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【獣医師監修】猫のマーキングを辞めさせる方法!原因と対処方法について徹底解説

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はじめに

猫のマーキング1

猫が様々な場所でマーキングをするので困っている方も多いはずです。

猫は本能に基づいてマーキングを行うので、治すのは難しいと思うかもしれません。

しかし、猫のマーキングは正しく対処すれば少しずつ改善することが可能です。

この記事では、猫のマーキングを辞めさせる方法を詳しく紹介します。

マーキングの対処方法や、マーキングの癖を治すための方法、マーキング対策でおすすめの商品なども紹介しますので、猫のマーキングを改善されたい方はぜひ参考にしてください。

そもそもなぜ猫はマーキングをする?

猫のマーキング2

まず、猫がマーキングする理由を解説します。

  • 所有権や縄張り主張
  • パートナーを探している

それぞれの理由について詳しく紹介しますので、猫がマーキングする理由を正しく理解しましょう。

所有権や縄張り主張

1つ目の猫がマーキングする理由は、所有権や縄張りを主張しているからです。

猫は新しい猫が来たり、家族が増えたりしたときにマーキングする場合があります。

猫は自分の縄張りが奪われないかと不安や緊張を感じており、自分の縄張りをアピールするためにマーキングするのです。

他にも引っ越ししたり模様替えをしたりするときも縄張りへの不安が生じるので、猫は部屋の隅などにマーキングします。

基本的に、環境の変化があった場合は所有権や縄張りを主張して猫がマーキングをしていると考えましょう。

パートナーを探している

2つ目の猫がマーキングする理由は、パートナーを探しているからです。

去勢手術をしていないオスは、発情期のメスのフェロモンを受け取ると、マーキングで自分の存在をアピールします。

マーキングする場合、猫は匂いの強い少量の尿を壁にかけたりカーテンかけたりしてメスに自分の存在をアピールするのです。

猫がパートナーを探すためにマーキングしている場合は、去勢手術で多くは防げますが、癖が治らないと手術だけでは改善が難しい場合もあります。

マーキングの種類

猫のマーキング3

次に、猫のマーキングの種類を紹介します。

  • 爪とぎ
  • スプレー
  • スリスリ

それぞれのマーキングについて詳しくまとめましたので、実際に猫がどのような方法でマーキングするのか理解しましょう。

爪とぎ

まず、猫は絨毯・布・壁・ソファなどでバリバリと爪とぎしてマーキングします。

猫は気分が上がって自分の存在をアピールするために爪とぎしてマーキングするのです。

猫は爪をとぎながら肉球からにおいを出し、自分の縄張りを他の猫にアピールして寄せ付けないようにしています。

スプレー

次に、猫はスプレーをしてマーキングします。

スプレーは排泄行為とは異なり、少量の濃い尿を壁やカーテンなど決まった場所に放出する行為です。

猫がスプレーする際は、においをかぎやすい高さに広く飛ばすため、尾を立てた姿勢で垂直面に飛ばします。

スプレーする目的は、自分の縄張りの主張や発情期のメスへのアピールです。

室内で複数回スプレーする場合は、生活環境に不満を抱えているケースが多いので注意しましょう。

スリスリ

最後に、猫は体をスリスリしてマーキングします。

この場合、猫はリラックスしてマーキングしており、家具・人の顔・身体にスリスリするのです。

猫はあごや頬にも分泌腺があり、顔をスリスリすると匂いをつけられるので、自分の縄張りに匂いをつけて安心しています。

飼い主に甘えて顔をスリスリしている場合もあるので、猫の反応や状況を見てマーキングなのか構ってほしいのか判断しましょう。

マーキングの対処方法

猫のマーキング4

次に、マーキングの対処方法を6つ紹介します。

  • 去勢・不妊手術をする
  • スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
  • スプレーされた場所に食べ物を置く
  • 体罰や叱ったりはしない
  • 爪とぎ防止シートを貼る
  • 生活環境の改善をする

去勢・不妊手術をする

まず、去勢・不妊手術をするのが、マーキングの対処方法の1つです。

マーキングは性ホルモンが関係しているので、去勢・不妊手術をするとマーキングの衝動を押さえられます。

一方で、去勢・避妊手術は90%の猫のスプレー問題を解決できると言われていますが、10%の猫は手術後も変わらない点を覚えておきましょう。

猫の去勢・避妊手術の費用は、16,000円〜30,000円ほどかかります。

去勢・不妊手術が推奨されているのは生後6〜7カ月ですので、去勢・不妊手術を考えている方は早めに医師に相談してください。

スプレーされた場所は徹底的にきれいにする

次に、スプレーされた場所は徹底的にきれいにするのもマーキングの対処方法です。

猫はスプレーを決まった場所で繰り返す傾向があります。

なぜなら、前にスプレーした時の臭いが強く刺激となり、スプレーを繰り返してしまうからです。

猫のスプレーの匂いは非常に強く消すのが大変ですが、スプレーを繰り返さないためにも徹底的に掃除しましょう。

掃除する際は水分を拭き取り、酵素洗剤で洗浄するのが重要です。

スプレーされた場所に食べ物を置く

3つ目に、スプレーされた場所に食べ物を置くのもマーキングの対処方法の1つです。

猫は食事する場所での排せつを嫌がる習性があります。

そのため、決まった場所で行うスプレーを防止できる場合があるのです。

去勢・不妊手術をしたり、スプレー場所の掃除をしたりしてもマーキングが改善されない場合は、食べ物を置いて改善されるか試してみましょう。

体罰や叱ったりはしない

4つ目に、体罰や叱ったりはしないのもマーキングの対処方法の1つです。

体罰を行ったり叱ったりすると、スプレー行動に逆効果の場合があります。

不満を抱えているときに体罰やしつけを行うと、ストレスがより溜まってしまうのです。

また、飼い主は猫からの信頼を失ってしまう場合があります。

そのため、スプレー行動を止めようと罰を与える場合は、見えないところから水鉄砲をあてたり、音を立てたりして、スプレーすると嫌なことが起こると理解させましょう。

爪とぎ防止シートを貼る

5つ目のマーキングの対処方法は、爪とぎ防止シートを貼る方法です。

猫はマーキングでいきなり爪とぎする場合があるので、あらかじめシートを貼っておきます。

爪とぎし防止シートは、壁を傷つけずに簡単に貼れて、半透明でほとんど目立ちません。

壁やソファなど爪とぎをされたくない場所に貼っておきましょう。

生活環境の改善をする

最後に、生活環境の改善をするのもマーキングの対処方法の1つです。

まず、生活環境を見直して、猫にとって負担になることはないかチェックしてください。

家族が増えた、引っ越ししたなど猫がマーキングする前後に環境が変化している可能性があります。

また、猫と十分にスキンシップを取れているか、猫が不快に思う行動をしていないかなど を見直しましょう。

そして、マーキングの原因となる環境変化が分かった場合は、少しずつ対策を行ってください。

例えば、新しい猫が入ってきたので先住猫がマーキングし始めたと考えられる場合は、別の部屋で過ごした後に一緒の部屋で過ごさせ、環境に少しずつ慣れさせます。

猫のストレスを見逃さないように、日々注意深く観察しましょう。

マーキングの癖は治せる?

猫のマーキング5

次に、マーキングの癖を治すための方法を紹介します。

  • トイレを猫の頭数に合わせて用意する
  • 爪とぎアイテムを十分に準備する

それぞれ具体的に解説しますので、マーキングの癖を治すためにもぜひ実践してください。

トイレを猫の頭数に合わせて用意する

まず、マーキングの癖を治すためにトイレを猫の頭数に合わせて用意しましょう。

猫は縄張り意識があるので他の猫と同じトイレを使用しているとストレスに感じます。

そのため、猫の頭数に合わせてトイレを用意し、猫のストレスを少しでも減らしてください。

さらに、猫の頭数より1個多くトイレを用意してあげると、ストレス軽減効果が高くなるでしょう。

また、猫のトイレは清潔さにも気をつける必要があります。

猫は綺麗好きなので、匂いがきついトイレや汚れているトイレにはよりつきません。

さらに、猫のトイレの設置場所は猫が出入りしやすく、静かな場所を選びましょう。

トイレを静かな場所に設置すると、猫は安心して排泄ができます。

そして、猫のトイレはサイズや形状選びも重要です。

一般的に猫は狭くて暗い場所を好むので、周囲を囲まれたトイレを好む傾向があります。

最後に、猫が砂かけができるゆとりのあるサイズを選び、猫が出入りしやすいと良いです。

爪とぎアイテムを十分に準備する

次に、爪とぎアイテムを十分に準備するのもマーキングの癖を治すための方法です。

猫の爪とぎアイテムは、シンプルな爪とぎだけでなく、おもちゃ付きのものなどもあります。

治したいマーキングの癖の状況に合わせてアイテムを選びましょう。

例えば、所定の場所だけ爪とぎしてほしくない場合は、壁やソファなどに爪とぎ防止シートを貼るのがおすすめです。

また、爪とぎをどうしても止めてくれない場合は、ネイルキャップを使用してください。

猫の手足自体にキャップを取り付けるので、壁や家具がボロボロになるのを防げます。

キャップを身に着けるのが嫌な猫は多いので、最終手段として活用しましょう。

さらに、爪とぎ忌避スプレーなどもマーキングの癖を治すのにおすすめのアイテムです。

爪とぎ忌避スプレーは猫が苦手な柑橘系などの匂いであり、といでほしくない場所へ振りかけると猫を寄せつけません。

猫のマーキング対策におすすめの商品5選

猫のマーキング6

次に、猫のマーキング対策におすすめの商品を5つ紹介します。

  • 猫の爪とぎ防止シートS
  • マーキング防止 消臭クリーナー
  • ソファーカバー
  • マーキングお断り 濃縮スプレー
  • フェリウェイスプレー 60ml

それぞれおすすめの理由を詳しくまとめているので、購入をぜひ検討してください。

猫の爪とぎ防止シートS

1つ目の猫のマーキング対策におすすめの商品は、猫の爪とぎ防止シートSです。

猫の爪とぎ防止シートSは、貼ると引っ掛かりがなくなり、爪とぎもしなくなります。

壁紙の上から貼れるシートであり、弱粘着質でいつでもはがせるので、賃貸でも安心して使えるのが特徴です。

また、シートは半透明でテカらないので、あまり目立ちません。

マス目がついているので、自分が貼りたいサイズに合わせてカットして使用しましょう。

マーキング防止 消臭クリーナー

2つ目の猫のマーキング対策におすすめの商品は、マーキング防止 消臭クリーナーです。

マーキング防止 消臭クリーナーは、天然ハーブの香りのスプレーであり、猫のマーキング防止だけでなく、消臭機能もあります。

洗浄成分配合しているので、スプレーをかけると尿や糞の匂いや汚れの除去が可能です。

使用する場合は、マーキングして欲しくない場所にあらかじめスプレーをかけましょう。

​​ソファーカバー

3つ目の猫のマーキング対策におすすめの商品は、ソファーカバーです。

猫は爪とぎをソファで行うことが多く、対策していないと汚れや傷が増えてしまいます。

こちらのソファーカバーは、今あるソファに被せると爪とぎを防止できるので、爪とぎの傷からソファーを守ることが可能です。

また、ほこりや汚れ防止などの機能もあるので、ソファで猫と過ごす方はぜひ検討しましょう。

マーキングお断り 濃縮スプレー

4つ目の猫のマーキング対策におすすめの商品は、マーキングお断り濃縮スプレーです。

マーキングお断り濃縮スプレーは、玄関周りや家の周りに使用します。

シュッとするだけでマーキング対策ができ、ハーブの香りなので近所にも迷惑がかかりません。

家周りのマーキング対策を実施したい方はぜひ検討してください。

フェリウェイ スプレー 60ml

5つ目の猫のマーキング対策におすすめの商品は、フェリウェイスプレー 60mlです。

フェリウェイスプレーには、猫フェイシャルフェロモンF3類緑化合物が含まれています。

使用するとストレスや不安が軽減され、猫が大人しくなってマーキング対策ができるのです。

スプレーを噴射する際は、人や猫に直接噴射しないように注意しましょう。

まとめ

猫のマーキング7

猫は自分の縄張りを主張したり、パートナーにアピールしたりするために、マーキングを行ないます。

猫が行うマーキングは、尿を噴射するスプレー・爪とぎ・スリスリなどです。

猫がマーキングした場合は、下記の5つの対処方法をとると繰り返しマーキングするのを防げます。

  • 去勢・不妊手術をする
  • スプレーされた場所は徹底的にきれいにする
  • スプレーされた場所に食べ物を置く
  • 体罰や叱ったりはしない
  • 爪とぎ防止シートを貼る
  • 生活環境の改善をする

また、そもそものマーキング癖を治すために、トイレの数を増やしたり、爪とぎのアイテムを用意したりするのが重要です。

猫のマーキングの原因を理解して適切な対処を行ない、マーキングの回数を徐々に少なくしましょう。

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