ボーダーコリーはどうやって飼うのが正解なの?性格や特徴・日々のお世話を徹底解説

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はじめに

「ボーダーコリーってどんな犬なの?」

「犬と暮らすのは初めてだけど、仲良くなれるかな?」

ボーダーコリーをお家に迎えようと思っても、こういった不安から踏み切れずにいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回はボーダーコリーの魅力や、一緒に暮らす上で欠かせないケアについてご紹介します。気になる費用や病気についても触れているので、ぜひ参考にしてください。

ボーダーコリーの性格や特徴は?

ボーダーコリーとはどんな犬なのでしょうか。まずは犬種の特徴や性格をおさえておきましょう。

性格

ボーダーコリーはとても知能が高い犬で、世界で1番賢い犬とも言われています。性格は活発な子が多く、観察力も長けているため、状況を判断して自分で動くことができます。

愛情深いことでも知られ、飼い主に対してとても従順な犬です。一方で、知らない人や犬への関心は薄め。そのため、犬同士での遊びよりも人間との活動を好む子が多いです。

特徴

ボーダーコリーはやや大きめの中型犬に分類されます。成犬になると体重は14〜20kg程度、体高は53cm程度まで大きくなります。元々は牧羊犬ということもあり、がっしりとした体つきが特徴です。ほかの犬種と比較しても身体能力が高く、柔軟性や瞬発力も長けているため、さまざまな運動をすることができます。

毛色はブラック&ホワイト、トライカラーなどさまざまなカラーが見られます。毛質は2種類あり、短くまっすぐなスムースと、長く粗いラフに分類されています。

室内飼い?外飼い?

比較的体力があり、暑さや寒さにも強いボーダーコリー。一見すると外飼いでも大丈夫そうに思えますが、実は室内で飼う方が安全な犬種です。なぜなら、牧羊犬であったことから動くものを追いかける傾向があるからです。外飼いだと常に通行人や車の往来が刺激となり、追いかけて外に出てしまうと思わぬ事故につながる恐れもあります。

ボーダーコリーのしつけ方は?

ボーダーコリーは大変頭が良い犬種のため、正しくしつければ最高のパートナーになってくれるでしょう。人間との信頼関係を築くために、しつけの際に気を付けるべきポイントをご紹介します。

した方が良いこと

賢い犬種のため、教えたことは比較的すぐに覚えてしまいます。言うことを聞いたら、すぐにほめてあげましょう。一方でいたずらも一度覚えてしまうと繰り返してしまうため、ダメなことはダメときちんと教えてください、

また、子犬のうちからさまざまな人や犬と会わせて、社会性を学ばせることも大切です。

してはいけないこと

ボーダーコリーは洞察力が優れており、飼い主の行動をしっかりと観察しています。愛犬を混乱させてしまわないために、曖昧な指示を出さないように気をつけましょう。常に一貫した態度で接することが大切です。

言うことを聞かないからといって、散歩や運動の時間を減らすことは望ましくありません。運動不足によってストレスが溜まり、余計に言うことを聞かなくなる場合があります。

必要なケア

ボーダーコリーのお世話には、ご飯や散歩以外にも欠かせないものがあります。愛犬のすこやかな成長を守るために必要なケアをご紹介します。

ブラッシング

毛質を問わず週に2〜3回はブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげましょう。季節の変わり目に訪れる換毛期では特に大量の毛が抜けるので、念入りにブラッシングする必要があります。

普段使いのブラシには、豚毛を使った柔らかめの獣毛ブラシがおすすめです。毛玉が見つかったときには、別途スリッカーやコームを使用してほぐしてあげましょう。ブラッシングの際は強い力をかけず、皮膚を痛めないように注意してください。

歯磨き

人間と同じで歯のお手入れは非常に大切です。初めは嫌がる子もいますが、少しずつ歯磨きに慣らしていきましょう。

いきなり歯磨きをしようとはせず、まずは口を触ることへの抵抗を減らしていくことが大切です。遊びながら口元に触れたり、歯茎をめくったり、指を口に入れてみたりしてください。

口を触らせてくれるようになったら、ぬるま湯で濡らしたガーゼを指に巻いて歯をこすってみましょう。最初は前歯から、段々と奥歯へと指を動かしていきます。

指で磨くことに慣れたら、いよいよ歯ブラシの出番です。指で磨くときと同じように、前歯から少しずつ磨いていきます。慣れてきたら奥歯・歯の裏側も磨いてください。

シャンプー

皮膚に異常がなければ、シャンプーの頻度は月1回が目安です。高温多湿な夏場は月に2〜3回洗ってもかまいませんが、週1回以上は洗いすぎになるので注意してください。

シャンプー前は、汚れを浮かせるためにブラッシングをしましょう。36度以下のぬるめのお湯で毛と皮膚を十分に濡らしたら、犬用のシャンプー剤をよく泡立ててから愛犬の体にのせて洗います。シャンプーを怖がってしまう子にはやさしく声かけをしたり、おやつをあげたりして、「シャンプー=嫌なもの」と覚えてしまわないようにしてください。

毎日のケアには水洗い不要なドライシャンプーなどを使い、汚れやすい足先や口元だけを部分洗いするのがおすすめです。

爪切り

犬の爪は人間と同じように日々伸びています。爪が伸びすぎると肉球でうまく地面を掴めなくなってしまい、転倒などの思わぬケガにつながることも。理想的な爪の長さは、まっすぐ立った状態で爪の先が床につかない程度です。この長さを保つために、月1回を目安に爪切りを行いましょう。

爪切りの際は、愛犬を立たせて脚を後ろに曲げるような姿勢で行うと良いでしょう。ストレスを感じないようにおやつをあげたり、なでながら行うことも大切です。爪を横から見ると血管が透けて見えるので、血管の数ミリ手前までを意識すると安全に切れます。このときも人間の爪と同じで、切り口が丸くなるよう少しずつ切るのがおすすめです。

万が一爪を切りすぎて出血してしまった場合は、清潔なコットンを当てて1〜2分圧迫してください。また、難しければ無理をせず、トリミングサロンや動物病院に頼むことも検討しましょう。

耳掃除

犬の耳掃除は基本的には必要ありませんが、週に1度は異常がないかを含めて確認してください。汚れていた場合はぬるま湯に浸したコットンでやさしく拭き取りましょう。人間のように犬の耳にも自浄作用があるので、奥まで掃除しなくて大丈夫です。

愛犬がリラックスしているときを狙い、おやつや声かけで安心させてあげながら行うと良いでしょう。

肛門腺しぼり

肛門腺とは肛門の左右にある一対の袋のことで、独特な匂いの分泌液が入っています。この分泌液がうまく排出できないと炎症を起こしてしまうことがあるので、定期的にしぼってあげることが必要です。

肛門腺しぼりの頻度は月1回が目安。このとき毛に分泌液が付着すると匂うため、シャンプー前に行うのがおすすめです。トリミングサロンや動物病院でも肛門腺しぼりを行ってくれるので、自力でしぼるのが難しい場合は相談してみましょう。

ボーダーコリーの餌はどうすれば良い?

ボーダーコリーの餌を選ぶ際のポイントは以下の4つです。

  1. 高タンパクを基本に、栄養のバランスがとれていること

ボーダーコリーは活発で運動量が多いため、筋肉を維持するためのタンパク質が多く含まれたドッグフードが適しています。タンパク質をしっかり摂ることで、毛並みを美しく保つ効果も期待できます。肥満を避けるためにカロリーが低く、脂肪分10%程度の低脂質のものを選びましょう。

  1. 軟骨成分が含まれていること

関節トラブルを起こしやすい犬種であるため、軟骨成分のグルコサミンやコンドロイチンが含まれたフードがおすすめです。

  1. オメガ脂肪酸が含まれていること

ボーダーコリーの美しい毛並みを保つために、タンパク質に加えて必要なのがオメガ脂肪酸。オメガ脂肪酸は、意識しないと不足しがちな栄養素です。サーモンオイルや亜麻仁油に多く含まれているので、フードの原材料を確認して選んでください。

  1. アレルゲンが使用されていないこと

もともと犬は肉食であったため、穀物を消化することが苦手です。小麦やとうもろこしはアレルギーの原因になることがあるので、多く含まれているフードは避けた方が良いでしょう。穀物不使用・グレインフリーと書かれたフードを選ぶと安心です。

年齢別のおすすめのドッグフードの種類

育ち盛りの子犬期(1歳ごろまで)は、特に栄養が必要になります。タンパク質やミネラルが豊富なものを選んでください。

成犬になると徐々に消費カロリーが減っていくため、カロリーオーバーに注意しましょう。運動量に見合った量を与え、肥満に気をつけてください。

シニア期(6歳ごろから)になるとさらに代謝が落ちるため、低カロリーフードがおすすめです。身体機能も衰えるため、噛みやすいかたさで消化に良いフードを選びましょう。

1日の食事頻度

ボーダーコリーの1日の食事頻度は、ライフステージによって異なります。

子犬期は1日3回に分けて与え、生後6カ月〜1年からは1日2回にします。体重や健康状態によってもフードの量は変わるので、フードの説明欄に書かれている目安量を参考にしたり、動物病院で給仕量を相談すると良いでしょう。また、体型の変化を見逃さないために、毎日のスキンシップを通して体型をチェックすることも大切です。

こちらのサイト(犬種別に確認できるドッグフード2024年最新ランキング)では、犬種ごとにおすすめのドッグフードがランキング形式で紹介されています。ドッグフード選びで迷ったら、ぜひ一度参考にしてみてくださいね。

ボーダーコリーを飼うといくらぐらいかかるの?

賢く愛情深いボーダーコリー。一緒に暮らす上でかかる費用はどのくらいになるのでしょうか?お家に迎える前に、きちんと把握しておきましょう。

ボーダーコリーの価格相場

ボーダーコリーの子犬の価格には幅があり、血統や月齢によっても異なります。こちらのブリーダーサイトでは、平均価格約30万円前後です。最低価格15万円、最高価格55万円ほど

となっています。また、ペットショップでは約10万円〜40万円ほどでお迎えできます。

費用を抑えたい方は保護犬のお迎えを検討してみてはいかがでしょうか。譲渡が決まるまでにしっかりと面談をしてくれる団体を選ぶと安心です。

飼う際に打っておいた方が良いワクチン

犬が接種するワクチンには、接種義務のある狂犬病ワクチンと、飼い主の任意で接種する混合ワクチンの2種類があります。

狂犬病ワクチンは、その名の通り狂犬病を予防するためのワクチンです。日本では接種が義務化されており、年に1回必ず接種する必要があります。接種にかかる費用は3000〜4000円程度となっています。自治体による集団接種、または動物病院のどちらかで接種しましょう。

混合ワクチンはいくつもの病気をまとめて予防できるワクチンです。予防できる病気の数や種類によって価格は異なりますが、大体5000〜10000円が目安です。

どちらのワクチンも、接種後に副反応がみられる場合があります。接種後は下痢や嘔吐、食欲不振を起こしていないかよく観察し、必要に応じて動物病院に相談しましょう。何かあってもすぐ病院に行けるように、平日の午前中に接種するのがおすすめです。

ボーダーコリーの月間費用

ボーダーコリーと暮らす上で、毎月かかる代表的な費用はフード・日用品・ペット保険にかかるお金です。選ぶ商品によっても費用は前後しますが、全部で1カ月に20000円前後かかります。

保険の月間費用

ボーダーコリーは活発でよく運動する分、ケガが心配な飼い主さんも多いのではないでしょうか。ペット保険への加入は必須ではありませんが、万が一の際には非常に心強い存在です。

保険会社やプランごとに補償内容は異なり、2歳時のボーダーコリーで比較すると費用は1カ月あたり1000〜4000円と幅があります。普段の生活で起こりうるリスクと補償内容を照らし合わせ、愛犬に最適な保険を選びましょう。

トリミングの月間費用

ボーダーコリーは基本的にトリミングが必要ない犬種です。そのため毎月固定でかかるトリミング費用はほとんどかからないと言えます。ちなみに、シャンプーをトリミングサロンに頼む場合の相場は、爪切り・耳掃除・肛門腺絞りなどとセットで1回6000〜9000円です。シャンプーにカットを追加すると、上記の価格に加えてさらに1000〜3000円ほどかかります。

日用品の月間費用

日常的なお世話に必要な消耗品はトイレシート、ブラッシング用品、歯みがき用品、おもちゃ、犬用シャンプーなどが挙げられます。これら日用品への毎月の費用は3000円ほどです(参考:犬飼いの親族談)。

犬用おもちゃは1個1000〜2000円ほどで購入できます。しかし、おもちゃをよく噛んだり振り回す子の場合、物によっては数日で壊れてしまうので費用がかさむ傾向にあります。おもちゃでよく遊ぶ子の場合、硬めのおもちゃを選ぶと長持ちしやすいです。

ボーダーコリーの運動頻度は?

ボーダーコリーは活発な性格の子が多いため、毎日たっぷりと運動時間を確保してあげましょう。健康面に問題がなければ、散歩は朝晩1時間ずつが目安です。ただし、夏場は熱中症に気をつけてください。散歩の時間をずらしたり、散歩の代わりに家で運動する時間を増やすなどの工夫が必要です。

散歩のほかに、ボーダーコリーの高い知性を活かしたトレーニングをするのも良いでしょう。

ボーダーコリーがかかりやすい病気

ボーダーコリーがかかりやすい病気にはどういったものがあるのでしょうか。愛犬の異変にすばやく対処できるように、病気に対する理解を深めておきましょう。

股関節形成不全

股関節形成不全は、股関節まわりにトラブルが起きる病気です。生後4〜12カ月ごろから発症することが多いです。横座りや運動を嫌がるといった症状が見られたら、股関節形成不全を疑いましょう。

遺伝による要因のほかに、栄養不足・運動不足も原因とされています。治療には外科手術を伴うこともあるため、動物病院でよく相談した上で治療方法を決めましょう。

コリー眼異常

コリー眼異常は遺伝性の病気で、発症すると軽度の視力障害や眼内出血が見られます。深刻な場合は網膜剥離により失明に至ることもある病気です。現時点では予防法や治療法が確立されていませんが、早期発見は非常に大切。毎日眼のチェックをして、異変が見られたらすぐに動物病院に連れて行ってください。

白内障

白内障とは、眼の中の水晶体が白濁してしまう病気です。病気が進行すると視覚に影響するため、壁にぶつかったり段差につまずくようになります。

ほかの疾患が原因で発症することもありますが、白内障の最大の原因は加齢と言われています。6歳ごろからは、今まで以上に愛犬の眼に異常が見られないか気を配るようにしましょう。

ボーダーコリーの可愛い写真

ボーダーコリーの可愛い写真

高い知性と身体能力を誇るボーダーコリー。ボールやフリスビーなどの道具を使った遊びも得意としています。

ボーダーコリーの可愛い写真

走る姿は凛々しさ満点!ほれぼれする美しさです。

ボーダーコリーの可愛い写真

ボーダーコリーの毛色はさまざま。

ボーダーコリーの可愛い写真

上手にしつけを行い、信頼関係を築きましょう。唯一無二のパートナーになってくれますよ。

ボーダーコリーの可愛い写真

アウトドアに連れて行くことも可能。いつもの場所も、一緒に行けばもっと楽しい!

まとめ

いかがだったでしょうか。聡明で愛情深く、たくさんの魅力に溢れたボーダーコリー。上手にしつければ、人生の良きパートナーとなってくれるでしょう。

お家に犬を迎える予定の方は、ぜひボーダーコリーとの生活も考えてみてくださいね。

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