健康

フィラリア予防薬の投与期間ってどのくらいが最適なの?管理方法や注意点も解説

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はじめに

フィラリア症とはどのような病気かご存じですか?

フィラリアとは細長い寄生虫で、寄生虫に感染した蚊に刺されることによってうつる病気です。成虫になると30cmにもなります。

フィラリアが寄生することで血液の流れが悪くなり、様々な障害が出現し、最悪の場合には死に至る重大な病気なのです。

予防できるのにフィラリア症になったとすれば、それは飼い主の責任となります。

本記事では、フィラリアの幼虫を駆除する薬「フィラリア予防薬」の重要性や投与について詳しく解説します。

フィラリア予防薬の投与期間の重要性

フィラリア予防薬とは、蚊に刺されないようにする薬ではありません。

蚊に刺されて体内に入ったフィラリアの幼虫を駆除する薬です。

フィラリア症に感染してしまった場合、最初の症状はとても軽く見逃してしまうことがあります。

感染してしまった場合、幼虫であれば予防薬で安全に駆除できます。しかし成虫になってしまったら投与自体が危険な事になってしまう場合があるのです。

すでに成虫が寄生していて体内にフィラリアが大量にいると、ショック反応を起こして命に関わる危険もあるため、投与期間を守ることはとても重要とされています。

フィラリア予防薬の投与期間とは?

フィラリア予防薬は蚊の吸血活動が開始する頃から吸血活動が終わるまで、毎月きっちり確実に飲ませる必要があります。1度の投与で終わるものではありません。

飲み忘れたからといってすぐに症状がでるわけではありませんが、飲み忘れることによるリスクが多いとされているため気をつけなくてはいけません。

フィラリア予防薬は毎月確実に投与することが大前提です。

なぜフィラリア予防薬の投与期間が重要なのか?

体内に潜んでいるフィラリアは50日~60日ほどで成長します。

1か月間飲み忘れがあれば約2か月(60日)の期間が空いたことになるのです。

犬の体内に侵入し2~3ヶ月すると、フィラリア予防薬では駆除できなくなってしまいます。

フィラリアが体に入って、血管に移動するまで約2か月です。

飲み忘れている間にフィラリアが成長し、血管内に移動している可能性があるため、1か月ごとに定期的に投与して幼虫を駆除しておかなくてはいけません。

フィラリア予防薬の投与期間の適切な決定要因

蚊が活動し始める1か月前からの投与が必要となりますが、その前にフィラリアに感染していないか検査することが重要です。

感染している状態でお薬を投与し始めてしまった場合、寄生しているフィラリアが大量に駆除されることによって血管がつまりショック状態を起こすことがあります。

命に関わる重大なことです。

そのようなことがおこらないためにも、まずは動物病院で血液検査をしてもらいましょう。

フィラリア予防薬の投与期間の初めるタイミングはいつから?

フィラリア予防薬はいつ始めてもいいというわけではありません。

その年の気候やお住まいの地域にもよって変わってきます。

かかりつけの獣医師の指導のもと、しっかりタイミングを把握して、適切な時期から投与を開始しましょう。

暖かい季節にフィラリア予防薬を開始する理由

フィラリア症は、フィラリアを媒介する蚊が吸血することによって感染する病気です。

珍しい蚊ではなく「ヒトスジシマカ」「トウゴウヤブカ」など17種類といわれ、普通にどこにでも生息しています。

蚊が吸血活動を開始する1か月前から投与を開始しなくてはいけません。

基本的に蚊に刺されて幼虫が入ってくることは止められないため、成虫になる前にお薬で駆除できるようにします。

そのために、暖かくなりはじめる蚊が活動する前から開始しなければならないのです。

フィラリア予防薬の投与開始時期の目安

フィラリア予防薬は生後6週間ごろを目安に投与できるようになります。

フィラリアは蚊によって媒介されます。

気温が14度以上になると吸血活動を始めるので、4月~5月中には投与を開始しましょう。開始してから終わるまで毎月投与します。

また、1年中蚊の活動が活発な地域では冬でも投与しなくてはいけません。

フィラリア予防薬の投与期間の終わりはいつまで?

フィラリア予防薬の投与の終わりはしっかり決まっているのでしょうか。

いつ終わるのが最適なのかしっかり把握したうえで投与を開始してください。

フィラリア予防薬の投与期間の適切な終了時期

フィラリア予防薬の投与の終わりは、蚊がいなくなってから1か月後といわれています。

気候や地域によって蚊が飛んでいる期間に差があるため、はっきりとは決まってはいません。

しかし大体12月頃を終わりとしているところが多いようです。

近年地球温暖化で気温が上がっており、冬でも蚊が発生していることがあります。

たった1回の投与を忘れてしまうことで心臓への寄生を許してしまうことになるかもしれません。

自己判断せずかかりつけの獣医師に相談しましょう。

フィラリア予防薬の投与期間の延長について注意すべきポイント

フィラリア予防はだいたい4月~12月とされてきました。しかし、地球温暖化の影響で蚊の発生時期が伸びてきたため、投与期間の延長が推進され、冬にも投与する「通年予防」を提案する病院が増えてきました。1年中毎月投与するというものです。

かかりつけの獣医師の判断や地域差もありますのでしっかり話し合いをしてください。

フィラリア予防薬の投与期間の管理方法

フィラリア予防薬は毎月きっちり投与する必要があるため、しっかり管理しておかなければ投与を忘れてしまうことがあります。

たった1回忘れただけで感染してしまうかもしれません。

フィラリア予防は0点か100点の予防です。

1回忘れただけで今まで投与してきたものは無駄になり、0点の予防となってしまいます。

反対に毎月欠かさず投与を続けていれば100点の予防です。

忘れないためにもしっかり管理しましょう。愛犬を守れるのは飼い主だけです。

どのような方法が管理しやすいかは人それぞれなので自分に合ったやり方を見つけてください。

フィラリア予防薬の投与期間の記録方法

飲み忘れを防ぐためにはそれぞれに合ったやり方で記録していくのが一番です。

例として簡単な記録方法を紹介します。

カレンダーに記録

普段からカレンダーを見て予定を確認する方はこのやり方が最も簡単です。

投与予定日に赤丸で大きく印をつけておきましょう。

普段から使用しているカレンダーに印をつけることによって、普段から投与日が目に入ります。

お薬のパッケージに日付を書く

お薬のパッケージ自体に投与予定日を記載しておきましょう。投与日もしっかりわかり、次の予定日も目につくので安心です。

しかし、普段から薬を目にしなければ意味がありません。

他のお薬を普段から飲んでいるような家庭は忘れる心配はないかも入れませんが、フィラリア予防の時だけお薬を目にする家庭には向いていないかもしれません。

リマインダーアプリの活用

お薬の飲み忘れがないようにスマホのリマインダーアプリを活用しましょう。

あらかじめリマインダーを設定しておくことにより、もし忘れていた場合でも予定時刻に通知で知らせてくれます。

普段からスマホをよく使う人には一番効率のいいやり方かもしれません。

お薬カレンダーの活用

お薬を日付ごとに一つずつ分けて入れられるものです。

壁掛けのものからケースタイプまでいろいろな形が販売されています。

目につく場所に置いておけば忘れず投与できるでしょう。

壁掛けのものについてはケースタイプと違ってすぐ目につきやすい利点もありますが、愛犬が誤って噛んで飲んでしまう場合もあるので注意が必要です。

そのほかにもそれぞれに合った管理方法があるはずです。

ぜひ投与日を忘れない確実な方法を探してください。

フィラリア予防薬の投与期間の定期的な確認

しっかり管理しているからといって安心しきってはいけません。

月に1回となると、どうしても忘れてしまうことがあります。「普段からカレンダーを見る癖がついているから忘れるはずはない。リマインダーをかけているから大丈夫。」など思わず定期的に確認することをおすすめします。

また、フィラリア症に感染してもすぐに症状がでてくるわけではありません。

初期症状はあまりでず、時々軽い咳をしたり元気がなくなったりするだけなので発見が遅れてしまうことがあります。普段から愛犬の体調管理もしっかり確認し把握しておくことが大切です。

フィラリア予防薬の投与期間の注意点

投与期間の注意点として、蚊が活動し始める1か月前からとお伝えしてきましたが、安全に使用するための注意点もあります。しっかり把握した上で安全に投与しましょう。

フィラリア予防薬の投与期間の中断や欠落によるリスク

フィラリア予防薬を毎月確実に投与しなければ、気づかないうちにすでに感染しているリスクがでてきます。投与薬では幼虫のうちしか駆除はできません。

投与の時期がずれ、その間にもし成虫になってしまっている状態で予防薬を使用すると、ショック反応を起こす可能性がでてきます。

ショック反応が激しい場合は最悪死に至ることもあるので、時期がずれたら必ず自己判断で投与せず動物病院に連絡しましょう。

フィラリア予防薬の投与期間に関する疑問や不安への対処方法

フィラリア予防薬について分からないことや不安に思うことがあれば、かかりつけの動物病院で相談してみてください。

フィラリア予防薬は法律で必ず投与すると決められている予防薬ではありません。

しかし、フィラリア症は感染すると死に至る可能性のある恐ろしい病気です。

投与を迷っているのであれば、フィラリア症のことをしっかり理解するためにも動物病院でわかりやすい説明を聞くことは大切なことです。

また、それを理解した上で投与するかしないかは飼い主の判断となります。

フィラリア予防薬の投与期間のまとめ

しっかり予防していたから大丈夫と思っていても、実は吐き戻してしまっていたり、飲めていなかったりということがあります。

万が一を防ぐためにも、投与を始める前には必ず動物病院で血液検査を行いましょう。血液検査をすることによって、フィラリアに感染しているかいないかがわかります。

投与を始める時も終わる時も動物病院の指示に従ってください。

フィラリア予防薬は生後6週間から投与を開始できます。

老犬に投与するとなると、副作用はあるのかと心配になるかもしれません。確かに老犬で体力が衰えていると副作用のリスクは存在します。

下痢や嘔吐といった症状が現れる場合があるのです。

しかし、老犬であってもフィラリア予防薬の投与をおすすめします。

散歩が減ったり寝たきりになったりしても、蚊は外だけでなく室内にも侵入してきます。

感染のリスクはゼロではないため、確実に予防するなら投与をした方が安全なのです。

愛犬が老犬で副作用が気になるという場合は、普段から健康状態を記録しておきましょう。また、フィラリア予防薬を投与した日は外出せずに愛犬のそばで様子を見るなどの対処をしてください。

投与後何かあればすぐに動物病院に行く準備をしておくことも大切です。

フィラリア予防薬の投与期間の重要性の再確認

毎月必ず投与することによって予防が確実なものとなります。

間隔が開いてしまうと、感染していた場合やフィラリアが成長してしまうリスクが高くなってしまうため投与期間の管理はしっかり行わなくてはいけません。

また、近年地球温暖化の影響で蚊の発生している時期も長くなってきました。

基本的には4月~12月ごろまでの予防とされていますが、通年予防(1年中)をすすめている動物病院も多くなってきています。

愛犬のために通年予防を考えてみるのもいいかもしれません。

通年予防を考えている場合、1年に1度接種すればいい注射タイプの予防薬もあります。

これは毎月投与するものではなく、1年に1度動物病院で接種してもらえば1年中効果が持続する予防薬です。

通年予防を考えている方、毎月の投与を忘れてしまうかもと心配な方はこちらを検討してみるのもいいかもしれません。

混合ワクチンと同様に、稀に副作用が出る可能性があるため、獣医師から充分な説明を受けることをお勧めします。

正しいフィラリア予防薬の投与期間の選択と管理の重要性

しっかり管理していても、投与を忘れてしまうこともあるでしょう。

その場合自己判断であわてて投与を継続するのではなく、必ずかかりつけの動物病院に連絡をしましょう。

フィラリアに感染しているかどうかは、感染から数ヶ月経っていないと結果は正確なものとはいえません。

投与を忘れてそのままやめてしまうと感染のリスクは高まります。

忘れてしまった場合、その後どのように投与していくかかかりつけの獣医師に相談してみましょう。

まとめ

いかがでしたか。

法律で定められていないとはいえ、毎月の投与は大切なものとわかっていただけたでしょうか。

全く予防していない場合、1年でフィラリア症に感染する確率は20%前後あると言われています。

蚊の多い地域や、普段から河川敷など蚊が多く出没する場所を散歩することが多いなどさまざまありますが、想像していたより高い数字ではないでしょうか。

屋外で飼っている場合、数年で90%以上の確率で感染するというデータもあります。

感染のリスクが高く非常に身近なフィラリア症ですが、これは予防できる病気です。

愛犬のために不安に感じることがあればまずは動物病院で相談し、どの予防法が合っているか見つけてください。

しっかり予防してあげましょう。

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