【獣医師監修】生後5ヶ月の子猫の育て方は?注意点や食事の与え方を解説

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はじめに

生後5ヶ月の子猫は、人間で言うと8歳〜9歳の年齢で思春期真っ只中のヤンチャ盛りです。

ペットショップやブリーダーから迎え入れたなら、お家に来て2〜3ヶ月くらい経った頃でしょうか。

身体も成猫に近づいてくるため食事量や運動量に気を付けたり、しつけのためにコミュニケーションをしっかり取る必要があります。

この記事では、5ヶ月の子猫の特徴や注意するべきポイントを紹介するのでぜひ参考にしてください。

生後5ヶ月の子猫の特徴

生後5ヶ月の子猫は、ちょうど大人への階段を登り始める頃でヤンチャ盛りではありますが、精神的には少し落ち着いてくる頃です。

体型も成猫に近づき、歯も生え変わります。

精神的にも身体的にも成猫になる過程で大事な時期なので、危険がないようしっかり見守っててあげましょう。

乳歯から永久歯への生え変わりが始まる

猫は、ちょうど生後5ヶ月に入る頃に乳歯が抜けて永久歯が生えてきます。

抜けた歯は飲み込んでしまうことが多いですが、たまに床に落ちていることもあるので探してみてください。

歯が抜ける際に出血することがあり、オモチャやぬいぐるみに付いていると驚きますが、愛猫が気にしていないなら心配しなくても大丈夫です。

出血が止まらなかったり、気にしている様子が見られる時は動物病院に連れて行きましょう。

体格が成猫に近い大きさになる

生後5ヶ月になると、子猫体型から成猫に近い体型に成長します。

体格や体重もどんどん増えて行く時期なので、平均体重を気にしがちですが、まだ心配になることはありません。

成猫になる頃には、生後5ヶ月の体重からプラス1〜2キロほど増えますが、サイズを想像できる目安の体型になります。

活発でやんちゃ盛り

人間で言うと8歳頃の子供と同じ年齢なので、とっても活発でヤンチャ盛りです。

お留守番ができるようになったり成長を感じる場面も多くありますが、まだまだ見ていないと危険なところもあるので注意してください。

狭いところに入ったりコードをかじったりすることも

生後5ヶ月頃の子猫は、色々なものに興味を持つので、少し目を離すと狭いところに入ってしまうことがあります。

テレビ台の裏や電化製品の周りなどコードがある場所は特に注意が必要です。

コードをかじってしまうと感電したり、かじったところを飲み込んでしまう危険があるので必ず対処しましょう。

対処法は下記を参考にしてください。

  • コードにカバーをつける
  • ケーブルケースにしまう
  • 高い位置に置く
  • 目を離す時はゲージに入れる

普段コードを気にすることがなかった子も、急に目に入って興味を持つ可能性があるので、何か起こる前に必ず対策するように準備してください。

危険な物は片付けておく

生後5ヶ月になる頃には、身体の大きさも成長し今まで届かなかった場所に手が届いたり、高い位置に登ってしまう可能性があります。

置き物を落として怪我してしまった、体に毒なものを舐めてしまったなど最悪な状況になる前に、危険なものは確実に届かない場所にしまいましょう。

生後5ヶ月は甘噛みが増える時期

生後5ヶ月になると歯が抜け変わる時期なので、甘噛みをしたりオモチャなどに噛みつくことがあります。

カミカミする姿は可愛いので許してしまいそうになりますが、しっかりしつけないと成猫になっても噛み癖が残るので危険です。

甘噛みが増える理由は?

生後5ヶ月頃に甘噛みが増えるのは、歯が生え変わる時に歯や歯茎がむず痒くなるからです。

ムズムズするから甘噛みをしているなら、基本的には歯が全て生え変わったら落ち着きます。

しかし、発情して甘噛みをしている場合もあるので注意が必要です。

早い子は生後5ヶ月で発情期を迎えるので、本能的に甘噛みをしてしまいます。

発情したオス猫がメス猫の首を噛んで動きを抑える行為の名残です。

甘噛みをしたい時に我慢ばかりさせてるのも可哀想なので、しつけをしながらストレスが溜まらないように対処してあげましょう。

甘噛みへの対処法

子猫が甘噛みをしている姿は可愛らしいですが、絶対にそのままにしてはいけません。

飼い主が怪我をする危険やそのまま癖になってしまう可能性があります。

噛んでよいおもちゃを用意する

歯が痒くて甘噛みをしてしまうなら、好きなだけ噛めるおもちゃを用意してあげましょう。

中から綿が出てくるような柔らかい素材のものではなく、歯茎を傷つけない程度に耐久性のある素材のものを選ぶのがおすすめです。

噛むためのおもちゃは唾液がついて汚れやすいので、洗濯ができるものや水洗いができるものを選ぶと清潔に保てます。

手を噛まないように教える

歯が痒くて甘噛みをしている場合は、歯が全て生え変われば落ち着くことがほとんどです。

しかし、その間に甘噛みをするのが癖になってしまうと成猫になっても噛み癖が治りません。

甘噛みをするのはおもちゃなど噛んでも良いものだけにして、手は噛んではいけないと教えましょう。

手を噛んだらしダメと声をかけて、遊ぶのはその場でやめてください。

子猫は戯れているだけで手を噛むのに悪気はないですが、最初にしっかりしつけないと成猫になってからやめさせるのは難しいです。

最初が肝心なので「手を噛んだら遊んでもらえないんだ」「噛むのはいけない事なんだ」と教えましょう。

生後5ヶ月の食事

生後5ヶ月になる頃は、ふやかしていたフードやウェットフードからドライフードに切り替えられる時期です。

ドライフードへ切り替え

子猫の時期はふやかしたフードを少量ずつ数回に分けて与えますが、生後5ヶ月にはドライフードを食べられるようになります。

一度に全部切り替えてしまうとお腹を壊してしまう危険があるので、切り替えるのは少量ずつにしましょう。

カリカリの食感が苦手な子もいるので、その場合はふやかしたフードに少しずつ混ぜて慣れさせると食べやすいです。

少量ずつ切り替えて消化できているか確認

ドライフードに切り替える時は、胃や腸に負担がかからないように少量ずつ様子を見ながら与えましょう。

ちゃんと消化できているか、便のチェックも必要です。

便秘や下痢が続く場合は、ドライフードを休憩したり専門の獣医に相談して進めていきましょう。

食事量の計算方法

基本的に猫の食事量は、フードのパッケージに表記されている1日あたりの食事量の目安を参考にすれば問題ありません。

月齢や体重によって、細かく食事量と回数が記載されているのでわかりやすいです。

しかし、子猫の時期は個体によって体格差がある場合もあるので、基準通りの量では心配という方は計算式で計算してみましょう。

  • 体重×約130カロリー(生後5ヶ月)

ヤンチャで運動量が多い子は多めに与えたり、のんびりしていてあまり動くのが得意じゃない子は少なめに与えるなど調節しましょう。

消費カロリーが多ければ、多少基準より食事量が多くても問題ありません。

生後5ヶ月は体重や体格などの成長スピードが緩やかになる頃ですが、まだまだ身体の基礎を作っている時期です。

肥満には気を付ける必要がありますが、十分な食事量を与えて栄養不足にならないようにしてください。

食事回数

生後5ヶ月の子猫の食事回数は、1日3〜4回が目安です。

体型は成猫と変わらなくなりますが、胃の大きさはまだ小さいので一度に多くの量は食べられません。

少なくても1日3回に分けて与える必要があります。

もしも、早食いになってしまったり、食べ終わってもご飯を欲しがる場合は4回に増やしてあげましょう。

消化できずに下痢や便秘になってしまう場合も同様に、量や回数を調節してください。

まだまだ食事をするようになって間もない子猫なので、個体ごとに違って当たり前です。

愛猫がご飯を食べない、食べすぎて困ってるなど色々な悩みが出てくる頃ですが、成猫になろうと成長している段階なので、焦らずにゆっくり様子を見ながら進めていきましょう。

生後5ヶ月の子猫の体重はどれくらい?

生後5ヶ月の子猫の目安になる参考体重を紹介します。

あくまで目安なので、愛猫の体重が全然違うからと言って不安になる必要はありません。

猫種によって差が出るので、心配な方は動物病院で適正体重を教えてもらいましょう。

体重の目安

生後5ヶ月の子猫の体重は、平均1.5〜2kgです。

平均体重は猫全種類の平均という事なので、猫種によって多少左右されます。

個体差や遺伝による体格差もあるので、あくまで参考程度の数字で見てください。

あきらかに太り過ぎor痩せすぎでない限り、成長途中なので心配ないです。

もしも、愛猫の体重が明らかに異常な場合はすぐに動物病院に連れて行き、専門の獣医の指示に従いましょう。

獣医さんからアドバイスをもらうのがおすすめ

猫種や個体差で平均体重と愛猫の体重に差があって心配な場合は、専門の獣医に相談するのがおすすめです。

その子にあった適正体重や、食事量の目安も教えてくれます。

予防接種などで動物病院に行くことも多い時期なので、次回までに◯kg体重を落とすために食事量をこのくらいにしましょうなどのアドバイスをもらい、実践して健康体に育てましょう。

ネットの情報も参考になりますが、実際に専門の獣医に聞く方が安心です。

心配な方は動物病院でアドバイスをもらってみてください。

肥満を防ぐには適度な運動が必要

生後5ヶ月頃の肥満防止には、食事制限ではなく適度な運動がおすすめです。

子猫の時期に肥満になってしまい、そのまま成長してしまうと成猫になった時にも影響が出てきます。

肥満になってから体重を落とすのは難しく、食事制限や無理やり運動をさせてストレスが溜まってしまうのは健康にも良くないです。

飼い主は愛猫の体重管理をする必要があるので、生後5ヶ月の猫でもできるおすすめな運動方法を紹介します。

上下運動ができるキャットタワー

室内飼いをしている猫におすすめなのがキャットタワーです。

猫は高いところが好きなので、室内でも簡単に登れる場所を求めています。

キャットタワーは上下運動を促すように作られているので、運動不足の猫にもぴったりです。

登ったり降りたりするだけでなく、落ち着けるスペースがあったり、種類によって使い方は様々なのでその子にあったキャットタワーを選んであげましょう。

一つ注意が必要なのは、置く場所の確保です。

スペースが必要となるので購入前に寸法を測りちゃんと置けるのか、置いたことでもっと動けるスペースがなくならないかなどチェックしましょう。

比較的場所を取らない突っ張り棒のキャットタワーもあるので参考にしてみてください。

キャットウォークを取り付ける

運動不足解消には、キャットウォークをお部屋に設置するのもおすすめです。

猫が自由に上下運動ができるように、キャットステップという棚などを壁に取り付け、高いところに猫の通り道を作ります。

猫は本能的に狩りをする時や外敵から身を守るために高い位置に登るので、高いところが好きで落ち着くという性質をもっている子が多いです。

室内を歩き回っているだけでは活動スペースが少ないので、キャットウォークを設置してスペースを確保してあげましょう。

特に猫が動けるスペースやキャットタワーを置けるスペースを確保できないお部屋の方は、壁を使えば良いのでぜひ試してみてください。

一人遊びできるおもちゃを用意する

運動不足解消するなら1人遊びできるおもちゃを与えるのも大事です。

特に忙しくてお家を空けることが多い飼い主さんは、愛猫の好みのおもちゃを用意してあげてください。

お留守番の時間が長いと、猫も寝る時間や動かない時間が増えてしまいます。

動かないと肥満になる確率が上がるので、お留守番や忙しくて構ってあげられない時に1人でも遊べて身体を動かせるのが望ましいです。

1人遊びができるおもちゃはこちらを参考にしてください。

電動猫じゃらし自動で猫じゃらしを揺らしたり出したりしてくれるおもちゃです。連続して動く時間が決まっているので遊び過ぎも防げます。一度スイッチがオフになっても、再び触れるとオンになるので何度でも繰り返し遊べます。
トンネルダンボールハウス段ボールに穴が空いていて組み合わせ次第で何通りもの楽しみ方があります。ダンボールの中を歩き回ったり、リラックスしてみたり1人でも楽しく運動できるおもちゃです。
電動で動くボール充電式で読めない動きで動き回る電動のボールのおもちゃです。LEDで光るものもあり猫が気になって追いかけて遊びます。

飼い主が一緒にいれない時にも勝手に動いてくれる電動のおもちゃは、猫が飽きなくておすすめです。

お部屋にスペースのある方は、1人でも動き回って遊べるダンボールハウスも楽しめます。

その子にあったおもちゃを選んで、1人の時間も楽しめる環境を作ってあげましょう。

一緒に遊んであげる

猫の運動不足解消に1番良いのは、一緒に遊んであげることです。

運動が嫌いな子は、部屋の環境を作ってあげても自ら動こうとはしません。

そんな時は、飼い主がおもちゃを使って遊んであげてください。

猫は飽きっぽいので、熱中して遊ぶ時間は長くても10〜15分程度です。

まとめて長い時間運動させるのは難しいので、1日の中で数回に分けて遊んであげましょう。

まとめ

今回は生後5ヶ月の子猫の特徴や注意するポイントについて紹介しました。

身体も大きくなり成猫に近づいてきたように見えますが、まだまだ中身はヤンチャ盛りの子猫です。

お留守番もできるようになりますが、なるべくは飼い主さんが一緒にいてあげましょう。

食事も好き嫌いが出てくる頃なので、この記事を参考に体重の変化に気をつけながらその子にあった食事を見つけてあげてください。

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