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【獣医師監修】猫が近くに来るけど触ると逃げる理由は?逃げられないコツと猫が触れて欲しいサイン

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はじめに

猫が近くに来るけれど、触ろうとしたら逃げられた経験を持つ方は多いと思います。

できるならば猫が近くに来てくれたら触りたいですよね。

ただ、猫は警戒心の強い動物なので、信頼できる行動を取らないと猫は触らせてくれません。

今回は、猫が逃げる理由について詳しく紹介します。

触っても逃げられない方法や猫が触って欲しいと思っているサイン、信頼関係を築く方法も解説しますので、猫に触れたい方はぜひ参考にしてください。

猫が近くに来るけど触ると逃げるのはなぜ?理由3つ

猫が近くに来るけれど触ると逃げる理由は以下の3つがあります。

  • 猫はにおいに敏感
  • 猫は警戒心が強い
  • 猫のテリトリーと距離感

それぞれ詳しく紹介するので、まずは猫の生態や性格を理解しましょう。

猫はにおいに敏感

まずは、猫はにおいに敏感な動物です。

そのため、猫が嫌いなにおいを飼い主がまとっていると、猫は近づいても触らせてくれません。

具体的に猫の嫌いなにおいを紹介するので、自分にその香りがついていないかチェックしてください。

香水やタバコなどの強いにおいを嫌う

猫は嗅覚が優れているので、香水やタバコの煙など強いにおいを嫌う場合があります。

猫にとってこれらのにおいは不快な刺激となり、逃げ出す原因になるのです。

例えば、強い香水をつけたまま猫に近づくと、不快なのですぐに逃げ出してしまいます。

また、猫にとってタバコの煙は有害です。

においも猫にとって不快なので、タバコを吸っている人に近づくと猫はにおいを嗅いで逃げ出す場合があります。

他にも、清掃用品の香りなど、強い香りが猫にとって不快になるのです。

そのため、自分に強い香りがついている場合は換気をしましょう。

タバコの煙などは換気するとある程度空気を清潔に保てるので、猫が落ち着いてくれる場合があります。

また、掃除や洗濯などの際には香りのない製品を選んで、猫にとって快適な環境を保ってください。

さらに、猫と触れ合う際はそもそもタバコや香水の使用は避けましょう。

アロマや柑橘系の香りは猫に有害

アロマや柑橘系の香りも猫と触れ合う際には逃げ出す理由になるので避けましょう。

これらの香りは人間にとってはリラックス効果があっても、猫にとっては有害なのです。

例えば、アロマセラピーで使われるエッセンシャルオイルは、猫の肝臓に影響を与える可能性があります。

そのため、猫がいる部屋では、エッセンシャルオイルの使用を控えるか、十分に換気して香りを薄めてください。

また、柑橘系の果物を扱うときは、猫が近づけない場所で行い、手を洗って清潔にした後で、猫に触れるのが大切です。

また、猫が不快そうな様子を示す場合は、部屋の環境や使用している香りを見直し、猫にとって快適な空間にしましょう。

猫は警戒心が強い

次に、猫は警戒心が強い生き物なので触ろうとすると逃げる場合があります。

猫の警戒心は野生の状態で危険を察知して敵から身を守るために必要な本能です。

そのため、猫が近くに来ても触ろうとすると、驚いて逃げ出す場合があります。

例えば、猫は見知らぬ人には警戒心をもつ場合が多いです。

他の動物と同様に、猫も身の安全を守るために、見知らぬ人には慎重に接します。

特に、野良猫の場合は人と接する機会が少ないのでこの傾向が強いのです。

また、 急に手を伸ばしたり、猫に急接近したりすると、猫は驚いて逃げ出す場合があります。

猫は静かな動きを好むため、急な動きは猫を不安にさせるのでやめましょう。

他にも、猫が不安を感じる環境では、警戒心が高まる場合が多いです。

人が多い場所や騒音のある場所で猫に近づくと、猫は驚いて逃げ出す場合があります。

また、ドアを強く閉めて大きな音を立てたり大きな声で話したりすると猫は警戒するので注意しましょう。

猫のテリトリーと距離感

猫が近くに来ても触ると逃げる場合、猫との距離感が理由の場合もあります。

猫は飼い主であってもずっとベタベタして距離感が近い状態が続くのは好きではありません。

猫は他の動物と同様に自分のテリトリーを大切にしており、自分が人に対して持っている距離感を超えてくるのを嫌うのです。

そのため、いきなり近づいて猫のテリトリーに侵入すると、猫は警戒心を抱きます。

また、一度自分のテリトリーに侵入されると猫はストレスや不安を感じるので、繰り返しテリトリーに侵入して近づこうとするのはやめましょう。

さらに猫はにおいや視線、体の向きなどを用いてコミュニケーションを取っています。

そのため、猫にとって触られるのは直接的なコミュニケーションであり、彼らが不快に感じるのです。

触っても逃げられないようにするには?

次に、猫に触っても逃げられないようにする方法を紹介します。

  • 猫と目線の高さを合わせる
  • 急がず猫のペースに合わせる
  • 猫が撫でられると喜ぶ場所を撫でる

それぞれの方法を具体的に紹介するので、逃げられずに猫に触れたい方はぜひ参考にしてください。

猫と目線の高さを合わせる

まず、猫に逃げられないためには猫と目線の高さを合わせるのが重要です。

猫は自分よりも大きな存在からの視線が嫌いであり、人間が猫と同じ目線の高さになると、猫は安心して近づけます。

また、猫と目線の高さを合わせると猫は人間との距離を感じにくくなるので、猫のストレスが軽減され逃げられるのが少なくなるのです。

さらに、猫と目線を合わせると、猫は人間に対してより信頼を感じます。

そして、猫は触られることによりポジティブな感情を持ち、逃げるケースが少なくなるのです。

実際に猫と目線の高さを合わせる場合は、猫の近くに座って目線を合わせましょう。

猫がくつろげる場所や姿勢を探り、猫がくつろいでいる場所に合わせて、目線の高さを合わせるのが重要です。

ただし、猫とずっと目線を合わせていると威嚇されていると勘違いして警戒する場合もあるので注意してください。

あくまで同じ高さの目線に立ち、目線を合わせすぎないようにしましょう。

急がず猫のペースに合わせる

次に、触っても逃げられないようにするためには、急がず猫のペースに合わせるのが非常に重要です。

猫は個体によって性格や好みが異なりますので、それぞれの猫のペースを尊重しなければいけません。

例えば、猫がリラックスしているときに触ろうとすると、逃げられるケースが少なくなります。

猫がくつろいでいる様子を見極め、そのタイミングで触ってみましょう。

また、猫の近くに行くときは、急がずゆっくりと接近するのが大切です。

急に手を伸ばして触ろうとすると、猫は驚いて逃げてしまう可能性が高まります。

そして、猫が不機嫌な様子を示す場合は、触らないようにしてください。

猫が耳を後ろに倒していたり、しっぽを振っていたりする場合は、触ってほしくないタイミングの可能性があります。

他にも、猫が近づいてくるのを待つのもおすすめです。

猫に近づかずに手を差し出してみて、猫が手に触ってきたりすり寄ってきたりするときに触れると、彼らは安心して逃げません。

さらに、猫が触られるのを楽しいと思えるような環境を作るのも大切です。

例えば、おやつを与えながら触る、優しい声で話しかけるなど、猫がポジティブな経験をするように心がけましょう。

猫との触れ合いを楽しむためには、自分のペースで近づくのではなく猫のペースに合わせてあげてください。

撫でられると喜ぶ場所を撫でる

最後に、猫が触っても逃げないようにするためには、猫が喜ぶ場所を撫でるのが重要です。

猫は身体の特定の場所を撫でられると、リラックスして触られるのを楽しんでくれます。

例えば、多くの猫は頭や顔を撫でられるのが好きです。

また、首の辺りも猫が喜ぶ場所の一つなので首筋を撫でてあげましょう。

首周りを撫でると猫はリラックスしてくつろいでくれます。

さらに、一部の猫は背中や脇腹・しっぽを撫でられるのが好きですが、嫌いな猫もいるので慎重に撫でてください。

猫が触られるのを喜ぶ場所を撫でると、リラックスして逃げることなく触らせてくれます。

しかし、個々の猫によって好みが異なるため、猫の反応を注意深く観察し、最も喜ぶ場所を見つけましょう。

撫でられると嫌がる場所は?

猫が撫でられると喜ぶ場所もある一方で、撫でられるのが嫌な場所もあります。

嫌がる場所はあらかじめ避け、触れ合いが楽しいとわかってもらいましょう。

例えば、多くの猫はしっぽを触られるのを好まない場合があります。

しっぽを引っ張られると猫は不快に感じるため、しっぽを撫でるときは軽く触れるのが重要です。

また、猫の脇腹は比較的敏感な部分なので、多くの猫は脇腹を触られるのを好みません。

さらに、背中の中央部は猫が自分の手を届かせにくい場所であり、触られると不快に感じる場合があります。

他にも、耳の内側や顎の先端は非常に敏感な部分なので避けましょう。

猫の適切な撫で方

猫に触れても逃げられないようにするには、猫が喜ぶ場所を撫でるだけではなく、適切な方法で撫でるのも非常に重要です。

例えば、猫の顔や頭を撫でる場合は、指先を使って優しく頭を撫で、耳の後ろや顔の周りを軽くマッサージするように撫でましょう。

また、首周りを撫でる場合は指先を使って首筋を撫で、力を入れすぎずに猫がリラックスするまでゆっくりと行うのが大切です。

背中を撫でる場合は、手のひら全体を使って慎重に行い、猫の毛並みを整えるように撫でてください。

猫は背中を撫でられると嫌がる場合もあるので、不快感を示したらすぐに手を離しましょう。

さらに、指先を使って顎の下をゆっくり撫でると、猫にうっとりした感覚を与えられます。

他にも、猫のしっぽを撫でる場合は根本から中ほどを軽く撫で、猫がリラックスできるようにしましょう。

あくまでも猫が撫でられると好む場所は個体によって異なるので、触れながら好きな場所を見つけてください。

また、猫が喜ぶ撫で方や強さも個体によって異なるため、彼らの反応を注意深く観察し、個々の猫に合わせた撫で方をしましょう。

猫が触れて欲しいと思っているときのサインは?

次に、猫が触れて欲しいと思っているときのサインを紹介します。

  • 近くでゴロゴロと喉を鳴らして座っている
  • お腹を見せている
  • すりすり寄ってくる

それぞれのサインを具体的に紹介しますので、猫のサインを見逃さずに撫でてあげましょう。

近くでゴロゴロと喉を鳴らして座っている

まず、猫が触ってほしいときのサインは、近くでゴロゴロと喉を鳴らして座っている状態です。

この行動をするときは、猫がリラックスしていて穏やかな気分になっています。

ゴロゴロと喉を鳴らす行為は、猫が幸せで満足しているサインです。

そして、猫が触ってほしいときには、飼い主の近くで猫は座っています。

近くに座ってゴロゴロと喉を鳴らして飼い主の注意を引き、触ってほしいという願望を示しているのです。

また、触ってほしいときはしっぽがふわっと広がっていたり、足が広げられていたりする場合があります。

猫がゴロゴロと喉を鳴らして座っているときは、撫でてもらうのを楽しみにしているので、ゆっくりと近づき撫でてあげましょう。

ただ、くつろいでいるだけで触れられるのを求めていない場合もあるので、注意深く観察してください。

お腹を見せている

次に、猫が触ってほしいときに示すサインは、お腹を見せてくる行為です。

お腹を見せる行為は猫が信頼や服従を示している状態であり、撫でてほしいというサインでもあります。

猫は警戒心の強い動物であり、お腹は猫にとって非常に敏感な部分なので、警戒していたり不安を感じたりする時はお腹を見せません。

つまり、猫がお腹をみせるときは自分を守っている必要がないと感じており、安心しているのがわかります。

猫がお腹を見せるときは、背中が地面についており、足が広がっている場合が多いです。

さらに、耳もリラックスしており、しっぽもゆるく垂れ下がっています。

ただ、一部の猫はお腹を見せても撫でると不快に感じる場合があるので注意が必要です。

そのため、猫の反応を注意深く観察し、撫でる前にリラックスしているだけか撫でて欲しいのか見極めましょう。

すりすり寄ってくる

最後に、猫が触ってほしいときに示すサインは、すりすり寄ってくる行為です。

猫がすりすり寄ってくるときは愛情を求めていて撫でてほしいとアピールしています。

具体的には、猫が人の足や膝に体をこすり寄せてきます。

他にも、猫が頭や顔を人の手や体にこすりつけてくる場合もあり、触られるのを楽しみにして愛情を示しているのです。

さらに、すりすり寄ってくるときはしっぽを立てながら近づいてきます。

しっぽが立っている姿は、猫が積極的にコミュニケーションを取ろうとしている状態なのです。

猫がすりすり寄ってくるときは、サインを見逃さずに猫の愛情に応えてあげましょう。

ただ、猫が不機嫌そうな表情をしていたら猫の気持ちを尊重し触らないようにするのも大切です。

警戒心の強い猫と信頼関係を築く方法

次に、警戒心の強い猫と信頼関係を築く方法を紹介します。

  • 猫が近づいてきたら優しく声をかける
  • ゆっくり撫でて安心させる

両方とも信頼関係を築くためには非常に重要なので、忘れずにチェックしましょう。

猫が近づいてきたら優しく声をかける

まず、警戒心の強い猫と信頼関係を築くためには、猫が近づいてきたときに優しく声をかけるのが重要です。

例えば、猫が自発的に近づいてきたときに、静かで穏やかな声で話しかけます。

声のトーンは優しく、穏やかでリラックスしたものが理想的です。

また、「こんにちは」「良い子だね」「大丈夫だよ」といった短い言葉を使って、猫に安心感を与えてあげましょう。

複雑な言葉や大きな声は、猫を怖がらせる可能性があります。

さらに、優しく声をかけるだけでなく、穏やかな表情も重要です。

猫に対して穏やかな笑顔を見せると、リラックスした雰囲気を作り出せます。

他にも、猫が声をかけられても一度だけで逃げる場合がありますが、諦めずに続けて関わるのが大切です。

繰り返し声をかけ、猫に少しずつ慣れてもらうように努めましょう。

さらに、猫が自分の求める距離感をいつでもとれるように十分な空間を与えるのが大切です。

無理に声をかけたり、猫を抱きしめたりすることは避けてください。

猫が近づいてきたときに優しく声をかけ、徐々に警戒心を解いて信頼関係を築きましょう。

ゆっくり撫でて安心させる

次に、警戒心の強い猫との信頼関係を築くには、ゆっくりとした接し方が重要です。

例えば、猫の近くに座り静かに待つのが大切です。

猫は慎重で警戒心が強いので、急がずに慣れてもらう時間を与えると、猫は安心できます。

また、手をゆっくりと伸ばし、猫の方に差し伸べましょう。

そして、猫が手に興味を示すかどうかを見守ってください。

猫が手を嗅いだり、自分に寄り添ったりする場合は、触れるのを許可しているのでゆっくり撫でてあげてください。

さらに、手をゆっくりと動かし、猫の頭や背中を撫でましょう。

急かさず穏やかな手つきで行い、猫がリラックスしているかどうかを常に確認し、反応に注意を払います。

他にも、最初は短時間の撫でるのを試して、徐々に時間を延ばしていきましょう。

猫がストレスを感じる兆候を見逃さず、彼らのペースに合わせて接してください。

警戒心の強い猫との信頼関係を築くには、時間と忍耐が必要です。

このような行動を繰り返して、猫が撫でられるのが楽しいとわかってもらい、信頼関係を築いていきましょう。

まとめ

猫は警戒心の強い動物であり、近くにきても逃げてしまう場合があります。

猫は香水やタバコなどにおいがきつかったり、猫が好む距離感を超えて近づいてきたりすると警戒して逃げてしまうのです。

猫に触っても逃げられないようにするには、猫と目線を合わせて猫にゆっくりと近づき、猫が好きな場所を撫でてあげてください。

また、近くでゴロゴロと喉を鳴らす時やお腹をみせるときは猫が触って欲しいと思っているサインです。

忍耐強く優しく声をかけながらゆっくり撫でる行為を繰り返し、警戒心の強い猫との信頼関係を築きましょう。

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