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はじめに
シーズーはラサ・アプソとペキニーズの掛け合わせで生まれた中国原産の小型犬です。
とても明るく賢いシーズーですが、頑固でプライドが高いことでも知られています。
そんなシーズーと仲良く、心地よく暮らしていくためにはどのようなことを知っておくと良いのでしょうか?
シーズーの性格と特徴や、どんなことが好きなのかなどを知って、シーズーとの暮らしを素敵なものにしていきましょう。
シーズーの性格と特徴
シーズーらしい性格や特徴を知っておくことで、一緒に暮らしていくことがより楽しいものになるでしょう。
ではどのような性格と特徴を持った犬なのでしょうか?
それらを知っておくと、しつけをする時にも役立ちます。とても大切なことですので、ぜひ覚えておきましょう。
明るく穏やかな性格
シーズーは、とても明るく元気で、穏やかな気質の犬種です。
ただ、明るい性格である反面、頑固でもあります。
しつけの仕方によって、その子の個性に大きな違いが出てきます。
せっかくの明るく穏やかなシーズーとの毎日を台無しにしないためにも、しつけをしっかりしていきましょう。
そうすることで、小さな子供から年配の方とも良いコミュニケーションをとることができます。
可愛らしい外見
クリクリのおめめと鼻ぺちゃであることが、シーズーのチャームポイントです。
毛並みは短くカットをすると、ふあふあとした可愛らしい雰囲気になります。
逆に、長めにカットすると、上品で気品ある雰囲気を見せてくれるのもシーズーの魅力です。
カットの仕方で、ぐんと表情を変えてくれるシーズーは、その点でも人気があります。
噛みつきや無駄吠えは少ない
無駄吠えが少ないと言われていますが、やはりしつけ次第となってきます。
なぜなら、頑固な面もあるからです。
しつけをしっかりすると、無駄吠えしないお利口さんになるでしょう。
逆に、しつけをしないでいると、シーズーの持っている頑固さやプライドの高さが邪魔をして、言うことを聞かないわがままな子になってしまいます。
小さなうちから、しっかりとしつけには気を配り、シーズーらしい温厚さと明るさでいっぱいの、良い子に育ててあげましょう。
オスとメスでの性格の違い
実は、シーズーはオスとメスとでは、性格に割と大きな違いがあります。
オスとメスとでは、どちらが飼育しやすいのでしょうか?
これからシーズーと暮らしていきたいとお思いの方は、オスとメスの性格の違いも知っておくことをおすすめします。
それらを考慮してご自身や家族にとって、オスとメスのどちらがしつけの仕方や生活リズムに合うかを比べ、購入することを決めることは重要なことです。
オスの特徴
オスは、感情が表に出やすい甘えん坊です。
嬉しい時や甘えたい時の表現は、飼い主にとっては、とびきり可愛いものでしょう。
縄張り意識や警戒心に関しては、オスならではの強さがあります。
それゆえ、見知らぬ人が自分のテリトリーに入ってきたりすると、吠えてしまうようなこともあります。
メスの特徴
メスは、優しくおとなしい性格なのですが、感情に起伏がある子が多くみられます。
行動力もオスに比べると、ゆったりとした感じになります。
性格の違いによる飼い方のポイント
このような違いを見るだけでも、毎日必要になってくる散歩についての違いも大きく出てくるでしょう。
単純に考えると、オスよりメスの方が散歩がしやすいように思えます。
やんちゃなオスより落ち着いた散歩ができるといった印象です。
オスは警戒心なども出るでしょうから、最初の頃の散歩ではメスより手を焼くこともあるでしょう。
ですが、利口なので、しつけをきちんとしておけば、問題行動を起こすようなことにはならないので、ぜひ幼犬のうちから、しつけは怠らないようにしてください。
毛色による性格の違い
シーズーの毛色にはいくつかの種類があります。
よく見かける毛色は、ホワイトをベースに、頭や背中が、ブラックやゴールド(茶色系)になっています。これらの毛色を「パーティーカラー」といって、日本では人気があるシーズーの毛色です。
他にも、「ブリンドル」という、ブラックにゴールドや黄褐色が混じった毛色や、「ソリッドカラー(単色)」と呼ばれる、ブラック、ゴールド、ホワイトなど単色の毛色もあります。
これらの毛色による、シーズーの性格への違いはありません。
ただ、毛色は成長過程で変化していきます。
成長の証なので、毛色の変化を楽しみながら過ごしていきましょう。
ホワイト&ゴールド
比較的多く飼われている定番の皮毛です。
散歩しているシーズーによく見かける毛色です。
ゴールドと呼ばれていますが、正確には茶色に近い色の皮毛になります。
さらに、この茶色部分の濃さや明るさの違いから、ゴールドのなかでも、オレンジゴールド・ハニーゴールドなどと呼び名が変わってきます。
ホワイト&ブラック
こちらも日本で人気のカラーになります。
ホワイトとブラックの色の割合や、色の出る部分は、犬によって差があります。
基本のホワイトに、はっきりとしたブラックが差し色になる毛色です。
ホワイトとの色の対比がとても綺麗なので、可愛らしい顔立ちがよりハッキリとしてきます。
シーズーの飼い方のコツ
シーズーは愛情深く、利口で、遊ぶことが大好きな犬です。
初心者にも飼いやすい犬種なのですが、社交性を身に付けないと、周りや物事に対して怖がりになってしまい、恐怖心から吠えたり噛んだりしてしまうことがあります。
穏やかに暮らしていくためには、子犬の頃からお散歩などでいろんな人や他の犬種と会ったり、外で聞こえる音に慣れさせたりといったことしてあげましょう。
生後3週〜16週齢の時期を「社会化期」といい、子犬のしつけをするうえで最も重要な時期になるのですが、学習する能力が高く、覚える力が優れているこの時期に、いろいろな環境を経験させてあげることは、幼犬のシーズーにとってとても良いことです。
また、慎重なところもあるので、相手を信頼するまで少し時間のかかる子もいるでしょう。
根気よく接していくことで、絆は深まっていきます。
ゆっくりと仲良くなっていくつもりで、接してあげることが大切です。
また、シーズーは丈夫な犬種なのですが、もともと寒冷地出身の犬を祖先に保つため暑さには弱いです。
夏の暑い時期の健康管理には気を配ってあげましょう。
さらに、シーズーは鼻が短い短吻種(たんふんしゅ)と呼ばれる犬種です。フレンチブルドックやパグなどがこの犬種になります。
この短吻種の犬に多くみられるのが、呼吸器疾患です。
頭蓋骨の長さに対して、鼻の長さが極端に短いことから起こってしまいます。
シーズーは、呼吸器疾患やアレルギー性の皮膚疾患に注意しましょう。
食事について
与える餌には十分に注意が必要です。
皮膚疾患が心配なシーズーに向けた、専用のドッグフードを選ぶのもオススメです。
決して食べさせすぎることのないよう気をつけてください。
人間用の加工食品やお菓子も絶対に与えないようにしましょう。
肥満になると、「気管虚脱」という疾患への心配もでてきます。
太らせないようにすることが大切なので、食事にはくれぐれも気をつけてあげたいです。
また、脱水にも気をつけてあげたい犬種です。
水分を与える目安は体重によって変わってきます。
体重 | 摂取量 |
2kg | 190ml |
3kg | 260ml |
4kg | 320ml |
5kg | 370ml |
シーズーの体重は以下を参考にしてください。
月齢 | 体重 |
生後1ヶ月 | 約1.0㎏ |
生後2ヶ月 | 約1.3㎏ |
生後3ヶ月 | 約1.6㎏ |
生後4ヶ月 | 約2.0㎏ |
生後5ヶ月 | 約2.6㎏ |
生後6ヶ月 | 約3.3㎏ |
生後7ヶ月 | 約3.6㎏ |
生後8ヶ月 | 約3.8㎏ |
生後9ヶ月 | 約4.0㎏ |
生後10ヶ月 | 約4.2㎏ |
生後11ヶ月 | 約4.3㎏ |
1歳 | 約4.5㎏ |
食事も水分も適量を与えるようにしてください。
トイレのしつけ方法
賢いシーズーなので、それゆえに気をつけなければならないのは、しつけの仕方です。
納得のいかない叱られ方をされた時には、飼い主との間に溝を作ってしまうこともあります。
シーズーの性格をしっかりと知っておくと、しつけをする時にも役立つでしょう。
シーズーには、感情的な態度や表現で叱ってはいけません。
ポイントを押さえて、そこだけをしっかり叱りましょう。
利口なので、なぜ怒られたかがわかれば納得してくれるでしょう。
なので、トイレトレーニング中も、失敗しても決して感情的に叱らず、「ここでする」という場所を、しっかりと伝え続けていきましょう。
そして、晴れて上手にトイレで排泄できた時には、たっぷり褒めてください。
嬉しい気持ちから、その後のトレーニングがスムーズに進むでしょう。
トイレに失敗してしまった時は、すぐに掃除をしてあげてください。
臭いがついてしまった場所を、おしっこをする場所として覚えてしまうといけないからです。
子犬の頃の1日の排泄の回数は、10回ほどと多めです。
まだ体が出来上がっていないからなのですが、我慢できる時間が「月齢+1時間ほど」となります。
なかなか根気が必要なトイレトレーニングですが、シーズーと心地よく暮らしていくために、しっかりとやっていきましょう。
適度な運動の必要性
シーズーは小型犬ですが、しっかりとした良い体格をしているため、十分に運動をしないと太りやすくなります。
太ると体調面に悪影響が出てきますので気をつけたいです。
1回30分程度の散歩を朝夕2回してあげることが理想です。
ですが、夏場は暑さを避けてあげてください。
内側の厚い皮毛の影響もあり、暑さや蒸れにはとても弱いからです。
夏場はとくに熱中症の危険性があるので、お散歩の時間に注意が必要です。
日が沈んだ夕方や早朝など、涼しい時間帯を選びましょう。
暑さにはとても弱いシーズーですので、夏場の外での散歩が無理なら、お家の中でなるべく体を動かすことができるよう、ボールなどのおもちゃを上手に使って、一緒に遊ぶのも良いでしょう。
シーズーの飼育費用と手間
シーズーを飼うために、年間でかかる飼育費用はどのくらいなのでしょうか?
また、シーズーを飼育するための手間にはどのようなことがあるのでしょう?
安心してシーズーと暮らしていくためにも、知っておきたい大切なことですので、ぜひ覚えておいてください。
飼育費用の目安
飼育費用として必要になってくるのは、大きく分けると、毎日の生活に必要な食費や日用品などにかかる「飼育費」と、ワクチンや健康診断などの「医療費」となります。
まず最初に、シーズーの迎え入れる時にかかる費用は、約20万円です。
血統の良い子であれば30万円ほどすることもあります。
次に月々にかかるものと、年間で必要になるものとに分かれてきます。
目安として書き出してみましたので参考にしてください。
- 食事代
月にドッグフードで6,000円前後、しつけに使うおやつ代を合わせると、年間で約10万円かかることになります。
- 飼育用品代
約3万円
シーズーを飼育するために必要な「ケージ」「床材」「食器類」「首輪・リード」などです。
- シーズーの飼育に月々かかる費用
トイレシート5000円前後、シャンプー・リンス1万円前後
- 医療費
小型犬の場合、1年間にかかる医療費は約5万円です。
また、ペット保険への加入をおすすめします。
どこのペット保険を選ぶかで大きく変わりますが、月に2,000円〜5,000円ほどです。
ペット保険に加入することで、通院や入院の負担は軽減します。
小型犬であるシーズーの生涯費用は、約200万円かかります。
(“犬の飼育費用はいくら? 生涯にかかるお金の内訳をチェック!|みんなのブリーダー”)
さらに、医療費を細かく見てみると下記のようになります。
- ワクチン接種
狂犬病ワクチン 自治体や動物病院によって費用が異なります。
自治体 集団接種3,000円前後・「狂犬病予防注射済票」交付手数料550円がかかります。
動物病院 3,000円〜3,500円プラス登録料などがかかることがあります。
自治体や動物病院によって費用は異なりますが、一般的に3,000円〜4,000円程度といわれています。
- 混合ワクチン
2〜3種 3,000円〜5,000円
4〜6種 5,000円〜8,000円
7〜9種 8,000円〜10,000円
このように種類によって料金が変わります。
ワクチン接種は、ペット保険の対象外になるので注意してください。
シーズーがかかりやすい病気から医療費を以下で紹介します。
病気の症状や病院の治療方針によって費用に異なりが出てきますが、参考にしてください。
- 角膜炎の治療費用
初診料 1,500円〜
眼科検診料 3,000円〜
点眼薬 3,000円〜
- 緑内障の治療費用
初診料 1,500円〜
眼科検診・眼圧検査 10,000円〜
点眼薬 5,000円〜
- 皮膚炎の治療費用
初診料 1,500円〜
検査料・アトピー性皮膚炎特別検査込み 30,000円〜
内服薬 3,000円〜
療法食代 5,000円〜
- 鼻腔狭窄の手術費用
初診料 1,500円〜
検査料 10,000円〜
手術費用 50,000円〜
入院費1日 5,000円〜
- 椎間板ヘルニアの手術費用
初診料 1,500円〜
検査料 100,000円〜
手術料 100,000円〜
入院費1日 5,000円〜
日常の手入れやトリミングにかかる手間
しなやかな皮毛であるため、毛玉ができやすいです。
ぜひ、こまめにブラッシングをしてあげましょう。
シーズーはダブルコートの犬種です。
寒冷地出身の犬に多いダブルコートとは、皮毛がアンダーコートとオーバーコートの2層になっていて、アンダーコートは柔らかで、密集して生えているため保温に効果があり、オーバーコートは少し硬く、外からの刺激から守ってくれます。
このダブルコートの犬種は、換毛期にアンダーコートの抜け毛が多いといわれているのですが、そんなアンダーコートの犬種の中でも、シーズーは比較的抜け毛が少ない犬種になります。
それは、シーズーが毛の生え変わる周期が長い、長毛種だからです。
シーズーの毛はとても細いので、掃除機では取りきれないこともあるでしょう。
そんな時は、手間はかかるのですが、粘着テープなども使って掃除すると良いです。
皮膚も弱い子が多く、特に暑い時期は汗で蒸れて皮膚炎になることも考えられます。
お家でシャワーができるよう、しつけることをオススメします。
シャンプーをする時は35℃前後のぬるま湯が良いでしょう。
最初は、お尻のあたりからシャワーをかけてあげるようにしてください。
そうして全体を濡らしていきましょう。
その後に、犬用のシャンプーで優しく、体をマッサージするように洗ってあげます。
顔まわりは、水やシャンプーが目に入らないよう特に注意をしてください。
最後に、タオルで優しく水気を拭き取り、ドライヤーを使って根元までしっかり乾かしてあげましょう。
生乾きは、細菌がわき皮膚のトラブルの原因となるため、しっかり乾かすことが大切です。
特に夏場はトリミングもして、さっぱりとしてあげることもオススメします。
シーズーとの暮らしの楽しみ方
シーズーは寒さに強い犬種ですが、日本ではサマーカットのまま冬を迎える子が多いです。
それではやはり寒いので、散歩で外に出る時には、洋服を着せてあげるのが良いでしょう。
防寒対策になるほか、汚れ防止の役割もするのが洋服です。
さらに、皮膚の弱いシーズーにとって、洋服を着ることで、アレルギー対策にもなります。
かわいい洋服を着た愛犬との散歩を楽しむことができます。
カットで短くせずに、シーズーの持つしなやかな皮毛を伸ばすことで、リボンやエクステンションをつけたりすると、ゴージャスな雰囲気の魅力的な姿を見せてくれます。
このスタイルに憧れる飼い主さんも多くいます。
また、シーズーの歩き方は、モンローウォークと呼ばれるほどキュートです。
お尻をモコモコと振って歩く姿は見ていて飽きないです。
さらに、愛情深いシーズーは、飼い主が帰ってきた時に迎えてくれる、愛情たっぷりの表現は、とてもかわいいです。
このように、愛嬌たっぷりで、人懐っこさを持つシーズーには、一緒に暮らす楽しみが多くあります。
たくさんのかわいさを見せてくれるので、飼い主もたっぷりの愛情を返してあげましょう。
シーズーの性格と特徴に関するQ&A
ここからはシーズーの性格と特徴についての疑問に答えていきます。
シーズーは子供に優しい犬種ですか?
シーズーは、子供にもとても優しく接することができる、とても温厚な性格の持ち主です。
やんちゃな一面もあるので、一緒にたくさん遊ぶこともできます。
子供だけでなく、高齢の方との暮らしにも相性が良い犬種です。
シーズーは他のペットと一緒に暮らせますか?
他の犬と仲良くするのも得意です。
社会性が身についていないと難しいことも出てくるので、幼犬のうちから一緒に暮らすのがオススメですが、成犬になっていても、社会性がしっかりと身についている子であれば、一緒に遊ぶなどして仲良く暮らしていけるでしょう。
シーズーは飼い主に対してどのような反応を示しますか?
とても愛情深く接してくれます。
帰宅した時に出迎えてくれる表現はとても愛らしいです。
しつけをしてくれた、信頼関係がしっかりとできている飼い主さんへは、甘えん坊な態度で接してきます。
まとめ
温厚で人懐っこいシーズーは、子供から年配の方まで、一緒に暮らすことに向いている犬種です。
しつけをしっかりしてあげることで、多くの人や犬たちとも仲良くできるので、初心者にもオススメできます。
シーズーの性格や体の特徴などをよく理解して飼うことで、お互いに快適な生活を送ることができるでしょう。