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【獣医師監修】猫の脱走はスピードが命!対処法を解説

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はじめに

愛猫の脱走1

愛猫の脱走は、飼い主にとって予期せぬ出来事で、焦ってしまうことは仕方のないことです。

外の世界は多くの危険が潜んでいることとは知らず、猫にとっては興味の対象となっています。

猫が脱走した時、適切な対処法を知っていれば、迅速かつ安全に愛猫を保護することが可能です。

この記事では、獣医師監修のもと、猫の脱走に対する効率的な対処法についてご紹介します。

猫の性質と、脱走する原因とその防止策を学び、もしもの時のための準備をしておきましょう。

愛猫の探し方と対処法

愛猫が脱走してしまったら、焦りや不安に駆られることは自然な反応です。

しかし、ここで冷静な行動を取ることが早く見つけ出すことへの一番の鍵となります。

猫は特有の行動パターンを持っており、これを理解することが迅速な発見につながります。

愛猫を安全に見つけ出すための具体的なテクニックをご紹介しましょう。

慌てて追いかけない

脱走してしまった愛猫を見つけた時、つい衝動的に追いかけたくなるかもしれません。

しかしこれは避けるべき行動です。

猫は突然の動きや音に敏感で、追いかけられると恐怖を感じてさらに遠くへ逃げてしまう可能性があります。

猫も飼い主も事故にあってしまう危険もあるため、見つけた時にはすぐに追いかけるのではなく、静かにその場に留まり、猫の気を引くようにしましょう。

優しい声で名前を呼びかけ、普段使っているおもちゃや大好きなおやつを使って誘導すると効果的です。

ここで重要なことは、猫に安心感を与えることです。

急に動いたり大きな声を出すことは避けて、猫が自らこちらに近づいてくることが鍵となります。

探す時には、慌てず落ち着いて行動することをなにより心がけましょう。

時間があまり経過していない場合は家の近くを探す

愛猫が脱走してあまり時間が経過していない場合は、まずは家の近くを重点的に探しましょう。

猫は慣れていない環境においては不安を感じやすく、隠れやすい場所に身を潜めていることが多くあります。特に、普段室内で暮らしている猫の場合、物音一つとっても驚いて隠れてしまうことがあります。

探す時のポイントは、猫の隠れるであろう場所を中心に探すことです。

車の下、低い木の下、物置や軒下など、狭くて暗いスペースをチェックしてみてください。

静かに猫の名前を呼びながら探すことで、猫が飼い主の声に反応して出てくるかもしれません。

また、探す時には好きなおやつやおもちゃを使って探すと猫を誘いやすくなるでしょう。

交番に確認しにいく

愛猫が見つからないときは、近くの交番に確認や状況の説明に行くことも一つの手です。

近くで保護された場合、まず交番に預けられている可能性があります。

また、地域の警察官は、日常的にパトロールを行っているため、猫を見かけているかもしれません。

猫の写真を持って交番に行き、特徴を詳しく伝えて連絡先を伝えておきましょう。

近くの保健所、動物愛護センター、動物病院へ連絡

愛猫が行方不明になった際には、近くの保健所、動物愛護センター、動物病院へ連絡しておくことは、愛猫を見つけるための近道になります。

これらは迷い猫を保護することが多い施設です。

連絡する時には、猫の特徴や写真、迷子になった日時などを詳細に伝えましょう。

また、マイクロチップで登録している場合には、番号を読み取る専用のリーダーが必要になります。交番には用意されていないことがありますが、保健所、動物愛護センター、動物病院であれば通常リーダーを所持していますので、読み取ることが可能です。

SNSを利用する

愛猫が行方不明になった際、SNSの活用は非常に有効です。

X(旧Twitter)、Instagram、facebookなどを使用して、迷子猫の情報の共有を求めましょう。

投稿には猫の写真、特徴、迷子になった場所と日時、連絡先などの詳細を入れることが重要です。ただし、個人情報をさらすこととなるため、開示する内容はしっかり検討してください。

ハッシュタグを上手に活用すると関連する人の目に留まりやすくなります。

「#迷い猫」「#地域名」など、地域や状況に応じたハッシュタグをつけるといいかもしれません。

SNSは迅速に多くの人々に情報を届ける強力なツールです。上手に活用しましょう。

ペット探偵を依頼する

愛猫がなかなか見つからない場合、ペット探しを専門としている「ペット探偵」に依頼することも一つの選択肢です。

ペット探偵は、迷子のペットを探すための専門的な技術と経験を持っています。

ペットの行動パターンを把握して、特殊な追跡機器や方法を駆使して、猫を捜索してくれます。

費用はかかりますが、愛猫を見つけるために検討してみると良いでしょう。

依頼する際には、猫の特徴、最後に見かけた場所、猫の性格や習性などできるだけ多くの情報を伝えてください。

ペット探偵は、一般の人や地域の動物関連機関とは違った形で探索していくため、新しい手がかりや情報を得られるかもしれません。

飼い猫が脱走しないための対策

愛猫の脱走2

飼い猫の脱走は飼い主にとって大きな心配事の一つです。

その心配事は適切な対策をすることで、脱走のリスクを大幅に減らせます。

猫が外へ逃げ出す原因と猫の行動パターンを理解して、それを防ぐために何をすればいいか具体的に考えましょう。

好奇心やストレスを飼い主がコントロールすることが大切です。

玄関に柵を設置する

飼い猫の脱走対策として、玄関に柵を設置することは効果的といえます。

猫は好奇心旺盛で、開いたドアからすばやく外へ飛び出してしまうことがあります。

それは、家族が外出するときや、宅急便の荷物を受け取る時など一瞬の出来事です。

玄関に柵を設置することによって、このリスクを減らすことが可能となります。

柵を設置する際には、猫が簡単に乗り越えられない高さがあり、通り抜けができないように隙間が狭いものを選びましょう。

柵には、突っ張り棒タイプのものなど家のデザインや使い勝手良さなどに合わせて選ぶと良いでしょう。

また、家族全員が猫の安全を意識して、玄関を開ける際に注意することも大切となります。

窓の網戸をロックする

猫の脱走予防において、窓の網戸のロックは重要な対策の一つです。

猫は好奇心旺盛なため、開けっ放しの窓や網戸から外に出ようとすることがあります。

特に網戸の場合には、破ったり自分で開けたりすることが多いので要注意です。

網戸は猫の爪が簡単に引っかかったり、体重をかけたりすることで簡単に外れてしまうことを覚えておきましょう。

ロック機能をつけることで猫が網戸を開けることが難しくなるため脱走防止に効果的です。

このようなロックは、猫だけでなく、小さなお子様がいる家庭にも安全対策として使われています。

また、網戸だけでなく窓自体のロックや開閉範囲を制限するための装置を設置するのも良いでしょう。

これにより、猫が脱走するリスクを大幅に軽減し、安心して窓を開けられます。

ベランダの隙間をなくす

ベランダに出したら隙間から外に出てしまうことも少なくありません。

そのため、猫が脱走しないためには、ベランダの隙間をなくすことが重要です。

猫は非常に体が柔らかく、頭が通れば思いの外狭い隙間も抜け出せます。

そのためベランダの手すりや柵の間に隙間がある場合、猫がそこから外へ飛び出してしまうリスクが考えられます。

隙間を無くすためには、ネットやプラスチックの板などを使って、隙間を完全に塞ぐことが効果的です。

猫用の安全ネットも市販されていますので、そちらを活用してみても良いでしょう。

取り付ける際には、猫が爪で引っかけても破れない丈夫さや、しっかり固定できることを確認し、ベランダを安全な空間にすることを心がけてください。

愛猫はサロンや病院以外で外にださないようにする

愛猫を脱走のリスクから守るためには、サロンや病院の訪問以外では外に出さないようにすることが大切になってきます。

好奇心旺盛な猫にとって外の世界は刺激もあり魅力的です。

しかし外に連れ出すことは、脱走や事故、病気の感染などのリスクが高くなることを理解しておかなくてはいけません。

愛猫の安全を最優先に考え飼育するには、飼い主の行動が大切です。

一度出すとどんどん出たがるようになる

猫は一度外の世界を経験すると、経験したことのない刺激や楽しさを知ってしまい、再び外に出たがる傾向が強くなります。

これは、猫の好奇心や冒険心を刺激して、家の中の生活に満足しなくなることが原因です。

結果として外に出ることを求めて、いつでも出られるよう窓の近くにいることが増えたり、扉が開いた瞬間に出ようとしたりすることが多くなってしまいます。

一度出してしまうと脱走のリスクが高まります。

脱走を防ぐためには外に出さないようにすることが一番です。

病院の行き帰りの脱走も注意

猫が脱走しないようにするためには、病院の行き帰りも注意が必要です。

猫は非常に敏感な動物です。

病院への移動は大きなストレスとなるため、この時は脱走のリスクが高まります。

キャリーケースやバックから抜け出そうとすることがあるため、しっかりと閉じ、安全に行き来できるようにしましょう。

また、病院内でも注意し猫が急に飛び出さないようにすることも忘れてはいけません。

病院訪問は避けられないものの、行き帰りの脱走予防の対策をしっかり行い、愛猫の安全を確保しましょう。

脱走しやすい猫の特徴

愛猫の脱走3

猫の脱走は飼い主にとって心配なものです。

猫の特徴を知ることによって、脱走しやすい猫かどうかの判断がつく場合があります。

脱走しやすい猫の行動パターンを把握することは、もしもの時の迅速な対応にもつながります。

脱走しやすい猫の特徴、行動パターンを理解し、それぞれに適した対策を行いましょう。

好奇心旺盛な猫

脱走しやすい猫の特徴として、好奇心旺盛な猫が挙げられます。

好奇心旺盛の猫は、新しいものや変化にとても興味をもち、日常の環境を抜け出して探索したがる傾向にあります。

開いている窓やドア、わずかな隙間が脱走できる経路となるため、室内の安全対策が重要です。

好奇心旺盛な猫を飼う場合には、好みのおもちゃをたくさん用意したり、運動ができるスペースをうまく作るようにして、室内で探求心を満たせるようにしてあげる必要があります。

また、定期的な遊びや活動でエネルギーを発散させることによって、外への興味を減らせるでしょう。

知性の低い子猫

子猫のうちは知性が十分に発達していないため、脱走のリスクが特に高いといわれています。

この時期の子猫は、危険を認識する能力が低く、無防備な状況です。

家の中や外の環境の区別がつきにくく、ドアや窓が開いていると、何の躊躇もなく外に出てしまう可能性があります。

また、子猫は非常に小さく家具や家電の隙間などわずかな隙間から脱走できます。

子猫を飼う際には、家の中の安全対策を徹底することが非常に重要です。

窓やドアの隙間を塞いだり、脱走防止のためのネットや柵を設置したりして対策を行いましょう。

発情期の猫

発情期の猫は脱走しやすいといわれています。

この時期の猫は、生殖本能が強くなり、異性を求めて積極的に行動します。去勢や避妊手術をしていない猫は、パートナーを探そうと強い衝動に駆られ、欲求が家の中だけでは満たされないほどになってしまいます。

これにより、猫は開いた窓やドアから外に出ようと脱走する行動を取りがちです。

脱走を防ぐために、去勢や避妊手術をすることが一番の対策といえます。

手術が行えない場合は、猫の監視をしっかりして、脱走できないように安全対策を徹底することが求められます。

発情期の行動を理解し、適切なケアと環境を整えることが、猫を安全に守ることにつながります。

ストレスを抱えている猫

ストレスを抱えている猫は、脱走しやすいといわれています。

ストレスを感じている猫は、その不快な感覚から逃げるため、安全ではない行動をとることがあります。

猫のストレスの原因として、新しいペットの追加、家族構成の変化、生活環境の変化などが挙げられます。

これらのようなことは猫にとって大きなストレス源です。そのため不安定になってしまいます。

ストレスのサインとして、過度のグルーミング、食欲不振、攻撃性の増加などが挙げられます。

猫のストレスを軽減するためには、安定した生活環境を提供し、十分な遊びと撫でたり遊んだりする飼い主とのスキンシップが大切となってきます。

また、安心してくつろげるスペースを確保することもストレス軽減につながるでしょう。

まとめ

愛猫の脱走4

猫の脱走を防ぐために、まず特性と行動を理解することが重要となることがわかりました。

好奇心旺盛な猫、発情期の猫、ストレスを抱えている猫、そして知能が発達途上である子猫は、特に脱走しやすいとされています。

これらの猫には、適切な環境の提供と安全対策が必要です。

室内の安全を確保して、適切な運動と刺激を与えてあげましょう。脱走のリスクを大幅に減少できます。

また、病院以外では外へ出さないことも大切です。

一度外の魅力を知ってしまうと、どうにか外へ行けないものかと、猫も脱走のチャンスを狙ってきます。

猫を飼育する上で、飼い主は猫が脱走した場合の対処法をしっかり頭に入れておかなくてはいけません。いつその時が起こるかわかりません。

これらの知識をしっかり理解し、愛猫が安全で快適に生活できるようにしていきましょう。

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