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【獣医師監修】「シングルコート」とは?シングルコートのおすすめの猫種をご紹介

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はじめに

シングルコートの猫とは1

猫の抜け毛が心配で飼うのをためらっている方は多いです。

ダブルコートの猫は換毛期に多くの被毛が抜けます。

しかし、シングルコートの猫は毛が抜けにくいので、悩みを解決できる可能性があるのです。

今回は猫のシングルコートについて詳しく解説します。

シングルコートのおすすめの猫種も詳しく紹介していますので、抜け毛が少ない猫を飼いたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

被毛の構造の違い

シングルコートの猫とは2

猫の被毛は、毛質や毛の長さ・毛色などさまざまな要素によって異なる構造を持っています。

具体的には、猫は被毛の長さによって分類されており、長毛種と短毛種の2種類です。

長毛種はフサフサとした長い毛を持ち、短毛種は短くて密度の高い毛を持っています。

また、猫の被毛の構造で異なるのは、被毛の密度です。

密集している猫の被毛は、しっとりとした肌触りをしています。

一方で、被毛が比較的薄い被毛の猫はさらっとした触り心地です。

さらに、猫の被毛は毛の素材で質感も異なっています。

シルクのような質感の被毛を持つ猫もいれば、硬くてざらつきのある被毛を持っている猫もいるのです。

他にも、猫の被毛にはさまざまな毛色と模様が存在しており、模様の種類はタビー・カラー・トーティ・ポイントなどがあります。

加えて、猫の被毛は脱落サイクルがあり、季節や環境によって毛が変化するのです。

猫は毛の長さ・密度・素材・毛色などで被毛の構造が異なるのを理解しましょう。

ダブルコートについて

シングルコートの猫とは3

猫の毛にはダブルコートとシングルコートの2種類あるので、まずはダブルコートを紹介します。

ダブルコートとは、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の二重構造のことです。

シングルコートと比べて換毛期があり、春や秋にはアンダーコートの毛が多く抜けます。

オーバーコートとアンダーコートの特徴を紹介しますので、ダブルコートの理解を深めましょう。

オーバーコート

猫のオーバーコートは、外部からの刺激や天候から身を守るための役割を果たしている外側に位置する毛層です。

例えば、オーバーコートは一般的に厚みがあり、水を弾く特性があるので、雨や湿気から体を守ることができます。

また、オーバーコートの毛質は個体によって異なりますが、一般的にはハリがあって硬い質感です。

猫種や個体によって毛の色合いや模様はさまざまな種類があります。

さらに、オーバーコートは季節の変化に対応して変化します。

冬には毛が密集して保温性を高め、夏には毛が薄くなり体温調節を助けてくれるのです。

オーバーコートは定期的なブラッシングや手入れが重要です。

毛玉や抜け毛を防ぎ、健康な毛並みを維持するために定期的に行いましょう。

アンダーコート

猫のアンダーコートは、主に保温の役割を果たす内側に位置する毛層です。

猫の体温調節や外部からの刺激から身を守ってくれます。

アンダーコートは一般的に短毛で覆われており、柔らかく密度が高いです。

密度が高いと保温性を高め、寒さから身を守る役割を果たしてくれます。

また、季節によって変化するのはアンダーコートも同じです。

冬には毛が厚くなり保温性を強化し、夏には毛が薄くなり体温調節を助けます。

ただ、オーバーコートと異なるのは、アンダーコートは定期的な抜け毛を伴う点です。

春先や秋には特に多くの抜け毛が見られます。

そのため、定期的なブラッシングや手入れを行い、毛玉や皮脂の蓄積を防ぎましょう。

アンダーコートを適切に管理していると、猫は寒暖の差に対応しやすくなります。

また、皮膚を保湿したり病気のリスクを減らしたりできるのです。

シングルコートについて

シングルコートの猫とは4

猫のシングルコートは、一層のみからなる被毛です。

ダブルコートと異なり、シングルコートはアンダーコートとオーバーコートに分かれていません。

アンダーコートかオーバーコートの特徴を持った毛層が一種類あるだけなのです。

シングルコートは、一般的に毛の密度が比較的低く、長さも一定ではありません。

短い毛から長い毛まで、さまざまな長さの毛が混在しています。

また、シングルコートの猫は、暑さ寒さに対してアンダーコートのように適応できないので、寒暖差に注意が必要です。

シングルコートの猫を飼う際は、エアコンや暖房を使用して猫の快適な温度を維持しましょう。

そして、毛玉や抜け毛の管理もシングルコートの猫は必要ですが、ダブルコートほどではありません。

なぜなら、シングルコートの猫は換毛期がなく、徐々に毛が生え替わるからです。

シングルコートの猫はダブルコートと比べると環境への適応力が低いので、飼い主がケアして猫にとって心地よい環境を作りましょう。

シングルコートの猫種は?

シングルコートの猫とは5

次に、シングルコートの猫種を紹介します。

  • シャム
  • ベンガル
  • シンガプーラ
  • デボンレックス

それぞれの猫種を詳しく紹介しているので、シングルコートの猫種を飼いたい方はぜひ参考にしてください。

シャム

シングルコートの猫とは6

1匹目のシングルコートの猫種はシャムです。

シャムの特徴や平均価格をまとめているので、気になる方はぜひチェックしてください。

特徴

シャムは、その特徴的な体型や毛色、そして賢く社交的な性格で知られる猫種です。

細身で引き締まった体型をしており、特に細長い首や大きな耳を持っています。

また、顔の輪郭は鋭く、目は青く大きなアーモンドの形です。

シャムは体の中心部は淡い色であり、耳・顔・足先などが濃い色のポイントカラーになっています。

シャムの性格は人懐っこく社交的です。

甘えん坊で飼い主や家族とすぐに親密になり、積極的に遊んだり抱っこしたりするのを求めてきます。

シャムはわがままな一面もあり、ときどき飼い主に要求する鳴き声が非常に大きいです。

さらに、おもちゃで遊ぶのが好きであり、活発的な運動を好みます。

平均価格

シャムの平均価格は約18万円です。

価格相場は8万円〜22万円ほどであり、血統書つきの猫だと価格が高くなります。

ベンガル

シングルコートの猫とは7

2匹目のシングルコートの猫種はベンガルです。

ベンガルの特徴や平均価格をまとめているので、気になる方はぜひチェックしてください。

特徴

ベンガルは、野生的なルックスを持ちながらも愛らしい性格を持つ人気の猫種です。

特に、ロゼットと呼ばれるヒョウに似た模様が見られます。

この模様は美しく独特であり、ベンガルが人気の理由の1つです。

また、ベンガルは筋肉質で引き締まった体型をしています。

野生の猫に近く、俊敏性や活動性が非常に高いです。

さらに、ベンガルは非常にエネルギッシュで活発な性格を持っています。

遊び好きで好奇心旺盛なため、一緒に積極的に遊んであげましょう。

そして、ベンガルは温厚で人懐っこい性格です。

飼い主や家族とのコミュニケーションが好きであり、一緒に遊んだり寄り添ったりすると喜びます。

平均価格

ベンガルの平均価格は約22万円です。

価格相場は10〜70万円と幅広く、人気の毛色やロゼットの柄は価格が高くなる傾向があります。

シンガプーラ

シングルコートの猫とは8

3匹目のシングルコートの猫種はシンガプーラです。

シンガプーラの特徴や平均価格をまとめているので、気になる方はぜひチェックしてください。

特徴

シンガプーラは、小柄で可愛らしい外見と可愛らしい性格が特徴的な猫種です。

シンガプーラは華奢な体型をしており、成猫でも体重が2〜4kg程度と軽量で、小さいサイズが人気の理由の1つとなっています。

シンガプーラの被毛はショートヘアで、柔らかく滑らかな質感です。

毛色はアプリコットやセピアブラウンなどがあります。

また、シンガプーラは大きな瞳と大きな耳が魅力的です。

性格は活発で遊び好きであり、おもちゃで遊んだり飼い主とのコミュニケーションを取ったりすると喜びます。

さらに、シンガプーラは社交的で人懐っこい性格です。

家族や他のペットとも仲良くなれるので、穏やかで飼いやすい猫として知られています。

平均価格

シンガプーラの平均価格は約22万円です。

価格相場は20〜50万円ほどであり、性別や色柄で価格が変動します。

デボンレックス

シングルコートの猫とは9

4匹目のシングルコートの猫種はデボンレックスです。

デボンレックスの特徴や平均価格をまとめているので、気になる方はぜひチェックしてください。

特徴

デボンレックスは、特徴的な外見と可愛らしい性格で知られる猫種です。

デボンレックスは短い被毛であり、背中や尾にはカールが見られます。

特徴的な被毛のため、毛のボリュームがありながらもふわふわとした印象です。

また、三角形の小さな顔や横に張り出す大きな耳、釣り上がりぎみの大きな目などをもっています。

他にも、デボンレックスは筋肉質でスリムな体型です。

しなやかな体つきと長い脚が特徴的であり、俊敏性を持っています。

デボンレックスの性格は活発でエネルギッシュです。

好奇心旺盛なため、おもちゃでの遊びも大好きです。

さらに、デボンレックスは社交的で人懐っこい性格を持っており、積極的に遊んだり甘えたりします。

平均価格

デボンレックスの平均価格は約39万円です。

価格相場は30〜50万円ほどであり、他の猫種と比べて価格帯が高くなっています。

被毛の役割

シングルコートの猫とは10

次に、猫の被毛の役割を紹介します。

  • 体温調節
  • 身体を外からの刺激より守る

それぞれ詳しく紹介するので、被毛の役割を理解して適切な対応を取りましょう。

体温調節

猫の被毛は、体温調節に重要な役割を果たしています。

例えば、猫の被毛は寒さから身を守るための重要な要素です。

寒冷地や冬季においては、猫の被毛の密度は厚くなり、保温性を高めて体温を維持してくれます。

また同時に、猫は暑さから身を守るためにも被毛の調節が必要です。

夏季や暑い環境下では、被毛を薄くして熱を放散し、上昇しないよう体温を維持してくれます。

身体を外からの刺激より守る

次に、猫の被毛は身体を外部からの刺激やダメージから守る重要な役割を果たしています。

例えば、猫の被毛にあるのは、皮膚を保護するバリア機能です。

猫の被毛は皮脂を分泌し、皮膚を保護しています。

また、猫の被毛は外部からの物理的な刺激や紫外線から皮膚を守り、皮膚の健康を維持しているのです。

さらに、被毛は微生物や害虫などの外部からの侵入を防ぐ役割も担っています。

毛の密度や毛質によって、虫刺されや皮膚炎などのリスクの軽減が可能です。

他にも、被毛は外傷や傷から身体を守る役割もあります。

猫の被毛は、外部からの様々な刺激から身体を保護し、健康と快適さを維持する役割を果たしていると理解しましょう。

シングルコートの猫のお手入れ方法

シングルコートの猫とは11

次に、シングルコートの猫のお手入れ方法を紹介します。

  • ブラッシングをやりすぎない
  • 寒さ対策をする

それぞれ詳しく紹介するので、実際にシングルコートの猫をお手入れする場合は注意しましょう。

ブラッシングをやりすぎない

シングルコートの猫は適切なお手入れが重要ですが、ブラッシングを過度に行うことは避けるべきです。

例えば、ブラッシングをやりすぎると被毛や皮膚に負担をかける可能性があります。

また、 適度なブラッシングは毛玉の発生を防ぐのに役立ちますが、やりすぎると逆効果です。

過度なブラッシングは毛が抜け過ぎたり、皮膚を傷つけたりする恐れがあります。

そのため、シングルコートの猫にブラッシングする場合は、週に1〜2回程度のブラッシングが適切です。

また、柔らかいブラシやコームを使用し、優しく毛を整えるようにしましょう。

ブラッシングをする際に毛並みや皮膚に少しでも異常を感じた場合は、医師に相談してみてください。

シングルコートのブラッシング中に嫌がるなど猫がストレスを感じている場合は、途中でやめるなど猫に配慮して行いましょう。

猫の快適さを最優先に考え、ブラシの選び方や使い方にも注意し、適切な頻度でブラッシングするのが重要です。

寒さ対策をする

シングルコートの猫は、その被毛の特性から寒さに比較的弱い場合があるため、寒さ対策が重要です。

例えば、冬季や寒冷地に住んでいる場合は、室内の温度を適切に管理しましょう。

具体的には、猫にとって快適な温度は26〜30度ほどです。

室温が低いと猫が冷えてしまうため、暖房器具や暖房システムを利用して快適な環境を作ってください。

また、猫の寝床にはウォームベッドや暖かいブランケットを用意しましょう。

猫は暖かい場所を好む傾向がありますので、寝るときの冷えを防げます。

さらに、寒さに弱いシングルコートの猫には、保温性の高い猫用衣服を着せるのも考えましょう。

猫用衣服で猫は寒さを凌げるので、外出時や冷えやすい部屋での活動時におすすめです。

他にも、寒冷地に住んでいる場合は、猫の活動エリアを限定して温かい場所に誘導しましょう。

暖かい日光が差し込む場所や暖房器具の近くなど、冷えを感じにくい場所を選んでください。

そして、シングルコートの猫のために寒さ対策をする際は、猫の体温や体調を定期的にチェックしましょう。

猫の健康状態に異常が見られる場合は、必要に応じて獣医に相談してください。

まとめ

シングルコートの猫とは12

シングルコートの猫は、被毛が一層しかない猫です。

被毛は体温調節や外からの刺激から守る役割をはたしており、毛の長さ・密度・素材・毛色が猫ごとに異なっています。

換毛期があるダブルコートと比べて、毛は少しずつ生え変わるので、抜け毛が多くなる心配はありません。

一方で、暑さや寒さに対して体温を調節できるダブルコートと異なり、シングルコートは寒さに弱いです。

シングルコートの猫種でおすすめの猫種は下記の4つです。

  • シャム
  • ベンガル
  • シンガプーラ
  • デボンレックス

それぞれの猫種の特徴や平均価格を確認して、自分に合った猫種を見つけてください。

また、シングルコートの猫を実際に飼う場合は、猫の皮膚を傷つけないよう過度なブラッシングを避けたり、寒さ対策をしたりしましょう。

シングルコートの猫の特徴を理解して環境を整え、楽しい生活を過ごしてください。

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