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- はじめに
- 猫のおしりからひもが出ていたらどうする?
- ひも状のものを誤飲すると危険な理由
- 猫がよく誤飲してしまうひも状のものは?
- 猫がひも状のものを誤飲した時の症状
- 病院で行われる検査や処置は?
- 猫がひもを誤飲するのを防ぐ方法
- まとめ
はじめに
猫のおしりからひもが出ていたら慌てて対処しようとする方は多いと思います。
しかし、ひもが出ていてもすぐに引っ張ってはいけません。
猫の体を傷つけたり、病気を引き起こしたりする可能性があるのです。
今回は、猫のおしりからひもが出ていたときの対処法を紹介します。
危険な理由や防ぐ方法も詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
猫のおしりからひもが出ていたらどうする?
まず、猫のおしりからひもが出ているときに引っ張ってはいけません。
また、口からひもがでているときも同様です。
引っ張ってはいけない理由を詳しく紹介しますので、対処を間違えないよう必ずチェックしてください。
ひもは絶対に引っ張らない!
猫のおしりからひもが出ていた場合は絶対に引っ張ってはいけません。
まずは焦らず冷静になることが大切です。
ひもが見えるときはすぐに対処が必要ですが、焦ってひもを引っ張ると逆効果になる可能性があります。
ひもを引っ張ると、内臓や腸を損傷する可能性が高いです。
また、ひもが猫の体内で絡まっている場合、引っ張ると腸壁にダメージを与え、最悪の場合、腸閉塞といった重篤な状態を引き起こす可能性があります。
そのため、ひもが見つかったらすぐに獣医師に連絡してください。
そして、獣医師の指示を受けるまで、猫をできるだけ安静にさせましょう。
活発に動き回ると、ひもがさらに内部で絡まる可能性があります。
口から出ている時も引っ張ったらダメ
次に、猫の口からひもが出ている時も引っ張ってはいけません。
ひもを引っ張ると、内部で絡まっているひもが腸や食道に損傷を与える可能性があります。
おしりから出ているひもと同様に、ひもが腸に絡まっている場合、腸が引っ張られて腸壁にダメージを与える恐れがあるのです。
そのため、猫の口からひもが出ている場合も冷静に対処しましょう。
すぐに獣医師に連絡して検査を受けてください。
そして、猫がひもをさらに飲み込んだり、口から引き出そうとしたりしないように見守ることが大切です。
ひも状のものを誤飲すると危険な理由
次に、ひも状のものを誤飲すると危険な理由を紹介します。
- 消化管を傷める恐れ
- 腸を締め付けて腸閉塞を起こす恐れ
それぞれ具体的に紹介するので、ひもが危険な理由を理解して適切に対処できるようになりましょう。
消化管を傷める恐れ
まず、猫がひも状のものを誤飲すると危険な理由は、消化管を傷める恐れがあるためです。
ひもや糸のような細長い物が猫の体内に入ると、消化管内で絡まったり、引っかかったりする可能性があります。
そして、消化管が動く際にひもが腸壁に沿って動くことで、内部を傷つける恐れがあるのです。
また、症状が悪化すると腸閉塞や腸穿孔、腸重積を引き起こす可能性があります。
これらの状態はどれも猫にとって非常に苦痛であり、命に関わる場合も多いです。
そのため、猫がひも状のものを誤飲した場合は、症状が悪化する前にすぐに獣医師に相談しましょう。
すぐに気づいて相談すれば、手術を行わずとも処置できる可能性があります。
腸を締め付けて腸閉塞を起こす恐れ
次に、猫がひも状のものを誤飲すると危険な理由は、腸を締め付けて腸閉塞を引き起こす恐れがあるからです。
ひもが消化管内で絡まったり、腸の中でねじれたりすると、腸の通り道が塞がれてしまい、食べ物や消化液が通過できなくなります。
そして、腸閉塞になると嘔吐・食欲不振・腹部の膨満感・腹痛・便秘・下痢などの症状が現われるのです。
また、腸閉塞が放置されると、腸内の組織が壊死する恐れがあり、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
そのため、猫がひも状のものを誤飲したら、速やかに獣医師の診察を受けてください。
すぐに動物病院を受診
繰り返しお伝えしている通り、猫がひもを誤飲した場合、速やかに動物病院を受診することが非常に重要です。
ひもが消化管内に留まっていると、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
猫がひもを誤飲したと気づいたら、すぐに最寄りの動物病院に連絡し、緊急受診の必要性を伝えてください。
獣医師は適切な処置を行うために猫の状態を確認し、どのようにすべきか教えてくれます。
そして、獣医師の指示に従い、猫を病院に連れて行きましょう。
その後、獣医師による適切な検査や処置が行われます。
ひもを誤飲した場合、大丈夫だろうと自己判断するのはやめましょう。
猫がよく誤飲してしまうひも状のものは?
次に、猫がよく誤飲してしまうひも状のものを紹介します。
- 糸
- おもちゃのひも
- 靴ひも
- 袋のひも
それぞれ詳しく紹介しますので、猫の誤飲の危険性があるものをチェックして手の届かない場所に置きましょう。
糸
まず、猫が誤飲してしまうひも状のものは糸です。
猫は狩猟本能から、糸や紐などの細長い物に興味を持ち、追いかけたり噛んだりする場合があります。
しかし、その遊びが誤飲につながるケースも少なくありません。
猫が糸を誤飲すると、その糸が消化管内で絡まったりねじれたりする可能性が高いです。
また、糸は猫の体内で吸収されにくい素材が多く、消化されずにそのまま消化管内に残る場合もあります。
体内に残ると、炎症や穿孔を引き起こすリスクが高くなるのです。
そのため、飼い主は特に糸を注意深く管理し、猫の手の届かない場所に保管する必要があります。
猫が誤飲しないようにするために、糸などの危険物を見逃さないように心掛けましょう。
おもちゃのひも
次に、猫が誤飲してしまうひも状のものはおもちゃのひもです。
多くの猫は、おもちゃのひもに興味を持ち、追いかけたり噛んだりします。
ただ、おもちゃのひもは、猫が誤って飲み込む可能性が高いです。
特に、遊びの中で興奮したりひもが不意に動いたりすると、ひもを誤って飲み込む可能性があります。
飼い主はおもちゃのひもには注意を払い、安全な状態で保管しましょう。
おもちゃのひもが破れたりほつれたりしている場合は、すぐに修理するか交換してください。
靴ひも
3つ目に、猫がよく誤飲してしまうひも状のものは靴ひもです。
靴ひもは猫にとって魅力的な遊び道具であり、猫は靴ひもに興味を示します。
そして、靴ひもが猫の体内に入ると、消化管内で絡んだり、ねじれたりするのです。
飼い主は、靴ひもを猫の手の届かない場所に保管しましょう。
特に、猫が靴の中に入り込んで靴ひもに触れる機会がある場合は、靴をしまっておくか、靴ひもを取り外しておくのが重要です。
また、猫が靴に興味を示さないように、安全な素材で作られているおもちゃを用意してください。
猫が靴ひもを誤飲しないように対策して、猫の健康を守りましょう。
袋のひも
最後に、猫がよく誤飲してしまうひも状のものは袋のひもです。
袋のひもは、食料品の袋やゴミ袋、またはプレゼントや商品の包装など、日常生活でよく見かけます。
ただ、飼い主が袋のひもを放置していると猫が飲み込んでしまう恐れがあるのです。
袋のひもが消化管内に入ると、消化されずにそのまま残ってしまいます。
そのため、飼い主は特に袋のひもには注意を払い、猫の手の届かない場所に保管しましょう。
また、使い終わった袋はしっかりと閉じ、ひもが外に出ていないことを確認することも大切です。
猫が誤飲しないようにするために、袋のひもには特に注意を払いましょう。
猫がひも状のものを誤飲した時の症状
猫がひも状のものを誤飲した場合、いくつかの症状が現れます。
まず、誤飲したひもが消化管内に入ると、猫は嘔吐をするケースが多いです。
そして、消化管に異物が詰まると、猫は食欲不振に陥る場合があります。
普段よりも食べない、または全く食べない場合は注意が必要です。
さらに、腸閉塞や消化管の異常によって、猫の便の状態が変化する場合もあります。
下痢や便秘が続く場合は、ひもの誤飲を疑ってください。
他にも、腸閉塞が進行すると、猫の腹部が膨満する場合もあるのです。
加えて、誤飲したひもが猫の体内で不快感を引き起こすと、猫は不安や興奮を示すことがあります。
これらの症状が現れた場合は、早期の治療が重要であり、猫の健康を守るために獣医師の指示に従ってください。
病院で行われる検査や処置は?
次に、猫のひもの誤飲が発覚したときにおこなう検査や処置を紹介します。
- 異物を確認するための検査
- 異物を取り出す処置
それぞれのカテゴリに分けて詳しく紹介しますので、行われる検査や処置を事前にチェックしましょう。
異物を確認するための検査
まず、ひもの誤飲で動物病院を訪れた場合は、異物を確認するための検査を行います。
- 目視で確認
- 造影検査
- 内視鏡
- 超音波検査
猫の状況によって行う検査は異なるので、それぞれ確認しましょう。
目視で確認
猫がひも状のものを誤飲した場合、まず獣医師は異物を目視で確認します。
具体的には、獣医師が見るのは猫の口腔内です。
異物が口の中にある場合、口腔内検査によって見つけられる場合があります。
そして、目視で異物が確認できた場合、獣医師は必要に応じて特殊な器具を使用して異物を口から取り出すのです。
ただ、すべての異物が目視で確認できるわけではありません。
そのため、必要に応じてX線検査や超音波(エコー)検査などが行われる場合もあります。
造影検査
次に、猫がひも状のものを誤飲した場合、獣医師は異物の位置や状態を確認するために、造影検査を行う場合があります。
造影検査は、異物がどの部位にあるのかをより詳細に把握するために、造影剤を投与する方法です。
造影剤を投与するとX線で視覚化でき、異物の位置や形状をはっきりと把握できます。
造影検査は、異物の正確な位置や状態を把握するために非常に有用であり、獣医師の指示に従って検査を受けましょう。
内視鏡検査
3つ目に、猫がひも状のものを誤飲した場合、内視鏡検査を行う場合もあります。
内視鏡検査は、柔軟な管状の内視鏡を用いて猫の体内に直接挿入し、消化管などの内部を観察する方法です。
具体的には、食道・胃・十二指腸・結腸・直腸の粘膜を観察できます。
内視鏡を使用すると、異物の正確な位置や大きさ、周囲の組織の状態を確認できるのです。
また、内視鏡検査は非常に正確で詳細な情報を提供できるだけでなく、小さい異物であれば取り除くこともできます。
超音波検査
最後に、猫がひも状のものを誤飲した場合、超音波検査を行う場合があります。
超音波検査は、高周波の音波を体内に送信し、それを反射させて内部の構造を画像化する方法です。
超音波検査によって、異物がどの部位にあるのかや周囲の組織との関係などを詳細に観察できます。
また、超音波検査は麻酔を必要とせずに行うことができるため、異物の確認に広く用いられているのです。
異物を取り出す処置
次に、異物が確認できた場合、異物を取り出す処置を行います。
- 内視鏡で取りだす
- 内視鏡で摘出できない場合は開腹手術
それぞれ詳しく紹介するので、猫の症状が悪化している場合は最悪手術が必要な点を覚えておきましょう。
内視鏡で取り出す
まず、獣医師が猫の異物を取り出す場合、内視鏡で取り出す場合が多いです。
はじめに、異物の正確な位置や状態を確認するため、内視鏡を挿入して視覚的に異物を確認します。
そして、内視鏡を介して異物が確認された場合、獣医師は専用の器具を使用して異物を取り出すのです。
内視鏡の先端に取り付けられた器具を操作し、異物を確実に取り出すことができます。
内視鏡での異物の取り出しは、猫の負担を軽減しながら効果的に異物を除去できる方法の一つです。
内視鏡で摘出できない場合は開腹手術
次に、内視鏡での異物の摘出が困難な場合、獣医師は開腹手術を行う場合があります。
開腹手術は、猫の腹部を切開し、内部の消化管やその他の臓器から直接異物を取りだす方法です。
この手術は、内視鏡での処置が不可能な場合だけでなく、異物の摘出が緊急を要する場合にも行われます。
開腹手術は猫に負担のかかる手術ですが、異物を確実に除去し、猫の健康を回復させるために必要な場合に行われるのです。
猫がひもを誤飲するのを防ぐ方法
次に、猫がひもを誤飲するのを防ぐ方法を紹介します。
- 猫の手が届かないところに置く
- ひも付きのおもちゃなどは口に入れないように見ておく
それぞれ詳しく紹介するので、猫が誤飲で苦しまないよう必ず実施しましょう。
猫の手が届かないところに置く
まず、猫のひもの誤飲を防ぐには、手の届かない場所にひもを保管することが重要です。
具体的には、猫がたどり着けない高い場所にひもを保管しましょう。
本棚の上やテーブルの上など、猫がジャンプして届きにくい場所にひもを収納してください。
また、ひもを保管する際は、密閉容器に入れて猫が誤ってひもを取り出すことを防ぐのが重要です。
袋や箱に入れて封じると、猫がひもに触れる機会を減らせます。
さらに、猫がよくいる部屋や、猫が頻繁に出入りする場所にひもを置かないようにしましょう。
猫がいつでもひもにアクセスできる場所は、誤飲のリスクが高まります。
ひも付きのおもちゃなどは口に入れないように見ておく
次に、猫のひもの誤飲を防ぐには、ひも付きのおもちゃなどを口に入れないように注意深く見ておくことが重要です。
猫のおもちゃや遊び道具には、ひもが付いているものがあります。
そのため、定期的におもちゃを点検し、ひもが破れたりほつれたりしていないかを確認しましょう。
また、破損したひもは猫が誤飲しやすくなるので、見つけたらすぐに修理または交換してください。
さらに、猫がおもちゃで遊んでいるときには、注意深く監視しましょう。
猫がひもを噛みちぎろうとしている場合は、すぐに取り上げて安全な場所にしまいます。
また、遊び終わった後はおもちゃを片付けて、猫がひもに触れないようにしてください。
まとめ
猫のおしりや口からひもが出ていた場合は、腸を傷つける恐れがあるので引っ張ってはいけません。
ひも状のものを誤飲していると、消化管を痛め腸閉塞のリスクがあるので、すぐに病院に連れていくのが重要です。
特に、糸やおもちゃのひも・靴ひも・袋のひもなどは猫が誤飲する可能性があります。
実際に、猫がひもを誤飲してしまった場合は造影検査や内視鏡、超音波検査などを行なって異物のチェックが必要です。
そして、内視鏡で異物を取り出したり、必要であれば開腹手術を行ったりします。
また、猫がひもを誤飲しないように、猫が届かない場所にひもをおいたり、ひも付きのおもちゃで遊ぶ際は目を離さないようにしたりするのが重要です。
猫の誤飲リスクを減らして、猫の健康を維持しましょう。