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【獣医師監修】猫の飼育費用は月にいくらかかる?必要な費用の内訳や飼育費用を抑えるためのコツを紹介

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はじめに

猫を飼うにあたってどのくらいの金額がかかるか気になる方は多いと思います。

猫は定期的な費用から突発的な費用までさまざまなお金がかかるので、かかる費用をあらかじめ管理しておくことが大切です。

今回は猫の飼育費用について詳しく紹介します。

必要な費用の内訳や飼育費用を抑えるためのコツもまとめているので、猫の飼育を検討している方はぜひチェックしてください。

猫の飼育にかかる主な費用は?

まず、猫の飼育にかかる主な費用を紹介します。

  • 猫を迎えるための初期費用
  • 毎月の定期的な飼育費用
  • 突発的にかかる医療費
  • 緊急時の備えのための費用
  • 猫の登録と保険加入の費用

それぞれ詳しく紹介するので、猫を飼う上でどこに費用がかかってくるのか理解しましょう。

猫を迎えるための初期費用

まず、猫の飼育にかかる費用は猫を迎えるための初期費用です。猫を飼う際には、基本的な生活用品と環境を整えるための費用が必要になります。

具体的には、猫のベッドやトイレ、猫砂、フードボウルや水飲み器などの必需品です。

また、猫用のキャットタワーなどの遊び道具も必要になる場合があり、さらにコストがかかります。

さらに、ペットショップや保護施設から猫を譲り受ける場合には、譲渡費用や健康チェック、ワクチン接種代が発生することが一般的です。

初期費用をしっかりと計算しておき、猫を迎えた後にスムーズに飼育を始めましょう。

毎月の定期的な飼育費用

次に、猫の飼育にかかる費用は毎月の定期的な飼育費用です。主にフード代、猫砂代、衛生用品代が挙げられます。

猫のフードには、ウェットフードとドライフードがあり、それぞれの猫の好みや健康状態に合わせて選ぶことが大切です。

一般的には、月に4,000円から1万円ほどがフード代としてかかります。また、トイレに使用する猫砂も定期的に交換するために、月に1,000円から2,000円の費用が必要です。

さらに、爪切りや歯磨きシート、ブラシなどの衛生用品も定期的に購入しなければいけません。

突発的にかかる医療費

3つ目に、猫の飼育にかかる費用は突発的にかかる医療費です。猫が突然病気やケガをした場合、診察料や治療費が発生します。

特に、外科手術や長期入院が必要になる場合は、数万円から数十万円といった大きな費用がかかる場合もあるのです。

また、慢性的な病気を抱えた場合には、定期的な通院や薬の費用も負担となります。

さらに、猫が高齢になると、腎臓病や糖尿病などの病気にかかりやすくなり、医療費が増加する可能性が高いです。

予期せぬ病気やケガがいつ発生するかわからないため、常に十分な備えをしておきましょう。

緊急時の備えのための費用

4つ目に、猫の飼育にかかる費用は緊急時の備えのための費用です。

例えば、自然災害や火災などの予期せぬ事態が発生した際、避難するためのケージやキャリーバッグ、緊急用の食糧や水の準備が必要となります。

特に緊急避難時には、猫が安心して過ごせるように慣れ親しんだアイテムを用意しておくことが、ストレスを軽減するために重要です。

さらに、緊急の医療対応が必要な場合にも備えて、予備の資金を確保しておきましょう。

猫の登録と保険加入の費用

最後に、猫の飼育にかかる費用は猫の登録と保険加入の費用です。地域によっては、猫の登録が法律で義務付けられている場合があり、登録料が発生します。

迷子になった際に判別しやすくなるため、費用はかかりますが登録しておくと安心です。さらに、保険に加入しておくと、病気やケガの際に高額な医療費を抑えられます。

保険料は猫の年齢や健康状態、加入するプランによって異なりますが、月額数千円程度が一般的です。

猫を飼うために必要な初期費用の内訳

次に、猫を飼うために必要な初期費用の内訳を紹介します。内訳を細かく紹介しているので、あらかじめ準備してから猫を飼いましょう。

必要な猫用品とその費用

まず、猫を迎える際には、猫の購入代金に20万円〜30万円程度かかることが一般的です。そして、猫のトイレには2,000円から3,000円程度かかります。

さらに、トイレ用の猫砂も月に1,000円程度必要です。また、フードボウルは安価なものであれば2,000円程度から購入できます。

他にも、フード自体も最初にある程度必要であり、月に数千円から1万円程度を見積もっておきましょう。

そして、猫ベッドは2,000円から8,000円程度、キャリーバッグは3,000円程度かかります。

最後に、爪とぎで1,000円から2,000程度かかり、おもちゃには1,000円から3,000円ほどの予算を考えておくと良いでしょう。

毎月の猫の飼育費用の内訳

次に、毎月の猫の飼育費用の内訳を紹介します。継続的にかかる費用ですので、毎月支払える金額かチェックしましょう。

猫の食事にかかる費用

猫の食事にかかる費用は4,000円から1万円程度が一般的です。猫の食事にはドライフードやウェットフードがあり、それぞれの選び方によって費用が変わります。

一般的なドライフードは、品質やブランドにより価格が大きく異なり、1kgあたり1,000円から3,000円程度が相場です。

ウェットフードはドライフードよりも高価な傾向があり、1食分で100円から300円程度のコストがかかります。

さらに、猫のおやつも日常的に与える場合が多く、月に1,000円から2,000円程度かかることが一般的です。

猫砂や衛生用品にかかる費用

次に、猫砂や衛生用品は2,000円ほどするのが一般的です。猫砂は、トイレの清潔を保つために必需品であり、月に数回の交換が必要になります。

猫砂の種類には、紙製、鉱物系、シリカ系などがあり、価格は素材によって異なる場合が多いです。一般的には10Lの猫砂で1,000円から2,000円ほどかかります。

また、猫のトイレ周りを清潔に保つための掃除用品や消臭スプレーも必要ですので、毎月500円〜1,000円ほどの予算を見込んでおきましょう。

さらに、猫の爪切りや耳掃除用の綿棒、歯磨き用の歯ブラシやジェルなど、日常的な衛生管理に必要な道具や用品も月々1,000円ほどかかります。

トリミングなどのお手入れにかかる費用

次に、猫のトリミングサロンなどのお手入れにかかる費用は1回5,000円〜1万円ほどかかるのが一般的です。

ただ、猫の被毛の手入れは、自宅のブラッシングでコストを抑えることができます。

さらに、猫の爪切りも重要なお手入れの一環です。自宅で爪切りを行う場合には、爪切り用具を一度購入すれば済みますが、サロンだと1回500円から1,000円ほどかかります。

また、猫の耳掃除や歯磨きも重要です。耳掃除は専用の液体や綿棒を用いて自宅で行えますが、定期的に道具の補充が必要になります。

猫の飼育で突発的にかかる可能性のある費用の内訳

次に、猫の飼育で突発的にかかる可能性のある費用の内訳を紹介します。発生する可能性を考慮して、事前に用意しておきましょう。

猫の病気やケガの治療費

まず、猫の病気やケガの治療費は小さな怪我や軽い病気であれば数千円から1万円ほどで済む場合が多いです。

しかし、大きな手術や入院が必要な場合には、数万円から10万円以上かかる場合もあります。

猫は見た目には元気そうでも、体調不良を抱えている場合があります。また、事故や怪我のリスクも完全には排除できません。

例えば、外での転落事故や他の動物とのトラブルによる怪我、消化不良や中毒といった不調や疾患が挙げられます。

そのため、猫の医療費に備えて保険への加入や、一定の貯蓄をしておくことが飼い主にとっては重要です。

健康診断や予防接種にかかる費用

次に、健康診断や予防接種の費用は年間2万円〜3万円程度かかるのが一般的です。健康診断は、猫の体全体をチェックすることで、病気の早期発見につながります。

一般的な健康診断では、血液検査や尿検査、レントゲンなどを行い、5,000円から1万円程度が相場です。

特に高齢の猫や慢性疾患を抱える猫の場合は、定期的な検査を行うと症状の悪化を防げます。

予防接種も猫にとって非常に重要です。予防接種は、猫の年齢や生活環境に応じて1年に1回から数年に1回のペースで行われ、1回あたり3,000円から8,000円程度かかります。

歯科治療にかかる費用

3つ目に、歯科治療にかかる費用は10万円以上かかる場合が多いです。猫も人間と同じように歯の健康が重要であり、歯科治療が必要になるケースもあります。

歯垢や歯石が溜まりすぎると、歯周病や口内炎などの口腔内疾患が発生する可能性が高くなるのです。

歯科治療には、歯石除去や抜歯などが含まれますが、歯科治療は全身麻酔が必要となるケースが多いため、費用が高額になる傾向があります。

猫のための環境整備

最後に、猫のための環境整備の費用は数千円から数万円程度を考えておきましょう。

猫が安全で快適に過ごせる環境を整えるためには、場合によっては突発的な出費が必要になる場合があります。

例えば、新たなキャットタワーや爪とぎ、隠れ家になるスペースを作るための家具などです。

環境整備は、猫の運動不足やストレスの軽減に役立つため、長期的に見ると健康維持につながります。

猫の飼育費用を抑えるコツや工夫

次に、猫の飼育費用を抑えるコツや工夫を紹介します。

  • 猫用品をDIYで作る
  • 複数の猫を飼う場合の節約方法
  • 猫の健康管理を徹底して治療費を削減

それぞれ詳しく紹介するので、日々の猫の飼育費用で抑えられる部分はないかチェックしてみてください。

猫用品をDIYで作る

まず、猫の飼育費用を抑えるためには猫用品をDIYで作ることがおすすめです。DIYできる猫用品や作る際の注意点を詳しく見ていきましょう。

手作りのおもちゃ

まず、猫のおもちゃは市販品でも多く販売されていますが、手作りすると費用を大幅に抑えられます。

猫はシンプルなものでも楽しめるため、特別な材料がなくても十分な遊び道具を作ることが可能です。

例えば、紙袋や段ボール箱を使って作るかくれんぼ用の箱は、猫が隠れて遊ぶのに適しています。

また、アルミホイルを丸めて作るボールや、古い靴下にキャットニップを詰めたおもちゃも、猫が夢中になる手作りおもちゃの一例です。

おもちゃは手軽に作成でき、猫の遊びたい気持ちを満たしながらも費用をかけずに済ませることができます。

手作りの爪とぎ

次に、飼い主がDIYで作れる猫用品は爪とぎです。爪とぎは猫にとって必要不可欠なアイテムですが、市販のものは消耗が激しく、買い替えのコストがかさむ場合があります。

手作りの爪とぎは用意すると費用を抑えることが可能です。例えば、段ボールを重ねて切り出し、まとめて一つに固定すると、簡単に爪とぎを作れます。

段ボールは安価で手に入りやすい素材であり、再利用も可能です。また、手作りの爪とぎは猫の好みに合わせて大きさや形をカスタマイズできます。

壁に取り付けたり、床置きタイプにしたりして、猫の爪とぎ習性に合わせた最適なデザインを作りましょう。

複数の猫を飼う場合の節約方法

次に、猫の飼育費用を抑えるためには、複数の猫を飼う場合の節約方法を活用しましょう。

  • 大容量のフードや猫砂を購入してコストを抑える
  • おもちゃや爪とぎを共有する

それぞれ詳しく紹介するので、複数の猫を飼っている方はぜひ試してみてください。

大容量のフードや猫砂を購入してコストを抑える

まず、複数の猫を飼っている場合は、大容量のフードや猫砂を購入してコストを抑えましょう。

複数の猫を飼っている場合、フードや猫砂の消費量が増えるため、購入コストが大きくなる場合があります。

大容量の商品をまとめ買いすると、1回あたりの購入費用が高く感じられるかもしれませんが、長期的に見るとコストを抑えることが可能です。

また、通販サイトやペットショップでセールを利用すると、さらにお得に購入できる機会もあります。

猫砂については、重さや質感を考慮して複数の種類を試し、猫の好みと自分の経済状況に合ったものを見つけましょう。

おもちゃや爪とぎを共有する

次に、複数の猫を飼っている場合、おもちゃや爪とぎを共有しましょう。猫は社会的な動物で、適切な環境が整えばおもちゃや爪とぎを共有できます。

特にキャットタワーや大きめの爪とぎは、複数の猫が同時に使える設計になっているものが多く、一つずつ購入する手間やコストを減らすことが可能です。

おもちゃについても、猫たちが一緒に遊べるタイプのものを選ぶと、同時に楽しませられて、無駄な支出を避けられます。

例えば、猫じゃらしやボールなどの動きのあるおもちゃは、猫たちが追いかけて一緒に遊べるため、飼い主が一度に複数の猫を楽しませることが可能です。

猫の健康管理を徹底して治療費を削減

最後に、猫の飼育費用を抑えるためには、猫の健康管理を徹底して治療費を削減することが大切です。

  • 定期的な健康診断で早期発見・早期治療を心がける
  • 適切な栄養管理と運動で肥満を予防する
  • 歯磨きを習慣づけて歯科疾患を予防する

日頃の行動によって変わってくるので、猫の健康のためにぜひ実践してください。

定期的な健康診断で早期発見・早期治療を心がける

まず、猫の治療費を削減するためには、定期的な健康診断が不可欠です。病気や異常を早期に発見すると、深刻な病気に進行する前に対処できます。

健康診断では、血液検査や尿検査、エコーやレントゲンなどを通じて、猫の体内の状態を詳しく確認することが可能です。

そして、症状が現れる前に問題を見つけて早期に治療を始めると、医療費の負担を軽減できます。

また、定期的な診断を受けると、猫の体調や生活環境の見直しもでき、予防策を講じることが可能です。

健康診断は年に1回、特に高齢猫や持病がある猫は半年に1回程度を目安に行うと良いでしょう。

適切な栄養管理と運動で肥満を予防する

次に、猫の治療費を削減するためには、適切な栄養管理と運動で肥満を防ぐことが非常に重要です。

肥満は猫の健康に多くの悪影響を及ぼし、糖尿病や関節炎、心臓病など、さまざまな病気のリスクを高める要因となります。

病気を予防するためには、適切な栄養管理が欠かせません。栄養バランスの取れた食事を与えると、健康的な体重を維持し、病気のリスクを減らせます。

また、食事の量や回数をコントロールすることも、肥満予防のポイントです。

さらに、猫キャットタワーやおもちゃを使って遊ぶ時間を確保し、体を動かしてエネルギーを消費させると、肥満を防げます。

運動不足は肥満だけでなく、ストレス改善にもつながるため、飼い主としては日々の生活の中で運動の機会をつくることが大切です。

歯磨きを習慣づけて歯科疾患を予防する

最後に、猫の治療費を削減するためには、歯磨きを習慣づけて歯科疾患を予防しましょう。

猫の歯科疾患は、治療に時間と費用がかかる場合が多いため、日常的なケアで予防することが大切です。

特に歯周病や口内炎などは、進行すると治療が難しくなり、全身の健康に悪影響を及ぼすことがあります。

そのため、歯磨きを習慣づけて、歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、疾患のリスクを大幅に減らしましょう。

猫に歯磨きをする際は、専用の歯ブラシや歯磨きペーストを使うことが推奨されます。最初は猫が抵抗する場合があるため、少しずつ慣れさせることが大切です。

毎日の歯磨きが難しい場合でも、デンタルケア用のおもちゃやおやつを活用して、歯の健康を維持しましょう。

まとめ

今回は、猫の飼育費用について紹介しました。猫を飼う場合は、初期費用や毎月の費用、突発的にかかる費用がかかります。

猫を飼う際の初期費用でかかるのは、猫の購入代金や食事環境や住む環境などを整えるための費用です。また、猫のフード代や日用品代、お手入れにかかる費用が毎月かかります。

さらに、治療費や健康診断や予防接種など突発的にかかる費用を考慮し、あらかじめ積み立てておくことが大切です。

猫用品を自分で作ったり、健康管理を徹底したりして、飼育費用を捻出しましょう。

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