犬にピーマンを与えても大丈夫?与え方の注意点や量を解説

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はじめに

ビタミンなどを多く含むピーマンは人間にとって栄養価が高く、健康によい食べ物として知られています。

となれば、大切な愛犬にピーマンを食べさせてあげたくなる飼い主さんもいると思います。

しかし、青臭さや苦みがあり、人間でも好き嫌いが分かれるピーマンを犬にあげても大丈夫なのでしょうか

結論から言いますと犬にピーマンを与えても大丈夫です。

犬がピーマンを食べることは問題はありませんが、ピーマンの特徴や、与え方についての注意点は飼い主として知っておかなければなりません。

当記事では、犬にピーマンを与える際に注意したいこと、ピーマンの栄養素や、犬への影響などくわしく紹介いたします。

ピーマンを犬に与える際の注意点とは?

犬に与えても大丈夫とはいえ、独特な風味のあるピーマンはいろいろと心配な点もあるのではないでしょうか。

ここではピーマンを与えても大丈夫な理由や、与える際の注意点について解説します。

与えても大丈夫な理由とは?

犬にピーマンをあげても大丈夫とはいってもどのような理由があるのでしょうか。

ピーマンには新陳代謝の促進や、肥満の抑制につながる成分が豊富に含まれているため、人間だけでなく犬の健康にも大変役立つ食べ物なのです。

むしろ犬は食べ物を味よりも匂いで判断するため、独特の匂いを発するピーマンには興味津々で与えやすい食べ物といえるでしょう。

健康促進の観点からみても犬にピーマンを与えても大丈夫です。

ピーマンの栄養素と犬の体への影響

次にピーマンの栄養素と犬の体への影響について紹介します。

まずピーマンに含まれている栄養素で主なものは以下になります・

  • βカロテン
  • ピラジン
  • ルテオリン
  • クロロフィル
  • カリウム
  • 食物繊維

1つずつ見ていきましょう。

βカロテン

βカロテンには強い抗酸化作用があり、免疫力アップや、老化予防に効果があります。

体内で必要に応じて、ビタミンAに変換されて働きます。

その働きとは、夜間視力の維持や、皮膚や粘膜を健康に保ち、免疫力の維持に貢献するなどです。

犬は体内でβカロテンからビタミンAを合成することができ、肝臓に蓄積しておくことができるため、人間同様に上記のような効果が期待できます。

ただし、過剰摂取は肝機能障害へのリスクが高まってしまうので、摂り過ぎには注意しなければなりません。

ピラジン

ピラジンはピーマンの種やワタに含まれており、青臭い香りの成分となっている栄養素です。

ほうじ茶などにも含まれており、脳を落ち着かせたり、血流改善の効果があるため、血圧や血糖値の上昇を抑える効果があります。

血液の流れを良くする働きがあるため、血行促進により体を温めて冷え性の改善に効果的といわれています。

ピラジンを摂取することで犬にも血行促進効果が期待できます。

ルテオリン

ポリフェノールの一種の植物色素であり、抗酸化作用、ストレス緩和、免疫力の維持などの効果が期待できます。

また、肝臓の解毒作用を促進する効果があります。

クロロフィル

ピーマンの緑色は天然色素のクロロフィルによるもので、植物や海藻に多く含まれています。

その効能はがんの予防や貧血予防、免疫力の維持、デトックス効果などがあります。

デトックス効果により体内の毒素を排出することにより、犬の口臭予防にも効果が期待できます。

カリウム

カリウムは体内のナトリウムを排出して、正常な血圧を保ち、高血圧などの予防に効果があります。

また、体内の余分な塩分の排出を促し、むくみの解消にも効果があります。

ただし、腎臓病の犬の場合、カリウムを体外への排出が難しいため、ピーマンを与えるのは避けましょう。

食物繊維

ピーマンには食物繊維がとても多く含まれており、100グラムあたり2.3グラムとセロリの約1.5倍あります。

食物繊維の特徴は小腸で消化吸収されずに大腸まで届くため、腸を整える効果があります。

整腸効果以外にも、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール濃度を下げる働きがあります。

食物繊維は肉や魚にはほとんど含まれていないため、犬の健康維持のためにもピーマンは有効です。

与える際に気をつけるべき量と頻度

ピーマンは栄養の豊富な野菜ですが、ピーマンだけ食べていればよいわけではありません。

犬は日頃から栄養価が計算されたドッグフードを主食にするのが望ましいので、ピーマンを与える場合はあくまでおやつや食事のトッピングとして与えるようにしましょう。

ピーマンを食べた犬のなかには、匂いや食感でたくさん食べたがる犬もいるかもしれませんが、決して消化のよい食べ物ではないので、与え過ぎには注意しなければなりません。

一般的におやつの量としては1日の食事量の10%程度とされているので、ピーマンを与える場合はその範囲にとどめておくことをおすすめします。

1日に与えてもよいピーマンの目安量は以下のとおりです。

超小型犬(1kg~4kg未満)輪切れ1~2切れ
小型犬(10kg以下)輪切れ3~4切れ、半分
中型犬(25kg以下)半分~1個
大型犬(25kg以上)1個~1.5個

上記はあくまで体重による目安となるため、犬の食べる量や運動量、年齢などにより前後するので犬の状態により調整してください。

犬に与えてはいけないピーマンの種類とは?

ピーマンの中でも避けた方が良い種類

犬に与えてはいけないピーマンの種類はありませんが、与え過ぎには注意しておかなければなりません。

ピーマンは、食物繊維を豊富に含んでいるため、食べ過ぎると消化不良を起こす恐れがあります。

消化不良になると、軟便や下痢、嘔吐などの症状があらわれることもあるでしょう。

ピーマンの調理方法の注意点

犬にピーマンを与える際の調理法の注意点について解説します。

ピーマンを与える際に必ずしなければならない調理法は特にありません。

とはいえ、ピーマンをまるごと与えることはおすすめしません。

ピーマンは生の状態ですと固いので、生で与える際は細かく刻んで与えるとよいでしょう。

ワタや種は消化に悪く、のどに詰まらせたりする可能性もありますので、取り除いて与えるようにしてください。

ピーマンの適切な与え方とは?

ピーマンの適切な与え方としてまずは、適量を守ってください。

そのうえで上記の注意点を参考にして与えるようにしてください。

ピーマンの調理方法と犬への与え方

ピーマンは特に調理する必要はないと解説しましたが、与える際には量や食べやすいサイズへのカットなど最低限の調理はおこなうようにしてください。

与え方ですが、ピーマンはあくまでおやつとして考えておきましょう。

ドッグフードは総合栄養食であり、犬にとって必要な栄養素がすべて含まれているため、ピーマンを食事の代わりに与える必要はありません。

1日1~2回、適量をおやつとして与えてください。

また人間用に調理されたピーマンにはさまざまな味付けがされており、犬にとって有害な成分が含まれている可能性があるので与えないでください。

味付けをしていなくても油などを使用して炒めているものもNGです。

生のまま与えることに不安がある場合は、湯通しして細かく刻んで与えるようにしてください。

もし、苦みや匂いで犬が食べないようであれば、無理に与える必要はありません。

ピーマンを食事に取り入れる方法

ピーマンはあくまでおやつとして与えるものなので、主食とすることはおすすめしません。

ただ、食事の際にドッグフードだけで食いつきが悪い時などには、アクセントとして食事にトッピングとしてピーマンを少量混ぜて与えることなどは問題ありません。

犬にとって主食はドッグフードなどの犬用食品です。

本来、ドッグフードには1日に必要な栄養素がそれだけで足りるように作られています。

ピーマンがいかに栄養価が高くても、すべての栄養をカバーできるわけではありません。

あくまでおやつや食事の際のトッピングとして考えておきましょう。

ピーマンのメリットと注意点まとめ

ピーマンを与えるメリットと注意点についてまとめておきましょう。

メリットとして、さまざまな栄養素が含まれており、適量を与えることで免疫力向上をはじめとする効果が期待でき、犬の健康促進に役立ちます。

与える目安としては、1日の食事量の10%程度にしておきましょう。

与えるときは、生の状態のときは固さが残るので、細かくカットして与えるようにしましょう。

高齢の犬や固いものが苦手な犬には湯通ししてやわらかくして与えると食べやすくなります。

ピーマンのワタや種は、そのまま与えるとのどに詰まらせてしまう恐れがあるため、取り除いて与えるようにしてください。

ピーマンの栄養素と健康への効果

ピーマンの栄養素として、βカロチン、ピラジン、ルテオリン、クロロフィル、食物繊維について紹介しましたが、ほかにも多くのビタミンを含んでいます。

それぞれのビタミンの作用は以下のとおりです。

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用がある栄養素で、コラーゲンを作り出す働きもあります。

ここで知っておきたいのが、犬は体内でブドウ糖を自らビタミンCを合成することができるため、食事として摂取する必要はそれほどありません。

しかし、加齢とともにビタミンの合成量も減少してくるので、病気の犬や老犬はピーマンから積極的にビタミンCを摂取する必要があります。

ビタミンB群

ビタミンB群とは、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの合計8種をいいます。

ビタミンB群をしっかりと摂取できれば、エネルギーの代謝を高めて、疲労の回復につながります。

このなかで特に重要なビタミンはビタミンB1、B2、B6の3種類です。

ビタミンB1は、疲労物質がたまった際に有効で、食欲不振にもよいとされています。

ビタミンB2はストレスを強く感じたときにおすすめです。

口内炎や生活習慣病の予防にも役立っています。

ビタミンB6は免疫力低下や、アレルギーを抑えるほかイライラなどの精神を落ち着かせる効果が期待できます。

ビタミンE

ビタミンEは脂質の酸化を防ぐことで健康維持に一役買っています。

また、ビタミンEには活性酸素を取り除く効果があるといわれています。

活性酸素とは、放っておくと老化や動脈硬化、がんなどの原因の一つとして考えられています。

与える際に気をつけるべきポイントのまとめ

ピーマンを与える際に気をつけるポイントを紹介します。

ピーマンは主食にはならないため、おやつ程度の適量を守り与えるようにしましょう。

生のままで与える際には、固い場合があるので、丸飲みしてのどに詰まらせないよう細かくカットして与えるようにする必要があります。

高齢犬や固いものが苦手な犬には湯通しして与えるのもおすすめです。

ワタや種は消化しにくいので、ピーマンを与える際は取り除いて与えるとよいでしょう。

ピーマンを食べるときの犬の反応と注意点

犬がピーマンを食べるときは犬の反応を見ておきましょう。

特に初めてピーマンを食べるときには注意が必要です。

のどに詰まらせたり、匂いが苦手で食べなかったりすることも考えられます。

犬がピーマンを食べる際に、どのような反応をするのか、特に最初のうちはしっかりと観察しておきましょう。

犬がピーマンを食べるときの反応と意味

犬がピーマンを食べるときになぜ反応を見るのか、解説します。

犬が初めての食べ物を口にするときに、気をつけなければならないことは、アレルギー反応と、下痢や嘔吐です。

ピーマンを食べることによってアレルギー反応が出るケースはほとんどないので、それほど心配する必要はないでしょう。

気をつけたいのは、下痢や嘔吐を起こしていないか、という点です。

ピーマンは消化があまり良くないうえ、食物繊維を多く含んでいるため、場合によっては食べたあとしばらくして、嘔吐や下痢などの症状を起こすことがあります。

そのため、ピーマンを与えた際には、しばらくして体調に異変がないか確認するようにしてください。

食べる際に気をつけるべきこと

ピーマンを食べる際に気をつけるべきことをおさらいしておきましょう。

  • そのまま与えず小さくカットする
  • ワタや種は取り除く
  • あくまでおやつやトッピングとして適量を与える
  • 食べたあとも嘔吐や下痢をしていないか観察しておく

犬は人間に与えられたものは、何の疑いもなくそのまま口にします。

そのため、ピーマンに限ったことではありませんが、きちんとした状態で適量を安心して食べさせてあげなくてはいけません。

まとめ

犬にピーマンを与えても大丈夫なのか、注意点や量などについて紹介しました。

結論として、犬にピーマンを与えても大丈夫だとおわかりいただけたのではないでしょうか。

ただし、おやつや食事のトッピングとして適量を与えることを覚えておきましょう。

正しく摂取できれば栄養価も高く、犬の健康維持に役立つ食べ物なので当記事を参考にピーマンを与えてみてはいかがでしょうか。

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