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はじめに
猫には、成猫になっても体のサイズが小さい小型猫がいます。
小型猫と言っても、明確に区別されている訳ではなく、平均よりも小さいサイズの猫や比較的体重の軽い猫のことを呼ぶ場合が多いです。
いつまでも子猫のような見た目で、可愛らしい姿にメロメロになってしまう方も多く、最近人気が高まっています。
今回は、たくさんの人を魅了している小型猫について詳しく解説しました。
おすすめの猫種6選も紹介しているので、ぜひ最後まで見てみてください。
小型猫とは
小型の猫とは、一般的な猫の平均体重よりも軽く、サイズも小さい個体のことを言います。
体が小柄なので、集合住宅や狭い空間でも飼いやすく、物件のサイズ制限に引っかかる可能性も低いです。
鳴き声や活動音も大型の猫に比べると静かなので、近所迷惑になりづらいためマンションでの暮らしにも適しています。
中には長毛の子もいますが、基本的には短毛種が多いので、抜け毛も少なく総合的に考えて小型の猫は飼いやすいです。
「小さい猫」の基準
小型の猫と呼ばれるには、どのような基準が設けられているかを解説します。
細かく定められているわけではありませんが、目安として参考にしてください。
比較対象 | 小型の猫 | 一般的な猫の平均 |
体重 | 1~3㎏ | 3~5㎏ |
体長 | 15〜20cm程度 | 30cm程度 |
小型と呼ばれるには、平均の数字よりも半分から一回り程度は小さい必要があります。
猫種や個体によって多少の差が出てきますが、片手で軽々持ち上げられる両手サイズ程度の大きさです。
体重が3㎏というと、一般的な猫の4ヶ月〜半年程度のサイズなので、子猫の時のままの可愛らしい見た目で、一生懸命動き回る姿をずっと見ることができます。
小さい猫の魅力
小さい猫の魅力は、なんといっても可愛らしいサイズ感と見た目です。
猫種によって性格や特徴は違いますが、子猫のままのような姿は最大の特徴であり何をしていても可愛く見えてしまう魅力があります。
ワンルームにお住まいの方や、飼育スペースが狭いご家庭の場合も、比較的ストレスなく過ごせるのも小さい猫ならではです。
広いスペースが取れなくて飼うことをあきらめていた方も、小型猫なら一緒に生活できる可能性が高いのでぜひ検討してみてください。
体重が軽い分、夜中に動き回ってしまった時の足音や物音も小さめなので近所迷惑になりにくいところも一緒に生活する上で安心なポイントです。
出かける際や体調不良で病院に連れていく際も、体が小さいと移動もしやすいので、力に自信のない方でも飼いやすいのでおすすめです。
大人になっても小さいままの猫種6選
小型の猫と言っても、どんな猫がいるのか想像がつかない方もいると思うので、成猫になっても小さいサイズの猫種を紹介します。
それぞれ性格や特徴を詳しく解説しているので、ぜひ家族として迎え入れる時の参考にしてください。
シンガプーラ
小型の猫の代表とも言える猫種は、シンガプーラです。
人の手によって人工的に作られたのではなく、自然に生まれた純血種として公認されている猫種の中で世界最小と言われています。
特徴
生まれはシンガポールです。
小柄な体に対し筋肉質で見た目よりも体重は重く、足の付け根の部分が太く、つま先にかけて細くなっている姿は野性味を感じられます。
ピンと立った耳とアーモンド形の目は大きく、目頭から鼻にかけてチーターラインが入っているハッキリとしたお顔が特徴的です。
被毛は、非常に短く淡いセピア色で、身体に密着するような滑らかな手触りをしています。
アグーチセピアと呼ばれるティックドタビーが特徴で、綺麗な毛色は上品さも持ち合わせています。
性格は、優しくて飼い主について回るくらい甘えん坊で、人と話すことができると言われているくらい賢いです。
好奇心が強く運動が好きで活発な反面、警戒心が強いので慣れるまでに時間がかかるため、飼い主や心を許した家族以外には人見知りをしてしまいます。
他の猫種や子供も、構いすぎたり騒がしすぎるのは苦手な傾向があるので、これから家族に迎え入れる予定の方は周りの環境にも気を配ってあげてください。
鳴き声も小さく、ほとんど鳴かない大人しい猫種なので、近所への配慮が必要な住宅にお住いの方でも飼いやすいので、静かに猫と生活したい方におすすめです。
平均体重
シンガプーラの平均体重は、2〜3㎏程度です。
世界最小の見た目の割には、ガッチリした筋肉質な体をしているので、小型猫の平均の体重となります。
身軽なため飼い主の肩にも、ジャンプして飛び乗ってくる子もいます。
平均価格
シンガプーラの平均価格は、20〜50万円程です。
ペットショップ | 30~50万円 |
ブリーダー | 20~35万円 |
希少な猫なのでペットショップでは、なかなか出会えることが少なく、取り扱いのある店舗も限られています。
価格もその分ブリーダーより高めに設定されていることが多く、条件の良い子は50万ほどになることもあります。
シンガプーラのような希少種は、ブリーダーから購入する方が出会える可能性が高いです。
親・兄弟猫や飼育環境も見ることができるので、成猫になった時のイメージも付きやすいのでぜひ会いに行ってみてください。
マンチカン
小型の猫として、日本でも見かける可能性が高い猫種がマンチカンです。
マンチカンは、「小さい」や「子供」という意味の言葉で、足が短いのが特徴的な可愛らしい見た目をしています。
特徴
北アメリカ原産の突然変異で生まれたマンチカンは、短足猫をルーツとする猫種です。
この短足な身体の特徴を固定させるために、様々な猫種を交配させた歴史を持ちます。
まだ猫種としての歴史が浅く、純血種同士で交配しても短足で生まれてくる子は2割程度しかいないので貴重な存在です。
2014年には、体高が13.6㎝のマンチカンが世界一体高が小さい猫としてギネスに認定されました。
マンチカンには短足タイプの子以外にも、中足・長足タイプの子が存在しており、貴重な短足タイプの子よりも数が多いです。
足の長さ以外にも、毛色や柄もバリエーションが豊富で、同じ柄・同じ毛色のマンチカンは存在しないのではないかとも言われています。
長毛種も短毛種もいるため見た目の特徴としては、幅が広いです。
性格は、好奇心旺盛で甘えん坊な性格をしています。
子猫の時だけでなく成猫になってもおもちゃで遊ぶのが好きで、元気に走り回る事も多いです。
また警戒心が少なく人見知りがないので、初めて会う方にも懐きやすく慣れてくると可愛く甘えてくるのでたくさんの人を魅了してくれます。
縄張り意識も強くなく穏やかなので、他の猫と一緒に生活するにも適しています。
平均体重
マンチカンの平均体重は、2〜4㎏程度です。
しっかりした身体をしていますが、足が短いので運動は苦手な事も多いので、肥満にならないように注意が必要になります。
運動をしたがらなくても、部屋に動けるスペースを確保し、適度な運動と食事管理をしっかりしてあげてください。
平均価格
マンチカンの平均価格は、10〜70万円程です。
ペットショップ | 12~50万円 |
ブリーダー | 6~70万円 |
価格にかなり幅があるのは、短足であるかないかが大きく関係しています。
全体の2割ほどしか生まれない短足のマンチカンは、希少価値があるので価格も高いです。
ブリーダーサイトでは、短足で血統もある子は価格が高騰するため、100万円のマンチカンもいます。
マンチカンは、日本でも出会える確率の高い猫種なので、短足にこだわらない方はお店に足を運んだりホームページをチェックして、ぜひ可愛い愛猫を家族に迎え入れてあげてください。
ミヌエット
ミヌエットは、マンチカンとペルシャを掛け合わせた猫種です。
アメリカで短足種の犬を繁殖していたブリーダーの手によって生み出されたので、人工的に作られた猫種で、誕生当初はナポレオンと呼ばれていました。
特徴
ミヌエットはマンチカンの短い足と、ペルシャの鼻ぺちゃとゴージャスな被毛を持ち合わせています。
ペルシャよりはスッとしていますが鼻が低く、くりくりな目をした可愛らしいお顔と、とことこ歩く姿はぬいぐるみが歩いているようで飼い主の方をキュンとさせてしまう事間違いなしです。
長毛でボリュームのある被毛は、フワフワで小さい体なのに存在感のある印象です。
中には短毛の子も存在しますが、毛質がかなり柔らかいので手触りは良い分、毎日のブラッシングが必須になります。
毛色や毛の長さは、マンチカンの血が入っていることもありバリエーションが豊富で、見た目で価格が大きく変わるところも特徴です。
性格は、大人しく社交的なので人見知りせず、飼い主以外にも懐きやすいし、他の猫や小さい子供とも穏やかに過ごせます。
しかし、猫らしいマイペースな面もあり、構って欲しいとミヌエットから寄ってきて遊んでいたはずなのに、構いすぎると嫌がられるなんてこともあります。
そんな時は無理やりコミュニケーションを取ろうとせずに、良い距離感を保ってあげましょう。
平均体重
ミヌエットの平均体重は2.5〜4㎏程度です。
短足なので運動が苦手と思われがちですが、走ることが大好きでジャンプ力は他の猫に引けを取りません。
活発なので運動不足にはなりにくいですが、動けるスペースは十分に確保してあげる必要があります。
平均価格
ミヌエットの平均価格は5〜50万円程度です。
ペットショップ | 20~50万円 |
ブリーダー | 6~30万円 |
1996年に誕生した比較的新しい品種なので、日本ではあまり見かけない希少な猫種なので、ペットショップではなかなか出会えません。
特に白と黒の珍しい毛色や人気色のブラウンのミヌエットはかなり希少なので、ほとんど市場に出ることがなく、価格もかなり高騰します。
反対に、鼻ぺちゃのお顔の子や人気色以外のミヌエットは低価格で販売されていることもあります。
ラムキン
ラムキンは、フワフワで羊のような被毛が特徴的な猫種です。
ブリーダーが、マンチカンとセルカークレックスを交配させたことにより生まれました。
特徴
ラムキンはマンチカンの短足と、セルカークレックスの巻き毛を受け継いでおり、くるくるの柔らかな毛と小さい身体が羊のように見えたことから、英語で子羊の意味のラムキンという名前が付けられました。
まだ新しい品種なので、長足の子や直毛の子も生まれてくることがあり、まだ完全に安定はしていません。
ラムキンの毛色は、バリエーション豊かでホワイト・ブラック・ブルーなどが存在し、毛の長さは長毛・短毛がいます。
一見巻かれた髪質は剛毛で絡まりやすく見えますが、とても柔らかい毛質です。
性格はフレンドリーで他の猫とも仲良くできます。
また、甘えん坊で寂しがり屋なので、撫でられたり抱っこされるのが好きな反面、お留守番は苦手です。
家に常に家族がいるご家庭や、お留守番の時間が少ないご家庭に向いています。
コミュニケーションを取ることが大好きな猫種なので、たくさん触れ合ってスキンシップを取ってあげましょう。
平均体重
ラムキンの平均体重は、2〜4㎏程度です。
小型の猫種なだけにコンパクトな体型をしていますが、意外と筋肉質でガッチリしています。
平均価格
ラムキンの平均価格は、12〜30万円程度です。
ペットショップ | 30万円前後 |
ブリーダー | 12~30万円 |
希少種なので、日本のペットショップで取り扱われることは珍しく、ブリーダーの数も少ないので、家族に迎え入れたいと考えている方は見つけたら早めにコンタクトを取ることがおすすめです。
ラムキンを専門に取り扱っているブリーダーに出産情報を聞いておくのも、早く出会うための1つの方法なので試してみてください。
キンカロー
キンカローは、マンチカンとアメリカンカールを交配して作られた猫種です。
別名マンチカールとも呼ばれており、世界的に見ても珍しい猫種と言えます。
特徴
キンカローは、マンチカンの短足とアメリカンカールの外側にカールした耳を持ち、ガッチリした体型をしています。
カールした耳は個体差があり、生後2週間ほどで徐々に丸まってくることが多く、全体的に丸まっている子やカールが全くない子もいます。
長いしっぽが特徴的で、中には体長より長いしっぽを持つ個体もいるほどです。
被毛はシルキーで柔らかく、短毛の子も長毛の子も存在します。
毛色はオレンジ・クリーム・グレー・ブラウン・ホワイト・ブラックとバリエーションが豊富です。
性格は、社交性が高いため飼い主とのスキンシップが取りやすいのはもちろん、他の猫にもフレンドリーで小さい子供とも仲良くできます。
また、芸を覚えられるほど賢いため、しつけがしやすく初めて猫を飼う方にもおすすめな猫種です。
平均体重
キンカローの平均体重は、3〜6㎏程度です。
小型な身体の割にガッチリした体型をしているので、体重はそれなりに成長します。
平均価格
キンカローの平均価格は、10〜30万円程度です。
ペットショップ | 5~50万円 |
ブリーダー | 7~30万円 |
ペットショップではなかなかお目にかかれないキンカローですが、ペットショップのホームページなどでは、たまに見かけることがあります。
家族に迎え入れようと考えている方は、ネットで下調べをして、ペットショップやブリーダーに連絡を入れてから会いに行くのがおすすめです。
コーニッシュレックス
コーニッシュレックスは、突然変異で生まれたシャム猫やバーミーズ、ロシアンブルーなどが掛け合わされて生まれたと言われています。
パンチパーマのような巻き毛と、逆三角形の小さな顔や大きな耳が特徴な猫種です。
特徴
コーニッシュレックスは、細長いアーチ形の体型に逆三角形で彫りの深い顔、まっすぐで大きな耳が他の猫と異なりスマートでかっこいい印象です。
宇宙から来た猫と言われる程、見る人の興味を引いてしまいます。
ウェーブしている巻き毛は、とても柔らかく短いです。
毛色はホワイトとブルーなどのソリッドカラーや、タビー、バイカラー、キャリコなど様々な毛色と模様のパターンの子がいます。
性格は、社交的で穏やかなので、人と接する事も大好きで他のペットとの付き合いも上手です。
鳴き声は小さく、動きも機敏なので、音を立てられない住宅でも買いやすく、近所への配慮もできます。
平均体重
コーニッシュレックスの平均体重は、2.5〜4.5㎏程度です。
細い見た目の割に、がっしりした体型をしています。
平均価格
コーニッシュレックスの平均価格は、10〜40万円程度です。
ペットショップ | なし |
ブリーダー | 30~40万円 |
一般的に入手するのが難しく、輸入や専門のブリーダーから購入するのが主な方法です。
日本にはほとんど取り扱っているブリーダーもいないので販売される機会はほとんどありません。
輸入して購入する場合は、渡航費・輸送費・輸入にかかる税金がプラスでかかってくるので注意してください。
小型猫を迎えたときの注意点
小型の猫の飼いやすさや良い点を解説してきましたが、注意しなければならない点もいくつかあります。
まずは、不注意で潰してしまったりドアに挟まないように気を付けましょう。
見えないところにいて踏んでしまったり、気付かずにドアを閉めてしまったなどの飼い主の不注意で起こってしまう事故が多いです。
小型猫はただでさえ小さいので、人間の大きな体に潰されたり挟まれたらケガをしてしまう危険が高く、最悪命の危険もあるので、人懐っこく飼い主に付いてくるようなタイプの猫種は特に注意してください。
続いては、なるべく室内で飼うことです。
身体が小さいため、外に出ると外敵に狙われやすくなります。
運動が得意で逃げられる子は良いですが、ほとんどの小型の猫は他の動物から逃げられないです。
外で飼うのは向いていないので、家族に迎え入れる方はぜひ室内飼いをしてあげましょう。
室内飼いをする上での注意点は、運動不足にならないようにキャットタワーを置いたり、運動できるスペースを作り肥満防止に務めることです。
食事管理だけでは難しいので、適度な運動をさせるように心がけましょう。
また、温度管理をする事も大事です。
猫は、元々寒さに強くない動物なので、室内の温度は常に23〜25度になるように保ってあげてください。
まとめ
今回は、成猫になっても小さいままの小型猫について解説しました。
明確な基準はないものの、平均より小さい猫種はとても可愛らしく、いつまでも子猫の様で飼い主を魅了してやみません。
今回紹介した小型の猫種は、どの子も基本的に飼いやすく、家族に迎え入れるのにおすすめな子ばかりです。
集合住宅や広いスペースが用意できない方も、小型猫なら活動音も鳴き声も静かで近所迷惑にならず、物件のサイズ制限に引っかかる可能性も低いためマンションでの暮らしにも適しています。
これから小型の猫を家族に迎え入れようとお考えの方は、ぜひこの記事を参考に自分や家族に合った猫種を探してみてください。