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はじめに
猫の顎周りにできるぶつぶつはニキビです。猫のニキビの原因や対処法を知らない方も多いと思います。
猫の顎ニキビは軽度から重度の症状までありますが、重度の場合は病院での治療が必要です。
今回は、猫の顎ニキビについて詳しく紹介します。
病院に連れていく目安や予防法も紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
猫の顎ニキビはどこにできる?
猫ニキビは顎の下や唇、口角にできます。
詳しく紹介しますので、愛猫にニキビができていないか、まずはチェックしましょう。
あごの下
まず、猫のニキビができるのは、あごの下です。
あごの下は、食事やグルーミングの際に頻繁に接触するため、汚れや油分が溜まりやすく、細菌が繁殖しやすい環境となります。
ニキビは、毛穴が詰まって黒い点や小さな膿疱が現れて発症したものです。
飼い主は猫のあごの下を定期的にチェックしましょう。
特に毛が薄くなっている部分や、触ってざらざらした感じがある場合は、ニキビの可能性があります。
唇や口角にできることも
次に、猫のニキビはあごの下に発生する場合が多いですが、唇や口角にもできるケースがあります。
唇や口角も、汚れや油分が溜まりやすく、細菌の繁殖が起こりやすい場所です。
唇や口角にニキビができると、あごの下と同じで黒い点や小さな膿疱が現れます。
猫が頻繁に顔をこすったり、グルーミングの回数が増えたりする場合は、ニキビの兆候かもしれません。
飼い主は、日常的に猫の口の周りを観察し、異常がないか確認しましょう。
ニキビの症状は3段階に分けられる
ニキビの症状は軽度・中度・重度の症状に分けられます。
それぞれ詳しく紹介しますので、愛猫にニキビがある場合はどのくらいの症状なのかチェックしましょう。
軽度の症状
軽度の症状は、あごの下や唇、口角に小さな黒い点や小さな膿疱が現れることが一般的です。
ぶつぶつは、毛穴に詰まった皮脂や汚れが酸化して黒くなっています。
軽度のニキビは、かゆみや不快感を引き起こすケースは少ないですが、飼い主が気付かずに放置すると、症状が進行するので注意が必要です。
軽度の段階で適切なケアを行うと、症状の悪化を防いで猫の健康を守ることができます。
飼い主は顔周りの毛が薄くなっている部分や、触ったときにざらざらした感じがないか注意しましょう。
中度の症状
次に、中度の症状では、あごの下や唇、口角に見られる黒い点が増え、膿疱が大きくなる場合が多いです。
そして、ニキビの周りが赤く腫れて炎症を伴う場合があり、猫がかゆみや不快感を示します。
また、中度の症状だと猫が頻繁に顔をこすったり、ひっかいたりする場合も多いです。
炎症がかゆみを引き起こしており、放置すると症状が悪化し、さらに深刻な状態になる可能性があります。
中度の症状が見られる場合は、獣医師の診察を検討しましょう。
重度の症状
最後に、重度の症状では、あごの下や唇、口角に見られる黒い点や膿疱がさらに大きくなり、数も増加します。
炎症が進行し、皮膚が赤く腫れ、痛みや強いかゆみを伴う場合が多いです。
猫が頻繁に顔をこすったり引っかいたりするので、傷口ができて二次感染のリスクも高まります。
そして、ニキビが膿んだり出血したりするので、猫にとって非常に不快です。
飼い主ができることは限られているので、早急に獣医師の診察を受けましょう。
病院へ連れて行く目安は?
猫の顎ニキビが軽度の場合は自宅でのケアが可能ですが、中度や重度の症状の場合は病院での診察が必要です。
例えば、初期の黒い点や小さな膿疱が大きくなった場合、炎症が進行している可能性があります。
また、ニキビが拡大し、赤みや腫れが見られる場合は、早急に獣医師に相談しましょう。
さらに、猫が頻繁に顔をこすったり、引っかいたりする行動が増えた場合は、かゆみや痛みを感じている可能性があるので病院に連れていきましょう。
他にも、ニキビが膿んだり、出血したりする場合は、重度の炎症や感染が進行しているサインなので、病院での診察が必要です。
猫に顎ニキビができる原因
次に、猫に顎ニキビができる原因を紹介します。
- 雑菌の感染
- 皮膚の汚れ
- 毛穴の詰まり
- ストレス
- 毛づくろい不足
- 食器の素材のアレルギー
- ホルモンバランスの乱れ
- ニキビダニ症
それぞれ詳しく紹介しますので、愛猫に当てはまる原因はないか確認してください。
雑菌の感染
まず、猫に顎ニキビができる原因は雑菌の感染です。
猫の顎の皮膚には毛穴があり、皮脂や汚れが溜まると、細菌が繁殖しやすい環境になっています。
特にプラスチック製の食器を使用している場合、その表面に細菌が付着しやすいです。
食器から細菌が感染すると、皮膚の炎症が引き起こされ、毛穴が詰まりやすくなります。
そして、黒い点や小さな膿疱が形成され、顎ニキビが発生するのです。
また、猫がグルーミングをする際に感染した部分に触れると、ニキビが広がる可能性もあります。
皮膚の汚れ
次に、猫に顎ニキビができる原因は皮膚の汚れです。
猫の顎周りは、食事やグルーミングの際に汚れや食べカスが付着しやすくなっています。
そして、汚れがたまると、皮脂の分泌や細菌の増殖が促進され、顎ニキビが発生するのです。
猫はグルーミングを行うため、口周りの皮膚を舐めて汚れを取り除きます。
しかし、舌だけでは汚れを完全に除去できず、汚れがニキビにつながるケースがあるのです。
特に長毛種の猫や体力の衰えた高齢猫は、皮膚の汚れから顎ニキビになるケースが多くあります。
毛穴の詰まり
3つ目に、猫に顎ニキビができる原因は、毛穴の詰まりです。
猫の顎周りは、食事やグルーミングの際に皮脂や汚れが付着しやすい部位であり、毛穴に詰まるとニキビが発生します。
猫はグルーミングを行って皮膚や毛並みを清潔に保ちますが、全てを除去できず毛穴に詰まる場合があるのです。
毛穴の詰まりは、皮脂の分泌を阻害し、毛穴に細菌が繁殖する環境を作り出します。
そして、毛穴が炎症を起こし、ニキビが形成されやすくなるのです。
また、舐め残しや毛玉が毛穴に詰まることで、皮膚の通気性が悪くなり、ニキビの発生を促進します。
ストレス
4つ目に、猫に顎ニキビができる原因はストレスです。猫はさまざまな要因でストレスを感じていています。
例えば、環境の変化や新しい家族の追加、他のペットとの関係の変化、飼い主の不在、病気や痛み、トラウマなどです。
ストレスが長期間続くと、猫の免疫力が低下し、皮脂の分泌が増加したり、皮膚の炎症を引き起こしたりします。
ストレスで顎ニキビになる原因は、ホルモンバランスが乱れ、皮脂の分泌が増加しやすくなることが一因です。
毛づくろい不足
5つ目に、猫に顎ニキビができる原因は、毛づくろい不足です。
猫はグルーミングを通じて毛並みを清潔に保ち、皮膚の健康を維持しますが、適切な毛づくろいが行われていない場合があります。
毛づくろい不足がおこるのは、猫の体力や健康状態の悪化を示す目安になります。
高齢猫や病気の猫は、グルーミングが上手くできなくなるので、顎ニキビが発生しやすくなります。
特に関節炎や肥満などの身体的な問題がある場合はグルーミングが難しいです。
また、ストレスや不安が原因で毛づくろいが不足することも考えられます。
食器の素材のアレルギー
6つ目に、猫の顎ニキビができる原因は食器の素材のアレルギーです。
猫はプラスチックやセラミックなど特定の素材にアレルギー反応を示して顎ニキビになる場合があります。
化学物質に対するアレルギー反応は、皮膚の炎症やかゆみを引き起こし、毛穴の詰まりを促進するのです。
猫の食器の素材のアレルギーを予防するためには、適切な食器素材を選びましょう。
ガラスや陶器などの安全な素材を選ぶと、猫のアレルギー反応を最小限に抑えられます。
ホルモンバランスの乱れ
7つ目に、猫の顎ニキビができる原因はホルモンバランスの乱れです。
成猫の場合、ホルモンバランスが変化すると顎ニキビの原因になる場合があります。
特に去勢や避妊手術を受けた猫は、ホルモンバランスが乱れやすく、皮脂の分泌が増加しやすいです。
そして、毛穴が詰まりやすくなり、顎ニキビが発生します。
また、ストレスや不安などの精神的な要因もホルモンバランスに影響を与えやすいです。
ストレスが長期間続くと、ホルモンの分泌が増加し、皮脂の分泌が過剰になる場合があります。
ニキビダニ症
最後に、猫に顎ニキビができる原因はニキビダニ症です。
ニキビダニは、猫の顎周りに寄生して皮脂や汚れを摂取します。そして、毛穴が詰まりやすくなり、顎ニキビが発生するのです。
ニキビダニは通常、猫の皮膚に存在しますが、免疫力が低下したり、ストレスが増加したりすると、過剰に繁殖する場合があります。
ニキビダニ症は顎ニキビの他にも、皮膚の炎症やかゆみを引き起こすケースが多いです。
猫が顎を舐めたりこすったりする場合は、さらなる炎症や皮膚の損傷が起こる恐れがあるので注意しましょう。
家でニキビのケアをする際の注意点
次に、家でニキビのケアをする際の注意点を紹介します。
- ニキビができているところを優しく拭く
- 歯ブラシなどでこするのはNG
- ニキビは無理にとらない
- 人間用のニキビ薬は使わない
それぞれ詳しく紹介するので、ニキビケアする前にチェックしてから行いましょう。
ニキビができているところを優しく拭く
まず、家でニキビのケアをする際は、ニキビができているところを優しく拭きましょう。
ゴシゴシと強く拭いてしまうと、皮膚を傷つける恐れがあります。柔らかい布を使うことで、皮膚を優しく扱いましょう。
また、ニキビができている部分を拭く際には、温水を使用することが効果的です。
温水を使うと毛穴が開き、皮脂や汚れを取り除きやすくなります。
ただし、熱すぎる水は皮膚を刺激してしまう恐れがあるため、適温を心がけましょう。
アルコールなどの刺激の強いもので拭かない
ニキビができている部分をケアする際は、アルコールなどの刺激が強いもので拭かないでください。
アルコールは、皮膚を刺激し、炎症やかぶれを引き起こす可能性があります。
特にニキビができている部分は皮膚が敏感なため、アルコールなどを使用すると症状が悪化する恐れがあるのです。
そして、刺が皮膚を刺激すると、皮脂の過剰分泌を促進する可能性があります。
皮脂の過剰分泌は毛穴の詰まりや炎症を引き起こし、ニキビの発生を悪化させる可能性が高いです。
歯ブラシなどでこするのはNG
3つ目に、家でニキビのケアをする際は、歯ブラシなどでこするのはやめましょう。
歯ブラシは、硬くて粗い毛先を持っています。ニキビができている部分にあてると、皮膚を傷つける恐れがあるのです。
また、歯ブラシでこすると、皮膚が刺激され、炎症が悪化する可能性があります。
さらに、傷ついた毛穴は感染しやすくなり、さらなるニキビの発生を促進する恐れがあるのです。
歯ブラシでこする代わりに、柔らかいコットンや布を使用することをおすすめします。
ニキビは無理にとらない
4つ目に、家でニキビのケアをする際は、ニキビを無理やり取るのはやめましょう。
ニキビを無理にとると、周囲の皮膚を傷つける可能性があります。
爪や指先の力を加えることで、周囲の皮膚が引っ張られ、炎症が悪化する恐れがあるのです。
また、ニキビを無理にとると、皮膚が損傷し、細菌が侵入する可能性があります。
さらに、無理にニキビをとると、皮膚に傷が残り、痕や色素沈着が残る可能性が高いです。
ニキビを無理にとる代わりに、優しく洗い、保湿を行いましょう。
人間用のニキビ薬は使わない
最後に、家でニキビのケアをする際は、人間用のニキビ薬の使用は控えましょう。
人間の皮膚と猫の皮膚は異なるため、人間用のニキビ薬を猫に使用することは適切ではありません。
人間用のニキビ薬は、猫にとって有害な成分が含まれている場合があります。
また、人間用のニキビ薬には、猫が舐めたり摂取したりすると中毒症状を引き起こす恐れがあるのです。
猫のニキビをケアする際には、獣医師が推奨する安全な製品を使用することが重要です。
顎ニキビを予防する方法
次に、顎ニキビを予防する方法を紹介します。
- 食器を清潔に保ちアレルギーの起きにくい素材を選ぶ
- 食後にあごの下が汚れていたら拭いてあげる
- ストレスがない環境を作る
それぞれ詳しく紹介しますので、顎ニキビを予防して猫の健康を維持しましょう。
食器を清潔に保ちアレルギーの起きにくい素材を選ぶ
まず、顎ニキビを予防するためには、食器を清潔に保ちアレルギーの起きにくい素材を選びましょう。
猫の食器は皮脂や細菌が付着しやすいため、毎日の洗浄を心がけてください。
食器洗い機を使用する際は、高温で洗うと殺菌効果を高められます。
また、食器の素材は、猫のアレルギー反応を起こしにくいものを選びましょう。
一般的に、ガラスや陶器などの素材が推奨されます。プラスチック製の食器は傷が付きやすく、細菌が繁殖しやすいため、おすすめできません。
食後にあごの下が汚れていたら拭いてあげる
次に、顎ニキビを予防するためには、食後にあごの下を拭いてあげましょう。
猫が食事をすると、口元やあごの下に食べこぼしが付着することがよくあります。
食べこぼしは細菌や汚れが付着しやすく、顎ニキビの原因になる可能性が高いです。
食後に猫のあごの下を拭くと、細菌や汚れを除去し、顎ニキビのリスクを低減できます。
あごの下を拭く際には、温水を使用することが効果的です。柔らかい布やコットンを使用して優しく拭いてあげましょう。
ストレスが少ない環境を作る
最後に、顎ニキビを予防するためには、ストレスがない環境を作りましょう。
まずは、猫が安心して過ごせる環境を整えることが重要です。隠れられる場所や安全な寝床を用意し、外部からの騒音やストレス要因を最小限に抑えましょう。
また、猫は予測可能な日常生活を好みます。定期的な食事や遊び、トイレの清掃など、ルーティンを作ってあげてください。
さらに、猫の適切なトレーニングや運動を通じて適度な刺激を与えると、猫のストレスを軽減できます。
まとめ
猫のニキビは顎の下や唇、口角にできる場合があります。
顎ニキビができる原因は、雑菌の感染や皮膚の汚れ、毛穴の詰まり、ストレス、アレルギー、ホルモンバランスの乱れなどです。
家でニキビのケアをする場合は、ニキビができている場所をアルコールや歯ブラシで刺激しないようにし、優しく拭いてあげましょう。
また、無理に取ろうとしたり、人間用のニキビ薬を使用したりするのはやめてください。
顎ニキビを予防するためには、食器の清潔を保ち、食後に顎の下を拭いてあげましょう。
そして、猫にとってストレスのない環境を作るのが大切です。
猫の顎ニキビを予防し、猫の健康を維持してあげましょう。