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犬が震えてるのは病気のサイン!?原因や対処法についてご紹介


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はじめに

犬を飼ったことがある方ならお分かりかもしれませんが、犬が震える場面は結構多いものです。

愛犬が急に震え始めるとはっきりした原因が分からない場合も多いため、病気かもと不安になったことがあるのではないでしょうか。

犬の震えがそこまで深刻なものは多くありません。しかし、時には犬からのSOSの可能性もあります。

犬の震えの原因はいくつか考えられます。

本記事では震えの原因として考えられること、それに対する適切な対処法について分かりやすく解説します。

犬の震えの原因

犬の震えは「振戦(しんせん)」ともいわれています。リズミカルにみられる反復的な筋肉の収縮です。

起きている時には継続的にみられ、普段から目に見えない形で存在しています。寝ている時にはおさまるのが一般的です。

「見えない震え」から何らかの原因によって増強されると、飼い主にも見て分かる「震え」になるのです。

その原因はさまざまで、生理的な震えと病気のサインと取れる震えに分けられます。

また老犬になると検査しても原因がわからない震えもあります。こちらに関しても早急に対処しなければいけないものではありません。

震えの心配は必要?

犬の震えには健康な場合に考えられる生理的な震えと、病気の場合に考えられるサインとして出されてる震えに分かれます。

生理的な震えの場合は、心配しなくていいことがほとんどです。

しかし、病気による震えは動物病院を受診した方がいい場合もあるため、ほかにも症状があるかを確認する必要があります。

飼い主自身がどのような場合に犬の震える動作を確認したのか把握しておかなくてはいけません。正常か異常かの区別がつきにくい場合は、しっかり震えの様子を観察しておきましょう。

病気による震えの可能性

病気によって考えられる可能性は少なくありません。

低血糖や発熱、機能障害、脳障害、脊髄の疾患などがあげられます。

そのほか、犬が痛みを感じていたりと病気のサインの時もあるので注意が必要です。

震え以外にも他の症状がないかしっかり観察しましょう。

犬が震える病気

犬が震える病気は何点か挙げられます。

痛みによるもの、腎臓や肝臓など内臓機能の障害によるものなど様々です。

どのようなものがあるか解説していきましょう。

病気による震えの種類

色々な病気によって震えと共に見られる症状があります。

震えと共にその症状も見られるようなら病気を疑わなくてはいけません。

痛み

犬は痛みがあるときにも震えるものです。多くの病気と怪我で痛みは感じます。

その中でも強い痛みの時に震えが生じることが多くみられます。

「椎間板ヘルニア」は犬によくある病気です。

痛くて動けないのに体だけは震えているという状態なら、疑ってみなければいけません。

痛みが強い時には触るだけでも鳴いてしまうことがあります。

中毒

犬が食べてはいけないものを食べてしまうと中毒症状がおこります。

これらの中毒によって低血糖や尿毒症、肝性脳症などの状態になると震えの症状がみられます。

誤食による震えの可能性がある場合は、すぐに動物病院を受診してください。

腎臓や肝臓などの内臓の機能障害によるもの

腎臓は尿素などの老廃物を尿の中に排出する働きがあります。

尿から排出されるはずだった老廃物が身体の中に溜まると「尿毒症」という状態になります。また腎臓が原因の場合、食欲がなくなったり元気がなくなったりします。

おしっこも薄いおしっこが多くでたり、全くでなくなるなどの変化がみられるので注意しましょう。

発熱

犬は耳を触ると熱があるかどうかわかりやすいと言われています。

発熱すると、震えの他に食欲がなくなったり元気がなくなったりします。

低血糖

比較的どの犬にも発症する可能性が高い病気です。

震えとともに、ぐったりし元気がなくなったと感じたら低血糖を疑ってみましょう。

脈が早くなったり体温が低くなることも症状の一つなので脈や体温を測って確認してみてください。

てんかん

てんかんの発作は、小さい発作から全身を痙攣させる大きな発作までさまざまあるため、小さな発作だと普段の生理的な震えと見間違えることがあるかもしれません。

てんかんの発作は薬を使って早急に止めないと命に関わることがある危険なものです。

初期症状として、顔面の一部がけいれんを起こしたり、突っ張ったりします。

また、落ち着きがなくなったり、よだれが大量に出るなどの症状もあるため、少しでも疑わしいことがあるならすぐに獣医師に連絡してください。

症状に注目する必要性

「震え」と一言でいってもそれぞれ違った震えです。

震えと共になにか普段との違いはないか。その症状を踏まえた上で、どうして震えているか判断できます。

普段から健康管理をしっかりし、震え以外の症状にしっかり注目しましょう。

震えと関連する病気の症状

生理的な震え以外で病気の症状がある時の震えは、震え以外にも何らかの症状が出ています。

犬の状態をしっかりチェックして見ることが大切です。

震え以外の症状のチェックポイント

震えの症状以外にチェックできるポイントは比較的簡単に判断できます。

  • 元気がない
  • 食欲低下
  • 動きたがらない
  • 逃げはしないが触ると鳴く
  • 痙攣
  • よだれが増える
  • 苦しそう
  • 嘔吐や下痢
  • おしっこの量が増える、または出ない

普段から愛犬と生活している飼い主さんだからこそ気づけるような変化もありますので、注意深く観察してあげてください。

病気の早期発見の重要性

人間と同じで、病気にかかった時は少しでも早く発見し、治療をすることが大切です。

どのような病気でも気づかずほっとくと病気は進行してしまいます。

気づいた時には手遅れだったなどないように、日頃から犬の健康状態をチェックしましょう。

犬の震えに対する対処法

犬がなぜ震えているかによって対処法は変わってきます。

まずは震えの原因をみつけましょう。

寒いと脳から筋肉に指令が出るため、全身の筋肉が小刻みに震えます。これを「シバリング」といい、熱を産生し体温を維持するための反応です。

人間が寒くて震えるのと全く同じです。

まずは寒い環境に犬をおかないようにしてあげてください。暖房をつけて暖かくしてあげましょう。

寒すぎる場合、服を着せてあげたり布団をかけてあげたりし、震えが改善するかチェックしてみてください。特に、体温調節が得意じゃない小型犬や高齢犬は寒さが苦手です。

寒い季節の散歩も暖かい時間帯を選びましょう。

興奮

嬉しい時や興奮した時にも震える犬がいます。

この震えは危険なものではありません。落ち着けば治るため心配する必要はないでしょう。

ほとんどの場合自然に落ち着いてくるので心配はありませんが、おすわりをさせて一度落ち着かせるという練習をしておくといいかもしれません。

ストレス、恐怖、不安

犬にとって環境の変化一つでストレスとなり震えの原因になります。

また、嫌いな場所に行った時にも恐怖や不安となり震えてしまうこともあるのです。

ストレスは犬にとっていいものではありません。取り除けるのであれば配慮してあげてください。

筋力低下

加齢によって筋力の低下がおこります。排便時のようないきむ時に震えが目立ちます。

力が入りづらくなっているため、震えが起こるのです。

動けるうちはしっかり運動させてやるなどして筋力を維持できるようにしてあげましょう。

また、足を踏ん張りやすくできるよう滑り止めマットなどをおいてあげてもいいかもしれません。

注目されたい

震えたら飼い主にかまってもらえた。このような記憶がある犬は注目されたいからと震える場合があります。

とくに害のある行動とはいえませんが、それを続けるのはよくありません。

特に理由もなく震えていると感じたら飼い主に構ってもらいたいだけかもしれないので、無視するのが一番いいでしょう。

病気

病気が原因となっている場合は早めの対応が肝心です。

病気が原因の震えにも色々な種類があります。

生理的なものと違うかもと感じた場合、早めに動物病院を受診しましょう。

家庭でできるケア方法

生理的な震えの場合は家庭でのケアが十分可能です。

震えに対する対処をした上で、震えは止まったか、それ以外におかしなところはないかなど確認しましょう。

特に高齢の犬になると生理的な震え以外で、病気の場合の震えの可能性が増えてきます。

原因に合わせた対処をすぐに行えるためにも、普段から様子をしっかりみておくことは大切です。

獣医師の診察の重要性

震え一つで動物病院を受診してもいいものかと悩む飼い主も少なくないでしょう。

すぐに病院に連れて行くべきかはそのほかの症状を確認してみなくてはいけません。

そのほかの症状をみた上で、生理的な震えと感じるならそれを取り除く対処をしてあげてください。

生理的とは違い、震えの症状以外にいつもと比べて元気がない、動かない、嘔吐や下痢がみられるなどの症状があった場合はすぐに病気による震えの可能性が高いと思われます。

症状がひどくなってからでは遅いので、夜間であっても救急病院を受診してください。

震えのある犬のケア方法

急に愛犬が震え始めると飼い主は心配になってしまいます。

生理的な震えの場合は飼い主が対処できることがほとんどです。

対処方法を分かったうえで対応することが大切になってきます。犬がどのような時に震えるのかをしっかり理解しておきましょう。

心地よい環境の提供

犬にとって心地のよい環境はとても大切なものです。室内の温度など犬に合わせた温度設定にしてあげましょう。

だいたい18度〜20度くらいがちょうどいいといわれています。ただ、高齢や病気の場合は体温調節がうまくいきません。温度を下げすぎないように注意しましょう。

ストレスなど感じている場合はそれを取り除くことも心地のよい環境作りの一つです。

何をストレスに感じているのか、何か嫌なことがないかなど犬の立場に立って考えてあげてください。

震えが続く場合の対応策

震えが一時的で元気があれば心配は必要ないといえるでしょう。そのまま様子をみておいてください。

しかし、震えが長く続いたりそれ以外の症状が出たりしている場合はすぐに獣医師に連絡し症状を伝える必要があります。

その上で必要ならば早急に動物病院を受診してください。

また普段からストレスをあまりかけず生活させてあげることも大切です。

震えを予防するための注意点

普段から生理的な震えの予防をしておきましょう。

環境を整えておくほか、ストレスなども取り除いてあげてください。

かまってほしくて震えをする犬に対しては無視をし、震えたからといってかまってもらえるわけではないのだということを分からせてあげましょう。

生理的な震えを最小限にしておくことで、病気かもと気づける最大の近道となります。

健康管理の重要性

普段から犬の健康管理は大切です。

震えだけでなくいつもと変わった様子がないか早めに気づくことで、病気の早期発見につながります。

犬は人間と違って体調が悪くても言葉にすることはできません。

食欲はあるか、おしっこの量や色は普段と変化がないかなど、健康状態は飼い主が把握しておく必要があります。

定期的な検診の必要性

定期的な検診は最低でも年に一度は必要です。

人間よりも早く年をとる犬にとっては半年に一度のペースでも早いことはありません。

子犬〜中年齢なら年に一回、7歳〜10歳のシニア犬なら年に二回、それ以上の老犬は年に三回でもいいでしょう。

ペットの健康診断には保険は使えません。

しかし、定期的な検診は犬のためには大切です。

元気で過ごしてほしいのであれば定期的に受診することをおすすめします。

まとめ

犬の震えは飼い主が普段からよく観察しておくことで正常か異常かが分かってきます。

震えの原因を早めに見つけることが大切です。

いつもと違って震えが気になる時は、いつ、どこで、どこが、どのようにかをわかりやすく獣医師に説明できるようにしておきましょう。

また、普段の生理的な震えとはあきらかに違うと思った時には、震える様子を動画に撮っておくことをおすすめします。

実際の震えの動画を獣医師に見てもらうことによって、獣医師も震えについて判断しやすくなることでしょう。

震える原因が病気でないことが一番です。生理的な震えなら問題ありませんが、もしも病気の場合、飼い主が判断し獣医師に相談しなければなりません。

大切な愛犬のSOSをいち早く受け取れるよう、普段から健康管理をしっかりし、震えの種類を見分けられるようになっておきましょう。

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