犬にはちみつを与えても大丈夫?与え方の注意点や量を解説


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はじめに

「はちみつ」は健康や美容に良い食品だとされているので、愛犬の健康のためにも与えてあげたいと考える飼い主さんも多いのではないでしょうか?

しかし安易に与えてしまって逆に愛犬の健康を損ねるようなことがあってはいけません。

そこでこの記事では、犬に「はちみつ」を与える際のメリットや注意点を詳しく解説していきます。ぜひご参考ください。

はちみつを犬に与えても大丈夫?

結論から言うと、犬に「はちみつ」を与えることに大きな問題はありません。

しかし与える際には必ず注意点などを知っておく必要がありますので、「愛犬にはちみつを与えてみたい」と考えている方はぜひ最後までご覧ください。

はちみつの与え方に注意が必要です

「はちみつを愛犬に与えたい」そう思ったらまず確認すべき注意点を後ほど解説しています。

犬にはちみつを与えるメリットについて知ろう

恐らく「はちみつ」をあげるメリットが、飼い主さんにとって1番詳しく知っておきたいところかと思いますので後ほど解説していきます。

はちみつの与え方に注意が必要

犬に「はちみつ」を与える際には、与えていい「はちみつ」の種類や適切な量など、しっかりと理解をしておく必要があります。

ここからは愛犬に「はちみつ」を与える際の注意点を2つに分けて解説していきます。

適切な量を守りましょう

犬に「はちみつ」を与える場合、1日あたりの適正量は体重1㎏に対し1g程度です。

しかしその子の体格や体調などによって適正量は異なり、アレルギーの可能性もあるので、初めて与える際はこの基準より少ない量で与えてください。

そして与えた際には体調変化が起こっていないか、よく観察することも大切です。

はちみつの種類にも注意しましょう

「はちみつ」といっても加工されたものから純粋なものなど、その種類は様々ですが、どの種類をあげてもいいというわけではありません。

そこで今回は、犬に与えても問題のない「はちみつ」の種類を3種類紹介していきます。

  • 純粋はちみつ

蜂が花などから集めてきた蜜に、添加物を加えるなどの人工的な手を一切加えていない「はちみつ」のことです。

  • 加熱はちみつ

蜂が集めた蜜に、人工的に熱を加えて水分を蒸発させた「はちみつ」のことです。

日本では40%未満まで添加したものが「加熱はちみつ」として認められています。

  • 精製はちみつ

蜂が元々集めた蜜から匂いや色などを取り除き、「はちみつ」の甘味だけを取り出したものです。

加工食品などに利用されていることが多いです。

はちみつの加工食品は与えて大丈夫?

ここまで犬に与えても大丈夫な「はちみつ」の種類を解説してきましたが、「はちみつ」の加工食品であればどこまで与えて大丈夫なのでしょうか。

「はちみつ」を使った犬用おやつなどもよく見かけるので、どれぐらい与えていいのか迷うかと思います。

そこでここからは代表的なはちみつ加工品を紹介していきます。

  • はちみつ梅干し

梅を漬ける際に「はちみつ」を加えたものが、「はちみつ梅干し」です。

これは与える量と、含まれている塩分や種に気をつければ与えても問題ありません。

ただし商品によって塩分や「はちみつ」の量は異なりますので、塩分と糖分どちらも摂りすぎないよう、事前に含まれている量などをチェックしておきましょう。

  • はちみつ入りパンやクッキーなど

犬用に販売されているお菓子なら、犬の栄養価などに配慮して作られているので問題ありませんが、人用のものなら与えることはやめましょう。

人用のものは、「はちみつ」が多く含まれており、犬にはよくない材料が使われている可能性があるからです。

犬にはちみつを与えるメリット

「はちみつ」は与えるときの注意点さえしっかりおさえていれば、愛犬にとってメリットを得られる食品です。

では犬が「はちみつ」を摂ることで、具体的にどういったメリットが得られるのか?

ここからは「はちみつ」を与えることで得られるメリットを細かく解説していきます。

栄養源としてのはちみつの効果

「はちみつ」の主な栄養素は「ブドウ糖」や「果糖」といった糖質。

そしてその他にも「カリウム」、「鉄分」、「ビタミンB1・B2」のほか「オリゴ糖」なども含まれており、愛犬の健康な体づくりに役立ちます。

犬の健康に良い影響を与えるポイント

「はちみつに含まれている栄養素は分かったけど、具体的に愛犬の健康にどんな効果をもたらしてくれるの?」

糖質やカリウムと聞いても、具体的にそれらが愛犬にどんな効果をもたらしてくれるのか想像しづらいかと思います。

そこでここからは、「はちみつ」に含まれている栄養素が愛犬にどんな効果をもたらしてくれるのかをポイントに分けて解説していきます。

体調不良時のエネルギー補給に役立つ

「はちみつ」の主成分である「ブドウ糖」や「果糖」は、これ以上分解する必要がない単糖類なので、犬の体内に入ると胃腸に負担をかけることなく、すぐにエネルギーに変換されます。

そのため体調不良で食事が十分にとれない場合でも、水などに「はちみつ」を混ぜて飲ませることで素早くエネルギーを補給し、低血糖などを防ぐことができます。

更に「はちみつ」は甘くて美味しいので、具合が悪いときでも摂取しやすいです。

健康な体作りに役立つ

「はちみつ」の主成分の他にも「鉄分」や「カリウム」など、多種類のミネラルが含まれていることをお話ししましたが、実はそれらが合わさることで愛犬の健康は維持されます。

ミネラルは様々な種類の相互作用によって血液や筋肉を作ったり、神経の伝達をスムーズにしてくれたりなど、愛犬の健康な体作りに役立ってくれます。

病気の予防に役立つ

「はちみつ」には「カフェ酸」「フェルラ酸」など何十種類ものポリフェノールが含まれています。

ポリフェノールには、体の有害物質をサビさせる(無害な物質に変える)作用があるので、愛犬の病気予防などに役立つと考えられます。

便通改善に役立つ

東洋医学の考えでは、「はちみつ」は乾燥を和らげるとされています。

腸の潤いを補うことも期待できるので、便秘などに悩んでいる愛犬のケアに「はちみつ」を取り入れてみるのも良いでしょう。

食欲増進に役立つ

犬にとって「はちみつ」の甘味は魅力的なものです。

匂い自体に魅力を感じることはあまりないみたいですが、舐めてみるとその魅力に気付き、その後も舐めてくれる子が多いようです。

体調不良で食欲が落ちているときや、シニアの犬などの食欲増進に役立つかと思います。

ちなみにその他にも、ご褒美などで少量あげることも1つの手段としていい方法かもしれません。

しかし与えすぎはよくないことですので、「はちみつ」を使うのが愛犬にとっても飼い主さんにとっても癖になってしまわないように気をつけてください。

与えてはいけない場合もある

「はちみつ」は愛犬の健康をサポートしてくれる食品だとお話してきましたが、実はその中で与えてはいけない場合もあります。

以下で詳しく解説していますので、本当に今の愛犬に「はちみつ」を与えても大丈夫なのか考える為の判断材料にしてください。

はちみつのアレルギー反応に注意

「はちみつ」を摂取することによってアレルギー反応が出る場合があります。

その場合に考えられる症状を2種類に分けて解説しますのでぜひご参考ください。

皮膚の赤みなどが生じる花粉アレルギー

ミツバチは花の蜜だけではなく、植物の分泌物やこれらを摂取した別の昆虫の排出物も一緒に採取し、巣に持ち帰ります。

そしてその持ち帰ったものにミツバチ自らの酵素を使って作られたものが「はちみつ」です。

そのため「はちみつ」には様々な物質が含まれているので、そこに何らかのアレルゲンがあれば反応が出る可能性はあります。

アレルギー体質の愛犬であれば、避けた方がいいでしょう。

筋肉や神経にダメージを与えるボツリヌス菌中毒

健康食品として知られている「はちみつ」ですが、その一方で「1歳未満の乳児には、はちみつを与えないように」と注意喚起されるほどのリスクが高い食品でもあります。

その理由が「はちみつ」に含まれている可能性があるボツリヌス菌です。

ボツリヌス菌は土の中や海などに広く存在している菌で熱に強く、簡単には死にません。

体内に入っても腸内環境が整っていれば問題ないのですが、免疫力がない乳児の場合はボツリヌス菌が増えて中毒を起こし、重い場合はアナフィラキシーショックを起こすことも。

犬は人間よりも体が小さいので、ボツリヌス菌で中毒を起こす危険性は大いにあります。

犬がこのボツリヌス菌に感染すると、角膜炎などを発症する恐れもあるので、もし愛犬が「はちみつ」を食べた後に大量のよだれを出すなどの変化が見られたら、すぐに動物病院に連れて行ってください。

犬の健康状態に合わせて与えよう

以下の健康状態に当てはまる場合は、「はちみつ」を与えることはおすすめできません。

子犬や老犬など

理由としては、「中毒症状」を防ぐためです。

腸内環境が健全な成犬であれば問題ありませんが、腸内環境が未熟な子犬や、菌への抵抗力が成犬に比べて弱くなっている老犬には、与えることはおすすめできません。

糖尿病や肥満の場合

先ほどもお話した通り、「はちみつ」の栄養素はほとんどが糖質です。(100gあたり329カロリーと高カロリー)

糖質は血糖値が上がりやすくなるので、血糖値を上げられない糖尿病、または肥満が気になるという愛犬には与えないようにしましょう。

薬を服用している場合

「はちみつ」の栄養素はほとんどが糖質であるため、血糖値を一定に保つためのインスリンを服用している場合は、「はちみつ」は摂取できません。

インスリン以外でも、何か薬を服用している場合は事前に獣医師に相談しておくことをおすすめします。

はちみつを与える際の注意点

愛犬に「はちみつ」を与える際は、メリットやデメリットをしっかりと理解した上で安全かつ美味しく摂取してもらいたいものです。

そこでここから愛犬に「はちみつ」を与える際の重要なポイントについて解説していきます。

美味しい与え方のポイント

愛犬にはちみつを与える際の美味しい与え方を2つ紹介していきます。

ヨーグルト(無糖のもの)と組み合わせる

ヨーグルトを普段から食べている愛犬なら、「はちみつ」と混ぜて与えるのがおすすめです。

どちらもお腹の健康に良い食品ですのでおすすめの組み合わせになります。

しかし与えすぎると逆効果になってしまうこともあるのでご注意を。

柑橘系の果物と組み合わせる

柑橘系は酸味があるので犬にとって食べづらいものですが、「はちみつ」と組み合わせることで、酸味を「はちみつ」の甘味が緩和してくれ、食べやすくなります。

柑橘系の果物はビタミンCを摂取でき、胃腸の働きもよくしてくれるので愛犬の便秘などでお悩みの時におすすめです。

ちなみに柑橘系は気分のリフレッシュ効果もあります。

与えすぎに注意しましょう

「はちみつ」は愛犬にとってメリットがあるということを聞くと、どんどん与えたい飼い主さんの気持ちも分かりますが、与えすぎはよくありません。

適量であれば愛犬にとってメリットになるものを、与えすぎることによって逆にデメリットにしてしまうのは1番あってはならないことだと思うので、飼い主さんがしっかりと管理してあげてください。

はちみつの代わりになるものもある

「はちみつを与えたいけど愛犬の健康状態を考えると与えられない…」

先ほどもお話したように、「はちみつ」は糖質が多く含まれているので、血糖値を上げてはならない糖尿病や肥満の子にはおすすめできません。

では「はちみつ」の代わりになる食品はないのか?

愛犬の健康のためにメリットも多い「はちみつ」なので、同じような成分で他に与えられるものはないかと考える方もいるかと思います。

そこで以下に代わりとなる食品を解説しているのでぜひご参考ください。

健康食品の選択肢を考えよう

「はちみつ」の食品としておすすめなのが「マヌカハニー」です。

「マヌカハニー」とは、主にニュージーランドに咲いているマヌカの花から採取された「はちみつ」で、強力な抗菌、消毒作用が含まれています。

そして「マヌカハニー」は一切の加工を行っていない純粋な「はちみつ」で、血糖値の指数が低い部類に入ります。

「血糖値が気になるけど、はちみつをどうしてもあげたい」という場合は、「マヌカハニー」を検討してみてはいかがでしょうか。

獣医師の意見を聞いてみましょう

「はちみつ」の代わりとなる「マヌカハニー」に対し、獣医師はどういった考えを持っているのでしょうか。いくつかの意見を以下に簡単にまとめてみました。

犬の口臭対策に役立つ

「マヌカハニー」には強い抗菌作用があるので、犬に舐めさせると口臭予防に効果が期待できます。

歯磨きを嫌がる子であると、「マヌカハニー」を使えば美味しく、そして簡単に口内ケアができるのでおすすめです。

犬の毛艶を整える

「マヌカハニー」に豊富に含まれているミネラル成分は、犬の毛艶などを良くすることに期待できるそうです。

さらに「マヌカハニー」は抗菌・抗炎症作用もあるので、愛犬が怪我したときなど傷口の応急処置にも使用できます。

まとめ

人間の健康食品として知られる「はちみつ」は、犬にとってもメリットが含まれている食品ですが、頻繁に使ってしまうと逆に悪影響をもたらしてしまいます。

そのため、「はちみつ」を愛犬に与える際は、今回お話した注意点をしっかり理解した上で必要最低限にするようにしましょう。

その時その時に応じ、愛犬の体調などに合わせて上手に使ってみてください。

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