ペットスタートマガジンでは「ペットとの暮らしを始めるすべての人に」をコンセプトに、ペットにまつわる様々なお役立ち情報を、これからペットとの暮らしをスタートする方へ向けて提供しています。ペットにまつわる全ての情報をペットスタートマガジンで御覧頂けるように日々コンテンツを発信していきます。
はじめに
この記事では、「大型な猫を飼いたい!」と思っている人に、おすすめしたい5種類の大型猫を紹介しています。
さらに「大型猫の飼い方」や「大型猫の注意点」など飼育のポイントについても、様々な視点から解説し、詳しい情報をまとめました。
大型の猫をおうちに迎えたとき、いざとなってから困らないようにするために、基本的な知識としてお役立てください。
大型猫の特徴とは?
大型猫の最大の特徴は、なんといってもビッグサイズの体格です。
品種によって多少は異なりますが、おおむね体重が5.0kg以上ある猫が「大型猫」に分類されます。
大型猫のなかには、体重の標準サイズを大幅に超える8.0kg以上の品種もいるようです。
たとえばロシア原産のサイベリアンの体重は、一般的にオスが7.5〜12.0kg程度、メスが6.5〜10.0kg程度とされています。
体重には個体差があり、生活環境なども影響するため一概には言えませんが、目を見張るほどの巨体に成長する場合もあるでしょう。
ちなみに一般的な猫は中型猫に分類され、標準的な体重としての明確な基準はありませんが、おおむね3.0〜5.0kg程度です。
大型猫と中型猫を比較してみると、おおよそ1.5倍〜2倍ほどもあり、いかに大きいかが判断できます。
大型猫の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 骨太な体格とパワフルな筋肉
- 大きくてまん丸な顔とふわふわの被毛
- 活発でエネルギッシュな性格
次の項目で、それぞれについて分かりやすく簡潔にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
骨太な体格とパワフルな筋肉
大型の猫は、骨太な体格とパワフルな筋肉が魅力的です。
非常に力が強く、鍛えられた体は見た目にも頑丈な雰囲気があり、しばしば筋肉が発達している印象を与えます。
筋肉質な体型は、狩りをするときや自分自身を守るときなど、生存していくためには必要不可欠な能力を反映した特徴と言えるでしょう。
猫科の動物は運動神経に優れたハンターと言われており、狩りをするためには優れた筋力が必要です。
たとえばライオンは、非常に獰猛で力強い動物であり、筋肉質な体型は力強さを示しています。
その力強さは、そういった雰囲気を感じるだけといった、抽象的なものではありません。
実際に、ライオンは驚異的な筋力と俊敏力を活用して、大きな獲物を狩ることができます。
これと同様に、大型の猫も力強い印象を与え、実際に骨太な体格とパワフルな筋肉を併せ持っているのです。
大型猫は、自然界で狩りをするための優れた体力と俊敏性を兼ね備えており、その筋肉質な体型は力強さを反映しています。
大きくてまん丸な顔とふわふわの被毛
一般的な見解によると、大型猫のなかには、大きくてまん丸な顔を持つタイプが多いとされています。
しかし顔の形状を正確に表現した場合、ラグドール以外は、まん丸というわけではないようです。
大型猫5種類に関する顔の形状は、以下を参考にしてください。
チャウシー | 顔の形状は、楔型(くさび型) |
ノルウェージャンフォレストキャット | 顔の形状は、正三角形 |
ラグドール | 顔の形状は、丸顔 |
サイベリアン | 顔の形状は、丸みを帯びたウェッジ型 |
ベンガル | 顔の形状は、丸みを帯びた楔型(くさび型) |
それぞれ顔の形状は異なりますが、いずれも丸みを帯びて見えるため、「大型猫=まん丸」と言われていると考えられます。
丸い顔の猫は愛情深く、穏やかで落ち着いており、飼い主さんや他のペットに対して友好的で、温厚かつ優しい性格である傾向が高いようです。
また大型猫のなかには、ふわふわの被毛を持つタイプが多いとされています。
大型猫5種類に関する被毛については、以下を参考にしてください。
チャウシー | 短毛種(長毛は存在しません) |
ノルウェージャンフォレストキャット | 長毛種(なかには短毛に見える場合もあるようですが、公式には短毛種として認定されていません) |
ラグドール | 長毛種(なかには短毛に見える場合もあるようですが、公式には短毛種として認定されていません) |
サイベリアン | 長毛種(短毛は存在しません) |
ベンガル | 短毛種(長毛は存在しません) |
ノルウェージャンフォレストキャットは、ふさふさとした豪華な被毛を持っています。
寒さに適応するために厚く密集し、毛質に防水性のある点が特徴的です。
ラグドールは、重量感のある長くて豊かな被毛を持っています。
穏やかな性格と相まって、シルキーな手触りの柔らかい毛並みから「猫のテディベア」と呼ばれ、とても愛らしい外見が魅力的です。
サイベリアンは、しっとりとした半長毛の被毛を持っています。
寒さに適応するために密度が高く、毛質に防水性のある点が特徴的です。
活発でエネルギッシュな性格
大型猫は、活発でエネルギッシュな性格をしています。
その迫力ある大きな体格も相まって、俊敏な動きをすることから、野生的な印象を与えることもあるでしょう。
しかし性格としては、行動的というだけで威圧的なわけではなく、穏やかで優しく、人懐っこい一面もあります。
遊ぶことが好きで、運動能力も高いため、自由に行き来できる部屋数を提供してあげましょう。
快適に遊べる広いスペースを確保し、適切な運動管理を心がけてください。
運動不足になると、肥満や関節の問題、尿路トラブルなどの健康問題が発生する可能性があります。
運動を行わないことで体重が増加し、糖尿病や心臓病などの病気を発症する可能性もあるでしょう。
適度な運動を行うことは、猫の健康を維持するために重要です。
大型猫は特に、適切な運動を行うことで健康を維持する必要があります。
猫専用の部屋を与える場合には、キャットタワーやキャットウォークを提供し、猫用ベッドや猫用トイレなども設置してください。
専用の部屋だけで飼育するのではなく、他の部屋にも自由に出入りさせて、遊具や爪とぎなどを設置してあげましょう。
また猫用のおもちゃで一緒に遊ぶことを心がけ、飼い主さんとのスキンシップの時間を大切にしてください。
ただし個体差により違いがあり、活発な性格であるかどうかは、必ずしもすべての大型猫に共通しているわけではありません。
個体差や育った環境だけでなく、遺伝的な要因や後天的な要因なども影響し、それぞれ性格には異なる点が生じます。
あくまでも目安に過ぎませんので、参考にする程度にしてください。
大型猫の代表的な種類
大型の猫の代表的な種類には、以下のようなものがあります。
- チャウシー
- ノルウェージャンフォレストキャット
- ラグドール
- サイベリアン
- ベンガル
次の項目で、それぞれについて分かりやすく簡潔にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
チャウシー
チャウシーは、ジャングルキャットと呼ばれるヤマネコの一種と、イエネコを交配させて生まれたハイブリッドの猫種です。
チャウシーの体重は、一般的にオスが4.0〜7.0kg程度、メスが3.0〜4.5kg程度です。
筋肉質で、がっしりとした大きな体格が特徴的です。
大きな立ち耳、短い毛並み、被毛の色などの外見が、キツネに似ていると言われています。
性格は活発で、運動量が多く、遊び好きです。
飼い主さんに忠実で愛情深く、穏やかで人懐っこい一面もあります。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットの原産地は、北欧のノルウェーです。
北欧の寒冷地で暮らすために豊かな毛並みを持ち、体温を保つための長くて厚い被毛を身にまとっています。
体重は、一般的にオスが4.5〜7.0kg程度、メスが3.5〜5.5kg程度です。
筋肉質の頑丈な体格と運動能力を備えており、木登りが得意で、水を怖がらないという特徴があります。
好奇心旺盛で、飼い主さんと一緒に遊ぶことを好む、活発な性格です。
人懐っこくて甘えん坊な一面もあり、家族や他のペットとも友好的に接し、穏やかなコミュニケーションを楽しむことができます。
ラグドール
ラグドールは、一般的にはアメリカ原産の猫であるとされています。
ラグドールの歴史については複数の説が唱えられており、その起源については明確になっていません。
一説によると、白いペルシャとシールポイントのバーマンを交配させ、さらにバーミーズと掛け合わせて生まれたと考えられているようです。
体重は、一般的にオスが4.5〜7.0kg程度、メスが4.0〜6.0kg程度とされています。
大きな体格を持ち、しっかりとした筋肉質の体つきが特徴です。
ラグドールは飼い主さんに忠実で、人懐っこく、穏やかな性格をしています。
甘えん坊で、スキンシップを好む傾向があり、抱っこされるとリラックスした状態になることが多いです。
ふんわりとした被毛と、おっとりとした動作から、「 ぬいぐるみ人形/rag doll」が連想され、品種名として「ラグドール/Ragdoll」と名付けられました。
サイベリアン
サイベリアンは、ロシア原産の大型猫です。
サイベリアンはロシア原産の猫です。
アジア北部の大部分を占めるロシアの広大な地域シベリアで、自然発生したとされています。
人為的な交配を行わずに自然界でのみ繁殖し、自然の中で生き抜いてきた土着猫です。
サイベリアンは、野生での本能が強く受け継がれており、運動能力が非常に高いとされています。
極寒の地域で育ったため、寒さに適応するための厚い被毛を持ち、豊かな毛並みがゴージャスで魅力的です。
サイベリアンの被毛には、ガードヘアと呼ばれる毛が生えており、一般的にトリプルコートと言われています。
外側の毛(ガードヘア)、中間の毛(オーバーコート)、そして下毛(アンダーコート)の三層構造が特徴です。
体重は、一般的にオスが7.5〜12.0kg程度、メスが6.5〜10.0kg程度とされています。
サイベリアンは、人懐っこく甘えん坊で、穏和な性格です。
運動を好み、好奇心旺盛な一面もあり、知能が高くて飼いやすいとされています。
飼い主さんに対して友好的で、愛情深く、従順な一面を見せることがあるでしょう。
ベンガル
ベンガルの原産地はアメリカです。
東南アジア地域に生息する野生猫ベンガルヤマネコ(アジアンレオパードキャット)と、短毛種のイエネコとの交配で生まれました。
体重は、一般的にオスが5.0〜8.0kg程度、メスが3.0〜5.0kg程度とされています。
筋肉質で、全体的に細長く、引き締まった体が特徴的です。
性格は、ワイルドな見た目に反して甘えん坊で人懐っこく、穏やかで愛情深い傾向があります。
エネルギッシュで活発な一面もあり、高い場所に登ることを好み、好奇心旺盛で運動能力が高いです。
ベンガルの被毛は大きく分けて、「ブラウン・タビー」「スノー・タビー」「シルバー&スモーク・タビー」の3種類があります。
毛柄は、スポッテッド(ヒョウ柄の斑点模様)とマーブル(大理石模様)の2種類です。
スポッテッドでは、ロゼット模様(ヒョウやジャガーのような濃淡がある斑点)が好まれる傾向にあります。
大型猫の飼い方のポイント
大型な猫を飼うときは、以下の4つのポイントに注意が必要です。
- 適切な食事量と栄養バランス
- 足りない運動量の補填
- 適切なケージやキャットタワーの用意
- 定期的な健康チェックと予防接種の実施
次の項目で、それぞれについて分かりやすく簡潔にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
適切な食事量と栄養バランス
大型の猫を飼育するときは、適切な食事量と栄養バランスに注意することが大切です。
大型に分類される猫は筋肉量が多く、成長期も長いため、高タンパク・低カロリーの食事を心がけましょう。
また標準体重の猫と比べると、より多くの食事量が必要です。
一般的な目安としては、子猫期は1日3回、成猫期は1日2回に分けて、小型猫用の食事よりも1.5倍〜2倍の量を与えることが推奨されています。
適切な栄養バランスを保つために、高品質のキャットフードを与えることを心がけてください。
成長段階に応じて、適切なタンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルを含むフードを選ぶことが重要です。
猫の理想体重や活動量に合わせて食事量を調整し、定期的に体重を測定しながら食事量を見直すとよいでしょう。
また、定期的な獣医の診察を受けることで、猫の健康状態に合わせた適切な食事量や栄養バランスを確認することが推奨されます。
足りない運動量の補填
大型の猫を完全室内飼いにするときは、運動不足が懸念されるでしょう。
足りない運動量の補填として、以下のような対策が必要です。
適切な運動量の確保
室内飼いの猫は運動不足になりがちです。
一般的な見解によると、毎日少なくとも5分程度の活発な遊びを3回程度行うことが推奨されています。
適度な運動は猫の健康維持に重要であり、定期的な遊びは運動不足を防ぐだけでなく、猫の幸福度にもつながります。
ただし猫の運動量は、品種や個体差などによっても異なるため、飼い主さんは猫の行動をよく観察し、適切な運動量を確保することが重要です。大型の猫を飼う場合は通常より多めの運動量を設定したほうが良いでしょう。
適切なおもちゃの提供
大型猫のすべてが、必ずしも野性的な性格を持っているとは限りませんが、狩猟本能が強い傾向があります。
適切な遊び方としては、猫の狩猟本能を満たすために、狩りを意識させた遊び方が推奨されるでしょう。
遊び道具は、狩りを模倣した遊び方ができるおもちゃが適しており、たとえば猫じゃらしや羽根付きのボールなどが推奨されます。
大型猫の品種や個体差などによっても好みは異なるため、それぞれの性格などを見極めて、猫の反応を見ながら適切なおもちゃを選ぶことが重要です。
キャットタワーやキャットホイールなどの設置
大型猫の運動促進の一環として、キャットタワーやキャットウォーク、およびキャットホイールなどの遊具がおすすめです。
これらの遊具は、猫が自然な行動を楽しめるように設計されているため、運動不足を解消し、ストレスを軽減することに役立つでしょう。
たとえばキャットタワーやキャットウォークは上下運動を促し、キャットホイールは回転車を動かすことで走る運動を補うことができます。
適切な運動を促す遊具を設置することで、大型猫の健康と幸福に良い影響を与え、狩猟本能を満たすことにも効果的です。
適切なケージやキャットタワーの用意
大型猫に適したケージを選ぶときは、安定性と耐久性が重要です。
しっかりとした構造のケージを選び、大きな負荷にも耐えられることができるかも確認したほうがよいでしょう。
体格の大きい猫が快適に過ごせるよう、自由に動き回れることに配慮して、広い生活空間を意識したケージを確保してください。
活動的な大型猫がジャンプをしたり、ゆったりとくつろいで伸びをしたりすることにも配慮して、高さのあるケージを選びましょう。
ケージ内は、トイレや食事スペース、休憩スペースなど、猫が快適に過ごせるような工夫が重要です。
これらのポイントを考慮しながら、大型猫に適した安全で快適なケージを選ぶことを心がけてください。
また大型猫を飼うときは、キャットタワーの用意が不可欠です。
その理由としては、室内飼いの猫は野生の猫と比べて運動する場所が限られるため、運動不足になりやすいことが挙げられます。
キャットタワーを設置することで、室内でも上下運動を行うことができ、運動不足を解消できるでしょう。
キャットタワーを選ぶときは、大型猫の体重に耐えられるかどうか、耐荷重を確認してください。
安全面に配慮し、大型猫が飛び乗ってもぐらつかないような、安定した構造になっているキャットタワーがおすすめです。
大型猫が安心して自由に遊び、落ち着いて過ごせるように、広いステップや身を隠せる大きなキャットハウスが付いているかどうかも判断基準にしましょう。
定期的な健康チェックと予防接種の実施
大型猫は体のサイズが大きいため、健康の問題が早期に発見されにくい場合があります。
定期的な健康チェックと予防接種を実施することが大切です。
獣医師が専門的に猫の健康状態を診断することで、早期に疾患を発見して適切な治療を行うことができます。
定期的な健康チェックでは、体重や健康状態のチェック、血液検査、ワクチン接種の確認などを行い、異常がないかを確認します。
予防接種には、3種混合ワクチンと5種混合ワクチンが存在します。
これらのワクチンは、猫の健康を維持するために重要です。
感染症やウイルスから猫を保護し、感染拡大を防ぐことができます。
健康チェックや予防接種は、獣医師の指導のもとで行うことが重要です。
猫の年齢や健康状態に応じて、定期的な健康管理を行うことが推奨されます。
大型猫の健康管理のためにも、定期的な健康チェックと予防接種の実施が不可欠です。
大型猫の飼育に注意が必要な点
大型猫の飼育に注意が必要な点としては、以下の4つがあります。
- 縄張り意識が強いため、スペースの確保が重要
- 爪とぎや遊び道具の提供
- 大型猫専用のトイレの使用
- 定期的なブラッシングと被毛ケアの実施
次の項目で、それぞれについて分かりやすく簡潔にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
縄張り意識が強いため、スペースの確保が重要
大型に分類される猫は、一般的な見解によると野生本能が強いとされています。
縄張り意識が強いため、広いスペースを確保してください。
適切な運動量を確保できるような、広々とした快適な生活環境を整えることが重要です。
大型猫を飼育するときの部屋数については、一律の基準は存在しません。
一般的には、部屋数の多さはもちろんですが、広々とした活動スペースを提供することが推奨されています。
猫専用の部屋については、必ずしも必要とされているわけではありません。
しかし運動不足になったりストレスを感じたりしないよう、快適に過ごせる環境を整えることは大切です。
猫専用の部屋を提供するときは、広さを意識してください。
キャットタワー、爪とぎ、猫用のベッド、猫用のトイレなどを設置すると、そのぶん部屋が狭まります。
猫が息苦しさなどを感じないよう、扉や襖などを開けて、2部屋が続き間になるような工夫をするとよいでしょう。
自由に動き回ることができるように配慮し、なるべく多くの部屋にアクセスできるようにしてあげてください。
適切な運動量を確保できるように、また猫同士のトラブルを防ぐためにも、十分なスペースを確保しておくことが大切です。
爪とぎや遊び道具の提供
大型猫を飼育するときは、適切な爪とぎや遊び道具を提供することが重要です。
爪とぎ
爪とぎの素材には、主に以下のような種類があります。
- ダンボール
- カーペット
- デニム
- 麻
- 木
猫によって好みの素材が異なるため、まずは安価なものを購入して、猫の反応を確かめるとよいでしょう。
爪とぎの形状には、主に以下のような種類があります。
- 横置き型
- 縦置き型
- ポール型
- ソファタイプ
- 吊り下げタイプ
- 貼り付けタイプ
猫が爪を研ぐ姿勢や置く場所を考慮して、爪とぎの形状やデザインを選ぶとよいでしょう。
たとえば壁や家具の側面など、垂直に爪を研ぐことが好きな猫には、縦置き型やポール型の爪とぎが適しています。
固定する方法は、爪とぎの形状などによっても異なりますので、なるべく安定性に優れたものを選ぶとよいでしょう。
力を込めて爪を研いでも倒れにくい、本体に重量のあるものを選ぶことをおすすめします。
1つのアイデアとして、配達されたときのダンボールを再利用する方法もおすすめです。
ダンボールの中に爪とぎを設置することで安定感が増し、研ぎカスを処理する手間も比較的軽減できるでしょう。
キャットタワー
大型猫用のキャットタワーを設置することで、猫の上下運動を促すことができます。
キャットタワーには、以下のようなタイプがあります。
- 据え置き型
- 突っ張り型
据え置き型キャットタワーの特徴は、以下のとおりです。
安定性 | 安定性が高く、大型猫が乗っても比較的安全です |
耐久性 | 耐久性があり、長期間利用できます |
強度 | 重心が低い位置にあるため揺れにくく、比較的強度が高いです (土台となる板に厚みがあり、4本以上の柱があるタイプを選ぶと安定性が上がります) |
突っ張り型キャットタワーの特徴は、以下のとおりです。
安定性 | 天井に突っ張って設置するタイプのため、安定性が悪い場合があります |
耐久性 | 猫が飛びついた反動で、タワーごと転倒してしまう恐れがあります |
強度 | 強度が弱い可能性があるでしょう (天井との摩擦により緩みが生じていない定期的に点検して、安全性を確保してください) |
上記の注意点から判断すると、大型の猫には、据え置き型のキャットタワーが適切であると考えられます。
据え置き型のキャットタワーであれば、安定性が高く、耐久性や強度もあるので、大型猫が思う存分楽しめるでしょう。
突っ張り型のキャットタワーは、ぐらつきやすく安定性が低いため、あまり大型猫には適していない可能性があります。
大型猫用の遊具としてキャットタワーを選ぶときは、安定性・耐久性・強度を意識することが重要です。
大型猫専用のトイレの使用
大型猫を飼育するときは、大型猫専用のトイレの使用がおすすめです。
大型猫専用のトイレは、通常の大きさのトイレよりも広く設計されており、大型の猫がストレスなく快適に使うことができます。
もし猫が粗相をすることがあれば、トイレの大きさが合っていないことも要因の1つとして考えられるでしょう。
猫の健康のためにも、大型猫専用トイレの購入を検討してください。
定期的なブラッシングと被毛ケアの実施
大型猫の飼育において、定期的なブラッシングと被毛ケアは重要です。
定期的にブラッシングをすることで清潔に保ち、毛玉の防止、被毛のツヤ出し、皮膚の健康維持にもつながります。
大型猫の長毛種のブラッシングは、1日1回程度を目安にしてください。
長毛種の猫は毛の絡まりや毛玉の発生が頻繁に起こるため、定期的なブラッシングが必要になります。
大型猫の短毛種のブラッシングは、週に2回〜3回程度を目安にしてください。
短毛種の猫は毛玉の心配が少ないため、週に数回のブラッシングで十分です。
1回のブラッシング時間は、猫の毛の長さによって異なります。
長毛種の場合は、1回のブラッシング時間は3分〜5分程度が適切です。
短毛種の場合は、1回のブラッシング時間は3分程度で問題ありません。
ブラッシングをするときは、それぞれの被毛に適したブラシを使いましょう。
ブラシには、以下のような種類があります。
ラバーブラシ | 短毛種の猫におすすめです |
ピンブラシ | 長毛種の猫におすすめです |
スリッカーブラシ | 毛玉や絡まった毛を解きほぐすときに適しています |
アンダーコートブラシ | 毛玉の予防とマッサージに効果があります |
獣毛ブラシ | 艶を出す美容効果があり、マッサージとしても効果があります |
コーム | 被毛全体を整えるときに適しており、抜け毛を取り除いたり、毛玉をほぐしたりするときにも適しています |
ブラッシングをするときの手順は、以下を参考にしてください。
絡まった毛や毛玉を「ピンブラシ」または「コーム」でほぐす 背中から尻尾に向かって「スリッカーブラシ」でブラッシングする 顔まわりやお腹、足を「コーム」でブラッシングする 尻尾の付け根から先端に向かって「コーム」でブラッシングする あごを持ち上げて首周りを「コーム」でブラッシングする 仕上げに「獣毛ブラシ」で全体的にブラッシングする
ブラッシングをするときは、毛の流れに沿って行うことを基本とし、手に力をこめず、撫でるような感覚で丁寧にブラッシングしてください。
背中側 | 頭から尻尾に向けて、流れに沿ってブラシをかけましょう |
側面 | 背中からお腹に向けて、流れに沿ってブラシをかけましょう |
お腹側 | 胸から尻尾に向けて、流れに沿ってブラシをかけましょう |
顔 | 中心から外側に向けて、流れに沿ってブラシをかけましょう |
また長毛種の猫と短毛種の猫では、シャンプーの頻度が異なります。
長毛種の場合は、1カ月に1度くらいの頻度が目安です。
短毛種の場合は、1年に1回か2回程度でかまわないとされています。
個体差や生活環境によっても異なるため、どうすべきか迷ったときは、トリマーや獣医師に相談することが最善です。
シャンプーの手順は、以下を参考にしてください。
シャンプーをする前に、毛のもつれや汚れを落とすために、軽くブラッシングをしておきましょう 洗面器や桶などの容器にぬるま湯を溜めて、猫の全身をゆっくりと濡らしてください シャンプーの溶液を少量溶かし、よく泡立ててから、優しくマッサージするように洗いましょう よくすすいだ後、タオルで優しく水分を拭き取り、最後にドライヤーでよく乾かしてください
シャンプーをするときは、以下の注意点に配慮してください。
人肌程度のぬるま湯を使用してください シャワーの水圧は「弱」が適切です シャワーヘッドを猫の体に当てながら優しく洗いましょう シャンプー剤を、猫の体に直接かけないよう注意してください 目や耳、口の中に、水やシャンプーが入らないよう注意しましょう 猫を怯えさせないように落ち着いて接し、静かな環境を保ってください
猫用のシャンプーには、以下のような種類があります。
通常のシャンプー | 汚れ落としやスキンケアに適しています |
薬用のシャンプー | 皮膚トラブルのための有効成分が含まれています |
コンディショナー | 被毛の表面をコーティングする保湿効果があります |
トリートメント | 奥に浸透して補修し、被毛を柔らかく保つ効果があります |
ドライシャンプー | 水なしで汚れを落とすことができます |
猫用のシャンプーを選ぶときは、以下を基準にしてください。
pH値 | 猫の皮膚のpH値に適応した、猫用のシャンプーを選んでください |
低刺激 | 猫の皮膚は繊細なので、低刺激のシャンプーが適しています |
無香料 | 猫の嗅覚は鋭いため、香りの強すぎないシャンプーが適しています |
安全性 | 猫の体や皮膚に、悪い影響を与えないシャンプーを選びましょう |
皮膚トラブルがある場合は獣医師に相談し、指示やアドバイスに従って、薬用シャンプーの利用を検討してください。
まとめ
この記事では、「大型な猫を飼いたい!」と憧れている人に、おすすめしたい5種類の大型猫を紹介しました。
適切な食事量と栄養バランス、定期的なブラッシングと被毛ケアなど、飼育のポイントについても解説し、詳しい情報をまとめています。
体格の大きい猫は、一般的な猫と比べると飼育に一段と手間がかかりますが、適切な飼い方をすることで、長く幸せに暮らすことができるでしょう。
おうちに大型の猫を迎えて一緒に暮らすことになったとき、いざとなって困ることがないよう、当記事の情報を基本的な知識としてお役立てください。