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はじめに
猫を叱っても反応がない、叱り方がわからなくて迷う方は多いと思います。
ただ、猫と一緒に生活すると猫が問題行動を起こす場面は少なくありません。
猫をしつけずに放置すると、余計に問題行動が悪化してしまいます。
今回この記事で紹介するのは、猫がイタズラをした時の正しい叱り方です。
やってはいけない叱り方や猫の基本のしつけ、猫の褒め方も紹介するので、猫と快適に過ごしていくためにしっかりとしつけていきたい方は、ぜひ最後までチェックしてください。
やってはいけない叱り方
まず、猫がイタズラした時にやってはいけない叱り方を紹介します。
- 猫の体をたたく
- 手を使ってイタズラを止める
- 猫を追いかける
- 猫の体を押さえつける
それぞれやってはいけない理由を詳しく紹介しますので、叱る際に行っていないかチェックしてください。
猫の体をたたく
まず、猫を叱る際に猫の体をたたいてはいけません。
猫がなかなか言うことを聞かずにイライラするかもしれませんが、暴力に訴えると猫の体を傷つけてしまいます。
さらに、猫はなぜ叩かれたかがわからず、猫の体を叩いても効果がないのです。
そして、猫は飼い主から攻撃されたと考え、飼い主への信頼しなくなります。
猫とスキンシップを取ろうとしても、飼い主におびえて近づいてくれません。
そのため、猫との今後の生活を考えた場合、猫の体をたたくのはやめましょう。
手を使ってイタズラを止める
次に、手を使ってイタズラを止めるのもやってはいけない叱り方です。
猫がイタズラをしているときに、いきなり手を出したり振り上げたりすると、猫は飼い主の手を怖がります。
また、飼い主の手を警戒して攻撃的になる場合もあるのです。
そうすると、飼い主の手を警戒すべきものと認識するので、触らせてもらえなくなります。
猫からの信頼を失わないためにも、猫を叱る際に手を使うのはやめましょう。
猫を追いかける
3つ目に、猫を叱る際に猫を追いかけるのもやめてください。
猫は飼い主に追いかけられると、ストレスがかかり、猫が攻撃的になる場合があります。
他にも、飼い主に追いかけられると鬼ごっこのように遊んでもらっていると勘違いするケースも多いです。
楽しくなってイタズラをもっとする可能性もあるので、勘違いさせたり負担をかけたりしないために猫を追いかけて叱るのはやめましょう。
猫の体を押さえつける
最後に、猫の体を押さえつけるのも猫を叱る際に行ってはいけません。
猫は体の自由を奪われることを嫌います。
そのため、体の自由を奪うとイタズラをとめられますが、ストレスや飼い主への恐怖心が募ってしまうのです。
また、体を押さえつけると猫は抵抗したり攻撃的になったりします。
そうすると、猫は体を痛めたりケガをしたりする可能性もあるのです。
猫との信頼関係を壊さないためにも、猫の体を押さえつけるのはやめましょう。
正しい叱り方5パターン
続いて、猫の正しい叱り方を5パターン紹介します。
- その場ですぐに叱る
- しつけに一貫性を持つ
- 叩いたり閉じ込めたりしない
- イタズラ防止アイテムで先回り
- あえてスルーする
その場ですぐに叱る
まず、猫がイタズラをしたときはその場ですぐに叱りましょう。
猫はイタズラした後に時間が経っていると、なぜ叱られたかわかりません。
叱る際には「ダメ!」と短く猫を叱るのが重要です。
飼い主がダラダラと長い間叱っても、猫は自分がいけないことをしたと認識できないのです。
また、猫を大声で叱るのは効果がありません。
怒鳴られると猫は攻撃されていると思う可能性もあり、飼い主を恐れて警戒するようになるのです。
そして、実際に猫を叱る際は高い声だとあまり反応しないので、低い声で短く叱りましょう。
しつけに一貫性をもつ
しつけに一貫性をもたせるのも猫の正しい叱り方の1つです。
猫は一度叱ってもいけないことだと認識するのが難しく、再度イタズラする可能性があります。
その際に、飼い主が叱り続けないと猫はいけないことだと分からないのです。
また、猫を叱る内容だけでなく、猫の叱り方にも一貫性を持たせましょう。
例えば、叱るときの声のトーンやセリフなどを統一すると、猫は叱られていると認識しやすいです。
また、家族で猫を飼う場合、他の人が叱る内容や叱り方が異なると、しつけの効果を発揮できません。
そのため、家族で猫のしつけ方をあらかじめ相談し、誰でも同じしつけができるように準備しましょう。
叩いたり閉じ込めたりしない
次に、猫を叱る際に叩いたり閉じ込めたりするのはやめてください。
叩いたり閉じ込めたりする行為は、猫にストレスやトラウマを与えてしまいます。
また、先述したとおり猫はケージなどに閉じ込められても、飼い主にとって嫌なことをしているのに気づけません。
なぜなら、猫は悪い行動とケージに入れられた事実を結びつけられないのです。
そのため、ケージから猫を出したら同じ行動を繰り返す可能性が高いのでやめましょう。
イタズラ防止アイテムで先回り
次に、イタズラ防止アイテムで先回りするのもおすすめのしつけ方法です。
猫がよくイタズラする場所にあらかじめ防止アイテムを設置して、猫がイタズラするのを止めます。
具体的には、開けられる扉にはストッパーをつけたり、爪とぎされそうな場所にはカバーしたりするなどです。
他にも、イタズラ防止グッズには蓋付きのティッシュケースやひっかき防止シートなどがあります。
猫がよくイタズラする場所に設置できる防止アイテムを購入し、先回りしてイタズラをやめさせましょう。
あえてスルーする
最後に、猫を叱る際はあえてスルーしましょう。
猫がしきりに鳴いたり足や手を噛んだりしても、あえて無視するのです。
猫が叱っても同じ行動を繰り返す場合、構ってもらうのが目的でイタズラを行っている可能性があります。
そのため、悪い行動を取った後はすぐに構うのをやめましょう。
例えば、猫の噛み癖をしつける場合に、噛んだ瞬間その場を離れ無視するといった形です。
これにより猫は楽しくてつい噛んだことが原因で飼い主に無視されたと理解できます。
そして、噛んだことと無視されることを結びつけて考えられるようになり、噛む回数が徐々に減っていくのです。
猫は要求が通らないとわかればあきらめるので、反応したい気持ちもわかりますが頑張ってスルーしましょう。
猫の基本のしつけ5つ
次に、猫の基本のしつけを5つ紹介します。
- トイレ
- 噛み癖
- 爪とぎ
- 乗ってはいけない場所に飛び乗る
- 歯磨き、ブラッシング
それぞれ具体的に紹介しますので、猫のしつけで悩んでいる方はぜひ実践してみましょう。
トイレ
猫にトイレを覚えさせるのは、基本のしつけの1つです。
猫は決まった場所で排泄する習慣があるので、犬よりも早くトイレを覚えられます。
まずは、子猫を迎える前に猫用のトイレと猫砂を用意しましょう。
そして、ぐるぐると回転したり床の匂いを嗅ぎ始めたりするなら、トイレにいきたい可能性が高いです。
猫がトイレにいきたいと気づいたら、猫砂の上に移動させてあげます。
トイレをし終えたら、排泄物を少し残して匂いがトイレに残るようにしてください。
トイレの猫砂に匂いが残っていると徐々に猫はトイレの場所を覚えられるからです。
ただ、猫は綺麗好きで嗅覚が非常に優れているので、排泄物を残すのはごく少量にしましょう。
また、たとえ猫がトイレに失敗しても、怒鳴ったり叩いたりするのは猫を怖がらせるので絶対にやめてください。
そして、猫が粗相した際には、消臭スプレーなどを利用してできる限りすぐに掃除するのが重要です。
排泄物が床や壁に付いたままだと、トイレの場所を勘違いしてしまう可能性があります。
噛み癖
次に、噛み癖をやめさせるのも必要な猫のしつけです。
甘噛みしてくる子猫の姿はとても可愛いですが、癖がついたりエスカレートしたりするので早期にしつけでやめさせてください。
甘噛みなら大丈夫と考えていると、傷口から「パスツレラ症」にかかるおそれがあります。
パスツレラ症は基礎疾患があると重症化するケースもあり、症状は発熱や倦怠感・関節炎や骨髄炎などです。
そもそも猫が噛む行動は、甘えたい・遊びたい・狩猟本能・触られたくない・発情期などの理由があります。
猫が噛んできたら、大きな声で「痛い!」と言い、やめさせるのが効果的です。
短い単語を用いて叱り、噛むのをやめさせてください。
また、効果的な方法として、嚙まれたら無視をしてすぐに遊びをやめる方法があります。
別の部屋に移動するなどして、嚙まれたら無視を繰り返し、噛むと遊んでもらえなくなると猫に理解させるのです。
猫が噛んだときに行ってはいけないのは、噛まれた直後に猫の要求に応えることです。
噛むと要求が通ると猫が覚えると、噛み癖が直らず、かえってエスカレートしてしまうので注意しましょう。
爪とぎ
3つ目に、猫の基本のしつけで猫に爪とぎの場所を覚えさせましょう。
猫は爪のケア以外にも、マーキングやストレス発散のために爪とぎをします。
猫が生活する上で爪研ぎは必要ですが、お気に入りの家具などで爪とぎされるのは避けたいはずです。
そのためにも、猫に爪とぎをしてよい場所と、いけない場所を教えてしつけます。
具体的には、飼い主が爪とぎを使うフリをしたり、子猫の前足を取って爪とぎをひっかくように動かしたりして、爪とぎの場所を理解させましょう。
爪とぎをさせたい場所に、爪とぎグッズを置き、違う場所で爪とぎをしようとしたら、その場所へ連れていく、これを繰り返して爪とぎの場所を覚えさせていきましょう。
また、違う場所で爪とぎを始めたときには正しい場所に連れていき、根気よく爪研ぎの場所を覚えさせてください。
もし猫が爪研ぎの場所をなかなか覚えてくれないときは、爪とぎを置く場所を変えるのもおすすめです。
猫が爪とぎの場所を間違えたからといって、体罰はやめましょう。
乗ってはいけない場所に飛び乗る
乗ってはいけない場所に飛び乗るのをやめさせるのも、猫に必要なしつけです。
猫は狩りをするために外敵から自分の身を隠したり、高いところから獲物を狙ったりする癖を持っています。
そのため、猫はテーブルやキッチンなど高い場所に登ろうとするのです。
猫が乗ってはいけない場所に飛び乗ろうとする場合には、同じタイミングで猫が嫌なことが起こると理解させましょう。
具体的には、近くのものを落としたり、大きな音を立てたり、水を吹きかけたりするなどです。
猫は警戒心が強い動物なので、いきなり大きな音が鳴るのを嫌います。
また、猫は水が嫌いな動物なので、水を吹きかけると飛び乗る行動をやめるのです。
ただ、猫との信頼関係が崩れてしまうので、猫の見えないところで音を鳴らしましょう。
さらに、猫の高いところに登りたい欲求を満たしてあげるために、キャットタワーやキャットウォークを準備するのも大切です。
歯磨き、ブラッシング
最後に、歯磨きやブラッシングに慣れさせるのも猫に必要なしつけの1つです。
猫の歯磨きは毎日行うのが理想であり、難しい場合は週に2〜3回磨いてあげるといいです。
歯磨きでいきなり道具を使おうとすると驚くため、少しずつ歯磨きに慣らしましょう。
具体的には、飼い主の手で歯を撫でるところからスタートし、徐々に歯を触ってみたり、ブラシを優しく当てたりして慣れさせます。
歯磨きシートや指サック型の布ブラシは歯磨きに慣れさせるためにおすすめのグッズです。
ブラッシングの場合は、猫の毛球症や皮膚病から猫を守るために必要であり、長毛種なら毎日、短毛種なら1週間に2〜3回程度行うのをおすすめします。
ブラッシングに慣れさせるためには、お尻や腰などの場所から順番にブラッシングを行いましょう。
また、はじめは数分のブラッシングからスタートし、時間を少しずつ増やすのがおすすめです。
さらに、ブラッシングを行う際に猫の嫌だというサインを見逃してはいけません。
尻尾をパタパタ動かしたり、体が硬くなったりしたら、一旦ブラッシングをやめましょう。
猫の褒め方
次に、猫の正しい褒め方を紹介します。
- ごほうびを与える
- 短い言葉で褒める
それぞれ具体的な方法も紹介しますので、2つの褒め方を行っていなかった方はぜひすぐに実践してみましょう。
ごほうびを与える
まず、ごほうびを与えて猫を褒めてあげましょう。
猫は褒められたことを理解しづらいですが、ごほうびとしておやつをあげると褒められたと理解できる可能性が高いです。
猫がお手やジャンプなど良いことをしたら、すぐにおやつをあげます。
褒めるとき専用のおやつを用意しておくと、猫はそのおやつを食べたいと考えて行動してくれます。
また、遊ぶのが好きな猫はごほうびに一緒に遊ぶのもおすすめです。
ごほうびのとき専用のおもちゃで遊んであげると、特別に遊んでもらえていると理解できます。
自分の行動とごほうびを結びつけて考えてもらうために、猫の好きなことを理解し、継続的にごほうびを与えましょう。
短い言葉で褒める
次に、短い言葉で褒めるのも猫の適切な褒め方です。
猫は長い言葉で褒められても理解できないので、短く「えらいね」「よくできたね」と褒めてあげましょう。
また、短く褒めてあげるときには、囁くように伝えるのがポイントです。
猫は大きな声が嫌いですので、飼い主に優しく話されるのを好みます。
さらに、猫に話しかけるときには、高いトーンで褒めてあげましょう。
猫は高い声で喜びや甘えたい気持ちを表現するので、飼い主も高めの声で猫の行動に喜んでいるのを伝えてあげてください。
まとめ
猫がイタズラしたときは、猫の体をたたいたり押さえつけたり手を使ってイタズラを止めようとしたりしてはいけません。
猫は飼い主に暴力されるとストレスや恐怖を感じるので、猫と飼い主の信頼関係にヒビが入ってしまいます。
また、猫を追いかける叱り方も、猫が遊ばれていると勘違いするのでやめましょう。
実際に猫を叱る際は、叩いたり閉じ込めたりせず、その場ですぐに叱るのが大切です。
そして、猫は同じ行動を繰り返す可能性が高いので、しつけに一貫性をもたせて根気よく叱り続けましょう。
イタズラ防止アイテムを使って、叱る行動をあらかじめ防ぐのも重要です。
猫をしつける際は、下記の基本のしつけをぜひ実践してください。
- トイレや爪研ぎの場所を覚えさせる
- 噛み癖をやめさせる
- 乗ってはいけない場所に飛び乗るのをやめさせる
- 歯磨きやブラッシングに慣れさせる
また、ごほうびを与えたり短い言葉で褒めたりして、うまく猫をしつけていきましょう。