シーズーはどうやって飼うのが正解なの?性格や特徴・日々のお世話を徹底解説

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はじめに

シーズーは日本で昔から人気の犬種であり、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が2023年に発表した犬種別犬籍登録頭数において10位を獲得しています。

コロコロとした可愛い姿に惹かれてシーズーを飼いたいと思った方には、共通した多くの疑問があると思います。

「どのような性格なのか?」
「日々のお世話は大変なのか?」
「飼うための費用はどのくらい必要になるのか?」

など、一緒に生活をするうえで知りたい情報がたくさんあるのではないでしょうか。

この記事ではシーズーを飼うために必要となる情報を幅広くお届けします。

シーズーを家族に迎え入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

シーズーの性格や特徴は?

シーズーを飼う前に犬種の性格や特徴を理解することで、自分のライフスタイルとの相性を知ることができたり、飼う前の色々な準備に役立ったりします。まずは、シーズーの性格と特徴を知ることからはじめましょう。

性格

生まれながらにして愛玩犬のシーズーは、明るく穏やかな性格を持った犬種です。

また、人懐っこくフレンドリーなので、犬同士や子供と遊ぶことも得意としています。
とても飼いやすい性格のため、日本では長い間人気のある犬種です。
ただし、多少の頑固さも合わせ持っているため子犬の時期のしつけが大切になります。

特徴

原産地はチベット(中国)であり、理想体重は4.5〜7.5kgの小型犬です。

大きな目と短いマズル、足が短くてコロコロとした可愛らしい姿をしています。

鼻周りの被毛の形が菊の花に似ていることから、キク科の植物名より「クリサンセマム・ドッグ」と呼ばれています。


毛色はパーティーカラー(2色以上)とソリッドカラー(単色)のタイプがあり、日本ではゴールド&ホワイトとブラック&ホワイトの毛色が人気です。

毛量が多くアンダーコートもしっかりしているため、色々なヘアアレンジも楽しめます。

室内飼い?外飼い?

結論から言うと、シーズーは室内飼いが推奨される犬種です。

大きな理由として「被毛が汚れやすい」「体温調節が不得意」の2点があげられます。

シーズーの被毛は細くて柔らかいため埃などのゴミがつきやすく、被毛が絡まることで毛玉ができやすく皮膚にもダメージを与えるため、外飼いには向いていません。
このため、清潔な室内で飼うことで被毛や皮膚へのダメージを軽減することができます。

また、シーズーはマズルが短いため、マズルが長い犬と比べて口を大きく開けることができません。そのため、口を開けて体温調節をすることが不得意であり、呼吸器系が弱い犬種です。

空調により温度管理された室内で飼うことで、呼吸器への負担を減らすことができます。

シーズーのしつけ方は?

社会の一員として問題行動を起こさず過ごすうえで、犬のしつけは大切です。

犬のしつけ方は、その犬種の性格により注意すべき点があります。シーズーのしつけにおける注意点について説明します。

した方が良いこと

子犬の時期から毅然とした態度で接する

シーズーは愛玩犬である明るく穏やかな性格とは別に、少しの頑固さを兼ね備えています。頑固さによる抵抗的な態度を減らすためには、子犬の時期のしつけが大変重要です。

シーズーは理解力がある犬種のため、甘やかさず毅然とした態度で接することで信頼関係が築かれます。

良い行動をした時は褒める

シーズーは賢い犬種であり、褒められることで行動を覚えます。コマンドの指示に従ったり、トイレが成功したりと良い行動をした時は褒めましょう。そうすることで、着実なしつけが可能となります。

してはいけないこと

悪い行動をした時に叱りつけない

フレンドリーで穏やかな性格のシーズーは叱られることで、飼い主との信頼関係を失うことがあります。また、無駄吠えや散歩を嫌がるなどの問題行動の原因になる場合もあります。悪い行動を叱るより、良い行動を褒めるしつけ方を意識しましょう。

必要なケア

シーズーが健康に過ごすためには、飼い主の日々のケアがとても重要です。

適切なケアを行うことで寿命が延び、信頼関係も築かれて犬への愛情も深まります。

シーズーに必要なケアについて以下に説明します。

ブラッシング

シーズーの被毛は抜けにくく、細くて絡まりやすいため毛玉ができやすいです。毛玉を放置すると、ブラッシング時に毛玉が引っかかって痛みを感じたり、皮膚病の原因になったりします。このため、毛玉をつくらないように毎日のブラッシングが必要です。

歯磨き

マズルの短い犬種は特性上歯並びが悪くなる場合が多く、シーズーも例外ではありません。歯並びが悪いと磨き残しが多くなるため、歯周病の原因になります。歯周病は口の中だけでなく、心臓病や腎臓病の原因にもなる怖い病気です。

苦手意識を持たないように、子犬の時期からゆっくりと歯磨きに慣れさせましょう。

歯磨きには、ガーゼや犬用歯ブラシ、犬用の歯磨きジェルやペーストを使います。

シャンプー

シーズーは皮脂の分泌量が多く、特有の匂いがある犬種です。定期的にシャンプーをすることで被毛や皮膚を清潔に保ち、体臭を軽減することができます。

要領が分かれば自宅でも問題なくシャンプーをすることができる犬種です。

シャンプーの頻度は季節により皮膚の状態に合わせて変えます。ベタつきをおさえながら、洗いすぎにより皮膚を傷めないように週1回から月1回の範囲で調整するのが理想です。

爪切り

足の健康や怪我から守るためにも、爪切りは大切なケアです。

爪が伸びていると爪が割れたり、歩きにくかったりします。また触れ合っている時に飼い主が怪我をする場合もあるので、注意が必要です。

爪切りの頻度は月に1回から2回ぐらいですが、運動頻度などにより変わってきます。

犬用の爪切り道具にはニッパータイプやギロチンタイプなど色々な種類があるので、自分が使いやすいものを選択するのが良いです。

自分で爪切りをすることが不安であれば、動物病院やペットサロンに依頼することもできます。

耳掃除

シーズーは耳が垂れているため耳の通気が悪く、さらに皮脂の分泌量が多いため耳の中が汚れやすいです。外耳炎にかかる心配があるため、定期的に耳を確認して耳掃除を行う必要があります。

耳掃除にはガーゼ(またはコットン)とイヤークリーナーが必要です。ガーゼ(またはコットン)にイヤークリーナーをつけて耳の汚れをやさしくふき取るように掃除します。

肛門腺しぼり

肛門腺液が自然に排泄されずに溜まってしまうと、肛門腺が炎症を起こします。このため、定期的に肛門腺をしぼってあげましょう。シーズーがお尻を地面に擦って歩く仕草をした場合には、肛門腺が溜まっている可能性があります。

肛門腺しぼりをシャンプーの時に行うと、お尻につく肛門腺液の汚れと匂いを洗い流すことができるのでおすすめです。しぼり方にコツがいるため、上手くできない場合は動物病院やペットサロンに依頼することもできます。

シーズーの餌はどうすれば良い?

シーズーが健康に過ごすためには、犬種の特徴や年齢、その時の体調に合わせて餌を選ぶ必要があります。食事の頻度も年齢によって注意が必要です。

シーズーの成長に合わせた餌の選び方や食事の頻度について説明します。

年齢別のおすすめのドッグフードの種類

子犬(1歳まで)

子犬の餌は成長に必要な栄養が必要なため、栄養価の高いものを与える必要があります。
消化器系が弱い子犬のためには高品質で消化の良いタンパク質、被毛や皮膚の健康のためのDHAやEPAなどが配合された子犬用フードがおすすめです。

成犬(1歳から7歳まで)

成犬期には肥満に注意が必要になります。子犬期よりもカロリーを抑えた餌を選ぶのが良いです。シーズーは運動を好むので、消化に負担となる穀物を使っていない餌を選ぶようにしましょう。

シニア犬(7歳以上)

シニアになると、食欲がでない場合があります。そんな時は少量でもしっかり栄養を取ることができる高タンパク質、かつ他の栄養素とのバランスも考えられた餌を選ぶのが良いです。

逆に代謝が落ちることで肥満の心配がある場合は、低カロリーの餌に変えていきます。

餌についてもっと詳しく知りたい方は「犬種別に確認できるドッグフード2024年最新ランキング」が参考になります。

1日の食事頻度

シーズーの食事頻度は子犬、成犬以降で変える必要があります。

子犬期においては最初の3か月くらいまでは、消化不良を起こさないように1日に3回から4回に分けて餌を与えるようにします。次第に量を調節して、6か月からは1日2回にしていきます。

成犬になったら、成犬用の餌に変えて1日2回の頻度で与えます。使用する餌の説明に従った量を与えるようにしましょう。

餌についてもっと詳しく知りたい方は「犬種別に確認できるドッグフード2024年最新ランキング」が参考になります。

シーズーを飼うといくらぐらいかかるの?

無理なくシーズーを飼うためには、犬の価格だけでなく飼育のための費用を前もって理解しておく必要があります。怪我や病気など、想定外の出費の考慮も必要です。余裕のある予算を考えておきましょう。

シーズーの価格相場

シーズーの価格は、15万円から30万円くらいが相場となっているようです。

購入先(ブリーダーかペットショップか)、血統の良さなどにより価格が変わります。

仲介費用がない分ブリーダーの方が安く購入できますが、ペットショップでは購入が簡単だったり、アフターサービスを受けたりできるメリットがあります。

飼う際に打っておいた方が良いワクチン

ワクチンには大きく分けて、「狂犬病ワクチン」と「混合ワクチン」の2種類があります。

狂犬病ワクチンは年に1回の接種が義務付けされているため、打つ必要があるワクチンです。

混合ワクチンは義務付けられていませんが、ペットホテルなど犬にたずさわる施設を利用する際に接種の証明書が必要となる場合があります。危険なウイルスに対する効果があり、病気の感染や重症化などから愛犬のシーズーを守ることができるため、打っておいた方が良いワクチンです。

シーズーの月間費用

ペット保険料やトリミング代、餌などの費用を月単位で把握しておくと、飼育の予算が立てやすくなります。

シーズーの月間費用の相場は以下の通りです。

保険の月間費用

価格.com保険サイトのペット保険人気ランキングでは最安値が820円、最高値で4,480円となっており、全体として2,000円前後の保険が多いです。

ペット保険は補償内容により保険料が大きく変わります。突然の病気や怪我による出費に備えて、必要となる補償内容を考えたうえで加入しましょう。

トリミングの月間費用

シーズーのトリミングの目安は月に1回です。

ペットサロンやトリミングの内容によって違いますが、5,000円から10,000円くらいが相場の料金となっています。

日用品の月間費用

月々消費される日用品には、餌、おやつ、ペットシーツ、うんち袋、消臭剤、ケア用品などがあります。

日用品の中でも、欠かすことができない大きな費用は餌代です。

一般社団法人ペットフード協会が公開した2022年のデータでは、1か月あたりの餌代の平均支出金額は3,642円と報告されています。選ぶ餌の種類によってこの金額は変わるので、あくまでも飼育するうえでの目安として考えてください。

シーズーの運動頻度は?

室内で遊ぶことでも運動になりますが、ストレス解消や社会性を学ばせるうえでも散歩は必要です。できれば毎日、シーズーの負担にならない時間に散歩をさせましょう。

散歩は1回30分程度が目安です。シーズーの体調や散歩へ行きたがるかなど、様子を見て時間や回数を調整します。シーズーが楽しそうに散歩していても、疲れさせないように注意して運動させてあげましょう。

シーズーがかかりやすい病気

犬種によってかかりやすい病気があり、その病気を知っておくことが予防につながります。健康で楽しく過ごすためにも、ぜひシーズーがかかりやすい病気を理解してください。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はそのシーズーの生まれながらの体質(遺伝的要因)が原因である場合が多いとされています。痒みや皮膚が乾燥するなどの症状がある病気です。

皮膚のケアが必要であり治りにくい病気のため、長期間の治療が必要になります。

角膜炎

眼球の角膜が炎症を起こす病気です。細菌の感染や角膜の傷が原因とされています。

涙が多い、角膜がにごる、目をこする、まばたきをするなどの症状がある病気です。

抗生剤の目薬による治療や、場合によっては内服薬の処方や注射なども行います。

シーズーのチャームポイントでもある大きな目は、ゴミが付きやすい欠点があります。無理をしてゴミを取ると角膜を傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。

緑内障

眼圧が高くなることで、視覚障害が起こる病気です。

痛みにより目を気にする、充血、角膜がにごるなどの症状があり、ひどくなると失明してしまいます。動物病院で定期的に目の検査を行い、早期に発見することが重要です。

主に点眼薬により眼圧を正常値に下げる治療を行います。治療は一生にわたり必要になることが多い病気です。

膿皮症

皮膚病の1つで、皮膚に悪影響を与える細菌の増殖が原因となり、皮膚の防御機能が弱った場合にかかりやすい病気です。

皮膚が赤くなったり、痒みがでたりするなどが主な症状です。投薬と皮膚のケアを行うことで治療します。

空調により適切な温度と湿度管理を行い、定期的なシャンプーで皮膚の状態を良好に保つことが、膿皮症の予防につながります。

シーズーの可愛い写真

ここでは、思わず抱きしめたくなる可愛らしいシーズーの写真を紹介します。

毛量の多いシーズーは、こんな風にヘアアレンジも楽しめます。

頭にリボンを付けたシーズーの画像

鼻周りの被毛の形が菊の花に似ていることから、別名「クリサンセマム・ドッグ」と呼ばれています。

口を開いたシーズーの画像

子犬の時期は特別の可愛らしさに甘やかしてしまいますが、しつけのためには毅然とした態度で接することも大切です。

子供のシーズーの画像

シーズーは人懐っこくフレンドリーなので、一緒に遊ぶことが大好きです。

ボールプールで遊ぶシーズーの画像

シーズーは犬同士でも仲良く遊べるので、多頭飼いにも向いています。

2匹のシーズーの画像

まとめ

この記事ではシーズーについて、以下の内容をお伝えしました。

  1. 性格や特徴
  2. しつけ方
  3. 必要なケア
  4. 餌と与え方
  5. 飼育費用
  6. 運動頻度
  7. かかりやすい病気
  8. シーズーの可愛い写真

シーズーを家族に迎え入れたいと考えている方にとって、必要となる情報を幅広くお届けできたと思います。自分のライフスタイルと照らし合わせて、無理なく飼えることが犬と暮らすうえでとても大切になります。

新たな家族として迎え入れたシーズーが、かけがえのない存在になることを切に願っています。

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