【獣医師監修】共働きでも猫は飼える!?ケージ飼いのコツを徹底解説!

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はじめに

共働きの家庭で猫を飼うには1

これから猫を飼いたいと考えてはいるけれど、共働きを理由に飼うことを躊躇していませんか。

たしかに、長時間家を空けてしまえば、心配事もたくさん出てくると思います。

「なにか事故でも起きていないか」

「部屋の中はぐちゃぐちゃにされていないか」

など考え始めたらきりがないほど悩んでしまう方も多いでしょう。

だからといって猫をあきらめる必要はありません。

きちんとした準備をすれば、共働きでも猫を飼うことはできます。

そこで、今回は共働きの家庭で、猫を飼うにあたってのメリットや、留守番に慣れさせるためにおすすめなケージ飼いについてくわしく解説いたします。

共働きでも猫は飼える!?

あらためて申し上げますが、共働きでも猫を飼うことは可能です。

そもそも猫は、単独で行動する性質を持った動物なので、自分のテリトリーで1匹で過ごすことを苦にしません。

自由気ままに、安心できる場所でのんびり過ごすのは、猫にとって心地よいものなのです。

1日の半分くらいを寝て過ごすので、飼い主さんが仕事に行っている時間程度でしたら問題ありません。

ただし、前述したように「安心できる場所」つまりリラックスできる快適な場所である必要があります。

猫が環境に慣れるためには少し時間が必要なので、迎え入れた最初の数日は、いきなり留守番させることはせずに、まずは新しい家に慣れてもらうことから始める必要があります。

共働きでも猫は問題なく飼うことができますが、最初はきちんとした環境整備が必要なことは理解しておきましょう。

共働き家庭で猫を飼うメリットと注意点

日々忙しく働く共働きのご家庭が、それでも猫を飼うことにより得られるメリットには何があるのでしょうか。

メリット

毎日、仕事で疲れ切っていても、猫の待つ家に帰宅するだけで、猫好きにとっては癒され、ストレス解消になります。

一緒に遊びを楽しむことが次の日の活力になって、毎日の楽しみがひとつ増えることでしょう。

また、時間のない方にとって、散歩の必要もない猫は日常生活に大きな負担もあまりありません。

家を空けることは心配かもしれませんが、それほど神経質になる必要はありません。

もともと独立心の強い猫は、飼い主が留守の間も寂しさをあまり感じずに、自分の時間をのんびり過ごして飼い主の帰りを待てるところも、共働きのご家庭が猫を飼うメリットでもあります。

ほかにも、猫と暮らすことで、仕事から帰ったら猫に合わせて遊んだり、スキンシップの時間を作ることで、規則的な生活が送れるようになります。

注意点

猫を飼って、安心して留守番をさせるには、きちんとした環境作りと安全対策が必要です。

おそらく飼い主さんは、猫を留守番させる際にさまざまな心配をするはずです。

「食事や水はどうしよう」

「どこかイタズラをして、ケガをしたりしていないかな」

環境作りとは、このような心配事が起きないように準備をしておくことが大切になります。

長時間にわたり家を空けるのならば食事の準備も必要ですし、水はいつでも飲めるようにしておかなければなりません。

なにかイタズラをしそうなものが部屋にあるのならば、あらかじめ片づけておくなど、気になることがあれば、そうならないように準備しておくことで、猫も次第に慣れてくるので、安心して留守番させることができます。

猫のケージ飼いのメリット

共働きの家庭で猫を飼うには2

共働きで猫を飼う場合に、どうしても留守番は避けて通れません。

飼い主さんが環境を整えて、安全対策をすることは重要ですが、迎え入れて日の浅い子猫などをいきなり自由に行動させるのはおすすめしません。

まずは猫に家に慣れてもらうことが必要なので、留守中のケージ飼いも検討しておきましょう。

ケージ飼いのメリットを3点ご紹介します。

目が届かない時も安心

迎え入れて間もない子猫の場合は、ありとあらゆるものに興味津々で、家の中を散らかしたり、ケガをしたりしてしまうことがあるかもしれません。

家にいるときは、飼い主さんが注意していればよいですが、留守中はそうはいきません。

ケージならば、外に出ることができないので、目が届かないときも安心できますし、猫にとってもいきなり放し飼いにされるよりも刺激も少なく、少しずつ環境に慣れていくことができます。

猫を隔離できる

猫を留守番させている間に、誤って何かを誤飲してしまうことや、脱走を図る心配もあると思います。

部屋の中で自由にできるようになっても、対策は必要ですが、最初のうちはケージで隔離しておくほうがより安心できます。

そのためにも、ケージの中は安全な場所だと猫が認識する必要があるので、日頃から隔離する練習をしておきましょう。

いざという時に利用できる

ケージ飼いに慣れていると、もし猫が苦手な人が訪ねてきても、ケージに入れておくことができます。

また、体調不良などで、安静にしなければならないときなどに、ケージの中に入れて布などを被せてあげると静かに過ごせます。

猫のケージ飼いのデメリット

新しい環境に慣れてもらうために、ケージ飼いは有効ですが、当然デメリットもあります。

注意しておきたいデメリットをご紹介します。

ストレスを溜めてしまう場合がある

成長した猫は、広い場所で動きたくなることが多く、長時間ケージで過ごすことにストレスを感じてしまうことがあります。

精神的なストレスを抱えてしまうと、問題行動につながるおそれもあるので、注意が必要です。

ケージの中で暴れたり、鳴き続けたりするようならばストレスのサインです。

留守番以外の時間はケージから出し、気分転換させてあげてください。

また、ケージの大きさが小さすぎる可能性もあります。

上下運動ができる2段、3段のケージもあるので検討してみてください。

肥満になる可能性が高まる

ケージの中は限られたスペースのため、どうしても運動不足になりがちです。

しかし、食事量は変わらないため、肥満になる可能性が高くなってしまいます。

肥満によって体重が増え、動きが少なくなるので筋力の低下にもつながってしまいます。

猫は、犬のような運動を必要としませんが、帰宅したらスキンシップもかねておもちゃなどで遊んで運動習慣をつけてあげましょう。

スペースをとってしまう

留守番中の猫が快適に過ごせるケージは、大きさもそれなりのものがほとんどです。

そのため、人間の居住スペースを大きく圧迫してしまうこともあります。

特にワンルームなどのお部屋では、部屋の中のかなりのスペースを占拠することも考えられます。

ケージ選びの際には、縦長のケージを選ぶなど、設置スペースに合わせたものを慎重に探してください。

共働き家庭で留守番させる時の注意点

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共働き家庭で猫を留守番させるためには、あらゆる問題点を解決しておく必要があります。

代表的な注意点についてくわしく解説いたします。

食事や水は十分に用意する

長時間留守番をさせる場合には、食事の用意が必要です。

成猫も1日に少なくとも2回の食事が必要なため、朝から夜まで家を空ける日などは食事を用意してあげましょう。

水に関しては、いつでも飲める環境にしておかなければなりませんので必ず用意してください。

また、できるだけ新鮮な水を飲ませるために、お出かけ前には水の交換は忘れずにおこなってください。

常に新鮮な水を飲ませるために、自動給水器の使用もおすすめです。

大容量の水を溜めておき、フィルターを通してろ過されたきれいな水が供給されるので、長時間の留守番には最適です。

適切なスペースやトイレの用意

猫は食事の場所とトイレを分ける習性があります。

そのため、食事スペースとトイレが近すぎると、トイレで排泄しなくなることがあります。

適切なスペースを確保して、トイレを設置するようにしてください。

また、猫のトイレの数は頭数+1個が理想とされています。

猫はとてもきれい好きな動物なので、汚れたトイレでの排泄を嫌います。

留守番しているあいだにトイレが汚れていると、我慢したり、別の場所に粗相をしてしまうことがあるので、行き来できるスペースが広い場合には、猫が良く移動するスペース2ヵ所にトイレを設置するとよいでしょう。

スペースが広くなく1個しか設置できない場合には、システムトイレを利用するなどして、常に清潔な状態が保てるトイレを選んでください。

脱走対策をしておく

猫を飼ううえで、脱走対策は必須です。

万が一脱走してしまうと、迷い猫になってしまったり、事故に遭う危険性もあるので、絶対に脱走させてはいけません。

猫は小さな隙間をすり抜けてしまうので、窓や玄関には脱走対策が必要です。

留守番させる際には、窓を閉める、玄関には猫が飛び越えられないように柵をする、自由に行動できる部屋を限定するなど対策を講じましょう。

危険なものは片付けておく

飼い主さんが家の中を見渡して、危険と感じたものはできる限り排除しておいてください。

電気のコードなどはどこの家にもありますが、猫が興味本位でかじってしまい火災になってしまうことがあります。

できる限り、猫の目につかない場所に隠すようにしてください。

また、輪ゴムやビニールなど小さなものをつい置いたままにすると、誤飲の可能性があるので、すべて片付けてください。

キッチン周りにもガスコンロなどがあり、飛び乗ると危険なので、行き来ができないようにしておきましょう。

長時間の留守番はできるだけ避ける

どれほど対策をしても、あまりにも長時間留守番をさせることは、やむをえない場合を除いてはできるだけ避けましょう。

成猫に関しては、慣れてくれば数日間の留守番ができる子もいますが、体調に不安を抱えている猫や、成長段階の子猫はいつ何が起こるかわかりません。

そのため、飼い主が頻繁に様子をチェックする必要がある猫を、長時間留守番させないようにしてください。

猫の留守番に便利な3つのおすすめグッズ

共働きのご家庭で猫に留守番をさせるのならば、少しでも手間を減らせるに越したことはありません。

そこで、毎日のお世話を手助けしてくれるおすすめグッズを3つご紹介します。

自動給餌器

共働きで、家を空ける場合には、食事の時間に帰れないこともあると思います。

猫は成猫でも1日2回の食事が必要なので、毎日遅くまで食べられないのは飼い主さんも心配で仕方ないでしょう。

そのようなときには自動給餌器を使用すれば、決まったタイミングに、決まった量の食事を与えることができます。

給餌器の種類は、ドライフード専用のストッカータイプと、ウェットフードも利用可能なトレイタイプがあります。

ストッカータイプは、タンク内にドライフードをストックしておき、設定した時刻に、設定した量が自動的にフードボウルに供給される仕組みになっています。

トレイタイプは、複数のトレイにフードをセットしておき、時間になるとフタが開き食事ができるようになっており、次の時間になると別のトレイにセットしたフードが食べられる仕組みになっています。

トレイにセットするだけなので、水分の多い半生タイプや、ウェットフードでも使用可能です。

ただし、すべてのトレイタイプがウェットフードに対応しているわけではありませんので、購入の際には注意してください。

また、ドライフード専門のストッカータイプはタンクも密閉されており、フードが劣化することはあまりありませんが、ウェットフードの場合には長時間の保存には適していないため、長く家を空けることが多いご家庭では、ストッカータイプがおすすめです。

ペットカメラ

家を空けている間に、きちんと留守番ができているのか、トラブルが起きていないか飼い主さんの心配は尽きません。

ペットカメラを設置していれば、猫の留守番の様子をスマホで確認できます。

ペットカメラ選びに重要なのは、「画質」「撮影範囲」です。

画質が悪いと猫の表情や、カメラから離れた場所での行動が把握しにくくなってしまうので、カメラを選ぶ際には、フルHDのものがおすすめです。

また、帰りが遅い飼い主さんも安心の夜間撮影モードが、ほとんどのカメラに備わっているので、暗いところでも猫が何をしているのか確認できます。

撮影範囲はできるだけ広いものを選びましょう。

特に水平方向は360度回転可能なカメラをおすすめします。

動く物体を自動で追いかけてくれるものや、スマホで遠隔操作が可能なものまであるので、部屋を見渡せる場所に設置すれば、死角がないので、カメラが猫を見失うことがありません。

さらに広角レンズのカメラであれば、縦方向もしっかりと撮影できるので、高いところにいる猫もチェックできます。

スマートリモコン

スマートリモコンとは、複数の家電製品のリモコンを1つにまとめて、外出先でもスマホから操作できるようにする機械のことです。

赤外線リモコンを使用している家電製品ならば、ほとんどのものが設定可能です。

猫を飼っているご家庭で特に重宝するのはエアコンでしょう。

夏場の暑さ対策のために、エアコンは欠かせませんが、スマートリモコンを使用すれば、室温の変更や、万が一のつけ忘れでもスマホで操作ができるようになります。

特に停電などでエアコンが停止してしまうと、電気が復旧してもスイッチを入れない限りエアコンが停止したままになるので、暑い室内に猫を閉じ込めてしまうことにもなりかねません。

そのようなときにも、スマートリモコンを使用していれば簡単にスイッチを入れることができます。

ほかにも、夜になれば部屋の照明をオンにすることができるなど、猫の留守番にとても役立つ機能が備わっています。

まとめ

共働きでも猫を飼えることを解説してきました。

猫は単独行動を好むため、留守番させることをそれほど心配しなくてもよいことがおわかりいただけたかと思います。

しかし、家に迎え入れた猫をいきなり放置するのはおすすめできません。

しっかりとした環境を整えて、必要に応じて慣れるまでのあいだはケージ飼いも取り入れながら、猫が安心して留守番できるよう飼い主さんは取り組まなければなりません。

とはいえ、飼い主さんも、留守番させることに神経を使いすぎてしまっては、疲れてしまいます。

今回おすすめしたグッズを有効に活用していただければ、心配しすぎることもなく安心して猫を留守番させることができます。

共働きだからといって、猫をあきらめる必要はありません。

当記事を参考に、ぜひ新しい猫を迎え入れてあげてください。

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