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【獣医師監修】猫は寝る場所をどうやって決める?寝る場所からわかる猫の心理を詳しく解説

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はじめに

猫と一緒に眠る時間は素晴らしい時間ですが、猫の寝る場所はいつも同じではありません。飼い主としては、一緒に寝る機会を増やしたいと考える方も多いと思います。

猫と一緒に寝る場合は、猫が快適に過ごすための環境作りが必要です。

今回は、猫の寝る場所について紹介します。

寝る場所からわかる猫の心理や、一緒に寝る時の注意点を詳しく解説しますので、猫がどのように寝る場所を決めているか知りたい方はぜひチェックしてください。

猫はどうやって寝る場所を決めてる?

猫は気温やその時の気分で寝る場所を決めています。

猫が寝る場所を決める傾向を詳しくまとめているので、ぜひチェックしてください。

気温によって場所を変える

まず、猫は気温によって寝る場所を変えます。

  • 暑い時期は窓際や床など涼しい場所
  • 寒い時期は暖房器具の近くや飼い主の布団などの暖かい場所

それぞれ詳しく紹介するので、猫が気温をどのように感じているか理解しましょう。

暑い時期は窓際や床など涼しい場所

暑い時期になると、猫は涼しさを求めて寝る場所を選びます。

具体的には、窓際は風通しがよくて日陰ができやすいため、涼しさを感じやすいです。また、窓から外の景色を楽しめるため、視覚的な刺激も得られます。

さらに、猫は暑い時期に床で寝る場合が多いです。特にタイルやフローリングの床は、冷たさを感じやすい素材でできているため、猫はその上に寝そべることで体温を下げられます。

そして、床に寝ると熱がこもらず、通気性も確保できるため、夏の暑さを和らげるのに最適です。

他にも、エアコンのある部屋も猫にとって快適な場所となります。エアコンの冷風が届く範囲であれば、猫は涼しい空間を見つけてくつろぐことが可能です。

寒い時期は暖房器具の近くや飼い主の布団などの暖かい場所

寒い時期になると、猫は暖かさを求めて寝る場所を選びます。

具体的には、電気ストーブやヒーターなど暖房器具の前は暖かさを感じやすく、猫は丸くなって眠るケースが多いです。

ただし、暖房器具に近づきすぎて火傷しないよう、適度な距離を保つように気をつけましょう。

また、猫は寒い時期に飼い主の布団で寝る場合が多いです。猫は布団の中に入り込んで、飼い主の足元や体の側で寝ると、寒さを感じずに快適に眠れます。

さらに、暖かい日差しが差し込む場所も猫にとって人気の寝る場所です。日中、太陽の光が当たる窓辺やベランダは、猫が体を温めるのに適しています。

その時の気分で場所を選ぶ

次に、猫はその時の気分によって寝る場所を変えます。

  • 甘えたい時は飼い主のそばで寝る
  • 一人でいたい時は自分だけのスペースで寝る

それぞれ詳しく紹介するので、猫が寝る場所で猫の気分を理解しましょう。

甘えたい時は飼い主のそばで寝る

まず、猫が甘えたい時には、飼い主のそばで寝るケースがよくあります。猫が飼い主のそばで寝るのは、飼い主に対して信頼を寄せている証拠です。

猫は独りが好きな動物ですが、飼い主に甘えたいと感じる瞬間もあります。特に、飼い主の匂いや体温を感じて安心感を得たいのです。

飼い主に甘えたい時は、猫は飼い主の膝の上や、隣に寄り添って寝る場合があります。猫は体温が高いため、飼い主の温かさを感じてさらにリラックスすることが可能です。

また、飼い主の心拍や呼吸の音を聞くと、猫はぐっすりと眠れます。特にストレスを感じている時は飼い主のそばにいたがるケースが増えるでしょう。

一人でいたい時は自分だけのスペースで寝る

次に、猫が一人でいたい時には、自分だけのスペースで寝る場所を選びます。

猫は自分だけの時間を持ちたいと感じる場合があり、静かで落ち着ける場所を見つけて寝るのです。

例えば、キャットタワーの上やクローゼットの中など、普段あまり人が立ち入らない場所は猫にとっての隠れ家となります。

静かで落ち着ける場所は、外界の刺激を遮断してリラックスできるため、猫が一人でくつろいで寝たいときに最適です。

また、段ボール箱や専用のベッドなど、自分だけのスペースとして使える場所も猫は好みます。猫が一人で寝たい時には、無理に構うことなく、静かに見守りましょう。

いつもと違う場所で寝るのは体調不良の場合も

猫は気温や気分によって寝る場所を変えますが、いつもと違う場所で寝るのは体調不良の場合もあります。

詳しく紹介するので、猫の様子から体調不良か判断できるようになりましょう。

猫は体調不良を隠そうとする

猫はもともと、体調不良を隠そうとする習性があります。なぜなら、野生の環境において弱さを見せると敵に狙われるリスクが高まるからです。

そのため、飼い猫も本能的に体調不良を隠そうとするケースが多く、飼い主が気づきにくい場合があります。

ただ、体調不良を隠すために猫は普段と同じ行動を続けますが、注意深く観察すると微妙な変化が見られる場合が多いです。

具体的には、普段は活発に遊ぶ猫が急におとなしくなったり、いつも一緒に寝る猫が隠れて寝たりするなどがあります。

そのため、飼い主は猫の些細な行動の変化に気づき、早期に対処しましょう。

いつもと様子が違う場合は早めに病院へ

猫の健康状態に異常が見られる場合、早めに動物病院へ連れて行くことが重要です。

特に、いつもと違う場所で寝るようになったり、普段と違う行動を見せたりする場合は、何らかの体調不良が原因である可能性があります。

特に食欲がない場合や水を飲まない場合は、脱水症状や栄養不良に繋がるため、早急な対応が必要です。

早期に診察を受けると、症状が軽いうちに治療を始めることができ、猫の健康を守ることができます。

寝る場所からわかる猫の心理は?

次に、寝る場所からわかる猫の心理を紹介します。

  • 顔の近くで寝る
  • 顔にお尻を向けて寝る
  • お腹の上やお腹の横で寝る
  • 足元や足の間で寝る
  • 布団の上で寝る
  • 布団の中に入って寝る

それぞれ詳しく紹介しますので、愛猫の状況に応じて猫の心理を理解できるようになりましょう。

顔の近くで寝る

まず、猫が飼い主の顔の近くで寝るのは、信頼と愛情の表れです。猫は、飼い主の顔の近くで寝て安心感を得ています。

猫にとって飼い主は、匂いや声、呼吸のリズムなど近くにいると安心できる人物です。そのため、夜間やリラックスしたい時には、飼い主の顔の近くで寝て、心地よい眠りに入ろうとします。

飼い主の顔の近くで寝ることは、猫が飼い主を信頼し、愛情を感じている証拠です。

猫は基本的に単独生活をする動物ですが、信頼する仲間と一緒にいることで安心感を得る習性があります。

一方で、飼い主の顔の近くで寝る場合は、猫の毛やダニ、アレルギー物質が顔に触れて健康に影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。

顔にお尻を向けて寝る

次に、猫が飼い主の顔にお尻を向けて寝る場合も、猫の信頼の表れです。

一見、不快に感じるかもしれませんが、猫は飼い主を信頼して安心しています。猫は、敵がいないのを確認できる安全な場所でしかお尻を向けて寝ません。

飼い主にお尻を向けて寝るのは、背後からの攻撃を心配していない、つまり飼い主を信頼しているのです。

野生の猫は、寝る時に周囲を警戒し、危険を察知するために頭を向けて寝ます。 

しかし、飼い猫の場合、飼い主がいる環境は安全であると感じているため、あえてお尻を向けて寝る場合があるのです。

また、猫のお尻にはフェロモン腺があり、飼い主に向けて自分の匂いをつけ、安心感を得ている場合もあります。

お腹の上やお腹の横で寝る

3つ目に、猫が飼い主のお腹の上やお腹の横で寝るのは、甘えたい気持ちの表れです。

猫は、飼い主の体温や心拍を感じて安心感を得ます。特にお腹の上や横は、体の中心に近く、温かさを感じやすい場所です。

猫がお腹の上やお腹の横で寝ると、飼い主との絆を感じながらリラックスできます。

また、猫が飼い主のお腹の上で寝ることは、飼い主への強い信頼の表れです。猫は、完全に安心できる場所でしかお腹を見せない習性があります。

そのため、お腹を見せるのは猫にとって非常に無防備な姿勢であり、飼い主を信頼しているのがわかります。

足元や足の間で寝る

4つ目に、猫が飼い主の足元や足の間で寝ることは、猫が安心感と温かさを求めている証です。

足元は、飼い主の体温が感じられる場所であり、同時に猫がリラックスできるスペースでもあります。

猫が足元や足の間で寝ることは、飼い主との距離感を大切にしつつ、安心できる場所を求める猫の心理の表れです。

足元は飼い主のそばにいながらも、適度な距離を保てるため猫に適しています。積極的に甘えるのが苦手な猫は、足元や足の間で寝る場合が多いです。

また、足元や足の間は、猫が外部の刺激から守られていると感じる場所でもあります。足元や足の間で寝ると、猫は飼い主に守られているという安心感を得られるのです。

布団の上で寝る

5つ目に、猫が布団の上で寝るのは、快適さと安心感を求める行動の表れです。

布団は柔らかく温かい場所で猫にとって非常に魅力的であり、特に夜間や寒い季節には、布団の上で寝ると体温を保ちながらリラックスできます。

また、布団の上は、猫が飼い主を信頼しながらも適度な距離感を保つことができるため、安心できる場所です。

布団は飼い主の匂いや体温が感じられるため、猫にとっては安心感を与える要素が詰まっています。

猫は匂いで安心感を得る動物であり、布団の上で寝て飼い主の存在を感じながらリラックスしているのです。

しかし、猫が布団の上で寝る場合は、猫の被毛や爪が布団に影響を及ぼす可能性があるため、定期的に掃除や布団カバーの交換を行いましょう。

布団の中に入って寝る

最後に、猫が布団の中に入って寝るのは、飼い主との深い信頼関係と安心感を示す行動です。

布団の中は暖かくて閉じられた空間であるため、猫にとって非常に快適な場所であり、寒い季節や夜間には布団の中で寝てリラックスしています。

また、布団の中に入って寝ることは、猫が飼い主に対して強い信頼を寄せている証拠です。猫は非常に用心深い動物であり、完全に安心できる場所でしかリラックスして寝ることができません。

布団の中は、外部の刺激から守られた安全な場所であり、猫が安心して眠ることができる環境です。飼い主の匂いや体温が感じられる布団は、猫にとって心地よい場所となります。

猫と飼い主が一緒に寝る時に注意しておきたいこと

次に、猫と飼い主が一緒に寝るときに注意しておきたいことを紹介します。

  • 猫の健康状態を確認する
  • ベッドの近くで充電しない
  • 寝相が悪い場合は猫を押し潰さないように注意

それぞれ詳しく紹介するので、猫にとっても飼い主にとっても悪影響が出ないよう必ずチェックしましょう。

猫の健康状態を確認する

まず、猫と飼い主が一緒に寝る時は、猫の健康状態をチェックしましょう。猫は様々な病気にかかる可能性があり、飼い主に感染する恐れもあります。

そのため、日常的に猫の健康状態を観察し、普段と違う様子が見られた場合は早めに動物病院を訪れましょう。

感染症にかかっている時は別々に寝る

猫が感染症にかかっている場合、一緒に寝ることは避けましょう。感染症には様々な種類があり、猫同士や猫から人間に伝染するものもあります。

例えば、引っかき病などは人間にも感染する可能性があるため、猫が病気にかかっている場合は、別々に寝ることが大切です。

猫専用のベッドや部屋を設け、飼い主が直接接触しないようにすると、感染のリスクを最小限に抑えられます。

また、猫が感染症にかかっているかどうかを確認するために、動物病院で診察することが大切です。症状には、くしゃみや鼻水、目やに、咳、食欲不振、皮膚の異常などがあります。

症状が見られた場合は、すぐに動物病院を訪れ、適切な治療を受けましょう。

ベッドの近くで充電しない

次に、猫と飼い主が一緒に寝る時は、ベッドの近くでの充電行為を避けましょう。

電子機器の充電中に発生する電磁波や熱は、猫にとって不快であるだけでなく、潜在的な危険性も伴います。

特に、充電ケーブルやアダプターが露出している場合、猫が噛んで感電するリスクがあるのです。

猫は好奇心が旺盛で、新しいものや動くものに興味を示します。充電ケーブルは、猫にとって噛みたくなる対象となりやすく、感電や火傷などの事故を引き起こしやすいのです。

そのため、充電ケーブルを猫は手の届かない場所に置き、必要な時にだけ使いましょう。

寝相が悪い場合は猫を押しつぶさないように注意

最後に、飼い主の寝相が悪い場合は、猫を押しつぶさないように注意しましょう。

寝返りや体の動きが激しい場合、無意識のうちに猫を押しつぶしてしまうリスクがあります。

猫は小さくて柔らかい体を持っているため、飼い主の体重がかかると怪我をする可能性が高いです。

そのため、寝相が悪い場合は猫専用の寝床を用意しましょう。ベッドの一角に猫用のクッションやマットを置くと、猫が安心して寝る場所を提供できます。

また、寝る前に猫がどこで寝ているかをチェックし、猫が安全な場所にいることを確認しましょう。

猫が快適に寝るための環境を整えよう

猫が快適に寝るための環境を整えることは、猫の健康のために非常に重要です。

猫は1日の大半を寝て過ごすため、快適な寝る場所を提供すると、ストレスを軽減し、全体的な生活の質を向上できます。

まず、猫が快適に寝るためには猫専用の寝床を用意することが基本です。柔らかくて温かいクッションやベッドを選ぶと、猫は安心してリラックスできます。

次に、寝床の位置を考慮しましょう。猫は静かで落ち着いた場所を好むため、家の中で騒がしい場所や通り道から離れた場所に寝床を設置することが重要です。

さらに、猫が安心して寝るための環境を整えるためには、定期的な掃除とメンテナンスを行いましょう。猫の寝床や周りを清潔に保つことで、寄生虫や病気の予防につながります。

まとめ

今回は、猫の寝る場所について紹介しました。

猫は、気温やその時の気分によって寝る場所を変えます。ただ、いつもと違う場所で寝るのは体調不良の可能性があるので、飼い主は日頃のチェックが大切です。

また、猫の寝る場所から飼い主までの距離で、猫の心理がわかります。顔やお腹の近く、布団の中で寝ている場合は、飼い主への信頼の表れです。

飼い主が一緒に寝る場合は、感染リスクを軽減し、猫が寝るための快適な環境を整えましょう。

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