年齢と犬種によって決まるのが一般的です。
ペットの年齢で保険料も変わるため、加入時の保険料だけで比較せずに、ペットの平均寿命を考慮した上で、数年単位での保険料の違いをチェックするようにしましょう。
1カ月あたりの保険料は、小型犬で1,300〜2,800円程度です。
ペット保険は健康でないと加入できず、加入年齢が「満7歳まで」といった制限のある場合がほとんどです。人と同じように年齢が上がれば病気のリスクも上がるため、保険加入を検討しているのなら、早めに加入したほうが良いでしょう。
トリミングの月間費用
パグはもともと短毛なので、トリミングが必要ない犬種です。
ですが、シャンプーのみのグルーミングもあるので、たまにプロの技でシャンプーしてもらうのも良いでしょう。
肛門の周囲や尿道周辺の毛は、パグの排泄でとても汚れています。雑菌が繁殖してしまうこともあるので、なるべく清潔に保つ必要があります。
グルーミングを行うことで、毛を衛生的にしたり、肛門腺を絞りやすくしたり…といった衛生面でのメリットがあります。
シャンプーコース(グルーミング)の費用の相場は、中小型犬で3,000〜6,000円です。
日用品の月間費用
犬を飼う場合、トイレシートやブラッシング用のスプレー、歯ブラシや歯みがきシート、ボディシートや犬用シャンプーなど多くの日用品が必要になります。
小型犬の場合は年間でおよそ22,000円程度かかるので、月々では1,800円程度必要になると考えておけばよいでしょう。
パグの運動頻度は?
パグは活発で運動を好みますが、食欲旺盛で肥満になりやすい犬種でもあります。そのため、朝夕は軽い散歩を行いましょう。散歩は1日2回それぞれ30分程度、子犬の場合は1日1回15分程度で十分です。
また、パグは暑さや寒さにとても弱いため、気候に合わせて時間帯や場所などの調整をすることが必要です。夏の暑い時期は朝夕の涼しい時間帯に散歩をして、照り返しが少ない日陰や土のコースを選びましょう。
運動には、肥満防止以外にもストレス発散の効果があります。散歩だけでなく室内で遊んであげるなど、飼い主が一緒に楽しむことでパグもより一層楽しんで運動できるでしょう。
パグがかかりやすい病気
股関節形成不全
股関節形成不全というのは、股関節のはまりが浅い為に歩行に障害がでてしまう病気です。レントゲンで診断可能ですが、外見上での簡易診断も可能です。
成犬になってから症状が出た場合では後肢の筋肉は萎縮し、すぐに座ったりすることや歩行が困難になったりします。
皮膚炎
パグは皮膚が弱くアトピー性皮膚炎や、食物アレルギーが原因で起こる皮膚炎など皮膚疾患を起こしやすいです。
特にパグはしわが多いので、しわの中を清潔にしないとフケや脂肪など汚れが溜まってしまいます。皮膚疾患を防ぐためには、日頃のお手入れで皮膚を清潔に保つことが最も重要です。
外耳炎
パグやフレンチブルドッグといった短頭種の耳は他の犬種に比べて耳道がとても狭いことが特徴です。
狭い耳道にたまった耳垢や被毛で慢性的な外耳炎となり悪化するケースが多いようです。
短頭種の外耳炎の中には、中耳炎を併発していることも多いので早めに治療しましょう。
熱中症
パグは暑さに弱く熱中症になりやすいです。夏場の暑い時間の散歩を控え、室内でも空調を適温に保つなどの暑さ対策が必要です。
熱中症になると、下痢や嘔吐、痙攣などの症状が現れ、進行すると意識を失ってしまいます。熱中症は命に関わる危険な病気なのです。
パグの可愛い写真
①しわしわな顔が特徴のパグ
②活発で、遊ぶことが大好きなパグ
③遊ぶことが大好きで、飼い主と遊んでいるパグ
④食欲旺盛で、アイスに食らいつくパグ
⑤食欲旺盛で、食いしん坊のパグ
⑥頑固な性格が出てしまい、しつけ中に言うことを聞かないパグ
⑦飼い主をバカにして、しつけ中に言うことを聞かないパグ
まとめ
いかがだったでしょうか?
愛嬌たっぷりな顔立ちと明るい性格で誰からも愛されるパグ。
しかし、パグは気をつけるべき病気が多い犬種なのも事実です。ここで説明した以外にも、食事の量や注意すべき病気など毎日しっかりと健康状態を観察し、必要に応じてケアとサポートを行いましょう。
さらに理解を深めて、愛らしいパグとの生活を楽しんでくださいね。きっと、かけがえのない大切なパートナーになってくれることでしょう。