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はじめに
猫を飼い始めたばかりの方や、これから猫を飼いたいとお考えの方のなかには、家を空けることが多くて、お留守番ができるのか不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、猫にとってお留守番はあまり苦になることではありません。
犬に比べて、長時間のお留守番も環境さえ整っていれば、難なくこなすことができます。
そこで、今回は、猫はどれくらいお留守番ができるのか、お留守番する際に必要な準備までくわしく解説いたします。
猫はお留守番ができる?
猫にとって家は自分のテリトリーと認識しているため、お留守番をすることはあまり苦ではありません。
お気に入りの場所で昼寝をしたり、キャットタワーで運動したりと寂しがるよりも、自分の時間を満喫している猫が多いようです。
常に人がいて、にぎやかな環境で過ごすことよりも、気ままに自分のペースで好きなように
お留守番をしていることの方が、猫の性質上合っているのでしょう。
猫はお留守番が得意
猫はもともと単独で行動する性質を持っており、群れで行動する犬に比べ自分のテリトリーでのお留守番が得意な動物です。
飼い主さんが仕事で日中家を空ける程度のお留守番でしたら、難なくこなすことができます。
ただし、お留守番をしやすい環境を整えてあげることは必要です。
飼い主が家を空けている間も、快適に過ごせるように、季節による部屋の温度設定や、新鮮な水、場合によっては食事ができるように準備をしてあげましょう。
また、一般的にお留守番が得意とはいえ、性格によっては寂しがり屋で飼い主のそばを離れることになかなか慣れない子もいます。
対策として、子猫のうちに短い時間でスタートして、徐々に時間を延ばしていくようなトレーニングが有効です。
注意点として、持病のある猫の場合には、必ずしも長い時間のお留守番ができるとは限りませんので、動物病院を受診して、獣医師に相談してください。
猫のお留守番、何時間まで大丈夫?
猫はお留守番が得意だということは、おわかりいただけたと思います。
では、何時間だったらお留守番させても大丈夫なのでしょうか。
14時間ぐらいは可能である
仕事などで家を空けるとなると、長時間のお留守番をさせることになるので、飼い主さんは心配でしょう。
結論からいうと、慣れている成猫なら、14時間くらいのお留守番でしたら問題なくできます。
猫は1日のうち半日くらい、つまり12時間ほど寝ているため、起きて遊んだり運動したりする時間も含めるとそれだけで14時間くらいは経過します。
朝仕事に行って、夕方以降に帰宅する程度でしたら猫にとっては苦になることは少ないでしょう。
14時間くらいのお留守番であれば、猫にとっては待たされているというよりも自由に過ごしている感覚なのかもしれません。
ただし、お留守番が得意な猫も、飼い主に何の関心もないわけではありませんし、ずっと単独で過ごしたいわけではないので、帰宅したらしっかりと遊んであげるなどコミュニケーションを取ってください。
猫のストレス解消にもつながり、留守中の問題行動をなくすことにもつながります。
生後6ヵ月未満の子猫は長時間お留守番ができない
お留守番が得意な猫とはあくまで成猫のことです。
生後6ヵ月にも満たない子猫に、長時間のお留守番はできません。
まだ体ができあがっておらず、いつ体調を崩すかわかりませんし、基本的には飼い主は家にいて見守る必要があります。
子猫は、一度にまとまった量の食事ができないため、1日の食事を複数回に分けて与える必要があります。
そのため、最低でも朝、昼、夜と3回は食事を与えなければならず、飼い主さんは長時間家を空けることができません。
排泄回数も多いので、こまめなお世話が必要になります。
また、誰もいないあいだに、ケガをする可能性もあるので、自分のテリトリーを認識できるようになるくらいまでは、きちんと見守ってあげる事が大切です。
子猫にお留守番させるためには、最初は短い時間から始めて徐々に時間を延ばしていくようなトレーニングが必要です。
6ヵ月を過ぎる頃には食事回数も1日2回になってきますので、まずは半日くらいから徐々に慣れさせていくとよいでしょう。
猫は何日までお留守番できる?
普段ならば、14時間程度のお留守番は難なくこなすことができますが、数日のあいだ家を空ける場合ではどうでしょうか。
本来は、毎日飼い主が家に帰ってきて、猫の様子を見ながらお世話することが望ましいのですが、やむなく長時間にわたり留守にすることも出てくると思います。
どれくらいの時間ならば、問題ないのか、見ていきましょう。
ただし、性格などによる個体差もあるので、あくまで一般的な基準として参考にしてください。
1泊2日~2泊3日程度
ペットを飼っていると、なかなか家を空けることが不安で、旅行などにも行けなくなると思われがちですが、留守番に慣れている成猫ならば1泊〜2泊でしたら可能です。
もちろん、その間家に帰ってくることはないのでしっかりとした準備が必要です。
猫が心配だからと、誰かに預かってもらうようなケースもあると思いますが、猫は自分のテリトリーの中にいることが快適で、突然環境が変わることをあまり好まないので、1泊~2泊程度でしたら、環境を整えてあげて家で過ごす方がストレスも少なくなります。
どうしても心配な場合には、1日1回程度、代わりに様子を見に来てくれる人にお願いをして水やトイレの交換をお願いしておくと、安心してお留守番させることができるでしょう。
ペットシッターやペットホテルをなるべく利用する
お留守番が得意な猫は、1〜2泊くらい家を空けることも、問題ないことを解説しました。
しかし、きちんとお留守番ができるか、長時間にわたってお留守番に対応できるのかは、個体差によるところもあります。
例えば、家の中で飼い主さんの姿が見えなくなると、ずっと鳴きながら探しているような子や、お留守番させるたびに部屋を荒してしまう子などは、あまり向いていません。
短時間ならばともかく、長時間、ましてや日をまたいで数日間などのお留守番には耐える事ができないかもしれません。
そのような子を飼っていて、やむなくお留守番をさせる必要がある場合には、ペットシッターやペットホテルを活用するとよいでしょう。
ペットシッターは時間制で、指定した時間に訪問し、依頼している内容のお世話をおこなってくれるサービスです。
指定された時間に、家を訪れ、猫の状態を確認後、食事や水の交換、トイレの交換などをおこなってくれます。
遊び好きな猫ならば、シッターが遊び相手にもなってくれます。
訪問時の猫の様子などはきちんと報告してもらえるので、飼い主にとっても安心できるサービスです。
注意点として、知らない人が家に入るので、事前にきちんとシッター会社や、実際に訪問してくれるペットシッターについての情報は確認しておきましょう。
また、依頼時にどこまで対応してもらえるのか、質問しておくとよいです。
ちなみにペットシッターは30分から1時間と短い時間で対応していることが多く、それ以上ですと通常料金に加え、別途追加料金が必要となります。
万が一、猫が体調を崩したときに、動物病院への連絡など、適切な処置までカバーしてくれるのかなど、家を空けることで考えられる不安に関して、何をしてもらえて、何はできないのか、あらかじめ飼い主側で把握したうえで、ペットシッターに頼むのか検討しましょう。
次にペットホテルですが、家でのお留守番が難しい場合に、指定の場所に預けるサービスです。
おすすめできるのは、かかりつけの動物病院や、ペットサロンに付属しているペットホテルです。
ペットホテルの場合には、自宅ではなく、外部で猫を預かってもらうことになるため、環境の変化を好まない猫にとって大きなストレスになり、食事を摂らなかったり、落ち着きがなかったりすることが考えられます。
ひどくなると体調を崩してしまうこともあるかもしれません。
その様なトラブルを回避するために、いきなり初めての動物病院や、ペットサロンではなく、すでにかかりつけになっているか、トリミングなどで訪れたことのある所に依頼をしてください。
かかりつけの動物病院ならば、異常があればすぐに見てもらうこともできますし、連絡をもらってそのまま治療をしてもらうこともできるので安心です。
預けている間に、トリミングや、日々の健康チェックをおこなってもらえることもあるので、うまく活用しましょう。
数日間のお留守番は、日々の個体の状態を確認しながら、いきなりではなく徐々に慣らしていく必要がありますし、その際に、きちんと頼めるペットシッターやホテルをあらかじめ探して、短い時間からお試しをしてみるのも有効でしょう。
猫にお留守番をさせるときに必要なもの
猫がお留守番している間、不自由なく安心して過ごしてもらうために、飼い主が用意しておくべきものをご紹介していきます。
こちらは、仕事で半日ほど家を空ける場合でも、旅行などで1〜2日家を空ける場合でも準備しておかなければならないものなので、忘れずに準備してください。
水
すべての生物が生きていくために必要不可欠な水は、必ず準備しなければなりません。
その際、1ヵ所だけに置かずに数ヵ所に分けて、水を用意してください。
1ヵ所のみ置いてしまうと、猫がこぼしてしまうことも考えられるので、予備の水が必要になります。
特に夏場は、普段よりもたくさんの水を飲むこともあり、そのためにも多めの準備が必要です。
おすすめなのは自動給水器です。
少量ずつ食器などに置くよりも、大容量の水を溜めておくことができ、フィルターでろ過されるため、いつでもきれいな水を飲むことができます。
お水は食器に入れたままにしておくと傷んでしまうこともありますが、自動給水器ならば、その心配も軽減されます。
そのため、長時間のお留守番の際には、自動給水器で、新鮮な水を大量に準備しておいた方が安心です。
キャットフード
長時間家を空ける場合には、当然ですが食事の準備も必要になります。
ただし、食器に数回分の食事を入れておくと、一度に食べてしまったり、水同様に、空気に触れて劣化したりしてしまうこともあります。
そこで、猫をお留守番させるご家庭には、自動給餌器を使用する方法があります。
自動給餌器は、あらかじめ準備しておいた量の餌が、設定した時間にトレイに自動で提供されるので、長時間家を空けていても決まった時間に餌を与えることができます。
朝、夜など複数の設定が可能なため、1日家にいなくても餌が食べられないことはありませんので安心です。
ドライタイプがおすすめ
自動給餌器はさまざまなタイプのものが用意されており、ドライのみに使用できるストッカータイプや、ウェットフードにも対応するトレイタイプがあります。
しかし、長時間のお留守番となると、食事が傷むことも考えて、ストッカータイプの自動給餌器でドライタイプのフードを与えることがおすすめです。
トイレ
猫はとてもきれい好きで、汚れたトイレの排泄を好みません。
もしトイレが1ヵ所しかない場合、そのトイレが汚れていれば、トイレではないところで粗相をしてしまうこともあります。
対策として、きれいなトイレを、猫の行動範囲の複数の場所に設置しておきましょう。
お留守番させるときに、いきなり新しい場所に置くのではなく、日頃より部屋の中に複数のトイレがあることを認識させておくと粗相も少なくなるでしょう。
ケージ
猫が、なかなか1匹でのお留守番に慣れずに、家の中を自由に行動させるのが怖い場合や、まだ猫が小さく、やむ負えず留守番をさせなければならない場合には、ケージに入れておくというも方法もあります。
もしケージに入れておく可能性があるのならば、事前にそのケージが安心できる場所だと猫に理解させておく必要があります。
不安な気持ちのままケージに入れてしまうと、猫にとってかなりのストレスになり、次回からケージに入ることを嫌うようになってしまいます。
また、本能的にお留守番が苦手ではない猫も、ケージに閉じ込められたままでお留守番をすることには慣れていませんので、ケージに入れる場合は通常のお留守番に慣れていない猫に限り、短時間でおこなうようにしてください。
温度の管理
猫は暑がりで、寒がりなため、室内の温度には、常に気を配らなければなりません。
夏の暑すぎる部屋は当然苦手ですし、放置しておくと脱水症状などを引き起こし、とても危険です。
冬場も誰もいない部屋は気温が低下してしまい、猫にとっては過ごしにくい環境となります。
そのため、猫の身体的負担を軽減させるためにも、お留守番させている部屋の室温は、エアコンを使用して、猫が過ごしやすいといわれている20〜28℃に設定してあげることが望ましいです。
猫はあまり発汗をしないため、特に夏場の温度調整が苦手です。
冬の場合には、部屋に毛布を置くなどして寒さ対策ができますが、夏は留守にしている間は常にエアコンを使用して、適温にしておくことをおすすめします。
脱走防止策をする
お出かけの際には、戸締りの確認を忘れないでください。
小さな隙間でも、猫は外に出てしまうことがあります。
特に発情期などでは、本能的に外に出ようとすることが多いので、可能ならば、猫の行動できる部屋を絞って、扉をしめて外に出られないようにする対策を検討してください。
猫のお留守番に便利な3つのおすすめグッズ
お留守番の準備が整ったところで、実際に始めてみると、不安なことも多く出てきます。
そこで、猫のお留守番への不安を軽減するグッズを3つご紹介します。
自動給餌器
お留守番をさせていて、いつもの時間に餌をあげられないことで不安になることもあると思います。
自動給餌器を使用すれば。設定した時間に、設定した量がトレイに用意されるので、飼い主さんが家にいなくてもきちんといつもどおりの食事を摂ることができます。
ペットカメラ
留守中に猫がどのような行動をしているのか、きちんと食事を摂っているか、水を飲んで、トイレをしているのかなど、万全の準備をしていても気になるものです。
そこで、ペットカメラを設置することによって、外出先でも猫の様子を確認できるようになります。
スマートフォンと連動すれば、飼い主がどこにいても大切な猫の確認ができるため、ご自身の安心のためにも、1台は設置しておきたいところです。
スマートリモコン
スマートリモコンがあれば、赤外線リモコンで操作できる電化製品ならば、外出先でも遠隔操作が可能になります。
夜になれば照明をつけて部屋を明るくすることもできます。
特に重宝するのが夏冬ともに外気の温度を見ながらエアコンの調整ができる点ではないでしょうか。
家にいても、それぞれのリモコンを使うことなく一元管理ができるので、とても便利なツールとなっています。
まとめ
猫のお留守番について解説してきました。
猫はあまりお留守番が苦にならず、環境さえ整えば、長時間のお留守番にも充分対応できます。
単独で行動する性質でもあるため、人との適度な距離感が、猫にとって心地よい場合もあるでしょう。
とはいえ、飼い主さんにとっては、自分の目の届かないところで愛猫をお留守番させるのは、不安で仕方ないと思います。
まずは新鮮な水と、食事、清潔なトイレを複数準備します。
次に、お留守番にかかる飼い主の負担を軽くする自動給餌器や自動給水器の使用や、常に猫の状態が確認できるカメラなどを活用していきましょう。
新鮮な食料と、いつでも姿が確認できる状態でなら、飼い主さんも安心できるはずです。
まずは徐々に慣らしていきながら、少しずつツールを増やして、安心してお留守番ができるような環境作りに励んでいきましょう。