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- はじめに
- 猫が便秘になった時の症状
- 猫の便秘に効果的なマッサージの方法
- 猫の便秘解消におすすめのツボ
- 猫に便秘マッサージをする際の注意点
- 猫の便秘を自宅で治すには?
- 猫の便秘で病院に連れて行った方がいいタイミングは?
- まとめ
はじめに
猫の便秘が続いて心配になる方は多いと思います。猫の便秘は自宅で治せる場合もありますが、病院に連れて行った方がいい場合もあるので適切な判断が必要です。
今回は、猫の便秘に効果的なマッサージ方法を紹介します。
便秘解消におすすめのツボやマッサージの注意点も解説するので、活用して猫の健康をサポートしましょう。
猫が便秘になった時の症状
まず、猫が便秘になった時の症状を詳しく紹介します。猫の便秘がどのように判断できるか詳しくみていきましょう。
猫の便秘は触ってわかる?
便秘をしている猫は、お腹が張っていたり、触ると固く感じたりする場合が多いです。普段の猫のお腹の柔らかさや状態を知っておくと、異変に気づきやすくなります。
通常、猫のお腹は柔らかく、少し弾力がありますが、便秘の際には腸に詰まった便が原因で硬く感じられるのです。
そして、猫自身もお腹を触られるのを嫌がったり、痛みを感じたりするため、普段より敏感に反応します。
便秘による体の変化以外にも、便秘の猫は元気がなく、食欲が減退する場合が多いです。
猫がお腹を丸めていたり、座ったり寝転んだりしている時間が長くなる場合、便秘が考えられます。
猫の便秘に効果的なマッサージの方法
次に、猫の便秘に効果的なマッサージの方法を紹介します。マッサージの事前準備から実際の方法まで解説するので、ぜひ実践してみてください。
マッサージをする前の事前準備
まず、マッサージする前の事前準備を紹介します。
- 手を温める
- 猫をなでてリラックスさせる
事前準備を行わないとどのような問題点があるのかも解説しているので詳しくみていきましょう。
手を温める
まず、猫に便秘マッサージを行う前に、手を温めましょう。冷たい手でマッサージを行うと、猫が驚いたり、リラックスできずにマッサージを嫌がる場合があります。
手が冷たいと筋肉が緊張しやすくなり、猫の体もリラックスしにくいです。温かい手で触れると、猫の筋肉や腸を優しく刺激し、血行を促進させる効果が期待できます。
手を温める方法で簡単にできるのは手をこすり合わせることです。また、湯たんぽやホットタオルを使用して手を温めることができます。
手を温める時間は数分で十分ですが、マッサージの途中で手が冷たくなってきたら再度温め直しましょう。
猫をなでてリラックスさせる
次に、マッサージを始める前に、猫をなでてリラックスさせましょう。猫は緊張していると筋肉が硬くなり、マッサージの効果が薄れてしまいます。
また、リラックスしていない猫は体に触れられるのを嫌がるため、マッサージ自体がストレスとなってしまう可能性も高いです。
猫が落ち着いている時、例えば食後やリラックスしているタイミングを見計らって、まずは優しくなでてあげましょう。
なでる際は、猫が好きな場所を重点的に行います。一般的に猫は、頭の上やあごの下、耳の後ろ、背中などを撫でられるのを好む場合が多いです。
マッサージの方法
次に、実際のマッサージの方法を紹介します。
- 脇腹をさすり腸を優しく刺激する
- 円を描くように手で優しくマッサージする
- 尻尾の付け根を揉む
それぞれポイントを詳しく紹介するので、実際に行う時に参考にしてください。
脇腹をさすり腸を優しく刺激する
まず、猫にマッサージする場合は、脇腹を優しくさすって腸を刺激しましょう。便秘によって動きが鈍くなった腸を手で刺激すると、排便を促進する効果を期待できるのです。
腸は猫の脇腹に沿って位置しているため、軽くさすると腸の動きを活性化できます。強く押しすぎないように、あくまで優しく撫でるような力加減が重要です。
マッサージを行う際は、猫がリラックスしている状態で行いましょう。猫の脇腹に手を置き、優しく前後にさするように動かすことが大切です。
円を描くように手で優しくマッサージ
次に、猫にマッサージする際は円を描くように優しくマッサージしましょう。猫の腹部全体を優しくほぐすと腸の働きを促進し、便通を良くできます。
円を描くように手を動かすと腸の動きが自然に刺激を受け、ガスの排出や便の移動が助けられるのです。
具体的には、まず猫の腹部に手を優しく置き、時計回りにゆっくりと円を描くように手を動かします。
力加減は猫がリラックスできる程度にし、無理に押し込むようなことは避けましょう。猫が心地よいと感じれば、次第に腹部の緊張が緩み、腸の動きが活発になります。
尻尾の付け根を揉む
最後に、猫にマッサージをする際は尻尾の付け根を揉みましょう。尻尾の付け根には多くの神経が集中しており、優しく揉むと腸の働きに影響を与える神経を間接的に刺激できます。
また、尻尾の付け根は猫にとって比較的リラックスしやすいエリアでもあり、適切に刺激すると腸の動きを促進する効果が期待できます。
具体的には、猫の尻尾の付け根部分を優しく指でつかみ、軽く揉みほぐすように行いましょう。最初は軽めに行い、猫の反応を確認しながら徐々に力加減を調整してください。
猫の便秘解消におすすめのツボ
次に、猫の便秘解消におすすめのツボを紹介します。
- 百会
- 神門
- 尾端
それぞれ部位や効果を詳しく紹介するので、ぜひ活用してみてください。
百会
まず、猫の便秘解消におすすめのツボは百会(ひゃくえ)です。百会は腰の広い部分と背骨が交わる位置にあります。
百会は便秘に限らず、ストレスや緊張を緩和する作用もあるため、便秘の原因となる精神的な負担の軽減にも役立つ可能性が高いです。
百会を刺激する際は、指の腹で軽く押さえ、優しく円を描くようにマッサージしてください。
百会は体のエネルギーを整えるツボであり、便秘解消だけでなく、猫の全体的な健康状態を向上させる効果も期待できます。
神門
次に、猫の便秘解消におすすめのツボは神門(しんもん)です。神門は、前脚の内側にあり、手首の関節部分に位置しています。
神門は心の健康を整え、リラックスを促進するツボとして知られていますが、便秘改善にも効果があるのです。
特に、ストレスや緊張が原因で便秘が引き起こされている場合、神門を刺激すると、猫のリラックスを助け、腸の動きを活性化できます。
神門を刺激する際は、猫の前脚を優しく持ち、親指と人差し指で軽く押さえてマッサージしましょう。
尾端
最後に、猫の便秘解消におすすめのツボは尾端(びたん)です。尾端は、猫の尾の付け根に位置するツボで、便秘解消に効果的とされています。
尾端は、尾骨の先端部分にあり、腸の動きや排便の促進が可能です。
便秘が続いている猫の場合、腸の動きが鈍くなっている場合が多いため、尾端を優しく刺激すると、自然な排便を促す助けとなります。
尾端のマッサージは、猫の尾の付け根を指で軽く押しながら、優しく揉みほぐすように行いましょう。
猫に便秘マッサージをする際の注意点
次に、猫に便秘マッサージをする際の注意点を紹介します。マッサージは便秘改善の効果を期待できますが、猫のストレス要因になる場合もあるので詳しくみていきましょう。
猫がリラックスしているタイミングで行う
まず、猫に便秘マッサージをする際は、猫がリラックスしているタイミングを選びましょう。猫は、ストレスや緊張が原因で体調を崩しやすく、便秘の原因になる場合もあります。
そのため、マッサージ効果を最大限に引き出すには、食事後や昼寝の後など猫が落ち着いている時に行うことが大切です。
まず、マッサージを始める前に、猫がリラックスしているかを観察しましょう。猫が目を半開きにしている、またはゆっくりと瞬きをしている場合は、リラックスしています。
嫌がる時は無理にマッサージをしない
次に、猫が便秘マッサージを嫌がる時は、無理なマッサージは避けましょう。猫はとても敏感なので、ストレスを感じると身体に負担がかかり、症状を悪化させる恐れがあります。
特に、便秘などの体調不良でストレスを感じている場合、さらに無理なマッサージを行うと、猫が飼い主に警戒心を抱き、今後のケアが困難になる可能性が高いです。
猫がマッサージを嫌がる兆候には、体を硬直させる、耳を後ろに倒す、尻尾を振り払う、逃げようとするなどがあります。
このような反応が見られた場合、すぐにマッサージを中止し、猫を落ち着かせましょう。
猫の便秘を自宅で治すには?
次に、猫の便秘を自宅で治す方法を紹介します。食事や水、環境の改善で猫の便秘を治せる場合があるので詳しくみていきましょう。
食欲がある時はウェットフードを与えてみる
まず、猫の便秘を自宅で治すには、食欲がある時はウェットフードを与えましょう。
ウェットフードはドライフードに比べて水分を多く含んでいるため、腸内の水分量を増やし、便を柔らかくして排便を促す効果があります。
便秘は脱水が原因で起こる場合もあるため、水分補給が重要な対策です。また、ウェットフードは消化しやすく、便秘で弱っている猫の消化器官に負担をかけにくくなっています。
普段からドライフードを与えている場合でも、便秘時にはウェットフードに切り替えると改善が期待できるでしょう。
便秘に特化したフードに変更する
次に、猫の便秘を自宅で治すには便秘に特化したフードに変更しましょう。市販のキャットフードの中には、消化器官をサポートするフードがあり、便秘の予防や解消に役立ちます。
便秘に特化したフードは、繊維質が豊富に含まれているものが多く、腸の動きを活発にし、便の通りを良くすることが可能です。
また、便秘に特化したフードには、プレバイオティクスやプロバイオティクスなど、腸内の善玉菌を増やす成分も含まれている場合があります。
急な変更は猫の胃腸に負担をかけるので、フードを変更する際は、徐々に新しいフードに切り替えることが大切です。
1日の水分摂取量を増やす
3つ目に、猫の便秘を自宅で治すには1日の水分摂取量を増やしましょう。猫はもともと水をあまり飲まない動物ですが、水分不足は便を硬くし、便秘を引き起こす原因になります。
そのため、特にドライフードを主食としている猫の場合、水分補給する工夫が必要です。水分を増やす方法として、まずは水飲み場の数や場所を見直しましょう。
猫が好む場所に複数の水飲み場を設置すると、自然と水を飲む機会が増えます。
また、猫は新鮮で冷たい水を好む場合が多いため、定期的に水を交換し、いつでも新鮮な水を用意することが大切です。
猫のトイレ環境を見直す
4つ目に、猫の便秘を自宅で治すには、猫のトイレ環境を見直しましょう。猫は非常に繊細な生き物で、トイレの環境が気に入らないと、排便を我慢してしまう場合があります。
そして、便が硬くなり、便秘を引き起こす原因になるのです。まず、トイレの場所や清潔さを確認することから始めましょう。
猫は静かで落ち着いた場所を好むため、トイレはできるだけ人の出入りが少ない静かな場所に設置すると良いです。
また、トイレが汚れていると猫は使うのを嫌がるため、こまめに掃除をして清潔に保ちましょう。さらに猫砂の質や種類も、猫の好みに合ったものを選ぶことが大切です。
ストレスが溜まっていないかチェックする
最後に、猫の便秘を自宅で治すには、ストレスが溜まっていないかチェックしましょう。
猫は環境の変化や生活の中での小さなストレスにも敏感に反応するため、便秘を引き起こす要因となる場合があります。
そのため、便秘が続いている場合、ストレスが溜まっていないかをチェックすることが大切です。
ストレスの原因は多岐にわたります。新しいペットや家族、引っ越しや家具の配置の変更、突然の騒音や環境の変化などが猫にとって大きなストレスとなる場合があります。
また、多頭飼いの場合は、他の猫との関係性や縄張り争いもストレスになりやすいです。
猫の便秘で病院に連れて行った方がいいタイミングは?
最後に、猫の便秘で病院に連れて行った方がいいタイミングを紹介します。
便秘の状態によっては重大な病気のリスクがあるので、連れていくべきか判断できるようになりましょう。
2日以上便が出ていない
まず、猫が2日以上便を出していない場合、病院に連れていきましょう。
便秘は軽度であれば自然に解消する場合もありますが、2日以上便が出ない状態が続くと、深刻な問題に発展する可能性があります。
腸内に溜まった便が硬化し、排泄がさらに困難になる恐れがあり、場合によっては腸閉塞などの合併症を引き起こすのです。
猫が排便しようとトイレに頻繁に行っているが、便が出ていない場合や、明らかに排便のために力んでいる様子が見られる場合は注意しましょう。
便秘は、水分不足や食事内容だけでなく、病気や腸の構造的な異常が原因になる場合もあります。
食欲がない
次に、猫の食欲がない時も病院に連れて行きましょう。通常、便秘が進行すると、腸内に溜まった便が胃腸に圧迫をかけ、食欲がなくなる場合があります。
猫がいつも食べているフードに興味を示さず、食べる量が極端に減っている場合、便秘の症状に注意が必要です。食欲不振は便秘に伴う不快感や痛みによるものかもしれません。
また、食欲の低下は便秘以外の健康問題を示唆している場合もあり、長期的に食欲が戻らない場合や、他の症状が見られる場合は、速やかに病院での診察を受けることが必要です。
嘔吐する
3つ目に、猫が嘔吐する場合も病院に連れていきましょう。
嘔吐は便秘の初期症状ではあまり見られませんが、便が腸内に長期間滞留すると、消化不良や腸内圧力の増加が原因で起こる場合があります。
また、腸内に溜まった毒素が体内に吸収されると、猫の体が嘔吐によって異物を排出しようとする防御反応を示す場合もあるのです。
特に、嘔吐が繰り返される場合や、食べ物ではなく胃液や胆汁のみを吐く場合は、便秘が深刻な段階の可能性があります。
嘔吐を伴う便秘は、腸閉塞などの重篤な状態に発展している可能性もあるので、すぐに獣医師による診察を受けましょう。
痛みや不快感がある
4つ目に、猫が便秘で痛みや不快感を示す場合も、病院での診察を受けさせましょう。
猫は本能的に痛みを隠す傾向がありますが、便秘による痛みが強いとサインが見られる場合があります。
例えば、トイレで何度も踏ん張っているが便が出ない、トイレに入ること自体を避ける、またはトイレ外で排便しようとする行動などです。
便秘による痛みは、腸内の便が硬くなり、排便が難しくなったりすると発生します。便秘の猫は不安定な姿勢をとったり、触られるのを嫌がったりしがちです。
さらに、痛みのために鳴き声が強くなったり、食欲が減退したりすることも考えられます。
お腹が異常に膨らんでいる
5つ目に、猫のお腹が異常に膨らんでいる場合も猫を病院に連れていきましょう。お腹が膨らむのは、腸内に便が溜まりすぎている状態や、ガス溜まりが原因で起こります。
お腹の膨らみが長引くと、消化器官が圧迫され、さらに深刻な合併症を引き起こす可能性が高いです。
猫のお腹が通常よりも硬く膨らんでいる場合、または痛みを伴っている場合は、すぐに病院に連れて行きましょう。
特に、触ると猫が痛がる場合や不快感を示す場合は、緊急の対応が必要です。
お腹の膨張は腸閉塞や腫瘍などになるリスクがあるので、自己判断せずに専門家の診断を受けましょう。
元気がない
最後に、猫が便秘で元気がない場合も、病院に連れて行きましょう。通常、元気のない猫は活動量が減り、隠れがちになったり、寝ている時間が増えたりします。
便秘が長引くと腸内に便が溜まり、体内の老廃物の排出が滞り、猫の体全体に影響を及ぼすのです。そして疲労感や倦怠感の原因となり、元気を失う原因となります。
便秘が原因で元気がない場合、食欲不振や嘔吐など他の症状も同時に現れる場合が多いです。
症状が見られるときは、便秘が悪化しているサインと捉え、早急に動物病院で診察を受けましょう。特に、元気のない状態が数日続く場合は、早めの対応が重要です。
まとめ
今回は、猫の便秘に効果的なマッサージの方法を紹介しました。
猫の便秘が疑われる場合は、手を温めて猫をなでてリラックスさせ、腸やお腹、尻尾の付け根などを優しく撫でてマッサージしましょう。
マッサージは猫が嫌がる時は無理に行わないことが大切です。また、食事や水分量、環境を見直し、猫の便秘を自宅で治しましょう。
長期的な便秘や他の症状が顕著にみられる場合は病院に連れて行き、猫の健康をサポートしてください。