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はじめに
ベンガルキャットはベンガルヤマネコとイエネコの血を引く猫種で、ヒョウ柄模様が印象的です。
体の斑点柄がチーターやヒョウに似ており、野生味あふれるワイルドな見た目をしています。その反面、性格は寛容で甘えん坊です。愛情深いため小さな子供や他のペットとも仲良く暮らせます。
本記事では、そんな見た目とのギャップがあるベンガルキャットの魅力や特徴を、詳しくご紹介します。
ベンガルキャットの性格とは?
飼い猫に向くように交配されたベンガルキャットは、見た目のワイルドさとは違い野生面を残しつつフレンドリーな性格をしています。そして甘えん坊で人懐っこい性格も愛されるポイントです。
人懐っこい性格
ベンガルキャットは人懐っこく、家族とのコミュニケーションを楽しめる猫種です。
斑点柄がチーターやヒョウのように似ており、ワイルドな見た目をしていますが、おしゃべりが大好きで色々な鳴き声で飼い主に気持ちを伝えようとしてくれます。
温和で甘えん坊なベンガルキャットですが、必要以上にベタベタしてくることはありません。しかし、とても愛情深く飼い主に従順です。
遊び好きな性格
ベンガルキャットは、野生の血が騒ぐのか大の遊び好きです。そして驚くような瞬発力を持っています。ハンティングも大好きで、一般的な猫よりたくさんの運動量が必要です。
飼い主と遊びを通じてコミュニケーションを取ろうとするので、おもちゃを使ってたくさん遊び、走りまわったり登ったりする運動の時間を作ってあげましょう。
一般的な猫は水をあまり得意としませんが、ベンガルキャットは水を得意とする猫種です。暑い時期は水遊びをすると喜びます。
水に苦手意識がないため、トイレやお風呂といった水のある場所にいくと遊び心が働いてしまいます。
特にお風呂は、湯船に水を張った状態で置いておくとその中に入ってしまい、自力で這い上がれず溺れる危険がでてきます。
普段からトイレやお風呂といった水のある場所には入らないようにしつけをしておきましょう。
ベンガルキャットの社交性について
社交的で家庭にも馴染みやすいベンガルキャットは、小さな子供や他のペットがいる家庭での飼育も安心です。初めての人に対しても積極的にコミュニケーションをとります。
ペットに対しても仲良くできる猫種ですが、クールで攻撃的な性格の猫とは相性があまり良くありません。
それぞれの猫の性格をしっかり把握した上で、相性が良さそうなら多頭飼いも可能といえそうです。
運動量が多い性格
一般的な猫が持つ運動能力のさらに上をいくベンガルキャットは、運動量を必要とします。
室内でも高いところへジャンプするなど非常に活発で、驚くような瞬発力を持ち合わせているため、運動不足はストレスにつながります。
家の中ではしっかり動ける広いスペースを確保しましょう。
上下運動も大切です。高いところに登るのが大好きなベンガルキャットのために、キャットタワーやキャットウォークなど自由に動きまわりながら上下運動もできるよう工夫し、家の中でもたくさん動ける環境を整えてあげてください。
そしてできるだけ一緒に遊ぶ時間を作りましょう。
ベンガルキャットの特徴とは?
小さなヒョウと呼ばれるほど美しい模様と毛並みをしているベンガルキャットは、どのような特徴をもっているのでしょうか。
ヒョウ柄の皮毛について
ベンガルキャットの被毛は、短毛〜中毛くらいの長さがあり、綺麗なツヤで体の斑点柄がチーターやヒョウを好む人たちにとても人気があります。
ワイルドな毛柄は、斑点柄のスポテッドと大理石模様のマーブルの2種類です。
その中でもスポテッドは、ヒョウ柄に似たスポテッドタビーと、濃淡のある2色で構成される模様のロゼットにわかれます。
単色のスポテッド
ヒョウ柄模様が印象的でベンガルキャットの中では最もポピュラーな柄です。
スポットと呼ばれる楕円や丸型のような形が広がっています。
ヒョウ柄にも似ていますが、バラのような形にスポットが広がっているのがベンガルキャットの特徴です。
2色で構成されるロゼット
濃淡のある2色以上の色から成り立っているヒョウ柄のことです。
色々なパターンがあり、斑点よりも大きなスポットをもっている個体もいます。
そのなかでもロゼットは細分化されるほど色々な形があります。
マーブル
模様同士がくっついていたり混じっていたりするマーブルは、大理石のように見えることからその名前がつきました。
全身にマーブル模様があるのが特徴です。
斑点や円形ではなく渦巻き状の波のような模様をしていて、まるでクラシックタビーのようにみえます。
ベンガルキャットは子猫の頃にはまだ模様がはっきりしていません。
生後1〜2ヶ月ごろになると、徐々に白っぽい毛の下に模様があらわれて変化していきます。
模様の色は成長するにつれて濃くなり、成猫になる頃にははっきりした模様になってくるため成長過程がとてもたのしい猫種です。
ベンガルキャットは公式で認められた毛色が3種類あります。
ブラウン
一番目にすることの多い色のブラウンは、鮮やかで美しい色合いのヒョウ柄です。
濃淡のある色々なパターンが存在します。
色合いによって雰囲気がかわってくるのも一つの魅力です。
シルバー
クールな色合いのシルバーは、綺麗な銀色のように見えます。
ベンガルキャットのシルバーはアメリカンショートヘアがもつシルバー・タビー遺伝子が由来しているため、アメリカンショートヘアを連想させるような上品なカラーをしています。
スノー
白をベースとしたヒョウ柄です。
大型の猫類に分類されるユキヒョウに似ているといわれています。
とても珍しい色なので、ペットショップなどではまず見かけない希少な毛色です。
どの色のタイプでも、目のまわりと口元、アゴの下には白い毛があります。
そして、公認色ではありませんがブルーやブラックのベンガルキャットも存在するのです。
ベンガルキャットは比較的お手入れが楽な短毛種ですが、美しい毛並みをキープするためには、週に1回程度のブラッシングをおこないましょう。春と秋の換毛期は抜け毛が多くなります。ブラッシングの頻度を増やして対策をしてください。一度に全身の抜け毛を洗い流せるので、たまのシャンプーもおすすめです。
スリムな体型
ベンガルキャットは、胴体がやや長くがっちりしてしなやかな体格をしています。
この筋肉質でスリムな引き締まった体が印象的です。
一般的な猫より一回り大きい中型〜大型のロング&サブスタンシャルタイプで、体格の割に頭部は小さめの個体が多いといわれています。
体重はオスで5kg〜7kgほどで、メスは3kg〜5kgほどで、メスよりオスの方がやや大きい傾向があります。
ベンガルキャットの目の色について
ベンガルキャットはアイラインが入ったような大きなぱっちりした目も魅力です。
猫の目の色は、もともと猫がもつ遺伝子により作られます。
ベンガルキャットはゴールドの目を持つ個体が多いですが、グリーンやカッパーの目の色をもつ個体も存在し、稀にブルーの目になるベンガルキャットは、ブラックと縞模様のシールリンクスだけです。
ベンガルキャットの声について
飼い主とのおしゃべりを好み、いわれたことに対して返事をしたりとコミュニケーションをとったりすることが好きなベンガルキャットは、色々な鳴き声で気持ちを伝えようとしてきます。
猫種によってよく鳴く猫と鳴かない猫がいますが、ベンガルキャットは気持ちを声に出して表現してくれる猫です。飼い主が寂しくならないくらい、よく鳴き、よくおしゃべりをしてくれるでしょう。
ベンガルキャットがいるととても賑やかになるかもしれません。
その分、声も大きめです。アパートや集合住宅などでは鳴き声が気になるかもしれません。
ベンガルキャットの育て方における注意点
ベンガルキャットを育てるには色々なポイントがあります。
ほかの猫種と比べると視覚、聴覚、嗅覚が発達しているといわれているベンガルキャットは音に敏感です。一緒に生活する上で、生活音があまりにも気になる環境はストレスに繋がる場合があります。
急に大きな声を出したり、大きな足音を立てたりすることに注意しましょう。
ドライヤーや掃除機の音もうるさく感じる場合もあります。子猫の頃から徐々に慣らしていき少しでもストレスにならないよう工夫してください。
このほか注意点やポイントをおさえて仲良く安全に暮らせるようにしていきましょう。
子猫のしつけのポイント
ベンガルキャットは非常に賢く、観察力や洞察力が高い猫種なので、しつけはしやすいといわれています。
一般的な猫は、成猫になるにつれて徐々に運動量が落ち着いてくる個体が多いですが、ベンガルキャットの場合成長しても活発さは変わりません。そのため、家の中の小さなものはあらかじめ片付けておき、誤飲の危険性がないようにしておきましょう。
また、しっかり窓やドアがしまっているか確認し脱走の危険も無くしておく必要があります。
運動量が多いベンガルキャットは、部屋の中を走り回ったり、色々な場所に登ったりします。してはいけないこと、危ないことはしないよう根気強くしつけをしましょう。
しつけをする際、怒鳴ったり叩いたりすることは絶対してはいけません。
猫は飼い主がなぜ怒っているのかを理解できないため、怖いという思いしか残りません。
飼い主を怖く感じ近寄らなくなればしつけをすることが難しくなります。
やってはいけないことをした場合、その場で「ダメ」と叱りやめさせてください。
最初はなぜ止められたのかわからなくても、何度も繰り返しているうちに猫も「してはいけないこと」と理解してくれます。子猫の頃からしっかりしつけておくことは危険から守るためにも大切なことです。
適切な食事と栄養摂取
栄養バランスの取れた食事は健康維持と美しい被毛を維持するのに効果的です。
ベンガルキャットの食事は、フードと水で栄養バランスが取れる総合栄養食を選ぶようにしましょう。色々なフードが発売されていますが、月齢や目的に合ったフードを選ぶことが大切です。運動量の多いベンガルキャットには、タンパク質と脂質がしっかりとれるフードをおすすめします。
食べかすは口腔内に残りやすいため、子猫の頃から歯磨きを習慣化しましょう。歯石や歯垢の付着を阻害し、歯周病や歯肉炎の予防になります。
また、猫は元々水をあまり飲みません。しかし、その分結石症や肝臓病にかかりやすくなるため水分補給は大切です。
家の中では何ヶ所か水をおくなど対策をして、いつでも水分補給できる環境にしてあげましょう。猫は流れ出る水に反応する個体も多いため、常に新鮮な水が流れるような給水機を活用することもおすすめです。
定期的な運動の必要性
野生味溢れるベンガルキャットは、運動量が一般的な猫と比べて圧倒的に多い猫種です。
室内でも、本能的に走り回り、高いところに登ったりジャンプしたりします。
本能が満たされなくてはストレスにつながってしまうため、ベンガルキャットを飼育するためには、広い飼育スペースが必要です。
また、上下運動もできるようにキャットタワーやキャットウォークを設置し室内で運動できる環境を整えてあげてください。
運動能力が高く、ジャンプが得意なベンガルキャットですが、ある程度の年齢になるとキャットタワーを低めのものに変えるか、登る場所にステップを置いてあげると良いでしょう。
ベンガルキャットは、人とのコミュニケーションが大好きでとても甘えん坊です。
おもちゃを使って部屋中を走らせたり、キャットタワーに上らせたりして、一緒に遊んであげる時間を作ってください。1日最低でも10分以上は相手をして刺激を与えるようにしましょう。
平均寿命が14.2歳のベンガルキャットは猫全体の平均寿命に比べてやや短い傾向にあります。
しかし、これはあくまで平均であり、運動量や食事に気をつけストレスなく生活していると平均寿命より長生きすることは可能です。
飼い主がしっかり管理し、たくさんコミュニケーションを取れる環境を作ってあげましょう。
ベンガルキャットの適切なトイレ環境
ベンガルキャットのトイレを用意するときには、一匹につき一つ与えるのが望ましいといえます。
サイズはベンガルキャットの大きさに合ったものが適しています。立った状態で全身が入るサイズ以上のものを用意してください。
そして、チップや砂もいつも綺麗にしておきましょう。個体によっては、猫砂が嫌いで他の場所でおしっこをしてしまったりする個体もいます。
今は色々なタイプの猫砂が販売されているので、好みに合ったものを使用してあげましょう。
まとめ
見た目とのギャップがある、ベンガルキャットの魅力が伝わりましたか。
ワイルドな見た目とは反対に、とても甘えん坊で飼い主に愛情をたくさんくれるベンガルキャットは、あなたの家の癒しになってくれること間違いなしです。
好奇心旺盛のベンガルキャットが事故や脱走をしないように配慮はしておきましょう。
運動量とスキンシップが欠かせないベンガルキャットなので、一緒にたくさん遊ぶ時間を作って楽しく過ごしてください。