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【獣医師監修】茶トラの野良猫は珍しい!?茶トラ猫が人気な理由を徹底解説

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茶トラの性格や性別の違い1

はじめに

今回は茶トラの特徴や性格、人気の理由など、茶トラの魅力について詳しく解説します。

茶トラとは、明るいオレンジブラウンベースに濃い茶色やオレンジの縞模様が入っている猫のことを言います。

黒と茶色の縞模様であるキジトラが基本と言われており、そこに突然変異でオレンジ色の遺伝子が加わったのが茶トラです。

毛色はきつね色とも表現されるので、ジンジャーキャットと呼ばれたり、レッド・マッカレル・タビーと呼ばれることもあります。

茶トラは、甘えん坊で人懐っこい子が多く、穏やかで落ち着いた生活を送りたい方におすすめです。

これから茶トラを家族に迎え入れたいとお考えの方も、今まさに一緒に生活している方も、ぜひこの記事を見て茶トラの魅力をもっと知ってください。

茶トラの性格や性別の違い2

茶トラの野良猫は珍しい?

茶トラの野良猫は珍しいと言われていますが、実は珍しい訳ではありません。

なぜ珍しいと思われているのか、茶トラの噂について詳しく解説します。

珍しくない

茶トラは、メスが生まれるのが珍しいというだけで、茶トラ自体が珍しい訳ではありません。

メスが珍しいと言う話が、どこかで茶トラ自体が珍しいという話になってしまい、噂が広がってしまったのでしょう。

実際は、茶トラと呼ばれる猫の数は多く、毛柄の種類は大きく分けると3種類の模様に分けられます。

毛柄の種類特徴
まるどら
  • 全体的にオレンジの毛色に、濃いオレンジの模様が入る
  • しっぽの先の毛色が薄い
茶白
  • まるどらの毛柄に白色の模様が入る
  • 足先が白い、顔の下半分が白いことがある
白茶
  • 茶白よりも白色の毛の部分が多い
  • 背中やしっぽは茶トラ柄が残りやすい

茶トラは、基本的に薄いオレンジブラウンに濃い茶色やオレンジの毛が縞模様で入っている猫のことを言います。

お腹や尻尾、顔の下半分やお腹に白色の毛が入ってくる子も多いです。

その他にも、毛色が薄まる遺伝子を持っていて毛色が薄まり淡い色になるクリームマッカルタビーや、シルバーの遺伝子を持っているもっと淡い毛色になるレッドシルバーマッカルタビーもいます。

入っている毛色の種類や、色の薄さで同じ茶トラでも雰囲気が違うので、今飼っている子や出会った子がどの種類に入るのか、ぜひ調べてみてください。

メスの茶トラが少ない

茶トラは全体の8割がオスで、メスは2割しかいません。

圧倒的にオスの方が生まれる確率が高く、メスが少ない理由は、毛色と性別を決める遺伝子Oが大きく関係しています。

わかりやすく表にしたのでご覧ください。

オスメス
XYXX
片方のX染色体に遺伝子Oがあれば良いどちらにも遺伝子Oが必要

オスはXYの染色体、メスはXX染色体をそれぞれ持っています。

茶トラ柄の猫が生まれるには遺伝子Oが必要ですが、遺伝子OはX染色体の中にのみ存在し、Y遺伝子の中には存在しません。

オスの場合は片方のX染色体が遺伝子Oを持っていれば良いですが、メスの場合は両親共にX染色体の中に遺伝子Oを持っていないと茶トラ柄の猫は生まれないということです。

その結果、茶トラ柄のオスが生まれる確率は28%なのに対し、メスが生まれる確率は7%と差が出てしまいます。

まるどらに関しては、9割はオスが生まれると言われているので、メスが生まれる確率は全体の2万分の1です。

まるどらのメスはかなり珍しい存在なので、ペットショップなどで出会うのは難しいです。

飼いたい場合は、まるどらの猫を取り扱っているブリーダーさんを探して、メスが生まれてくるのを待つのが1番早い方法になります。

まるどら以外の茶トラのメスも、同じように出会える確率がかなり低いので、メスを飼いたい方は出会うまでに時間が必要になる事を理解しておいてください。

住んでいる地域によって多少誤差はある

茶トラの野良猫が珍しいと思われている方は、住んでいる地域によって誤差が出ている可能性があります。

元々オレンジの毛色は、突然変異によって生まれた毛色であり、茶トラが生まれるには様々な遺伝子的な因子が関係しているんです。

それには地域や環境の差や、意図された繁殖によっても多少の誤差が出てきます。

元々野良猫が多い地域や、逆に野良猫の保護に力を入れている地域もあるので、住んでる地域によっては、なかなか野良猫の茶トラに出会えないこともあります。

野良猫の茶トラが気になる場合は、住んでいる地域の猫を保護している団体のホームページを見てみたり、問い合わせをしてみてください。

茶トラの性格や性別の違い3

茶トラ猫はいかにも雑種で里親さんから選ばれづらい?

茶トラ柄の猫は、見た目の色合いから雑種と思われがちです。

里親サイトで、茶トラをよく見かけるので人気がないの?選ばれづらい?と思われる方もいると思いますが、実際のところ茶トラはかなりの人気者になります。

ではなぜ、茶トラが残ってしまうのか、選ばれない理由を詳しく解説します。

母数が多いため結果的に残ってしまう

茶トラは元々の母数が多いので、結果的に残ってしまうことがあります。

決して人気がなくて選ばれていないのではなく、選ばれる以上に里親に出される確率が高いため、残ってしまう子も多くなってしまうのです。

また、茶トラとは猫種ではなく模様のことを言うので、短毛・長毛どちらも存在し、茶トラ模様として認められている猫種は多く存在します。

茶トラ柄と認められている主な猫種はこちらです。

  • アメリカンショートヘア
  • スコティッシュフォールド
  • ノルウェージャンフォレストキャット
  • メインクーン
  • マンチカン

猫種としても人気の高い子ばかりなので、人気がなくて選ばれないということは考えづらいです。

珍しい猫種ではなく、日本でもメジャーな子ばかりなので、全ての子を里親に引き取ってもらうことは難しいです。

これから茶トラを家族に迎え入れようと考えている方は、ぜひ里親の募集も見てみてください。

見た目が雑種ぽくあまり好まれないこともある

茶トラの猫は、見た目が雑種っぽいと言われ、人によっては好まれないこともあります。

好みは人それぞれですが、茶トラの柄は猫の好きな毛柄ランキングで1位をとっており、CMやドラマでも見かける事が多いです。

ランキングを見ると、圧倒的に茶トラの人気が高いことがわかります。

茶トラの模様や毛色は、全体的に温かみがあり優しい印象です。

とても人気のある柄なので、飼いたい方は出会いを大切にする事をおすすめします。

茶トラの性格や性別の違い4

茶トラ猫の寿命はの中でも随一?

茶トラは平均寿命が猫の中でも長く、長い時間を一緒に過ごせます。

寿命について詳しく解説するので、参考にしてください。

平均寿命は15年

茶トラの平均寿命は15年ですが、それ以上生きることも多いです。

猫全体の平均寿命が、12〜18年と言われているので、茶トラは平均〜長めの寿命になります。

家族に迎え入れるなら少しでも長く、一緒に時間を過ごしたいので、長生きしてくれるのは嬉しいです。

明るい色味の毛を持つ茶トラは、元々自然の中で目立ちすぎてしまい、外敵から見つかりやすく生き残るのが大変でした。

猫がペットとして飼育されるようになってから、茶トラも安全に暮らせるようになり、寿命もどんどん伸びています。

病気が少ないため長生きすることが多い

茶トラは元々キジトラから突然変異で生まれたと言われており、体が丈夫と言われています。

特有の遺伝性疾患もないので、健康な子が多いです。

結果、病気になる事が少ないため、長生きすることが多くなります。

しかし、少ないからと言って全く病気にならない訳ではないので、飼い主の方は毎日コミュニケーションを取り、いつもと違った様子がないか観察してあげてください。

何事も早期発見と、1日も早い治療が大事です。

愛猫に不調が見られた場合は、専門医のいる動物病院に連れて行きましょう。

茶トラの性格や性別の違い5

そんな茶トラ猫の性格は?

高い人気のある茶トラですが、どんな性格なのか知っていますか?

茶トラは、とても人懐っこく飼いやすい性格をしています。

詳しい性格について解説するので、これから家族に迎え入れる予定の方は、自分と相性が良いか確認してみてください。

人懐こくて、甘えん坊が多い

茶トラは、人懐っこくて甘えん坊です。

成猫になると、抱っこを嫌がったり必要以上にコミュニケーションを取りたがらない猫もいるのですが、茶トラは逆に抱っこして欲しがったり、膝に乗ってくるなどの甘える行動をしているところをよく見かけます。

そんな甘えん坊な仕草が、ずっと子猫のようで可愛くてメロメロになってしまうという飼い主の方も多いです。

茶トラは、メスよりもオスの方が甘えん坊な性格をしているため、全体の8割がオスの茶トラは、オスの性格の印象が強いところもあります。

特にオスは、飼い主にベッタリで常に一緒にいたがる子が多いので、お留守番で1人にする時間があるご家庭は、オスに比べると依存度が低く、マイペースに時間を過ごせるメスの方がおすすめです。

人見知りが少なくやんちゃな子が多い

茶トラは、警戒心が少なく人見知りをする子が他の猫よりも少ないです。

野良猫でも、お腹を見せたりゴロゴロ言いながら撫でられる子が多く、初対面でもあまり警戒しません。

初めから撫でてアピールや遊んでアピールをしてくる子も多く、特にオスは子供らしい性格をしているので、ダイナミックな遊びもするし、やんちゃな一面も持っています。

人見知りをしない分、好奇心も旺盛で色々なものに興味を持ち、冒険して物を壊してしまう事もあるので、室内飼いの場合は壊れやすい物は届くところに置かないように気を付けましょう。

とても遊び好きである

茶トラは、好奇心旺盛で遊ぶことが大好きです。

元気いっぱい部屋の中を走り回ったり、オモチャでも全力で遊びます。

飼い主さんのことも大好きだから、口にくわえて何度も遊んでアピールをすることもあり、飼い主さんの方が先に根を上げちゃうなんて事もあるでしょう。

高齢犬になっても、好奇心旺盛なところは変わらず、長く元気な姿を見せてくれます。

実は好奇心旺盛な反面、物音に驚いてしまうビビりなところもあるので、工事の音や雨や雷の音が苦手な子は多いです。

びっくりして怯えている場合は、オモチャで遊んで気を逸らしたり、抱っこして安心させてあげましょう。

茶トラの性格や性別の違い6

雑種ぽくても茶トラ猫が人気な理由

見た目から雑種っぽいと言われる茶トラですが、猫の人気ランキングを見てもトップな茶トラは、なぜこんなにも人気があるのでしょうか。

理由は、可愛らしい見た目と性格です。

飼い主だけでなく、見た人をメロメロにさせてしまう茶トラの魅力を紹介します。

茶トラの可愛らしい容姿

まずは、可愛らしい容姿です。

顔は丸みがあり少し大きめで、耳は立っています。

色素が薄いため、鼻や肉球は明るいピンク色で、目の色はゴールド・カッパー・ヘーゼルが多いです。

小さい頃は、キトンブルーという青色の瞳をしていますが、成長とともに変化します。

猫らしい顔つきの、柔らかくて優しい印象です。

毛の色は、薄いオレンジブラウンに濃い茶色やオレンジの縞模様が入っており、中にはお腹や足先、顔の下部分に白色が入ってる子もいます。

額にM字の模様があったり、目の脇から伸びるクレオパトララインと呼ばれる線が入っている子もいるので、探してみてください。

毛の色味に雑種感が出ていてレア感がないと言われる事もありますが、お顔も見た目も優しい雰囲気で穏やかな印象の茶トラです。

飼い主に非常に甘えん坊である

茶トラの最大の魅力は、飼い主に常に甘えん坊なところです。

猫ってあまり人に構われるのが好きではなく、マイペースな子が多い印象ですが、茶トラは常に飼い主と一緒にいたがり、抱っこや遊びもせがんできます。

ストーカー猫と言われることがあるくらい、飼い主が動くと後をついて来たり、離れたところにいるとニャーニャーと呼んだり、添い寝までしてくれる常に一緒にいたいベッタリを好むタイプの猫です。

愛猫と常に触れ合っていたい方や、いつまでも子供のように甘えん坊でベッタリな猫を好む方は、ぜひ茶トラを家族に迎え入れてあげてください。

しかし、小心者でビビりな一面も持っているので、お留守番が多いご家庭には向いていません。

1人の時間が多すぎるとストレスになってしまうので、常に誰かがいるようなご家庭での暮らしが理想です。

どんな猫にもフレンドリーで多頭飼いするのにぴったりである

茶トラは、警戒心が少なく人や他の猫にも温厚でフレンドリーなので、みんなと仲良くできます。

小心者で争う事を避ける傾向があり、性格も穏やかで平和に過ごそうとするため、他の猫と縄張り争いや喧嘩もしません。

多頭飼いをしている方も、先住猫がいる方にも、これから一緒に生活しようとした時に茶トラはピッタリです。

怒ることがほとんどないので、近所迷惑になる心配もなく、小さなお子様がいるご家庭でも安心して過ごせます。

飼い始めてすぐは、環境の変化で大人しくなることもありますが、すぐに慣れて元気に遊ぶようになるので、無理せずゆっくり様子を見てあげてください。

まとめ

今回は、茶トラの人気の理由や魅力について詳しく紹介しました。

茶トラは、見た目が雑種っぽいと言われますが、人懐っこくて甘えん坊な性格と可愛い見た目は、たくさんの人をメロメロにし、ランキングでも上位に入ります。

飼い主にベッタリで、抱っこやコミュニケーションを取る事も大好きなので、猫と密な関係を求めている方に特におすすめです。

多頭飼いする場合や小さなお子様のいるご家庭でも、茶トラとなら穏やかに生活ができるので、これから家族に迎え入れようと考えてる方は、ぜひたくさん可愛がってください。

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