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はじめに
ラグドールという猫種は、その柔らかい性格とふわふわの長い毛が魅力的な種類の一つです。
しかし、この美しい猫には様々な色が存在し、中には非常に希少な色もあります。
この記事では、獣医師の視点から、ラグドールの希少な色とその相場価格について詳しく解説していきます。
ラグドールの希少な色って何色?色位別で紹介
ラグドールの魅力の一つに、その美しい毛色があります。
一般的によくみられる色から、非常に珍しい色まで、ラグドールには色々な色が存在します。しかし、中には特に希少価値が高いとされる色もあり、それらの色は見つけるのが難しいだけでなく、猫好きの間では特別注目を集める毛色です。
以下、そんなラグドールの中でも特に希少な色を色位別でご紹介します。
それぞれの色の特徴や健康面での注意点も合わせて解説していくのでぜひ参考にしてください。
シール
シールポイントのラグドールはシールブラウンのマーキングが特徴的で、その独特な色合いは愛猫家の中で高い人気があります。
希少性
他の色に比べればシールは出会える確率の高い色です。
ラグドールと聞いて頭に浮かべる色としては一番なのではないでしょうか。
相場価格
シールのラグドールの相場はオスが約19万円、メスが約23万円です。
特徴
シールは、チョコレートや焦げ茶色のことです。
ラグドールのシールには鮮やかなシールブラウンのポイントが入ることが多く、耳、顔、足、尾の先にグラデーションのようにみられます。
シールポイントミテッドは、手足に白い靴下を履いたようにみえ、とても人気です。
このほかにシールポイントカラーや、シールリンクスポイントなどが存在します。
ブルー
ブルーのラグドールは、落ち着いた美しさで注目を集める色です。淡いブルーグレーのポイントが特徴的で、穏やかな印象をあたえてくれます。
希少性
ブルーのラグドールはホワイトがベースです。
他の色に比べると、ラグドールを実際購入しようとした際に出会える色の中で、ブルーは多めといわれています。
相場価格
ブルーのラグドールの相場はオスが約20万円、メスが約21万円です。
ブルー系でも模様の出方で価格が変動します。
価格は目安にしておいた方が良いでしょう。
特徴
ブルーのラグドールの特徴は、その名前の通り美しいブルーグレーのポイントが魅力です。
耳、顔、足、尾の先端にこの落ち着いた色が現れ、体の残りの部分は白から薄いグレーがかった色をしています。ラグドールの青い目ととても相性の良い印象です。
手足の先が白くなっているラグドールはブルーポイントミテッド、縞模様にポイント部分が出ているものはブルーリンクスポイントと呼ばれています。
この独特の色合いは、静かで穏やかな印象を与え、ラグドール特有の柔和な性格ともよく合います。
レッド
レッドのラグドールは、その鮮やかな色合いで目を引きます。
レッドブラウンやオレンジブラウンのポイントが入っているラグドールです。
希少性
レッドは希少性の高い毛色です。
ペットショップなどで実際に出会えることは滅多にありません。
相場価格
レッドのラグドールの相場は26万円ほどです。
しかしこの金額は参考程度のものです。
希少性が高い分、実際の価格は高くなる可能性があります。
特徴
レッドのラグドールの特徴は、鮮やかなレッド(オレンジから深い赤に近い色)のポイントが耳、顔、尾、足に見られることです。
この暖かみのある色合いは、クリームポイントより色味のコントラストがはっきりした印象です。
クリーム
クリームのラグドールは、柔らかく優しい色合いで知られています。
淡いクリーム色のマーキングが穏やかな美しさで、ポイントも薄めのイエローブラウンと全体的に淡い色をしています。
希少性
実際出会える確率が高いシールやブルーと比べると、クリームのラグドールの希少性は非常に高めです。
相場価格
クリームのラグドールは約13万円が相場となっています。
特徴
クリームの特徴は、クリーム色のマーキングにあります。
耳、顔、足、尾の先端に見られるこの色は、体の他の部分より明るいクリーム色または白に近い色であることが多く、全体的に穏やかな暖かみのある見た目です。
単色はあまり見かけず、クリームポイント、クリームリンクスポイント、クリームミテッド、クリームポイントバイカラーが存在します。
最初のうちは真っ白に見えるクリームは、成長するにつれて色が濃くなり、その濃さには個体差が出てきます。
チョコレート
チョコレートラグドールは、深さのある色合いで特別な存在感をはなちます。
濃厚なチョコレート色のポイントが魅力的です。
希少性
チョコレートのラグドールは非常に希少性が高く、市場で見つけることがとても難しい色です。本当は実在しないのではという説もあるといわれています。
相場価格
チョコレートのラグドールの相場は23万円ほどです。
しかし、実際にはなかなか出会えない分、価格は参考程度で考えていた方が良いでしょう。
特徴
チョコレートのラグドールは、耳、顔、尾、足の先に現れる濃いチョコレート色です。成長とともに、薄いブラウンからだんだん濃くなっていきます。
この色は、体の残りの部分が比較的薄いクリーム色から白に近い色のラグドールとは対照的で、非常に目を惹く美しさです。
他の色と同じように単色はあまり見かけず、チョコレートポイント、チョコレートリンクスポイント、チョコレートミテッド、チョコレートポイントバイカラーが存在します。
チョコレートポイントのラグドールは、シールが濃くなったものでシールと判断されることも多いことから、シールとチョコレートの差は微妙なところです。チョコレートとハッキリ見分けるための濃さがでているラグドールは非常に希少性が高くなります。
ライラック
ライラックのラグドールは、繊細で優雅な色合いで知られています。
淡いライラックのポイントが猫の美しさを際立たせます。
希少性
近年では、チョコレートとライラックの存在は怪しいといわれています。
チョコレートに似たシール、ライラックに似たブルーと判断されることが多く、ライラックと判断される色のラグドールは出会える確率が低く、希少性が非常に高いとされています。
相場価格
希少性が非常に高い分、ライラックの相場価格を見つけることができませんでした。
それだけブルーと判断される個体が多いことだと認識します。
特徴
特徴は、その柔らかく優しい色合いです。
希少性でも述べましたが、ブルーとライラックの判断は非常に難しく、近年ではライラックと判断されることは珍しいことになってきました。
それくらいブルーとライラックの差が際どいということです。
ラグドールの子猫の価格が毛色によって変わる理由とは?
ラグドールの子猫は比較的高値で取引されています。
ラグドールが毛色によって価格が変わる理由はその希少性にあるといわれます。
シール、ブルー、レッド、クリーム、チョコレート、ライラックとラグドールの毛色は全部で6種類存在する中、実際にはライラックとチョコレートは実在しないといわれているからです。
そのうえレッドとクリームに関しても希少性が非常に高く、その2種類の毛色と判断されているものは価格が高くなります。
また、実際に購入できるラグドールはシールとブルーが中心で、シールとチョコレート、ブルーとライラックの差は曖昧なものです。
そのため、ラグドールの子猫の価格は毛色によって差が出ています。
ラグドールを飼うのに生涯かかる値段は!
ラグドールを家族の一員として迎え入れる際、初期の購入費用だけでなく、その後の生涯にわたる維持費も考えることが重要です。
食費、医療費、ケア用品など健康と日々の暮らしを維持するためには、一定の経済的責任が伴います。
餌などの日常品にかかる費用は?
ラグドールの健康を維持するためには、日々の餌やケア用品が欠かせません。
これらの日用品にかかる費用は、一生を通じて続く重要な出費です。
1ヶ月の場合
餌の種類にもよりますが、1ヶ月分約3000円です。
普段の食事のほかに、おやつなどをあげる習慣がある場合には餌代にプラスして月に約1000円かかってきます。
餌はドライフードやペットフード、どのようなことに特化しているかによって値段が変わってくるので、飼い主の選ぶもので変動が多くあるものです。
日用品はトイレの砂代、爪研ぎ代、おもちゃ代などさまざまです。
トイレの砂は、定期的に足す必要があるため、月に約1400円はみておかなくてはいけません。トイレの砂に関しては、砂タイプやチップ、他にはトイレの下の部分にシートを引いて使用して砂の消費が少ないものなど色々販売されています。
猫の好みもあるので、色々試してみて一番合うものを選びましょう。
おもちゃも運動不足やストレスを解消するためには欠かせないものです。
1つ購入したからといって永遠に遊べるものでもなく、遊び方によっては1日で使えなくなったりもします。
普段どのようなおもちゃを好むかで、飼い主が合うものを買い与えてあげましょう。
爪研ぎは消耗品です。月に約500円はかかると計算しておきましょう。
爪研ぎは猫にとってストレス解消や気分を切り替えたい時にする大切な行為です。
生理現象であるため、爪研ぎをやめさせることはできません。
そのため、爪研ぎを買い与えないと家の壁やソファーなどで爪研ぎをするようになってしまい、結果的に飼い主が困る形となります。
爪研ぎを定期的に新しいものに交換し、爪研ぎの場所をしっかり理解させる意味も込めつつ、いつでも爪研ぎがしやすいものを与えてあげましょう。
生涯の場合
餌とおやつ代と月に合わせて約4000円かかると計算し、1年では約48000円かかることになります。
また、トイレの砂代は1年で約16800円、爪研ぎ代は約6000円、おもちゃ代は約6000円です。
全てにおいていえることは、これはあくまで参考程度の価格です。
餌は年齢によって必要な栄養も変化し、こだわるものが多ければ多い分、値段も高くなってきます。
おやつに関しても、あげすぎはよくありませんがどれくらいの量や質のものをあげるかは飼い主次第です。
トイレも1度おしっこをしてしまうと綺麗にするまで使えない個体もいるため、頻繁に砂を変える必要がある家庭では砂やシートの金額が高くなってきます。
おもちゃや爪研ぎも個体によって好むもの、使用頻度に差がありこの金額は参考にしかなりません。
最低限の出費は問題ないと考えてラグドールを迎える準備をすることは危険です。
いつ多くの出費があるかわからないため、迎え入れる時から金銭面での覚悟を必要とします。
トリミングや予防接種にかかる費用は?
ラグドールの美しさと健康を保つためには、定期的なトリミングや予防接種が必要です。これらのケアにかかる費用は、飼い主が計画的に予算とスパンを考える必要があります。
1ヶ月の場合
猫は自分で毛繕いをするため、基本的にトリミングは必要としません。しかし、長毛種の中にはペットサロンに連れていき、肉球の間からでる毛をカットするなどのトリミングを必要とする猫種もいます。
ラグドールは長毛種ですが、毛質がサラサラしていて比較的手入れがしやすい猫種です。
そのため、トリミングにつれて行く必要は必ずしもあるわけではなく、家庭でのブラッシングやケアで問題ありません。
また、猫のトリミングは犬ほど一般的ではなく、ペットサロンでも対応していない場所も多くあります。
なにより、ペットサロンに連れて行くことが猫のストレスになることも少なくありません。
まずは家庭でのケアをしてみましょう。
家庭でのケアだけでは不十分に思えることがある場合には、獣医師に相談するか近くのペットサロンに問い合わせてみましょう。
猫は犬と違って年に1度の予防接種は義務付けられていませんが、感染症予防をするために受けるようにしましょう。
混合ワクチン代の値段の相場は約4500円〜7500円です。
この他に、診察料や検査料もかかってきます。金額は病院によってさまざまです。
また、去勢手術に約15000円〜20000円、避妊手術には約25000円〜35000円かかります。
少し高く感じるかもしれませんが、去勢手術や避妊手術は結果として病気になるリスクの低下につながります。
生涯の場合
餌代などの日常的にかかる費用は、上記に記載した通りの金額が一生涯続きます。
トリミングの代金としてはペットサロンに行かない限り多くの費用はかかりません。
しかし、家庭でケアする場合のシャンプー代、ブラシ代などがかかります。
その他に、ラグドールが病気になった場合にかかってくる費用があります。
猫は病気になりにくい動物です。
しかし、病気になってしまった時には、病院代や薬代、手術代もかかってくることがあります。病気にならず定期的な検診くらいの動物病院の費用はさほど気にならないかもしれませんが、もしものことがあった場合にはどれくらいの費用がかかるかわかりません。
費用を気にせず治療を受けさせてあげるために、ペット保険を検討してみることをおすすめします。
まとめ
この記事では、ラグドールの希少な色と相場価格についてご紹介しました。
シール、ブルー、レッド、クリーム、チョコレート、ライラックなど独特で美しい毛色がラグドールの魅力であり、価格に影響します。
希少性の高い、チョコレートやライラックなどを迎え入れたいという人はなかなか難しいことも理解いただけたのではないのでしょうか。
ラグドールを見かけた時には、その希少性にも目を向け、一緒に生活する幸せな未来を想像してみてください。