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はじめに
愛猫との生活は楽しいですが、いつか終わりがくるのは悲しいものです。
しかし、愛猫とのお別れは避けられません。
そのため、できるならば長生きする猫を飼いたいと思う方も多いはずです。
今回は、長生きする猫について詳しく紹介します。
猫全体の平均寿命や寿命の長い猫の特徴と猫種、猫を長生きさせるコツもまとめているので、猫との生活の時間を少しでも伸ばしたい方はぜひ参考にしてください。
猫全体の平均寿命
まず、猫全体の平均寿命を紹介します。
長生きする猫は平均寿命以上生きてくれますが、平均寿命の2倍・3倍の年数を生きてくれるわけではありません。
平均寿命を知り、長生きな猫がどのくらい生きてくれるかの目安を理解しましょう。
猫の平均寿命は15.66歳
一般社団法人ペットフード協会が発表した「令和3年全国犬猫飼育実績調査」によると、猫の平均寿命は15.66歳です。
一方で、犬の平均寿命は14.65歳だったので、猫の方が長生きするのがわかります。
また、アニコム損保が発表した「アニコム家庭どうぶつ白書2021」によると、契約している猫の平均寿命は14.3歳でした。
つまり、一般的に猫が生きてくれるのは、14歳〜16歳程度であるとわかります。
個々の猫の寿命を決めている要素は、遺伝子・栄養・生活環境、そして飼い主のケアなどです。
また、健康な生活習慣や定期的な獣医の診察が猫の寿命に影響しています。
猫は長寿傾向!
猫は犬の平均寿命との比較でもわかる通り、長寿の傾向があります。
猫に長寿の傾向があるのは、猫は自己管理能力が高く、食事や休息などの生活習慣を適切に維持できるからです。
また、猫はストレスを軽減する能力にも優れており、心身の健康を保てます。
さらに、猫を飼う環境が改善されているのも、猫に長寿傾向がある理由の1つです。
例えば、ワクチンの接種や定期的な獣医の診察は猫の寿命を長くしています。
また、ペットに栄養バランスのとれた食事を与えられるようになったのも猫が長寿の理由の1つです。
他にも、避妊・去勢手術が浸透して、猫が生殖器系の病気にかかりにくくなったのも長寿に影響を及ぼしています。
猫の種類や飼い方による寿命の違いとは
次に、猫の種類や飼い方による寿命の違いを紹介します。
- 純血種or雑種
- 短毛or長毛
- オスorメス
- 室内飼い
それぞれの項目が猫の寿命に違いを与えているか紹介しますので、長生きする猫を選ぶ際に参考にしてください。
純血種or雑種
猫の寿命に関して、雑種の方が純血種よりも長生きする傾向があるとされています。
なぜなら、雑種の猫は遺伝的な多様性を持ち、特定の品種に固有の遺伝的な問題が少ないからです。
平均寿命の1位が雑種になっている点からも、雑種の方が長生きなのがわかります。
一方で、純血種の猫は特定の遺伝子に基づいて育てられているため、品種によっては病気のリスクがあるのです。
ただし、個々の猫によっても異なるため、純血種であっても長寿で健康的な猫がいる一方で、雑種であっても健康上の問題を抱える場合があります。
適切な飼育環境や栄養、定期的な健康診断などを通じて、猫の健康をサポートしましょう。
短毛or長毛
猫の毛の長さは、直接的に猫の寿命に関連しないとされています。
しかし、毛の長さが間接的に影響して長毛より短毛の方が長生きする場合が多いです。
例えば、猫は毛づくろいして大量の毛を飲み込んだ後に、外へ排出しています。
しかし、長毛の猫は毛玉ができやすく、毛を排出しきれないため、毛玉が原因で毛球症などの消化器系の問題を抱える場合があるのです。
また、長毛種の場合は暑さに弱いので、熱中症になるリスクが高まります。
そのために、毛の長さに応じたケアが重要なのです。
例えば、トリミングやブラッシングを定期的に行ったり、猫にとって快適な温度を維持したりするなどがあげられます。
短毛の猫と長毛の猫の寿命に直接的な関連はなく、個々の猫の健康状態やケアの質が寿命に影響を与えるので、適切なケアを徹底しましょう。
オスorメス
猫のオスとメスの寿命には大きな違いはありません。
性別自体が直接的に影響を与えるわけではなく、個々の猫の健康状態や生活環境、遺伝的な要素が寿命に影響を与える主な要因です。
ただ、数字で見るとメスの方が平均寿命は高い傾向にあります。
また、性別によって特定の健康上の問題やリスクがある点を覚えておきましょう。
例えば、オスの場合は尿路結石や尿道閉塞などの疾患のリスクが高いと言われています。
一方で、メスの場合は乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの疾患にかかるリスクがありますが、避妊手術を受けるとリスクの軽減が可能です。
したがって、オスとメスの猫の寿命には性別自体よりもケアの質や生活環境が大きな影響を及ぼすので、飼い方を見直しましょう。
室内飼い
室内飼いの猫は、室外飼いの猫よりも寿命が長いとされています。
なぜなら、室内飼いの猫は、外部の危険から保護され、定期的な健康管理や栄養バランスのとれた食事ができるからです。
例えば、室内飼いの猫は「猫免疫不全ウィルス感染症」や「猫白血病ウィルス感染症」などの感染症にかかるリスクを減らせます。
また、交通事故や猫同士のケンカなどで怪我するリスクも減らせるのです。
さらに、室内飼いの猫は獣医の定期的な診察を受けやすく、早期に健康問題を発見できま
す。
そのため、室内飼いの猫は室外飼いの猫よりも寿命が長い傾向にありますが、これは環境の安全性や健康管理の質によるものと理解しましょう。
ただ、室内飼いの猫は外でのびのびはできないので、獲物を追ったり外を歩き回ったり自然な行動はできません。
どちらの飼育方法もメリットとデメリットがありますので、飼い主は猫の個性やライフスタイルに合わせて最適な環境を選んでください。
寿命が長いと言われる猫種5選
次に、寿命が長いと言われる猫種を5つ紹介します。
- ラグドール
- 日本猫(雑種)
- ペルシャ
- アメリカンカール
- アビシニアン/ソマリ
それぞれの猫種の特徴を詳しく紹介しますので、長生きする猫を飼いたい方はぜひチェックしましょう。
ラグドール
ラグドールは、愛らしい外見と穏やかな性格で知られる猫の品種です。
体格は大型の猫であり、成猫になるとかなりの大きさに成長します。
また、被毛が柔らかく、しっとりとした手触りでふわふわです。
そして、ふさふさのしっぽ・ふっくらとした頬・ブルーの瞳などを持っています。
ラグドールの性格は非常に穏やかで温和です。
他の猫や人間とも仲良くでき、穏やかで寛大な性格で初めて猫を飼う方にもおすすめできます。
また、ラグドールは「ぬいぐるみ人形」の名前の通り、抱っこされるのが大好きであり、抱っこされると体をリラックスさせて喜んでくれます。
日本猫(雑種)
日本猫は、日本に古くから存在し、人々に愛されてきた雑種の猫です。
日本猫は小柄で、コンパクトな体格をしています。
狭い日本の住居環境に適しており、俊敏で運動能力が高いです。
また、日本猫はさまざまな猫種の血を受け継いでいるので、丈夫で健康な状態を保ちやすいとされています。
日本猫は多様な毛色や柄を持っているのが特徴的です。
茶トラ・白・黒・三毛などさまざまなバリエーションがあります。
日本猫は穏やかでおとなしい性格です。
飼い主に対しては従順な一面もあり、最初は用心深いですが新しい家族との絆を深めてくれます。
さらに、日本猫は自然環境に適応する能力が高く、山間部や農村地帯など様々な環境で生活してきました。
そのため、気候や環境の変化にも比較的強いです。
ペルシャ
ペルシャは、その豊かな被毛と愛らしい顔立ちで知られる猫の品種です。
毛質は柔らかく、シルクのような手触りをしており、フサフサとした被毛がゴージャスな外見を作り出しています。
また、平たく幅が広い顔と大きな丸い目が印象的です。
ペルシャは穏やかで温和な性格を持っています。
大人しく、静かで落ち着いた性格であり、飼い主に従順です。
ペルシャの豊かな被毛は美しいですが、毛玉や皮膚病のリスクがあるので、定期的なブラッシングや毛玉のケアを行いましょう。
アメリカンカール
アメリカンカールは、その特徴的な耳の形と友好的な性格で知られる猫の品種です。
アメリカンカールの体格は中型から大型です。
筋肉質でしっかりとした体つきをしていて、力強さと俊敏さを兼ね備えています。
アメリカンカールで最も特徴的なのは、後ろを向いてカールしている耳です。
カールした耳は、生後数週間から数ヶ月で形成されます。
また、アメリカンカールの被毛は柔らかい手触りが特徴的です。
毛色はホワイト・ブラウン・レッド・クリーム・ブルーなどさまざまなパターンがあります。
そして、アメリカンカールは非常に友好的で社交的な性格です。
新しい人や他の動物ともすぐに打ち解け、遊び好きで好奇心旺盛な一面もあります。
「猫のピーターパン」と呼ばれる場合もあり、甘えん坊で可愛らしいです。
アビシニアン/ソマリ
アビシニアンとソマリは、外見も性格もよく似ている猫種です。
アビシニアンとソマリはスリムな体つきをしています。
筋肉質でしなやかな身体を持ち、俊敏性や運動能力が高いです。
アビシニアンとソマリは密度の高い柔らかい毛質が特徴的であり、タビーやソリッドなどさまざまなパターンと色合いがあります。
特にアビシニアンは山猫のような外観を持ち、ソマリは長いフサフサの被毛が美しいです。
アビシニアンとソマリはやや神経質な性格であり、見知らぬ人には敏感に反応します。
また、非常にアクティブで好奇心旺盛な性格です。
信頼する飼い主と遊ぶのは大好きなので、積極的に遊びに誘ってあげましょう。
また、アビシニアンとソマリは社交的で人懐っこい性格を持っているので、時間をかければ家族や他の動物とも仲良くできます。
猫を健康で長生きさせるコツ
次に、猫を健康で長生きさせるコツを紹介します。
- 完全室内飼いにする
- 良質なフードを与える
- ストレスを減らす
上記の3つの項目は猫の健康に欠かせません。
猫との楽しい生活を少しでも増やすために、必ずチェックしましょう。
完全室内飼いにする
まず、猫を健康で長生きさせるためには完全室内飼いにしましょう。
完全室内飼いを選択すると、健康面でも安全面でも効果的です。
健康面では、猫が外でウィルスに感染するリスクを減らせます。
安全面では交通事故や猫同士でケンカして怪我をするリスクを減らせるのです。
また、室内飼いにすると、いつでも獣医師の健康診断を受けさせられるので、健康状態を把握し病気の早期発見と治療ができます。
実際に猫を室内飼いする際は、快適な生活環境が必要です。
適切な大きさのキャットタワーや遊び道具を用意し、運動やストレス発散ができる環境を作りましょう。
静かで安全な場所での休息を確保するのも重要です。
さらに、さまざまなおもちゃを用意して猫の本能を刺激してあげましょう。
他にも、環境の変化や新しい猫との出会いなど、ストレスを引き起こす要因を避けてください。
また、猫の気持ちに寄り添い、安心感を与えるのも大切です。
良質なフードを与える
猫を健康で長生きさせるためには、適切な栄養バランスを考えた良質なキャットフードを与えるのも非常に重要です。
猫は肉食動物であり、タンパク質や脂質・ビタミン・ミネラルなどの栄養素を必要としています。
良質なキャットフードはこれらの栄養素をバランスよく含んでいるのです。
特に、猫にとって最も重要な栄養素がタンパク質です。
猫は動物性タンパク質を摂取して活動するエネルギーを作り出しています。
ただ、動物性タンパク質のとりすぎは肝臓や腎臓に負担をかけたり、病態を悪化させたりするので注意してください。
また、低品質なタンパク質源や添加物が少ないキャットフードを選びましょう。
キャットフードに含まれる添加物や防腐剤は猫の健康に悪影響を及ぼすので、可能な限り自然な原材料を使用したフードを選ぶのが大切です。
さらに、猫を長生きさせるためには適切なカロリー摂取を考える必要があります。
成猫や高齢猫、運動量の少ない猫などにはカロリーが控えめなキャットフードを選んでください。
他にも、キャットフードに含まれる水分量も重要なので、ウェットフードや水を常に用意して猫の水分摂取を促進しましょう。
ストレスを減らす
猫を健康で長生きさせるためには、ストレスを減らすのも非常に重要です。
ストレスが長期間続くと、猫の健康面に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、猫は環境の変化に敏感なので、家具の配置や生活リズムを安定させて、猫にとって予測可能で安心感のある環境を作りましょう。
また、 猫は自分のスペースを大切にします。
そのため、適切な隠れ家や高い場所を用意し、猫がリラックスできる場所を作ってください。
さらに、猫は適度な運動や遊びがストレス解消に効果的です。
キャットタワーやおもちゃを用意して、猫が楽しめる環境を整えましょう。
他にも、飼い主とのコミュニケーションはストレスを軽減できるので、毎日少しずつでも触れ合いの時間を確保してください。
そして、外部からの刺激や危険を減らすのも重要なので、安全な窓やバルコニーの対策、他の動物や外部の音の対策を行いましょう。
まとめ
猫の平均寿命は15.66歳であり、犬よりも長生きする傾向があります。
飼い主が栄養バランスの取れた食事や安全な場所・定期的な健康診断を提供できるようになったのも長寿傾向の理由の1つです。
純血種の猫は遺伝子の関係から特定の病気リスクが高い場合がありますが、雑種は遺伝子の多様性を持っているので長生きする傾向がみられます。
また、短毛の猫の方が毛球症になるリスクが低く長生きする猫が多いです。
さらに、メスの方が長生きだったり、安心できる環境が確保された室内飼いの猫の方が長生きだったりします。
実際に長生きする猫を飼いたいと思った方は、ラグドール・日本猫・ペルシャ・アメリカンカール・アビシニアン・ソマリの中から自分にあった猫を選びましょう。
また、猫を長生きさせるために、良質なキャットフードを与えて室内飼いにし、ストレスを減らしてください。
猫が長生きできる飼育環境を作り、少しでも長く楽しい猫との生活を過ごしましょう。