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【獣医師監修】猫用ウェットフードのおすすめ10選!取り入れ方や選ぶときのポイントを詳しく解説

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はじめに

猫の食事には目的によってさまざまな種類のフードが存在しています。そのなかでも、今回はウェットフードにスポットライトをあてて、その特徴や取り入れ方、おすすめのウェットフードについてご紹介します。

猫は、食べ物にうるさい動物として有名で、食感や味にもとても敏感で、嫌いなものは口にしない傾向があります。そのため、ドライフードを与えても毎回口をつけずにそっぽを向いてしまうこともあります。

そのような状態が毎日続くと、猫の健康面も心配になってきます。このような場合には、ウェットフードを与えてみることをおすすめします。ウェットフードは嗜好性が高く、偏食な猫でも比較的食べてくれることが多いようです。

また、形状はいろいろありますが、やわらかくできているために、子猫や歯の弱ってきた老猫でもしっかりと栄養が摂れるため、年齢問わず最適な食事といえるでしょう。

当記事では、実際にどのようにウェットフードを取り入れていけばよいのか、大切なポイントなどをくわしく解説いたします。

ウェットフードの取り入れ方は?

ウェットフードを与える際には、目的によって取り入れ方を考えなければなりません。基本的には総合栄養食と一般食に分かれており、総合栄養食はそれだけ食べていれば必要な栄養素が摂取できるもので、ドライフードにも多く見られるタイプです。

一般食はより嗜好性が高く、ドライフードだけでは食いつきが悪い猫に、トッピングとして用いられています。ただし総合栄養食と異なり、一般食だけでは、必要な栄養素をカバーできない点には注意が必要です。

また、猫はあまり水を飲まない動物ですが、ウェットフードは水分含有量が高いため、食事から必要な水分がしっかりと摂れるメリットがあります。

ドライフードを食べない子には総合栄養食のウェットフードを、ドライフードを食べるようならば一般食をミックスして与えるのがウェットフードのおすすめの取り入れ方です。

ウェットフードを選ぶときのポイント

ウェットフードを選ぶポイントは、目的によって変わってきます。ウェットフードには総合栄養食や一般食というカテゴリがあるため、まずはどのような与え方をするのか決めておく必要があります。

次にフードの原材料や安全性、ライフステージや健康状態など、愛猫の好みや年齢などを加味したうえで決めるとよいでしょう。

主食として与えるなら栄養バランスを考えて選ぶ

ウェットフードを主食とするなら、必ず総合栄養食のウェットフードを選んでください。総合栄養食とは、そのフードと水のみで、必要な栄養素をすべてカバーしているフードのことで、総合栄養食を与えていれば、他のフードを与える必要はありません。

ウェットフードには多くの水分が含まれており、水分摂取が少ない猫でも、ウェットフードを主食にすることで十分な水分補給も兼ねることができるのでおすすめです。

ドライフードにも総合栄養食は多く出回っていますが、ウェットフードのメリットとして、風味の強さがあります。風味が強いため、ドライフードに比べて食いつきがよいことが多く、食の細い子や、食欲不振のときなどにもしっかりと食べてくれるようになります。

ドライフードをメインでお考えの飼い主さんならば、一般食をトッピングすることによって食いつきや、水分補給量を補うことができます。注意点として、一般食だけを与えても猫が健康を維持するために必要な栄養が不足してしまうので、単体で与えるのは避けてください。

主食なら「総合栄養食」、補助的に与えるなら「一般食」と覚えておきましょう。

魚や肉を主に使っているものを選ぶ

ウェットフードには、ドライフードに比べて動物性タンパク質が多く含まれている特徴があります。ドライフードは形を固定するために炭水化物を多く含んでいますが、猫は肉食動物のため、本来は炭水化物よりも動物性たんぱく質を必要としています。

そのため、ウェットフードを選ぶ際には、魚や肉を多く使用しているものを選びましょう。胃腸が弱い子や、アレルギーを持っている子には、穀物により胃腸に負担のかかるドライフードよりも動物性たんぱく質が豊富なウェットフードがおすすめです。

添加物や原材料の安全性から選ぶ

ウェットフードはドライフードに比べ、保存期間が短いこともあって添加物を使用しているものも存在します。保存目的以外にも、味付けや、色などに複数の添加物が使用しているものがあり、なかには危険な添加物も含まれている場合があるので、フード選びの際には、添加物が少ないものや無添加のフードを選ぶようにしてください。

原材料でも、どのような食材が使われているのか確認しておきましょう。良質な原材料を使用しているフードならば、「鶏肉」「カツオ」など、肉や魚の表記がきちんとされており、何を使用して作られているのか一目でわかるので安心です。

逆に、「〇〇ミール」「〇〇エキス」など原材料に何を使用しているのかわからないものは避けた方がよいでしょう。

ライフステージに合わせて選ぶ

猫のライフステージに応じたフード選びは、ウェットフードもドライフードも変わりません。

離乳期から1歳くらいまでの成長期の子猫には、高たんぱく高カロリーの子猫用を与えてください。成猫になったら、子猫よりもカロリーの抑えられた、健康な体を維持するための成猫用、アダルト用と呼ばれるフードを選びましょう。

高齢になると、運動量も減少し、必要な栄養素や摂取カロリーも変化してきます。そのため加齢にともない低カロリーで、健康維持をサポートするための成分が含まれており、老化による影響を和らげるためのシニア用フードを選んでください。

体の状態に合わせて選ぶ

猫の健康状態によるフード選びも重要です。もし愛猫が肥満気味なら、肥満猫用の低カロリーフードを、アレルギー体質ならば、アレルギー対応フードなど選択肢は豊富にあります。

また、持病を持っている猫の場合には、療法食もありますが、こちらは治療内容に応じてフードの成分などが計算されているので、かかりつけの病院の指導のもとで与えるようにしてください。

ウェットフードはどんなタイプを選ぶと良い?

ウェットフードには主食タイプや一般食と呼ばれる補助食的なタイプのものまでありますが、形状などもさまざまなものが用意されており、好みに応じて選んであげるとよいでしょう。

さまざまな形状のウェットフードがある

ウェットフードの形状について、それぞれの特徴をご紹介します。

フレーク

ツナ缶のような形状のため、素材の形が残っており、しっかりとした食感で食べ応えのあるフードです。ゴロゴロとした形状のため、ほかのタイプのウェットフードに比べると水分量は少なめになっています。

パテ

パテタイプは、肉や魚などの原材料を細かく刻み食べやすくしているフードです。フレークタイプに比べ、細かく刻んであるため、のどに詰まらせること少なく、子猫やシニアに適しています。

ペースト

ペーストタイプはパテタイプよりもさらに細かく、完全なペースト状になっています。よって、このタイプも離乳期の子猫や、噛む力の弱くなったシニア猫に適しています。また、ペースト状のため、ドライフードに加えることによって、トッピングとしても使用できるので、食欲が落ちた猫の補助食にもおすすめです。

スープ

スープの中に具材が入っているタイプで、食事として与えられることはもちろんですが、水分補給を目的としている猫も食事で十分な水分を摂取できるようになります。

猫の好みや食べやすさで選ぶ

どのタイプのフードをあげるべきか悩んでしまいますが、形状は好みや年齢などに応じた食べやすさで選んであげるとよいでしょう。

子猫にあげるならパテ・ペーストが食べやすい

離乳期や成長期の子猫に与えるなら、パテやペーストタイプがおすすめです。噛む力がさほど強くなく、固形物を食べることに慣れていないことや、丸飲みして消化不良を起こすことも考えられるので、小さく刻んであるパテや、ペーストタイプから始めるのがよいでしょう。

水分補給が目的なら水分量の多いもの

猫はもともと水分摂取量が少なく、水だけを飲むことが少ない動物ですが、特に水分摂取量が少ない子は水分量の多いフードを選びましょう。スープタイプならばウェットフードのなかでも水分が多めなので、おすすめです。

猫用ウェットフードのおすすめ10選

ロイヤルカナン ユリナリー ケア ウェット

猫に多い泌尿器の健康を維持し、尿路結石ができにくくなるようミネラルバランスが調整されています。栄養バランスにも優れており、水分も十分に補給できることで健康な尿を維持することができます。形状はフレークタイプに近い固形タイプなので、しっかりと食べ応えを感じることもできます。

はごろもフーズ 無一物 無一物パウチ かつお

ツナ缶などで有名なはごろもフーズから発売されている無一物シリーズで、その名のとおり原材料はかつおと天然水のみで、それ以外のものは使用せずかつお本来のうまみを楽しめるフードです。

実際の見た目もツナのようで、実際に魚を食べているような食べ応えもありますが、一般食なので、総合栄養食に混ぜて与える必要があります。

アイシア 黒缶パウチ まぐろとかつお

まぐろとかつおの赤身肉が100%ベースとなっており、穀物不使用のグレインフリーが特徴の総合栄養食です。赤身肉がベースのため、魚のにおいが強く、猫の興味をそそり、食いつきも期待できます。

免疫ケア成分など健康をサポートするための成分も豊富に含まれています。

ユニ・チャーム 銀のスプーンパウチ 総合栄養食 まぐろ

ユニ・チャームが公正取引協議会の会員であるため、義務付けられた成分などの項目が多く表示されている特徴があり、毎日食べる総合栄養食として安心して与えることができます。

また、発色剤不使用のため、添加物の心配もありません。

水分量も85%と多めで、ゼリー状となっているため、飲み込む力が弱い猫でも食べやすいのが特徴です。

三洋食品 何も入れないまぐろだけのたまの伝説

日本初のキャットフード缶を開発・販売した三洋食品から販売されているフードで、名前のとおり、まぐろと免疫力を維持するためのビタミンEだけで作られています。

表記項目も多く、必要な情報量もしっかりとカバーされています。着色料も使用されておらず、シンプルな原材料のため、素材の風味を好む猫ならば強い食いつきが期待できるでしょう。

ただし、そのシンプルさゆえ、一般食のカテゴリとなり、総合栄養食と併用して与える必要があります。

いなば食品 CIAOこだわりテイスト かつお ささみ・おかか入り

ちゅ~るでおなじみのいなば食品から販売されており、風味豊かなにぼしだしを使用しているため猫の興味をそそり、食いつきも期待できます。

栄養成分はそれほど多く含まれていませんが、免疫力維持のためのビタミンEやおなかの中のにおいを吸着する緑茶消臭成分が含まれています。

また、ペーストにフレークがトッピングされており、食べやすさと食べ応えの両方を楽しむことができます。

こちらの商品は一般食のため、総合栄養食との併用が基本となりますが、30gと小容量の食べきりサイズのため、ご褒美やおやつとして与えてもよいでしょう。

いなば食品 CIAO まぐろ ささみいり ほたて味

いなば食品から販売されている本製品は、ささみペーストをベースにまぐろとささみのフレークを加えて、ほたてだしで仕上げた商品です。

栄養成分としてビタミンEと緑茶消臭成分が含まれておりますが、一般食のため、総合栄養食と併用して与えてください。

風味としては、まぐろよりもほたてだしの香りが強くなっています。水分量も90%以上と多めでペースト状のため、食べやすい点も特徴として挙げられます。

アイシア 健康缶パウチ 免疫サポート まぐろペースト

「健康缶パウチ 免疫サポート まぐろペースト」は免疫サポートをはじめとする健康維持に配慮されたフードとなっており、着色料も使用していません。こちらのフードは一般食であるため、主食に混ぜて与えるか、水分量も豊富なので水分補給として与えてください。

ペースト状のため、舐めて食べられるので、子猫や、飲み込む力や噛む力が弱くなった高齢の猫でも安心して食べることができます。

いなば食品 金のだし カップ まぐろバラエティ

マグロフレーバーの3種類のフードがセットになったパックで、「まぐろ」「まぐろしらす入り」「まぐろほたて味」とさまざまな風味を楽しめる商品となっています。

フレーク状になっていますが、とろみのついたスープがたっぷりと入っており、水分量も豊富なため食べやすくなっているのが特徴です。

一般食ですが、ビタミンEや緑茶消臭成分が配合されているため、健康にもしっかりと配慮されている点がうれしいポイントです。

Nutro デイリーディッシュ チキン グルメ仕立てのパテタイプ

主原料に鶏肉や鶏レバーを使用しており、着色料不使用の自然素材の総合栄養食として、本製品と水で十分な栄養が摂取できます。

約1食分が小分けにされているため、あまってしまい冷蔵庫で保存する必要もなく、毎食新鮮なフードを与えることができます。

猫の好きなレバーの風味が強いため、食いつきも期待でき、食感もなめらかなパテタイプなので、どの年齢層の猫でも安心して食べられるフードになっています。

まとめ

猫用のウェットフードについてご紹介してきました。

ウェットフードにも「総合栄養食」と「一般食」があり、ドライフードを食べない子には必要な栄養を摂取できる総合栄養食を、風味付けに使用したい場合は、食い付きのよい味付けの一般食を与えるなど、愛猫の好みや飼い主さんの意向でさまざまな選択肢のなかからチョイスすればよいでしょう。

また、飲水量の少ない猫には、おやつとして水分を豊富に含んだウェットフードを与えると結石などの予防にもつながります。

愛猫にウェットフードを与えるべきかお悩みの飼い主さんに、当記事をフード選びの参考にしていただき、最適なウェットフードを見つけてください。

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