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【獣医師監修】猫は高いところにある物をよく落とす?落とす理由と対処法を詳しく解説

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はじめ

愛猫が高いところからよく物を落としてしまって悩んでいる方必見です。

猫は元々狩りの本能が強く残っており好奇心旺盛な動物なので、高いところから物を落とす行為にも理由があります。

単に邪魔な場合もありますが、構ってほしかったり飼い主の気を引きたい場合もあるので注意が必要です。

飼い主ができる対処法や環境改善の方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

猫は高いところにある物をよく落とす?

猫は高いところにある物をよく落とします。

一つずつ順番に落としてみたり、いっぺんに落としてみたり、飼い主が拾うのを待っていたり、落とした時の猫の様子は様々です。

猫が物を落とすのには大きく分けて3つの理由があります。

  • 自分のテリトリーから邪魔な物を排除したい
  • 物を落とした時の動きを探求したい
  • 飼い主に構ってもらいたい

単純に置いてある物が気に入らない・邪魔だから落とすのは、縄張り意識や邪魔な物を自分のテリトリーから出したいという猫の本能的な気持ちです。

動きを探求したくて落とすのは子猫や若い猫に多く、好奇心ゆえの行為なので置いてあるものに対し興味を持っています。

飼い主に構ってほしくて落としている時は、落とせば飼い主が来てくれる事がわかっている可能性が高く、呼び鈴のように使っている場合が多いです。

この場合は、悪いことをして注意を引けば構ってもらえると思ってる可能性が高いので注意しましょう。

何度も繰り返させないために、構ってほしいアピールの時は物を落としても無視するのが最適です。

普段からコミュニケーションをたくさんとって、良いことをしたらたくさん褒めて遊んであげてください。

良いことをすれば遊んでもらえる・構ってもらえると認識させましょう。

猫が机や棚の上の物を落とす理由

猫が高いところから物を落とす理由は、自分にとって邪魔な存在か興味を持っているか、飼い主の気を引こうとしてるかです。

触ったり落としても困らない物ならそのまま様子を見ても良いですが、怪我をする危険がある場合は早急にやめさせましょう。

邪魔になっているから

猫が高いところから物を落とす理由として、置いてある物が生活する上で邪魔になっている可能性があります。

不都合な物を排除するために落としている場合は、置く場所を変えてあげると良いです。

何度も落とされると飼い主にとってもストレスですし、猫にとってもストレスになるので早急に対処しましょう。

通り道の邪魔になっている

棚の上や猫の通り道になる場所に置いてある物を落とす時は、猫にとって通行の邪魔になっている可能性が高いです。

ただ単に通る時に邪魔だからどかしているので、どうしてもそこに置かなければならない物以外は置く場所を変えてあげましょう。

どうしてもそこに置く必要がある場合は、猫が通り道として使わないように柵を作ったり壁をつくるなどの対策をしてみてください。

置いてあるものが気に入らない

猫は置いてある物が気に入らない場合も、下に落とすことがあります。

置いてある物に対し天敵と思っていたり、恐怖を感じたりと理由は様々です。

嫌いな物が自分の目に入るところにあると、猫にとってもかなりのストレスになるので、見えないところにしまってあげましょう。

どうしても置いておかなければいけない場合は、布などで隠してあげると良いです。

割れ物の場合は落ちないようにしっかり固定しておきましょう。

縄張り意識

猫は元々縄張り意識が強いため、気に入らない物があると自分のテリトリーから排除しようとします。

排除する対象は人や動物だけでなく、物でも同じです。

猫は縄張り意識が強い動物

猫は自分の縄張り意識が強いので、安全を保つためにパトロールをしたり、自分の縄張りに危険な物や気に入らないものを入れないようにしたがります。

一般的にはメスよりもオスの方が縄張り意識が高いため、自分が心を許している人や物以外が入ってくると激しい敵意を見せることも多いです。

猫にとって縄張りとは自分の安心できる安全な場所なので、守りたいという防衛本能が高く物に対しても警戒してしまいます。

もしも、不必要な物が置いてある場合は、愛猫のためにどかしてあげてください。

自分のテリトリーによけいな物がある

自分のテリトリーに余計な物があると、猫はかなりのストレスを感じます。

危険を感じて怯えている場合もあるし、テリトリーを守るために警戒してる可能性も高いです。

気に入らないから物を落としているならば、なるべく猫のテリトリー外に移動するように対応してあげてください。

物を落としてどう動くか探求している

好奇心旺盛な子猫や若い猫は、物を落とした時にどんなことが起こるのか、どう動くのか探求していることが多いです。

動くのが面白くて、何度も繰り返し遊んでしまうようなら早急にやめさせましょう。

若い猫や好奇心の強い猫に多い行動

高いところから物を落として探求するのは、子猫や若い猫、好奇心の強い猫に多いです。

悪気があるわけではないので、一度落としたら納得してやめる子もいれば、面白くなって何度も繰り返し遊んでしまう子もいます。

この時期だけと様子を見るのも良いですが、繰り返し何度も落とすようなら対処した方がよいので、落ちないように固定したり置く場所を変えるようにしましょう。

落とした後に物がどう動いていくかを観察している

探求目的で高いところから物を落としている場合は、物が落ちる様子や転がる様子に興味を持っている可能性があります。

観察しながら夢中になって突いてみたり、転がしてる姿はとても可愛いです。

危険がないようなら、飽きるまで様子を見ながら探求させてあげましょう。

面白くて新しい遊びになっていることも

子猫のうちは物を落とすことも勉強になるので見守っても良いと思いますが、何度も繰り返ししてしまうようなら環境を改善しましょう。

何度も高いところから落ちれば、壊れたり欠けて怪我をする危険があります。

破片の誤飲・踏んで怪我をしてしまうことも考えられるので、繰り返し落としてしまうようなら、落ちないように固定したり高いところに物を置かないようにしてください。

遊びとしてやらせてあげたいなら、ぬいぐるみや落としても壊れないような柔らかい物を置いてあげると良いです。

また、遊ぶ時間が足りていない場合もあるので、たくさんコミュニケーションをとってあげてください。

飼い主の気を引きたい

猫が高いところから物を落とすのは、飼い主の気を引きたい・構ってほしい可能性があります。

物を落とす行為を呼び鈴のように使う子もいるので、繰り返し気を引こうとしている時は注意が必要です。

物を落とすと反応してくれる

愛猫が物を落としたら、ほとんどの飼い主は怒ったり片付けたり何かしらの反応をするはずです。

飼い主が反応してくれるのをわかっている猫は、嬉しくてわざと物を落としている事があります。

気を引こうとしている姿は可愛い行動にも感じますが、一度反応してくれる事がわかると何度も繰り返し物を落とすようになるので注意しましょう。

気を引きたい時は物を落とすとよいと認識している可能性

物を落とすことで飼い主が反応すると、気を引きたい時は物を落とせば良いと猫が認識する可能性があります。

毎回毎回呼び鈴のように物を落とされるのは困るし、物が割れて怪我をすると危険なので早急にやめさせましょう。

やめさせるには、物を落としても反応しない事が1番です。

時間が経ってから片付けて、愛猫にその場では構わないようにしましょう。

そのかわり別の時間にたくさんコミュニケーションをとって、可愛がってあげてください。

落としても構ってもらえないと思わせるのが大事です。

狩りの練習をしている

猫が高いところから物を落とすのは、狩りの練習をしている場合があります。

猫は前足を器用に使ってパンチをしたり、ドアを開けたり、物を掴んだりする事がありますが、本能的に狩りを練習するための行動と言われています。

物を落とす行為も狩りの練習の延長の可能性が高いので、危険がないのなら見守ってあげましょう。

猫が物を落とすのは夜中が多い

猫は元々本能的に狩りをしているような行動をしますが、夜になるとエネルギーを発散するために活動的になる事があります。

夜中に物を落としたり、狩りの遊びをする事で狩猟本能を満たしているのです。

また、昼間よく昼寝をしている猫は夜中に元気になってしまうこともあるため注意しましょう。

夜中に狩りの予行練習をしている?

猫は夕暮れと明け方に活動的になります。

元々獲物としていたネズミなどの小動物は日が沈む頃に動き出し、鳥は日が昇る頃に動き出すため狩りをしていた時間帯が体に染み付いているのでしょう。

夜中に活動的になってしまった猫は、欲を満たすために狩りの予行練習をします。

物を落としているのはわざとではなく、戦っていた延長で落ちてしまったのかもしれません。

そこで、狩猟欲を満たしているなら無理にやめさせるとストレスになってしまう可能性があるので、問題がないようなら見守ってあげましょう。

やめさせたい場合は、猫じゃらしや紐のようなおもちゃで遊んであげるのがおすすめです。

猫も本能的に狩りをしていると言っても、どうしても狩らなければいけない訳ではなく、楽しくてやっている事が多いので他の場面で欲を満たしてあげれば問題ありません。

物を落とされて困るときの対処法

猫に頻繁に物を落とされると、さすがに毎回片付けたり壊れていないか確認するのも大変です。

そんな時に使える、物を落とされて困る時の対処法を紹介します。

物を落とされても反応しない

猫が高いところから物を落としても、飼い主は過剰に反応しない方が良いです。

猫は飼い主に構ってほしくて物を落とす事があります。

または、以前物を落とした時に飼い主が構ってくれたことを覚えてしまい繰り返す可能性も高いです。

愛猫が構ってもらうために物を落としているようなら、飼い主は反応せず物を落としても遊んでもらえないことを理解させましょう。

その代わりコミュニケーションを取る時間を増やし、良いことをした時に構ってあげるなど悪いことをしないほうが構ってもらえると愛猫に思わせるのが大事です。

しかし、猫が物を落として気を引こうとしているのならコミュニケーション不足の可能性があります。

ぜひ愛猫と遊ぶ時間を増やして、構ってほしい欲を満たして満足させましょう。

猫の通り道に物を置かない

猫がただ単に邪魔だから物を落とすようなら、猫が通る道に物を置かないようにしましょう。

どうしてもその場所に置かなければ生活できないようなものなら仕方ありませんが、そうでないなら別の場所においてあげると良いです。

猫が気に入っている場所に物を置かない

猫は自分のテリトリーを大事にします。

縄張り意識が強いため、自分の気に入ってる場所に嫌な物を置かれると排除しようとするので、好んでいる場所には物を置かないようにしましょう。

テリトリーを守るために、置いてある物に攻撃する事も猫にとってはストレスです。

部屋の中で快適に過ごすためにも、猫のテリトリーには必要な物以外は置かないでください。

壊れたら困る物は片付ける

猫は悪気なく物を落とす事もあるし、気を引くためにわざと落とす事もあります。

留守中や夜中など目が届かない間に落とす可能性もあるので、壊れたら困る物は猫の手の届く場所に置かない方が良いです。

もしも、落として壊れてしまったら物が壊れるだけでなく愛猫も怪我をする可能性があります。

特にガラスや陶器でできている置物は、破片が飛び散りやすく踏んでしまったり誤飲をする心配もあるので危険です。

また、硬いものは落ちた時に床に傷がつく恐れもありますし、機械類は落ちた拍子に壊れて使えなくなる可能性もあります。

どうしてもその場所に置いておかないと生活できないような物ではないかぎり、猫の生活スペース内に置く物は必要最低限の物だけにしましょう。

たくさん遊んで構ってあげる

猫は飼い主の気を引きたい・構ってほしいからわざと物を落とすことがあります。

たとえ怒っていても飼い主が反応してくれるのが嬉しいのです。

構ってほしい気持ちを考えると可愛らしい行為にも感じますが、普段のコミュニケーションが足りていないのが原因の可能性があるのでしっかり考えなければいけません。

また、猫は不安感が増す時にも飼い主の気を引く行動をします。

猫が不安を感じる原因
  • 引っ越しで環境が変わった
  • 家族構成など、家の中で変化があった
  • お気に入りスペースがなくなった
  • お留守番の時間が増えた
  • 好きに食事ができない
  • 温度調節が合っていない

上記のような環境の変化がある時は、特に不安感が増して愛情不足を感じる可能性があるので注意が必要です。

コミュニケーション不足・愛情不足を解消するためには、たくさん遊んであげましょう。

コミュニケーションを取る時ののコツ
  • 姿勢を低くして目線を合わす
  • 長時間見つめない
  • 高い声で話しかける
  • 無理に構わない

猫と遊んであげるときは、威圧感を与えたり怖がらせないように立ったまま上からの目線で構うのではなく、姿勢を低くし目線を合わせてあげましょう。

猫によっては目が合うことでも恐怖を感じる事があるので、じっと見つめたり長時間目を合わせるのは避けてください。

低い声や大きな音が苦手な子が多いので、なるべく明るく高い声で話しかけてあげましょう。

構ってほしいと思っていても、好きじゃないことを無理やりやらされたり、遊びたいタイミングが合わない事もあるので、愛猫からのアクションを待ってあげるのがおすすめです。

無理に触ろうとしたり抱っこしようとすると逃げてしまうので、猫の方から近付いてきたら可愛がってあげましょう。

まとめ

今回は猫が高いところから物を落とす理由と対処法について解説しました。

ただ単に置いてある物が邪魔な場合もありますが、遊びの延長や構ってほしい時に気を引くためにやっている場合もあります。

毎回落とされるのは飼い主にとってもストレスになってしまうので、邪魔な場所に物を置かない・気を引かなくても良いくらいコミュニケーションをとるなど、愛猫の様子に合わせて対処してあげましょう。

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