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【獣医師監修】一人暮らしでも猫は飼える?メリット・デメリットと飼う時の注意点

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はじめに

「一人暮らしでも猫を飼いたい!」と考える方は多いと思います。一人暮らしでも猫は飼えるのですが、注意すべきなのは費用だけではありません。

飼い主は猫が快適に過ごせる環境を整えられるか、デメリットは問題ないか確認したうえで猫を飼うか決める必要があるのです。

今回は、一人暮らしでの猫の飼い方を紹介します。

メリット・デメリットや飼う時の注意点を網羅しているので、これから一人暮らしで猫を飼いたいと考える方はぜひ参考にしてください。

一人暮らしでも猫は飼える?

一人暮らしでも実際に猫は飼えます。飼うための条件や、飼い主として心得ておくべき点をまとめているので、詳しく見ていきましょう。

ペット可の物件であれば飼うことは可能

一人暮らしでもペット可の物件であれば、飼うことは可能です。賃貸物件の場合、ペットの飼育が許可されているかは、契約書や物件管理会社に確認する必要があります。

ペット可の物件には、ペット専用の設備やペットフレンドリーな環境が整っているケースが多いです。

また、ペット可の物件に住むと、周囲の住民もペットを飼っている可能性が高いため、ペットに関するトラブルも少なくなります。

猫は鳴き声や足音が原因でクレームになる場合もあり、ペット可の物件であれば安心して住めるのです。

飼い主としての覚悟も必要

一人暮らしで猫を飼う場合は飼い主としての覚悟も必要です。

安易な気持ちで猫を飼ってしまうと、猫にとっても飼い主にとってもよくないので、次に紹介する点を必ずチェックしてください。

最後まで責任を持って飼う

まず、一人暮らしで猫を飼う場合、最後まで責任を持つ覚悟が必要です。猫は平均して15年ほど生きるため、長期的な視点での計画が求められます。

引っ越しや転職、ライフスタイルの変化など、将来の予定に対して柔軟に対応できるように準備しておくことが大切です。

猫を迎え入れる前には、十分な情報収集を行い、猫の習性や必要なケアについて理解しましょう。

適切な食事や健康管理、日常的なケアを怠らず、猫が健康で幸せに過ごせる環境を準備してください。

猫中心の生活になることを理解しておく

次に、一人暮らしで猫を飼うと、猫中心の生活になる点を理解しておきましょう。

猫は遊びや運動が好きな生き物です。そのため、仕事や外出で忙しい日々を送る中でも、猫と遊ぶ時間を作ってストレスを軽減し、健康を維持する必要があります。

また、猫の健康を保つためには、バランスの取れた食事を提供し、トイレの清潔を保つことが欠かせません。

さらに、引っ越しや家具の配置替えなど、大きな変化がある場合には、猫のストレスを軽減するための工夫が必要です。

一人暮らしで猫を飼うメリットとデメリット

一人暮らしで猫を飼う際は、楽しい面もある一方で、覚悟しなければいけないデメリットも多くあります。

メリットデメリットを比較したうえで、猫を飼うべきか判断しましょう。

一人暮らしで猫を飼うメリット

まず、一人暮らしで猫を飼うメリットを紹介します。

  • 猫の存在に癒される
  • 幸せを感じる時間が増える
  • 散歩が必要ないため飼いやすい

それぞれ詳しく紹介するので、猫を飼うのが自分にあっているかチェックしてください。

猫の存在に癒される

まず、一人暮らしで猫を飼うメリットは、猫の癒し効果です。

猫の柔らかい毛並みや温かい体に触れるだけで、ストレスが軽減されます。また、猫の穏やかなゴロゴロ音はリラックス効果があり、飼い主の心を落ち着かせてくれるのです。

また、帰宅時に猫が出迎えてくれるだけでも、一日の疲れが和らぎ、心地よい気持ちになります。

さらに、猫が甘えてきたり、遊びに誘ってくれる姿は、飼い主にとって大きな喜びです。

忙しい日常の中でも、猫とのふれあいの時間は特別な癒しのひとときとなり、生活の質を高めてくれます。

幸せを感じる時間が増える

次に、一人暮らしで猫を飼うメリットは幸せを感じる時間が増える点です。

猫の愛らしいしぐさや、無邪気な遊び姿は飼い主に笑顔をもたらします。例えば、猫が追いかけっこをしたり、玩具で遊ぶ様子を見たりしていると、自然と心が温かくなるのです。

また、猫が飼い主の膝の上でくつろぐ姿は、心地よい絆を感じさせ、飼い主の心を満たしてくれます。

さらに、猫との生活は孤独感を和らげることも可能です。一人暮らしは寂しさを感じる場面が多いですが、猫の存在が心の支えとなり、精神的な安定感をもたらします。

散歩が必要ないため飼いやすい

最後に、一人暮らしで猫を飼うメリットは、散歩が必要ない点です。

犬とは異なり、猫は基本的に室内での生活を好みます。そのため、忙しい一人暮らしの方でも無理なく猫を飼えるのです。

特に仕事や学業で時間に追われる生活を送っている場合、散歩の時間を確保するのは難しいかもしれません。

その点、猫はトイレの世話や食事の準備さえしっかりしていれば、快適に過ごせます。

また、雨の日や寒い冬の日でも天候に左右されずに、猫は室内での生活が可能です。猫は一人暮らしの生活リズムに合わせやすく、飼いやすいペットといえます。

一人暮らしで猫を飼うデメリット

次に、一人暮らしで猫を飼うデメリットを紹介します。

  • 壁や家具などに傷がつく
  • 部屋の汚れや抜け毛をこまめに掃除する必要がある
  • 猫の走り回る足音や鳴き声でクレームがくることがある
  • 長期間家を空けることが難しくなる
  • 猫アレルギーを発症する場合がある
  • 通院や介護が必要になった場合の負担が大きい

それぞれ詳しく紹介するので、デメリットを考慮しても猫を飼いたいか考えてみてください。

壁や家具などに傷がつく

まず、一人暮らしで猫を飼うデメリットは壁や家具などに傷がつく点です。

猫は爪を研ぐ習性があり、家具や壁紙が傷つく可能性があります。特に、ソファやカーテン、木製の家具などは猫の爪とぎの対象になりやすいです。

また、猫は遊びの一環で家具の上を飛び回ることもあるため、物が倒れたり傷がついたりする場合があります。

そのため、対策として爪とぎグッズを用意したり、家具にカバーをかけたりして工夫しましょう。

部屋の汚れや抜け毛をこまめに掃除する必要がある

次に、一人暮らしで猫を飼うデメリットは部屋の汚れや抜け毛をこまめに掃除する必要がある点です。

猫は日常的に毛が抜けるため、床や家具、衣類に毛が付着しやすくなります。

特に換毛期には大量の毛が抜けるため、掃除機や粘着ローラーを使って掃除しましょう。

また、猫はトイレの砂を周囲に飛ばしたり、食事中にフードをこぼしたりする場合もあるため、こまめな掃除が重要です。

猫の走り回る足音や鳴き声でクレームがくることがある

3つ目に、一人暮らしで猫を飼うデメリットは猫の走り回る足音や鳴き声でクレームがくることがある点です。

特に集合住宅の場合、猫の運動や遊びによる騒音が下の階や隣の部屋に響きやすいです。

猫は夜行性のため、夜中に活発に動き回ったり鳴いたりする場合も多く、深夜の騒音が問題になるケースも少なくありません。

飼い主は、猫の遊び場を工夫し、クッション材を敷くなどして騒音を軽減することが大切です。

長期間家を空けることが難しくなる

4つ目に、一人暮らしで猫を飼うデメリットは長期間家を空けることが難しくなる点です。

猫は独立心が強い動物ですが、日常的な世話が必要であり、食事やトイレの管理など飼い主のケアが欠かせません。

そのため、旅行や出張などで数日間家を空ける場合には、信頼できるペットシッターや友人に世話を頼む必要があります。

また、飼い主がいない間、猫が安心して過ごせるように、猫が好む遊び道具や休息場所の準備などを行いましょう。

猫アレルギーを発症する場合がある

最後に、一人暮らしで猫を飼うデメリットは猫アレルギーを発症する場合がある点です。

猫アレルギーは、猫の皮膚や唾液、尿に含まれるアレルゲンが原因で、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。

特に、過去にアレルギー経験がある人や、家族にアレルギー体質の人がいる場合は、猫を飼う前にアレルギーの有無を確認することが重要です。

飼い主は、アレルギー対策として定期的な掃除や空気清浄機の使用、猫のグルーミングをこまめに行いましょう。

猫を飼うために必要な費用

一人暮らしで猫を飼うためには、さまざまな準備に伴う費用が必要です。

  • フードやおやつ代
  • トイレの砂やシート代
  • 病気や怪我の治療費
  • 健康診断やワクチンの費用
  • 電気代
  • ペット保険代

それぞれ詳しく紹介しますので、必要な費用を準備したうえで、猫を飼い始めましょう。

フードやおやつ代

まず、猫を飼うために必要な費用は、フードやおやつ代です。

猫の健康を維持するためには、栄養バランスの取れたフードを与える必要があります。

また、猫のおやつも猫とのコミュニケーションを深めるための手段として利用されることが多いです。

月々の食費は、猫のサイズや年齢、健康状態に応じて異なりますが、平均的には月3,000円から5,000円程度が目安となります。

トイレの砂やシート代

次に、猫を飼うために必要な費用は、トイレの砂やシート代です。猫は非常にきれい好きな動物であり、トイレの管理は健康と快適さに直結します。

トイレの砂にはさまざまな種類があり、それぞれの価格や性能が異なるので、猫にあった物を選びましょう。

また、使い捨てのトイレシートを併用すると、掃除の手間を減らし、猫のトイレ環境を清潔に保てます。

トイレの砂やシート代は、月々2,000円程度が相場です。

病気や怪我の治療費

3つ目に、猫を飼うために必要な費用は、病気や怪我の治療費です。猫も人間同様に病気や怪我をする可能性があり、治療費は思わぬ出費となる場合があります。

さらに、外傷や慢性的な疾患、手術が必要な場合などは、高額な費用が発生する可能性が高いです。

治療費は病院や症状によって大きく異なりますが、診察料や薬代は数千円から数万円程度が目安になります。

また、手術や入院が必要な場合は、数十万円ほどが必要です。そのため、猫を飼う際には、緊急時の治療費をカバーするための貯蓄や、ペット保険への加入を検討しましょう。

健康診断やワクチンの費用

4つ目に、猫を飼うために必要な費用は、健康診断やワクチン費用です。

健康診断は、年に一度程度が目安で、猫の年齢や健康状態に応じた頻度で行われます。健康診断では身体検査や血液検査、尿検査などが行われ、費用は1回につき5,000円から1万円程度が目安です。

また、猫には猫ウイルス性鼻気管炎や猫カリシウイルス感染症、猫白血病ウイルス感染症などを予防するためのワクチンがあります。ワクチン接種の費用は、1回につき3,000円から5,000円程度が相場です。

電気代

5つ目に、猫を飼うために必要な費用は、電気代です。

猫の快適な生活環境を保つためには、夏はエアコンで涼しくし、冬はヒーターで暖かくして温度管理をする必要があります。

季節によっては、エアコンやヒーターを長時間使用する場合もあり、月々の電気代は1,000円から3,000円程度が追加で必要です。

また、猫用の電気製品も電気代に影響します。例えば、猫が快適に過ごすためのヒーター付きベッドや、自動給餌器、自動トイレクリーナーなどで費用がかかるのです。

ペット保険代

最後に、猫を飼うために必要な費用はペット保険代です。

ペット保険は、猫の病気や怪我の際にかかる高額な治療費をカバーできます。猫は予期せぬ病気や事故に遭遇する恐れがあり、治療費は飼い主にとって大きな負担です。

ペット保険に加入すると、急な費用を軽減し、安心して猫の治療を受けさせられます。

ペット保険の保険料は、保険会社やプラン、猫の年齢や健康状態によって異なりますが、月々の保険料は2,000円程度が目安です。

保険の内容やカバー範囲をよく確認し、猫に最適なプランを選びましょう。

一人暮らしで猫を飼うときの注意点

一人暮らしで猫を飼うときは、注意すべき点がいくつかあります。

  • 危ないものを置いておかない
  • 家に帰ったら遊んであげる
  • 猫が安心して寝られる寝床を用意する
  • 爪とぎグッズを用意する
  • ストレス解消のために高く登れる場所を作る

上記のポイントを詳しく紹介するので、猫を飼い始める前に必ずチェックしてください。

危ないものを置いておかない

まず、一人暮らしで猫を飼う際は危ない物を置いておかないようにしましょう。

猫は好奇心旺盛で、高い場所や狭い隙間に入り込むケースがあります。特に気をつけるべきものは、小さな物や鋭利な物、化学薬品です。

例えば、糸やゴムバンドなどの小さな物は、猫が飲み込むと消化器官に障害を引き起こす恐れがあります。

小さな物や鋭利な物、化学薬品は必ず猫が届かない場所に保管し、使用後はすぐに片付けましょう。

家に帰ったら遊んであげる

次に、一人暮らしで猫を飼う際は家に帰ったら遊んであげましょう。猫は社会的な動物であり、飼い主とのふれあいを求めます。

特に一人暮らしでは、日中は猫が一匹で過ごす時間が長くなるため、帰宅後にしっかりと遊んであげて、ストレスを減らすことが大切です。

キャットボールやフェザー玩具、レーザーポインターなど、猫が興味を持つおもちゃを活用し、毎日少しの時間でも遊ぶことを心がけましょう。

猫が安心して寝られる寝床を用意する

3つ目に、一人暮らしで猫を飼う際は猫が安心して寝られる寝床を用意しましょう。

猫は一日の大半を寝て過ごすため、快適で安全な寝床が重要です。飼い主は柔らかく暖かい場所で、猫がリラックスできるような環境を整える必要があります。

具体的には、キャットベッドやふかふかのクッション、毛布を使って、猫が好きな場所に設置しましょう。

また、適度に暗くて静かな場所に寝床を用意すると、猫はぐっすりと眠ることができます。

爪とぎグッズを用意する

4つ目に、一人暮らしで猫を飼う際は爪とぎグッズを用意しましょう。

猫は爪を研ぐ習性があり、適切な爪とぎグッズを用意して欲求を解消させてあげることが重要です。

猫は爪研ぎをすると、ストレス解消や運動、爪の健康維持に役立ちます。

爪とぎグッズには、段ボール製やカーペット製などさまざまな種類があるので、猫の好みに合わせていくつかのタイプを試してみましょう。

ストレス解消のために高く登れる場所を作る

最後に、一人暮らしで猫を飼う際は、ストレス解消のために高く登れる場所を作りましょう。

猫は本能的に高い場所を好み、周囲を観察することで安心感を得ます。

また、高い場所に登ると、猫の運動不足を解消して健康を維持するためにも役立つのです。

一人暮らしの部屋でも、キャットタワーやキャットウォーク、壁に取り付ける棚などを活用して、猫が自由に登り降りできる環境を整えましょう。

まとめ

今回は、一人暮らしでの猫の飼い方について紹介しました。

一人暮らしでもペット可の物件であれば猫を飼えますが、最後まで責任を持って猫中心に生活する覚悟が必要です。

猫は、散歩がないので飼いやすく、癒しの時間で幸せが増えますが、部屋に汚れや傷がつく点や長期間家を空けられない点に注意してください。

また、猫を飼うには食費や日用品代、治療費、電気代などの費用が必要です。

猫を実際に飼う場合は、猫にとって快適な環境を整え、猫との生活を楽しみましょう。

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